途中で焦燥感に駆られて推敲ちょっとサボってしまったのでミスや矛盾等あったら教えて頂きたいと思います。
という珍しく読者に丸投げスタイル。
※後半が続きとの整合性を損なっていたため推敲しました。
「クッ……ははははは! どうした! 来い! もっと! もっとだ!」
「舐めきったマネを……!」
アーカードは、何やら意味ありげにその姿形を変えたものの、逆転した形勢は揺るがなかった。
絶え間なく続く、咲夜の一方的な蹂躙。
しかし、その中でもどこか余裕を含んだ、小馬鹿にするような笑みを浮かべるアーカードに、咲夜は苛立ちと不安を募らせる。
そして、徐々に彼女を蝕み始めた身体の軋みと焦燥感。
(身体が、もたない……? もうなの!? せめて、あともう少しだけ……!)
「舐めてなどいない。舐めているのは
「……黙れッ!」
アーカードの言葉を遮るように、湧き上がる消極的な感情を振り払うように、咲夜の猛攻は続く。
それでも、アーカードは一層激しさを増すその攻撃に少なからずダメージを受けながらも、それに構わず舌戦を繰り広げる。
「
「……勘違いも甚だしいわね。やっぱり、アナタは
互いに死線を超えるに紙一重の、物理的な攻防の最中、間断無く交わされる言葉により、真っ向から衝突を繰り返す両者の信念。
そして、その
即ち、
「勘違いしているのは
「戯言を……ッ!」
たとえ全ての
とはいえ、
(まだ……まだよ! まだ
だが、次第に、露呈し始める瑕疵。
振るう度、精彩さを欠くナイフの連撃。
加えて、能力の行使も杜撰となりつつあるのか、未だ予備動作の段階で抑えてはいるものの、度々反撃を許し始めている現状。
攻めるほど、反撃を捌くほど、悲鳴をあげる体。
咲夜に
いつしか、咲夜の一方的な攻撃は鳴りを潜め、二人の闘争は一進一退、泥仕合の様相を呈し始めていた。
「これ以上の問答は無用ね……悪夢も、そろそろ終わりにしましょう!」
だが、状況は咲夜に戦闘の長期化を許さない。
そこで、彼女は考える。
このまま攻撃を継続することが不可能なら。
今までの方法では、一瞬にして致命傷を与えられないのなら。
変幻自在の『影』により、その
一体如何なる手段を用いれば、目の前の敵を屠れるのか。
苦悩の末、彼女が導き出した答えは皮肉にも、相対する敵が今まさに仕掛けている攻撃に酷似した攻撃を行うことーー即ち、持てる全てを攻撃に振っての、無差別広域攻撃であった。
飛び上がった自身を中心に、上下左右前後全てを隙間なく覆い尽くす、いわば
それは、味方を巻き込んでしまうリスクがあまりに大きいため、この土壇場まで無意識の内に想い描くことさえ避けていた、乾坤一擲の、最後の一手。
もっとも、彼女に仲間を傷付ける気など毛頭なく、最後の攻撃の
(こんな時に、アナタをアテにするのは癪だけど……さっきの言葉、信じてるわよ、紫)
しかし、肝心の
(最低でも、美鈴とこあの無事は確保できるように……さぁ、行くわよ
咲夜はアーカードとの肉薄の距離から小さく飛び退くと、追撃を振り払いながら、最後の時間操作の持続時間をより長いものとするべく、集中を高め始める。
「フン。あいにく、その悪夢とやらを
その時、最後の攻撃に打って出ようとする咲夜の前に、アーカードは右手を突き出し、その甲を見せ付けるように翳す。
そこに浮かぶ、不気味に脈動する術式。
「お前は他愛も無く死ぬ」
そのアーカードの言葉を皮切りに、術式が妖艶な輝きを放ち、徐々にその禍々しさが増していく。
(もう少し……あと少しだけ、集中……集中!)
「もはや、全盛の姿を保つので精一杯なんだろう? さぁ、食事としよ……う?」
瞬間、前触れなく
地下室に存在する全ての『影』の亡者が、一斉にアーカードに向き直り、その輪郭を崩しながら、
しかし、その『影』の波から、突如として溢れ出た、『影』より深い黒を纏った『
そして、
そして。
「お、おおッ……!?」
「なッ……! これ、は……ぐぅっ!?」
突然の出来事に集中を乱し、また、状況の整理が追いつかず、その不可解な現象に気を取られていた咲夜の胸を、不意に背後から貫く『闇』の
その衝撃で懐から飛び出した懐中時計が、持ち主の体とともに抉られた事を主張するかのように、上端の一部を失った状態で地面に落ち、無機質な金属音を響かせた。