櫻田家の長男   作:のん輝

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今回は葵と隆にしました。


19話・長女の杞憂と悪友との出会い

ある日の放課後に俺と隆、葵と卯月達はある事をしている。ちなみに荒木は先生に呼び出しをくらっている。

 

「これでこの階は終わりか葵さん?」

「うん、ごめんねせっかくの放課後に手伝わせて。」

 

ポスターを貼り終えた隆が葵に確認をした。今俺達は葵が先生に頼まれたポスター貼りをしているのだ、引き受けた理由は先生が困っていたからだという。まあ葵らしいといえばらしいが。

 

「しかしすごい量だな。」

「だな~」

 

1階分貼り終えたのにまだまだあるポスターの量に少しうんざりする俺と隆。

 

「ほら愚痴ってないで次の場所行くよ。」

「だな、早く終わらせて帰ろう。」

 

菜々緒と静流が少しやる気が下がった俺と隆にツッコミを入れて次の階を目指して移動しだしたのだが

 

「というかこんなに多いんだからある程度持って各棟に分担ほうがいいかもな。」

 

俺がそう言うとみんなが確かにという顔をしていた。

 

「でもどうすんの、男手は欲しいけど烈と岡本しかいないしどう分ける?」

「確かに卯月一人だと高い所は無理だろうし・・・っとあれは。」

 

と静流は向こう側で何かを見つけたらしくニヤっとしていた。

 

「お~い、そこの二人いま暇かい?」

 

静流が呼んだ二人は一騎と宗介だった。

 

「みんな揃ってどうしたんだ?」

「いや実は葵が先生にポスター貼りを頼まれて貼っているところなんだが思ったより量が多くて分担しようにしても男手が少なくてどうしようかと思っていた所に君達がちょうど通りかかったんで声をかけたんだ。」

「なるほど、そういう事なら手伝うよ。ソウもいいか?」

「ああいいぞ。」

 

こうして一騎と宗介も加わった。

 

「さてどう分ける?」

「ん~そうだな~」

 

と少し考えてさっきの静流みたいにニヤっと笑う菜々緒。

 

「卯月は飛鳥君とね。飛鳥君もいい?」

「俺は別にいいけど卯月さんはいいかい?」

「えっ!?あのその!」

 

卯月は一騎と一緒と聞くとかなり慌てていた、前も朝練の時に一騎と会った時にも慌てていたな。そういえば葵達に理由を聞くのを忘れてたな、これが終わったら聞くか。

 

「もし嫌ならソウと変わるけど。」

「い、いえそんな事ないです。よろしくお願いします。」

 

深々とお辞儀をする卯月とそれに返すように頭を下げる一騎、なんか不思議な光景だな。これでひと組は決定。

 

「それじゃ鷹城君は私と一緒でもいいかい。」

「ああ。」

 

静流は宗介とペアに。

 

「んじゃ岡本は私とね。」

「まあそうなるわな。」

「自動的に決まったな。」

「そりゃあんたと葵はセットで決まりでしょ。」

「だよな~」

 

何故か俺と葵はセットで当たり前という菜々緒と隆だった。

 

「それじゃ貼り終えたら私達のクラスの前に集合ね。」

 

それぞれ別れてポスターを貼っている最中・・・

 

「おい葵画鋲取ってくれ。」

「・・・」

 

葵に声をかけるが反応がない。

 

「葵?」

「えっ、ごめん何?」

「画鋲欲しいんだけど。」

「あっ画鋲ね、はい。」

 

慌てて画鋲を渡してくれる葵。

 

「どうしたんださっきから、考え事か?」

「ううんほんとになんでもないの。」

 

葵は笑っているがこういう時の葵は必ず何かをごまかそうとしている時だ。

 

「葵。」

「何?」

 

葵に声をかけ葵のほっぺを引っ張る。

 

「れひゅ~なにひぃてるの~(烈何してるの~)」

「いやなんか余計な事を考えていそうなんでこうしたら少しは気が晴れるかなって。」

 

一旦葵のほっぺから手を離す。

 

「んで何考えてたんだ?」

「やっぱり烈は誤魔化せないね。」

「当たり前だ、17年もお前の兄貴をやってるんだぞ。」

 

葵は少し考えてから話しだした。

 

「今日みんながこうして手伝ってくれてるのは私達が王族だからなのかも・・・」

「別に関係ないだろ、みんな友達だから手伝ってくれてるんだろ。」

「烈の友達はそうかもしれないけど卯月ちゃん達は私の能力で友達になっただけかもしれないから・・・」

 

