インフィニット・ストラトス〜月夜に駆ける黒狼〜 作:ツンツン
というとことでどうぞ(^^;;
「ふぅっ、疲れた」
筋トレを終え、今は寮の廊下を体の調子を確かめながら部屋に戻っているところだ。
「あっ、そだ」
おもむろにポケットに手を突っ込み、中の携帯を引っ張りだす。
「(さっさと連絡先送らないと後でどやされそうだからな)」
といっても、新しく入った鈴のアドレスに俺の電話番号を送るだけなんだけど……なんか味気ないなぁ……。
しばらく考えてから追加で書き足した。
『ちなみに一夏の裸の写メと寝顔の写メどっちがほしい?』
送信を押し、送られたことを確認して携帯をしまう。今頃送られた内容の一夏を想像して顔を赤くしていることだろう。
そんなことを考えていると携帯がメールが着たことを伝える。
「ん?」
携帯を出すと相手やはり鈴だ…内容は、
『いらないわよバカ!!』
だそうだ。ここで裸の写メが欲しいとか着たら面白かったんだけどなぁ…とかなんとか考えているといつの間にか部屋の前まで来ていたので携帯にロックかけてから仕舞う。何かの拍子で一夏や他の娘に鈴とのやり取りを見られたら面倒いからな…
「ただいまー」
「げっ、洸輝!?」
俺が帰って来て『げっ』とはなんだ『げっ』とは?あっ、もしかして部屋に女を連れ込んで淫行してたり…なーんてこと同居人ができたのに普通しなぃ……。
一夏のベッドに広がっていた光景は裸エプロンを着た髪の青い女の子が一夏の股の上に乗っかているというものだった。鈴よ…どうやら時既に遅しだったようだ。
「あっ!ちょっと用事思い出したからまた出かけるわ!ごゆっくり〜」
「ま、待て!洸輝!誤解だ!!」
誤解も何もむしろあの状況で手を出さないっていうのも男として疑う域だぞ?自分はホモだと言いたいのか?
「大丈夫だ一夏、1時頃までに終わらせてもらえれば文句は言わないから」
「だから違えー!!」
ベッドから聞こえる声を無視して部屋を出て行こうとドア開けた時、いきなりメガネっ娘が倒れこんで来た。
「きゃあっ!?」
「うぉ!?大丈夫か?」
俺は何処かの主人公のように共に倒れこむことなくその娘を支えてあげた。
「ご、ご、ごめん…なさい…その…お姉ちゃんが…お邪魔してない…でしょうか?」
「お姉ちゃん?あ〜」
見た目は全然似てないのだが髪の色を見て分かった。どうやら彼女は一夏と◯◯◯している娘の妹のようだ。……一夏…まさか3人でするために呼んだのか?これもうなんてエロゲー?
「簪ちゃんきたー!?早く早く!」
さっきの一夏と淫行に及んでいた娘が妹を手招きで呼ぶ。
こんな内気そうな娘が…一夏、おそるべし。その簪という娘を部屋に通し、俺は外に出ようとした時、腕を引っ張られ部屋に連れ戻される。
「!!?」
「まったく、あなたのためにわざわざ来てあげたのにまたどこかに行くのはどういう了見かな?」
戻される時に足払いをくらい床に倒れこみ、そんな無様な姿の俺の横で、姉(仮)は扇子を口元で拡げている。その扇子には『笑』と書かれており、完全に馬鹿にされているようだ。
「えーと、私にご用件でも?」
「んー?噂のもう一人の男性IS操縦者に生徒会長が会いに来たってとこかな?」
生徒会長?あぁ、なるほどだから一夏とイチャイチャして…って納得するかよ。
「生徒会長さんがわざわざお会いに来てくださったのは喜ばしいことなんですけど、いくら居なかったからといって一夏とあのようなことをされていては…」
「お姉ちゃん?一夏と何してたの?」
妹さん?目が据わってますよ?
「い、いやそれは、大神君が帰ってくるまでマッサージをお願いしたんだけど断られちゃったから腹いせにからかってやろうとして…」
「その格好でマッサージってことはやっぱりそういう…」
「え?や、ち、違う!違う!ただ単純に前にやってもらった一夏君のマッサージが気持ち良かったからって気持ち良かったっていうのはそういうことじゃなくて!…簪ちゃん!?そんな目で見ないで!?」
「………」
「簪ちゃーん!!信じてよー!!」
「…ふー、はいはいお姉ちゃんがそういう人だってことはちゃんと知ってるから最初っから信じてるよ?」
「簪ちゃーん!!」
妹さんの胸の中で泣く姉。普通に見たらメガネっ娘の妹さんの方が姉に見えるな。
「すげぇな洸輝、楯無さんをあんな風にするなんて」
「いつもはあんなんじゃないのか?」
「あぁ、いつもは何をしてくるかわからない人だからな…」
遠い目で話す一夏の言葉には妙に説得力を感じた。けどまあ、その分おいしい思いもしてるみたいだし同情はしない!
