・舞台は日本そっくりな王国。王族がいたり城があったりする以外は日本そのまま。
・王族はみんな特殊能力を持っている。ただし王妃の
・現在、次期国王の座をかけて九人の兄弟姉妹が選挙活動を行っている。投票はアニメ版では長女の葵(現在高校三年生)の高校卒業時(一年後)、原作の漫画版が三年後となっている。この小説ではアニメ版の投票期限に合わせて話を進めていきます。(ちなみに現在は作中の時間で五月頃です。ドライブの時系列は全く無視しております)
とまあこんな感じです。
何か不明な点がありましたら、質問していただければそのつどお答えします。
あと、基本的にはドライブを意識して二話完結形式でいこうと思っています。
『ブレンとは…違いますわ。ブレンとは』
『バナナ!?バナ、バナナァ!?』
『からくり人形などと友達になった覚えはないよ』
『オレの体はボロボロだ!』
『動くな!……この時をずーっと待ってたぜ』
『タケル殿ォー!』
『ブレン…お前たちのやり方はあまりに醜い!』
『イクササーイズ!オレは正しい!』
「…夢か。嫌な事ばかり思い出すのは、私が疲れているからなの………いや半分くらい誰だ!?」
ブレンが櫻田家にやってきてから一週間が過ぎた。
葵たちからブレンの事を聞き、事態を把握した彼らの父・現国王の総一郎と、その妻で現王妃の五月は、ブレンの事を快く受け入れた。もっともブレンからすれば、勝手に呼び出されたに過ぎないので、受け入れてもらえなくてもどうしようもないのだが。
とはいえ、葵たちが危惧していたように、ブレンの存在が世界全体を揺るがしかねないのも事実。なので、彼には生活する上で、例えばやむを得ない状況以外では怪人態にならないなど、いくつかの制限は強いられた。
もっともブレン自身は、一度目のグローバルフリーズの失敗以降は「ロイミュードは影の存在であるべき」と考えて慎重に行動していたため、制限があってもなくてもそれほど生活スタイルが変化したりはしなかった。
「まあ、強いて言えばこの私が人間のルールに従わなければならないというのは癪ですが。こういうのはチェイスの奴にやらせるべきだ」
ぼんやりとそんな事を考えながら時計を見る。時刻は午前五時。ベッドから起き上がり、寝間着からいつもの緑のジャケットに着替える(ロイミュードなので本来は入浴も睡眠も不要な上、ジャケットも含めて彼の肉体なのだが、そこは人間の生活に合わせる事にした)と、同じ部屋の住人を起こしにかかる。
「櫻田修、朝ですよ。起きなさい」
「あと五分…zzz」
「テンプレか。いいから起きなさい」
彼は現在、櫻田修の部屋に居候している。
一応お手伝いアンドロイドという名目で生成されたブレンは、この国での自由と身分を保証されている代わりに、兄弟姉妹が分担して行っている家事手伝いに加わることになっていた。もっとも、そこで全てをブレンにやらせるのではなく、あくまで分担に参加するという形を取っている点が、この家の住人達が人間的にしっかりしている事を表している。
「ん…こんな時間に起こすとか…アバンギャルドだな…zzz」
「お前はペイントか。はぁ…まあいい。確かにまだ起きるには早いですし、どのみち今の段階で起きないのは既に予想済みです」
実際のところ、修らを起こすにはまだ早いのも事実なので、遅刻しない程度の時間にもう一度起こせばいいだろう。そう判断したブレンは部屋を出て行く。なんだかんだで彼は面倒見がいいのだ。
次に彼は朝食の準備のため、キッチンへと向かう。
ロイミュードは食事を必要としないアンドロイドであるが、食べられないというわけではない。むしろ人間同様に味を感じ、食事という行為を楽しむ事が出来る。かつて起きた連続ロイミュード発火事件、もといメディックによる超進化のための実験は、この性質を利用して行われた。
「おはようございま…櫻田葵…。あなたは相変わらず早起きですね。櫻田五月…じゃなくて五月さんもおはようございます」
キッチンには既に先客がいた。長女の葵と、母親の五月である。
ちなみに五月の事をフルネームで呼ばないのは、なんとなくこの女性にその呼び方はマズい、と本能的に察したからであり、恐らくその感覚は間違っていない。
「あ、おはようブレンくん!今日も早起きだね」
「今日も…じゃないですよ。あなたは学校もあるのだから、今起きたとしても早い位だ」
