「ここまでくれば安心か・・・」
IH地区予選決勝の翌日の放課後、俺は逃げていた。理由は学校の新聞部が昨日の決勝の事と普段の家での家族の様子の事をインタビューをさせてくれというものだ。インタビューがめんどくさいので修に頼んでくれというと修もめんどくさいらしく能力を使ってどこかに行ってしまったらしい。なので俺にインタビューしようということになったらしくついさっきまで俺を追い回していたのだ。
「サッカーの事だけならいいけど家での様子とかそのまま伝えたりしたら奏が怒ってくるからな~ってあれは・・・」
家に帰る途中インタビューを受けたくない理由を言いながら歩いているとケーキ屋の前で見知った顔がいてた。
「お~い荒木、何してんだ?」
「おう、烈奇遇だな。何ってケーキ買いに来たんだよ。」
そう言って買ったケーキを見せる荒木なのだが・・・
「なあ多くないか?一人で何個食うきだよ・・・」
「ん~3個かな?」
「待て、お前三人家族だろ?なのに5個中3個食うのか・・・」
甘い物好きの友人の食欲に少し呆れてしまう俺。
「別にいいだろ地区予選も終わったんだし、今日だけだよ。」
「まあ今日ぐらいならいいかもしれないけど、一騎にはバレるなよ。前にバレて大目玉くらったろ?」
「あ~あれはもう嫌だな・・・」
そう言って荒木はどこか遠い目をしていた。聞いた話だが前に大会中に甘いものを大量に食べているのを一騎にバレてしましいこってり絞られたらしい、あいつは怒らると怖いからな。
「んじゃそろそろ行くわ、早く食べたいし。」
「そうだな、俺も帰ってゆっくりしたいしな。」
二人揃ってお互いの家に帰ろうとした時に
「あれ~烈兄ぃじゃん珍しいねケーキ屋にいるなんて。」
と岬が向こう側からやってきた。
「あっ、荒木先輩こんにちは。」
「おう、岬ちゃんか。久しぶりだな。」
「岬かどうしたんだ、またプリンでも買いに来たのか?」
「違う違う、さっきまで会議してたんだけどなんか珍しくブブが外に出たいって言いだしと思ったらここの限定ケーキが食べたいんだって。」
「あ~それはちょっと遅かったな、さっき売り切れたぞ。」
「え~ホントですか!?荒木先輩。」
「ああ、ほらこれ。」
荒木は自分が買ったケーキを岬に見せる。
「これ全部限定ケーキですか?」
「違う違う、限定ケーキは一人一個までだよ。まあもう夕方だったし俺もギリギリ買えたんだ。」
「そうなんですか・・・ちょっと待っててください。」
岬は能力を使いブブを出した。
「近くにケーキの気配!」
ブブは出てくるなり荒木が買ったケーキをいただこうとした。
「こ~ら~人の物にいきなり飛びつくな!」
「おっと。」
岬はブブの服の襟を掴んで止めて荒木は取られないようにケーキが入った箱を上にあげていた。
「あっ荒木先輩こんにちは。」
さっきまでケーキを取ろうとした相手にのんきに挨拶をするブブ。
「普通は先に挨拶だろブブ、その食欲は俺もびっくりするぜ。」
ブブの食欲にはさすがの荒木も呆れているようだ。
「というか荒木、お前岬の分身達と知り合いなのか?」
「まあな、前にあることがあってな。」
「あること?」
「ああ、あれは確か・・・」
荒木が岬との出来事を喋り始めようとした時・・・
「わぁ~!ダメですよあの事を話すのは!」
と岬がすごい勢いで止めに来た。
「話すのはダメだったか?」
「当たり前ですよ!あんな恥ずかしい事・・・」
どうやら岬の中ではかなり恥ずかしい出来事だったらしい。
『なんか面白そうな話みたいだな、今度こっそり荒木に教えてもらおうか。』
自分の妹の面白うな話をどうにか聞き出そうと考えていると
「荒木先輩、烈兄ぃが聞いてきても話しちゃダメですよ!」
「わかったよ。」
荒木に話さないように頼んでいた。
「そういえばブブのやつどこに行ったんだ?」
荒木のケーキを横取りしようとしてからブブが何もしていないので辺りを見るとブブの姿が見えない。
「そういえば・・・ってあ~!」
岬がケーキ屋の中を見て声をあげた。中を見るとショーケースにへばりつくように中を見ているブブの姿があった。
「こ~ら~何してんだ!?」
「ケーキ食べたい。」
「あんたの目当ては限定ケーキでしょうが!」
「限定ケーキがないって荒木先輩言ってたから他のケーキでもいいかなって。」
「それを買うのは私のお小遣いでしょうが!限定ケーキがないなら帰るよ。」
「ええ~」
岬がケーキ屋の中からブブ引っ張りながら戻ってきた。
「全くあんたは・・・ほらケーキないんだしそろそろ戻りな。」
岬は能力を解除してブブを戻した。
「騒がしくてごめんなさい、烈兄ぃ・荒木先輩。」
「別にいいって、慣れてるし。」
「俺は久々に分身見れて面白かったし、気にしてないぜ。」
「さあてそろそろ帰るか、晩飯の時間も近いし。」
「そうだな俺も帰ってケーキ冷やさないと。」
思ったよりケーキ屋の前で話していたようで晩飯の時間が近かった。
「んじゃ行くぞ岬。また明日な荒木。」
「待ってよ烈兄ぃ、それじゃ荒木先輩また今度。」
「おう、選挙頑張れよ岬ちゃん。応援してるからな。」
そう言って荒木と別れて岬と帰っている途中
「んで結局荒木とは何があって分身達が知り合いになったんだ?」
「だから聞かれても教えないってば!」
やっぱり頑なに教えてくれようとしない岬だった。
「ほ~ら~早く帰るよ。急がないと晩ご飯に遅れるよ。」
「へいへい。」
自分のクラスメイトと妹の意外な接点を知った放課後であった。余談だがそれぞれのインタビューはサッカーの事は一騎が、家の事は茜がそれぞれ答えてくれた。後日茜は俺と修にプリンを奢るように言ってきた。
とういわけで久しぶりの投稿です。3月はもう一つの作品を上げるのにいっぱいでした、4月は仕事が忙しくてなかなか書く時間がなかったので久々の投稿になりました。
さて次は誰の話を書こうか、光のアイドルデビュー話かまだ出番がない佐藤さんをそろそろ登場させるか隆と葵達との話にしようか・・・悩みます。
それではまた次回~