葵の能力、世間には完全学習(インビジブルワーク)と公表しているが本来の能力は絶対遵守(アブソリュートオーダー)である。これは相手を服従させる能力であり服従させた相手は葵の命令をなんで聞いてしまう。小さい頃は能力の効果も薄く葵や俺達家族も能力として認識していなかった。だが中学の頃葵の何気ない一言で葵の友達が葵の命令に従ってしまい怖くなった葵が両親と俺に相談した。後で医者に聞いた話では葵の成長と共に能力の効果も大きくなったらしい。

 

「葵・・・ていっ」

 

葵の話を聞き終えた後軽く頭にチョップした。

 

「痛っ、何するの烈!?」

「あのな、卯月達がお前の能力で友達になったかもしれないってそんな事ある訳無いだろ。小さい頃は能力の効果なんてほとんどなかったんだろ、それに俺はちゃんとお前達が友達になったところを見てたぞ。普段俺にピッタリ張り付いてたお前が頑張って自分からあいつらに声をかけてはっきりと言ったじゃねえか、友達になってくださいって。」

「それは・・・」

「今の関係が能力でできた関係なんて事は絶対ない、今のお前達の関係があるのはお前が勇気を出したからこそあるんだよ。だからもっと堂々してろ。」

 

そう言って葵の頭を撫でててやる。

 

「烈・・・うん!ありがとう。」

 

葵は少し涙を浮かべていたがとても嬉しそうにしていた。

 

「んじゃ早く残りの分も貼っちまおうぜ、早くしないと菜々緒や隆に文句言われるしな。」

 

それから少ししてポスターを貼り終えてクラスに戻ると他のみんなは戻ってきていた。

 

「遅いぞ烈。」

「悪い悪い。」

「みんな手伝ってくれてありがとう。」

「いやいや、友達なんだし当たり前だって。」

「うん。」

 

葵のお礼に当然という菜々緒と静流だったが卯月は

 

「はう~」

「大丈夫か卯月さん?さっきから顔が赤いけど・・・」

「だ、大丈夫です!」

 

卯月は顔を真っ赤にしており一騎が心配していた、一体分かれている間何があったんだよ?

 

「よかったらこの後お茶していかない?飛鳥君達もどう?」

「そうだな、たまにはいいかもね。ソウはどうする?」

「あんまり甘すぎない物なら。」

「んじゃ烈のおごりでな~」

「おい隆何言ってんだ!?割り勘に決まっているだろ。」

 

こうしてポスター貼りをしたメンバーでお茶しに行くことに(割り勘で)。

 

近くの喫茶店でお茶をする事になったのだが・・・

 

「おい隆・・・」

「なんだよ烈?」

「もうちょっとそれなんとかならないのか?」

「それって?」

「そのパンケーキにかかっているハチミツの量だよ!見てて胃がもたれそうだ!」

 

今葵達女子メンバーと隆が注文したパンケーキが来たのだが甘い物好きの隆はこれでもか!というぐらいたっぷりのハチミツをかけている。

 

「あんたの甘いもの好きはさすがにひくわ・・・ねえ葵。」

「あはは・・・」

 

同席している菜々緒と葵も慣れているとはいえさすがにひいている。ちなみに席だが俺・隆・葵・菜々緒の四人と一騎・宗介・卯月・静流の四人という風に分かれている。

 

「全く・・お前いずれ糖尿病になるぞ。」

「美味しいから大丈夫だって~」

「大丈夫じゃねえよ!」

 

隆ののんきな発言にツッコミの声が大きくなってしまった。

 

「お~い他の客の迷惑だからもう少し声を小さくな。」

「悪い・・・」

 

菜々緒に注意され一旦落ち着く。

 

「そういえばあんた選挙やる気ないの?」

「急にどうした?まああるかないかで言えばないな、将来やりたい事決めてるし。」

「いや、茜ちゃんが街頭演説やってるの見てあんたや葵、修君がそういうのしてるの見た事ないからどうなのかなって。」

「さっきも言ったけど俺は選挙に対してやる気ないからそういうのはしない、手伝いとかならしてもいいけど。」

「ふ~んまああんたらしいね。」

 

俺の答えに納得して再びパンケーキを食べ始めた菜々緒。その後隆と菜々緒に色々質問されてそろそろ帰ろうとした時に・・・

 

「お姉ちゃ~ん、烈兄~!」

 