「やっぱり。ブレンちゃんもそう思うでしょ。葵、手伝ってくれるのは嬉しいけど、もう少し体のことも考えなきゃダメよ」
繰り返すが、なんだかんだで彼は面倒見がいい。普段の残念な部分に隠れてしまいがちだが、実のところ彼は理想の上司像を体現したような性格なのである。
「たまには私に任せて、あなたはもう少しゆっくりしなさい。頑張りすぎて倒れてしまっては本末転倒だ。そもそもあなたはですね…」
「わ、わかった!わかったからブレンくん!それじゃ、明日からはもう少しブレンくんにもお願いするから!」
ブレン自身は別に家事をやりたいわけでは無く、むしろ最初こそ猛反発していた。だが今では面倒見が良すぎるあまり、葵に説教しながら彼女の仕事を引き受けるという、本人も気づかないうちに積極的な姿勢になっている。
以前彼がメディックに無理矢理犬の世話を押し付けられた時も、不平不満を言いながらも『ブレンドッグ』なるオリジナルのドッグフードまで用意して、なんだかんだ最後まで面倒を見ていた。ここまで来るともはや理想の上司というより、ただの世話焼きオカンである。
「ブレンちゃんが来てくれてから、ホントに助かってるわー。うちはみんな親孝行な子たちで、家事をいつも手伝ってくれるけど…あの子たちは学校もあるもの」
「フッ…本来ならば、この私が人間の手伝いをするなんてことは有り得ないのだが…まあこの際それは置いておきましょう。真面目で努力家で物覚えも良い私が仕事を手伝う以上、楽にならないはずがない」
「事実だけど…自分で言っちゃうんだ……」
「お黙り!さ、そんな事より朝食と弁当の支度をしますよ」
こうして今日も彼らの一日が始まる。
「ブレン殿!それでは行ってきます!」
「ちゃんと宿題は入れましたか?…ってオイ!わざわざ私がアイロンがけした白衣を入れ忘れているぞ!ちゃんと持ち物を確認してから行きなさい」
「ブレンちゃんって、ホント細かいよねー」
「櫻田光、あなたは適当過ぎる!ほら、お前も白衣を入れ忘れているぞ!それにあなたは、今日は習字の道具も使うのでは無かったのか?」
「あっ、いっけなーい。てへ!」
「やかましい!全く…どうしてこう私の周りには、適当でお気楽でいい加減な奴が集まるんだ!」
ブレンは文句を言いながらも、三男の輝と五女の光の小学生組にアイロンをかけたばかりの白衣を手渡す。もはや誰が見てもただのオカンである。
「あんた、あんまりイライラしてると禿げるわよ。行ってきまーす」
「ロイミュードが禿げるか!行ってらっしゃい!」
仲がいいのか悪いのか分からない挨拶を交わした奏を皮切りに、小学生組に続いて中学生組・高校生組も少しずつ家を出て行く。
「行ってきまーす!ほら、遥も行くよー!」
「なんで僕も一緒に…はぁ、行ってきます」
四女の岬、次男の遥。
「じゃあオレもそろそろ行くかな。ブレン、毎朝起こしてもらって悪いな」
「そう思うなら自分でさっさと起きなさい。行ってらっしゃい」
次男の修。
そして残るは幼稚園の送迎バスを待つ六女の栞と……
「ブレンさぁぁぁん!お願ぁぁぁい!監視カメラを…監視カメラを止めてえええ!!」
「茜…早くしないと遅刻しちゃうよ」
「……またか」
街中に仕掛けられた監視カメラに怯える三女の茜、そして彼女を待つ葵のみであった。
「そんなもの、我々ロイミュードのように一旦データになって、ネットワーク経由で移動すれば済むでしょう。それか重加速でも起こせばいい」
「出来るわけ無いの分かってて言ってるよね!?いくらなんでも対応雑すぎない!?」
城下町のブレン様!
「この王国に侵入した凶悪なグループが、輸送機を襲撃。その際、AからZまでの26枚がこの町にばら撒かれた…」
王国史上最大の事件勃発!
「茜の秘蔵写真…」
写真に群がる男たちの恐るべきパワーがこの町を襲う!
『エターナル!』
「地獄を楽しみな!」
最強ライダーの登場に、王国壊滅の危機!
「君に何が分かる!」
「福品…」
それぞれの宿命を胸に、いよいよ最終決戦が始まる!
「茜様好きは助け合いでしょ」
「じゃあ行くか。…死ぬなよ」
「負けないで……仮面ライダー」
「終わりだ…過去の仮面ライダー!」
次回、『A to Z/運命のブロマイド』!
お楽しみに!(この予告はフィクションです。実際の内容とは一切関係ありません。ちなみに福品くんは櫻田茜ファンクラブの会長です)