Fate/Craft Order   作:雪蛍

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プロローグ…終わり! 小説のタイトルはここで変えますた。

 

 

 

「なるほど…」

 

ユウの話を全て聞き終え、アーチャーは腕を組んで唸った。

「カルデア…人類史の終焉…グランドオーダー…」

 

彼の話の中に出てきた重要な単語を繰り返すように呟きながら、アーチャーは思考を纏める為か目を閉じた。

 

「うん。 これが、俺が君を召喚した理由だよ。 だから一刻も早く…」

 

「冬木へ、か?」

 

ユウの言葉をアーチャーが遮る。

うん、と力強くユウが頷く。

 

「召喚されたサーヴァントには聖杯からすぐにでも状況を把握し戦闘を可能とする為に、様々な知識が与えられる…そう聞いた。 もしその通りならアーチャー、此処が何処なのか、そもそも2004年なのかそして、俺は冬木へ行けるのか…君は俺に答えを与えてくれる?」

 

真剣な表情でアーチャーの答えを待つユウ。

正直な話、ユウは自分のこの推測に大きく期待している。

何故ならこの推測が彼にとって最後の希望に等しいからだ。

この当てが外れたら、ユウにはもう現状を打破する術はない。

「問題ないマスター。 君の推測は当たっている。 私達サーヴァントは召喚された際に聖杯から知識が与えられる」

 

「っ! じゃあ…」

 

ユウの縋る推測が正しいことをアーチャーが認めた。

それを聞き、ユウの表情が瞬く間に明るくなる。

自分の予想は正しかった。

ならばこのKKW(カクカクワールド)から脱出して冬木へと行くことが可能だと証明されたのだ。

 

(始まる! 始められるんだ俺のグランドオーダーが!)

 

自分でも気付かぬうちにガッツポーズまでしている様子を、アーチャーは微笑ましく眺めている。

「やった! これでKKWから脱出できる! ああアーチャー、君を召喚できてよかった! ほんっっとうにありがとう!!」

 

全身で喜びを表現し、小躍りまで始めるユウ。

終いにはアーチャーの手まで取り、ブンブンブンブンと大きく振りまくった。

「お、おいマスター…嬉しいのは十分に分かった。 だから私まで巻き込むのはやめてくれないか!」

 

「あははははー♪」

 

「マスター!」

 

マスター相手に強行な手段を取る訳にもいかず、結局アーチャーはユウが満足して落ち着くまで、2人仲良く腕をブンブン振り続けるのだった。

 

 

 

 

 

「さて、と…じゃあアーチャー、早速で悪いけど冬木へはどうやって?」

 

一頻りはしゃぎ終えたユウは笑顔で自分のサーヴァントへと目的地までの至り方を訪ねる。

一体どんな方法で行くのだろうか。

まさか歩いていくなんてことはないだう?

転移か、はたまたアーチャーの宝具か…何れにせよさっさとこんな場所とはおさらばしたい…切実にそう思うユウ。

 

「ああ、ここから冬木へは…っ!?」

「あ、アーチャー!?」

説明を始めようと口を開いたアーチャーが唐突にその場に膝をつく。

頭を抱え苦しそうに呻き声を上げている。

突然のことに面食らうがユウもすぐ側に駆け寄った。

「ど、どうしたのアーチャー!? 大丈夫!?」

 

駆け寄ったはいいが何をどうしたらいいのか分からずユウは混乱してアーチャーの側であばばばばばと騒ぐことしかできない。

 

「くっ…理由は、分からないが…冬木の場所について、考えようとすると頭に、酷い痛みが…」

 

「そ、そんな…なんでこんなことが…」

 

「あと少しで、分かりそうなのだが…駄目だっ…これ以上はっ…」

 

原因不明の頭に走る激痛に耐えながら、それでもアーチャーはなんとか聖杯からの知識を引き出そうとしているようだ。

だが知識へ近づけば近づく程痛みは加速度的に激しくなるようで、とうとうアーチャーはその場に倒れこんでしまった。

 

「アーチャー! もう、もういいからっ!」

 

地に伏してなお、聖杯からの知識へ意識をアクセスしようとしているアーチャーを見ていられずにユウは彼を止めようとする。

 

「いやっ…まだ手はあるっ…君の、令呪を使うんだ!」

 

しかしアーチャーは止まるどころか更に強行な手段をマスターに提案する。

 

令呪

 

自身のサーヴァントへ行使することができる3回きりの絶対命令権。

なんか1日1画回復するとかそーゆーのもあるらしいが…

とりあえずマスターの参加資格としての意味を持つ3画からなるカッコイイデザインを指して、令呪と言う。

アーチャーはその令呪を使い、その強制力を利用して無理矢理聖杯の知識へとアクセスすることをユウに提言している。

己の身を省みずに。

「そんなことっ、できないよ!」

 

勿論即座にユウは否定する。

既に死に体に等しい程弱っているのだ、仮にもサーヴァントが。

その苦痛はどれほどなのか想像もできない。

そんな彼に倍プッシュで苦痛をドンっ♪…なんて悪魔の所業、できるわけがなかった。

 

「私のことは気に…するなっ…ユウ、君はこんな所で立ち止まってるわけにはいかないんだろう?…人類の未来を守るのがっ…君の役目だろう?…」

 

「で、でもっ…」

 

アーチャーのあまりの剣幕に気圧され、ユウは後ずさる。

その通りだ、自分には成し遂げたい目的がある。

その為にできることは何でもやる…そう誓った。

(でも、そんな酷いこと…)

 

ユウの目の前でアーチャーは今も苦しんでいる。

聖杯の知識へのアクセスをやめればすぐにでもその苦痛から解放される筈なのに。

何故、アーチャーはこんなにも一生懸命に…

 

(はっ!…そうか、アーチャーも人類の歴史が終わってしまうことを避ける為にっ!)