「一夏…それをご褒美と喜ぶ輩もいるんだ(特に知り合いにすごいのが…第是話参照)、お前もその内そっち方面に開花するさ」
「そんな風にだけは絶対なりたくない」
素質はあると思うのだけれど…残念だ。
ようやく落ち着いた楯無さんが何事もなかったかのように話し始める。
「さて、今日来たのは洸輝君に一年生の専用機持ち全員を知っといて貰おうと思ったわけなのよ」
「全員ってことは君も?」
「は、はい!日本の代表候補の更識簪です、よ、よろしくお願いします」
律儀に頭を下げてきたのでこちらも頭を下げる。
「こちらこそよろしく、あと歳上だけど敬語とかしなくていいからな?」
「あ、えっとでも、その方が…喋りやすい…から…」
「あ、ああ、それならそれでいいんだけど…」
見た目通りの内気な娘だな…姉とは大違いだ。
「ちなみに私はロシア代表の更識楯無でーす!よろしくね」
「あなたは最初っから敬語じゃなかったですね」
「そりゃそうよ、だって私は生徒会長なんだから」
「は、ははは…さいですか……ところで俺に専用機持ち全員に合わせるのってなんか意味あるんですか?」
「……実は最近ある組織がこのIS学園に何度か攻撃を仕掛けて来ているの。名は亡国企業。世界中でISの強奪などの事件を起こしているやつらよ、実際イギリスのISは奪われたし、一夏君のISも狙われたしね」
隣にいる一夏を見ると真剣な表情で更識姉の言ってることは冗談ではないようだ。
「そんな話聞いたこと無いんすけど…」
「当たり前でしょ?ISを奪われたなんて公開したらその国は信頼を無くすし、他の国もパニックになるでしょ?」
「………」
そうなのかな、大抵の人間は自分には関係ない、自分の身に何か起こるわけないと思うんじゃないかな…なんて勝手な想像をするけど、そんな簡単な話じゃないよな。
「とにかく、こんな時期にこのIS学園にきたということは少なからず危険な目に遭うかもしれないの、さらに専用機持ちは事件が起こればそれに対処しなくちゃならないこともあってその分危険にさらされる…だから専用機持ち同士少しでも連携がとれるように会ってもらいたかったの」
なるほど、確かにそんな物騒な話を聞いたら更識妹と会っておくのは必要だっただろう。だがしかし、その説明ではまだ疑問が残る…
「そうでしたか、そうとは知らず先ほどは失礼しました」
「ふふん、分かればいいのよ、分かれば」
「ところで一つ気になるのですが、あなたはなぜ簪さんと一緒に来られなかったのですか?」
「え?」
鳩が豆鉄砲を食らったような顔になる。まさかそんなこと聞かれるとは思ってなかったのだろう…これは面白くなってきた笑
「私に会わせたかったのなら簪さんと一緒に来ればよかったのではないですか?むしろその方が合理的だ」
「そ、それは…」
「更識妹!」
「は、はい!?」
「あなたがお姉さんにここに来るように言われたのは何時頃でいつ頃来るように言われたのですか?」
「え?えっと、最初は昼休みに10時に一緒に一夏の部屋に行こって言われたんですけど9時半頃に時間変更ってメールが着てやっぱ10時半に直接来てって」
「9時半頃!私はその頃職員室で織斑先生にトレーニングルームの使用許可をもらっていました!それをあなたは聞いていたのではないですか?」
「な、な、な、なんのことかしら?」
某弁護士ドラマに出てくるk弁護士のようにどんどん追い詰めていく。楯無姉も明らかに動揺しているのが目に見えるね〜。
「あくまで否定なさるのですね?ならば聞いていたという仮定の話をしましょう、私と織斑先生の話を聞いていたあなたは私がしばらく部屋に戻らないことが分かった、だからあなたは時間変更したんです」
「何のためにそんなことしたんだ?」
ここまで言って分からないのかよ…一夏よ、お前は僧か?とりあえず邪魔者はご退場願おう。
「その前に一夏、喋り過ぎて喉乾いたからお茶を入れてくれないか?」
「あ、あぁ…」
一夏がお茶を入れに行くのを確認してから更識姉の耳元で囁く。
「正直に言っちゃいましょうよ?一夏を誘惑しようとしていたのでしょ?時間的にはぴったりなんですよ、あなたが私達の会話を聞いてから簪さんに連絡をいれ、着替えてからこの部屋に来てさっきの状況になるまでの時間が…」
「しょ、証拠がないわ!」
「えぇ、これはあくまで私の想像でしかありません。が、簪さんどう思います?」
「………」
無表情で更識姉を見つめる更識妹。とにかく威圧感だけはバンバン伝わってくるな。
「…簪ちゃん?」
恐る恐る更識姉が確認をとる。
「確信犯だと思います」
有罪デース!
「わーー!!ごめんなさい、ごめんなさい、簪ちゃん許して!お願い!せっかくまた仲良くなれたのに嫌いにならないで〜!!」
再び簪さんの胸で泣き出す楯無さん、シスコンなのか?