と一人で帰宅していた茜が俺と葵を見かけてこっちにやって来て茜も一緒になって帰宅した。その後晩飯が終わり部屋でのんびりしていると

 

「烈今いい?」

「葵かいいぞ。」

 

葵を部屋に招き入れた。

 

「実は今日烈が言ってた事で聞きたい事があって。」

「聞きたい事?」

「うん。卯月ちゃん達と友達になった時の事を見てったって言ってたよね。あの時烈いなかったのにどこにいたのかなって?」

「ああ、その事か。実はな・・」

 

そう言って昔の出来事の事を思いだした。

 

「葵~どこ行ったんだ~」

 

俺と葵の小学校の入学式、式も終わり帰ろうとしていたのだがトイレに行っている間に葵がどこかに行ってしまい現在探している最中である。

 

「見つからないな・・・向こうの方を探してみるか。」

 

大きい桜の木がある所を目指して歩き出した時

 

「お~いそこの。」

 

俺と同じく今日入学した男子が声をかけてきた。

 

「お前櫻田烈だろ?」

「そうだけど・・・」

「ふ~んこれが第1王子ね~」

 

そう言いながら俺の事をジロジロ見てくる。俺はこういう事されるのはあまり好きじゃない、なんだか見せ者みたいな気がするから。

 

「うん決めた、俺と友達になってくれ。俺岡本隆、よろしく。」

 

そうして岡本は手を出してきた、握手をしてくれと言わんばかりに。

 

「・・・俺が王族だから友達になりたいのか?」

「違う違う、なんだかお前といると面白そうな事が起こりそうだから友達になりたいんだよ。」

「俺の事知らないのによくそんな事言えるな。」

「これから知る為に友達になりたいって言ってるんだよ。」

 

岡本はニカッと笑いながら言ってきた。今まで友達になってくれと言ってきた奴はそれなりにいたけど岡本みたいに変な理由やこんなにストレートに言ってきた奴は初めてだ。

 

「・・・わかったよ、これからよろしくな岡本。」

「隆でいいぜ、俺も烈って呼ぶから。」

「んじゃよろしくな隆。」

「おう!」

 

そうして俺と隆は友達になった。

 

「そういえばどこかに行こうとしてたのか?」

「ああ、今妹探している所だったんだ。んで向こうのでかい桜の木に行ってみようと思ってたところなんだ。」

「妹?・・・ああ葵さんか。んじゃ急いで探しに行こうぜ。」

 

俺と隆は桜の木を目指して歩き出して桜の木の近くに来た時に葵の姿を発見した。

 

「いたな、声をかけなくていいのか?」

「ちょっと待ってみる、なんだか邪魔するのは良くないだろうし。」

 

葵が三人の女の子に声を掛けようとしているみたいで俺と隆は少しの間見ている事に。

 

「あの!私と・・・友達になってください!」

 

葵が女の子達にそう言って女の子達は笑顔でそれを受け入れてくれた。

 

「さて校門前に戻るか。」

「あれ?葵さんの所に行かないのか?」

「あれを見て声を掛けようと思うか?」

「確かに、それじゃあ戻るか。」

 

校門に戻る前に葵の方を見るとさっきの女の子達と楽しそうに話していた。その後校門前に戻り親父とおふくろは葵がいないことに少し慌てていたが理由を話したら喜んでおり葵が戻ってくるのを待っていた。ちなみに隆だが校門前に戻る前に隆の両親と一緒に帰っていった。

 

「まあ色々あって近くの所で見てたんだよ。」

「色々って?というか近くにいたなら声をかけてくれても良かったのに。」

「せっかく妹が勇気を出して友達作っているのを邪魔するのは良くないだろ。」

 

それから暫くの間小学校時代の話をしていた。話している最中に

 

『しかし小学校で初めてできた友達とずっといる事になるとはな、人の縁もなんとやらってよく言ったもんだよな・・・』

 

とそんな事を考えたりしながら懐かしい話をしながら夜は更けていった。

 




という訳で今回は葵メインとしてお送りしました。葵が卯月達と友達になっている間、烈も隆という悪友と友達になっていました。時期が分からなかったので入学式で友達になってもらいました。さて次回は光がアイドルになる話を書こうかな?
それではまた次回~
個人的な事ですが最近ダンデライオンのBD全巻と公式ガイドブック買いました。ガイドブックですが細かい事まで書かれていて良かったです。というか修と総一朗さんの身長思ってたより高いですね、烈の身長二人の間って書いてたので大体190ぐらいになるのか・・・
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