インフィニット・ストラトス〜月夜に駆ける黒狼〜   作:ツンツン

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第煮話 特別

〜車中〜

 

黒木「と、まぁ今話したのがこれから行く学校のこととこれからの君の立場についてだからね?」

 

黒塗りの車の中では政府の役人が洸輝に色々と説明をしていた。

 

洸輝「はぁ」

 

一応返事はしたものの、洸輝はほとんどの説明が頭に入ってはいなかった。この数日間であっちこっちの研究所やら施設やらに連れ出され、検査や書類審査など行ったためもうフラフラだった。

 

黒木「あぁそれと君のご家族のことは心配しなくてもいい。ある程度監視が付くけどほとんど今までの生活と変わらないはずだからね」

 

気を利かせたつもりの黒木が説明していたが、正直洸輝にとって家族のことはどうでもよかった。

 

洸輝「それはどうも・・・(あの家に帰らなくてもいいと思うとなんか体が軽くなるな)」

 

そんなことを考えていると黒木が自分の胸ポケットに手を突っ込み、

 

黒木「これが私の連絡先だから他にわからないことがあったら電話かメールで連絡してくれてかまわないから」

 

連絡先が書かれた紙をお礼を言いながら受け取り、早速携帯に連絡先を登録する。

 

黒木「さて、では最後に今のうちに聞いておきたいことは何かあるかな?」

 

登録し終わったところで黒木が聞いてきたので洸輝は少し考えてから質問した。

 

洸輝「えーと、お金についてなんですけど・・・」

 

黒木「ああ、その話をしてなかったね。君の学費や食費に関しては政府の方が負担するし、雑費用にも君がバイトしていた頃と同じぐらいのお金は支給されるはずだから」

 

ニコッと黒木はしたが、そこまでしてもらってもいいのだろうかという不安が残る。

 

黒木「なーに、君が気に病むことはないよ、なんといったって君は選ばれた『特別』な存在なんだからね?」

 

黒木は特に意識した訳ではないのだろうが、洸輝は今の黒木の『特別』という言葉が嫌味っぽく聞こえ、返事もせず、窓の外を見る。黒木もそれを咎めることはせず、車の中は静かになった。

 

 

〜IS学園1年1組〜

 

谷本「ねえねえ!今日来る事になってる男子ってやっぱうちのクラスかな⁉」

 

相川「当たり前じゃない!なんといったってうちのクラスには男子の織斑君がいるんだかね!」

 

この1年1組のクラスでは新しく来る男子のことで話しが持ちきりだった。

 

本音「どんな人が来るのかな〜?おりむーは聞いてないの?」

 

のほほ〜んとした声で布仏本音が一夏に質問する。

 

一夏「え?えーと、確か大学二年とは聞いたけど、詳しくは知らないな」

 

この前の騒動の時に聞けたことはそれだけでそこからは特に先生達からの話しはなかった。

 

本音「そうなんだ〜、けど本当に男の子なのかな〜?」

 

のほほ〜んとしながら本音が首を傾げる。

 

谷本「あぁ、前例があるもんねー」

 

そこでクラスの何人かがシャルロットの方を向き、シャルロットは手痛い視線攻撃を浴びることになる。

 

シャルロット「あ、あははは」

 

顔が引きつりながもなんとか笑ってみせる。

あまりにシャルロットが不憫なので、

 

一夏「おいおい皆、シャルをそんな責めるなって!好きでやってたわけじゃないんだからさ」

 

一夏が助けに入る。この時シャルロットには一夏が白馬に乗った王子様みたいと思ったのはここだけの話。

 

谷本「わかってる、わかってる!デュノアさんの困った姿が可愛いからついね」

 

てへっ、と谷本さんがイタズラ好きの子どものように謝る横で、

 

本音「でゅっちーー!ごめんね?ごめんね?決してそんなつもりで言ったわけじゃなくて、えっと、あれだよあれ、えー、とにかく嫌いにならないでー‼」

 

と、シャルロットに抱きついて涙を目に浮かべながら謝る本音にシャルロットは少々引いていた。

 

シャルロット「き、気にしなくていいよ?そんなことで布仏さんのことが嫌いになるなんてなから」

 

本音「本当?」

 

シャルロット「本当!本当!」

 

本音「よかったー、でゅっちーに嫌われたら昼ごはんが食べれなくなるくらい落ち込むところだったよ〜」

 

一同「(それは本当に落ち込んでいるのだろうか?)」

 

そんな疑問が浮かんだが2人のやりとりが微笑ましいので誰もツッコミはいれない。

 

相川「けど、本当に男子なのかな?正直胡散臭いような気もするんだよねー」

 

2人の姿を横目に相川が呟く。

 

織斑「まーなー、俺もそこんとこ心配なんだよな〜」

 

一夏も実際まだ信じられず、またシャルロットの時みたいなことになるんではないかと心の中で思っていた。

 

本音「けど男装した女の子だったらおりむーはでゅっちーの時みたいにまた一緒に寝たり、お風呂に入ることできるかもだよ〜?」

 

一同「「あー、そういえばそんなこともあったねー」」

 

先程とは違い、冷たい視線がクラス全員(一夏除く)から浴びせられ特に箒、セシリア、ラウラからは殺気もこめられていた。

 

シャルロットは俯くことしかできず、

 

シャルロット「(布仏さん⁉無意識だよね⁉わざと言ったわけじゃないよねーー⁉」

 

心の中でそう叫んでいた。

 

 

〜車中〜

 

黒木「そろそろ着きますよ」

 

いつの間にか寝ていた洸輝がその声で目を覚まし、窓の外を見ると大きな建物が見えた。

 

洸輝「でけー」

 

IS学園のあまりの大きさにただただ圧倒された。

 

洸輝「(まぁ別にそこは問題じゃないんだよな・・・俺が今一番心配していることは)」

 

洸輝がIS学園に編入することになってからずっと悩んでいたこと、それは、

 

洸輝「(仲間はずれとかにされないかどうかだ!)」

 

・・・意外と寂しがり屋だった。

 




今回は短め( ̄Д ̄)ノ
はぁ〜鈴との絡みまでが長いね〜(__)
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