「お、おい一体何がどうなってるんだ?」
ちょうど帰ってきた一夏がまたも泣いてる更識姉を見て、驚いていた。
「あぁ一夏実はな…」
「この…人でなしー!!」
ゆらり立ち上がった更識姉が襲いかかってきた。
「うおっ!?」
後ろからタックルをくらいベッドに突っ込むとそのまま上に更識姉の体が乗っかってくる。重くはないのだが起き上がれないように締められてしまった。
「す、すみません、俺も冗談が過ぎました。謝りますからってあはははは!!?ちょっ何して!!?うおおおぉぉぉふぉふぉふぉ!!!?」
「私を怒らせたこと後悔させてやるんだからー!!」
その後更識姉の必殺技であるこちょこちょを洸輝は3分間たっぷりと味わうこととなった。
「お姉ちゃん、もう許してあげて?」
「でも、でも…」
「私お姉ちゃんのこと嫌いになんてならないから…皆必死で振り向いてもらいたいんだもんね?」
「簪ちゃーん!!」
またこの光景かよとは口が裂けても言えない。言おうものならおそらくまた地獄をみることになるからな。
「なんだろう、俺の中の楯無さんが崩れていくような」
一夏は今起きている状況に頭が追いついていないようだ。
「まったく、これに懲りたらおねーさんを怒らせないでよね」
「俺の、方が、おにー、さん、なの、だけれど…」
「んん?何か言ったかな?」
息絶え絶えで反論するのだが、更識姉の笑顔が怖すぎてそれ以上は何も言えなかった。
「なん、でも、あり、ませ、ん」
「それじゃあ就寝時間も迫ってるし、そろそろおいとまするね、ね?簪ちゃん」
「うん…またね一夏」
「ああ、おやすみ」
「一夏君?私にはお休みのキスを…」
「お姉ちゃん?」
一夏の口に近づく更識姉だったが更識妹の重みのある声ですぐに離れる。
「冗談よ、冗談…それじゃあお休み一夏君、それと意地悪な洸輝おにーさん?」
「痛てっ」
最後に俺のおでこにデコピンしてから部屋を出て行った。
「はぁーひでぇ目にあった」
ようやく息も整いベッドに座り直す。
「なあ?俺がいない間に何話してたんだ?」
まだ何があったのか理解してない一夏なのだがもう教えなくてもいいよな?今度は3分では済まなくなるもんな?
「プライバシーの問題があるので話せません」
「む…まぁいいけど、それにしてもなんかさっきのは洸輝らしくなかったな?」
「ん?なにが?」
俺らしくないとはどういうこった?
「あ、いや、今日あったばかりだから実際は違うのかもしんないけど洸輝はさ、からかうのは好きだけどちゃんと一線を引いてるっていうか、からかう限度をわきまえてたと思ってたんだ、けどさっきの楯無さんに対しては何のことがわかんなかったけど結構突っ込んでたからさ」
「…自分では意識してなかったけどそうなのかな?」
「あくまで俺は洸輝をそういう奴だと思ったぜ?」
うーん、そんなこと言われたのはじめてだからよくわかんねぇな……しいていうなら今日は…
「そうか…まぁ確かにちょっとイライラしてかもな」
そう、イライラしていた。今日というより筋トレしてから戻るまでの間にイライラが募った。
「なんでだ?」
「んー、わかんねぇ、新しい環境に疲れてんのかもな……」
確かに新しい環境に疲れていたのもあると思うけど、なんか違うんだよな……部屋に戻ってくるまでの間になんかあったといえば鈴と話して恋の手伝いをするって話しをしたぐらいだけど。………鈴は一夏のどこにほれたのかな?やっぱかっこいいし、優しいからか?それとも他にも理由があんのか?……ってそんなことどうでもいい、俺がイライラしてた理由を考えてたのになんで鈴が一夏のどこに惚れたかを考えることに繋がるんだあほらしい…
「とりあえずまたシャワー浴びるか…」
考えても答えはわかんねぇしさっぱりするか。
「おぉ、筋トレしてたって言ってたもんな」
「あぁ、軽く流してくる」
タオルを持って風呂場へと入っていったのだが一夏はあることに気付いた。
「あ、ボディーソープ切れてるんだった」
さっき自分が使った分で無くなってしまっていたのを思い出した。替えを持って風呂場に入ったのだが…
「…そういえばこのシチュエーション、シャルの時と一緒…ゴクッ」
さすがに洸輝が女ってことはないと信じたい一夏だが、一度気になっては確かめずにはいられなかった。一夏が開けようとした瞬間、
「あ、わりぃ一夏、替えのボディーソープあるか?」
洸輝の方からドアが開き、一夏の目線は洸輝のゾウさんへと注がれた。
「あ、これ…」
「おぉ気が利くな、サンキュー」
替えを受け取った洸輝はさっさとドアを閉め、一夏も風呂場から出たのだがその場で膝を尽き、一言。
「……負けた」
男の象徴であるゾウさんがちゃんとあったのは喜ばしいがそのゾウさんが大差で負けたことに涙する一夏であった。
やってしまった…明らかに楯無はこんな感じじゃない…いじられキャラの楯無なんてありえない…けど気にしない…だって………奴のせいで鈴ちゃんの猫耳ニャーニャータイムがなくなっちまったんだからーーー!!!!!!!!!!
(ノД`)