 

唐突にユウは理解した。

そうだ、アーチャーは英霊。

その身一つで偉業を達成した英雄なのだ。

きっと生前の彼は、人を心底愛していた筈。

何度も、何度も、数え切れない程大勢の人を守ってきたのだろう。

例えどれだけ自分が傷ついたとしても、その歩みを止めなかったその果てが今の彼なのだ。

そんは人間愛に溢れている彼が、人類の未来終了確定のお知らせを聞いて、アッハイソウデスカワカリマシタ…なんてそんな簡単に納得するだろうか…いや、する筈がない。

きっとアーチャーなら、どんな困難な道であってもその足を止めることなんてしない。

ある筈がない。

 

(これが…英雄!…なんて、気高い覚悟っ!!)

アーチャーの覚悟(ユウの勝手な妄想)とそれを実践してみせる熱い根性に後押しされ、ユウも再び覚悟を決める。

(アーチャーに比べれば劣るかもしれない。 それでもっ…俺だって人類の歴史を繋げたい想いはあるっ!)

 

ユウは熱く高鳴る鼓動に突き動かされ、手の甲をアーチャーに見える様に掲げる。

 

「マス、ター?」

 

「ごめんアーチャー。 俺、覚悟が足りなかった。 その所為で危うく君の想いまで踏みにじるところだった。 でももう迷わないっ! 君の隣に立つに相応しいマスターになれるよう、頑張るからっ!」

 

ユウの想いに呼応する様に手の甲に刻まれた令呪が紅く光を放つ。

 

「令呪に告げる! アーチャーよ、その痛みを超えて聖杯の知識を己が物とせよ!」

瞬間、ユウの令呪の1画が消えその代償に赤い輝きがユウの言霊に確かな力を与える。

 

「ふっ、了解したマスター。 そのオーダー…確実に遂行してみせる!」

 

今の今まで苦しみに倒れ伏していたアーチャーが嘘のように容易く立ち上がった。

ユウの願いは、言葉は、確かにアーチャーへと伝わったのだ。

 

「とぅっ!」

 

「へっ?」

 

だが次の瞬間、何を思ったかアーチャーが突然高く跳躍する。

 

「ふっ………はっ!」

 

「………」

 

そしてアーチャーは何度かグルグルと空中で回転して、最後にバッとポーズを決めた。

とてもカッコイイやつだ。

ユウは令呪を使った事を後悔した。

しかしアーチャーはもう止まらない。

だってれーじゅ使ったもん、強制です。

そしてカッコイイポーズを保ったままアーチャーは地面に着地する。

 

「飛んだ意味は!?」

 

「いくぞ!」

 

「聞いてよっ!?」

 

「はぁぁぁぁぁぁぁぁっ………あぁぁぁぁぁぁいあむぅざっ…ぼぉぉぉんおぶまいっっっっっそぉぉぉどぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!」

 

混乱するマスターを華麗に置き去りにして、アーチャーが雄叫びを上げる。

鼓膜を破ってしまいそうなアーチャーの叫びに、大気は震え彼を取り巻く魔力は目視できる風となって吹き荒れる。

凄い、凄い迫力だ、ただの人間ではこうはならない。

そして意味も分からない、先ずそのポーズやめろ。

「え何!? 今の何!? そのカッコイイポーズ何!? てか今何て言ったの!? 呪文か何かですかー!? 」

 

謎の呪文とポーズにユウが吹き荒れる風に飛ばされてしまわぬように耐えながら全力でツッコム。

何か果てしなく使い所を間違えているような錯覚にとらわれてしまう。

いいのかアーチャー…それ、ここで使ってしまっていいのかと問わなければならない衝動に、魔力と暴風がおさまるまでユウは襲われ続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やがてその時はやってきた。

アーチャーから発せられていた荒れ狂う魔力とそれを媒介に発生していた暴風がゆっくりと鎮まっていく。

 

「……終わったぞ、マスター」

 

ポーズを決めたまま、実に満足そうにアーチャーが成功を告げる。

 

「ああ、うん…そう…」

 

結局耐えきれずに尻餅をついたユウ は、立ち上がることすらせず気まずげに視線を逸らす。

なんて声をかければいいのか分からない。

とても、その…気まずい。

 

「なんて顔をしているんだマスター。 成功したんだぞ?」

 

不思議そうに首を傾げるアーチャー。

やっとカッコイイポーズを止めてくれた。

さっきまでの苦しそうな様子はなくなっていて当然のようにその場に立っている。

 

「あ…そうだった…って成功!? ということは…」

 

ユウは今のことを記憶の奥底に押し込めて蓋を何重にも重ねてなかったことにして、その上で真面目顔を頑張って作ってアーチャーに確認する。

 

「ああ、大丈夫だ。 先程までは聖杯の知識を引き出そうとすると激しい痛みに襲われていたが、1度辿り着いた今知識は完全に私のものとなった。 もう痛みは全くない。 問題なく知識を引き出せる」

 

大切な令呪を1画使ったかいがあったようだ。

 

「そっか…ありがとうアーチャー。 君のおかげで俺は前に進める」

 

「なに、マスターの命令だ。 楽にこなして見せてこそのサーヴァントだ」

 

相変わらず捻くれた物言いだ。

だがそんな彼が頼もしい。

それにと、ユウはアーチャーを見る。

どんなに苦しくても歩き続けるその姿はユウの中に確かに刻まれた。

いつかは自分も彼のような男になりたい、強くそう思ったーでもさっきのポーズだけはやだー

 

「じゃあアーチャー、もう一つ命令。 俺の行くべき戦場…2004年の冬木の地へ俺を導いてくれ!」

 

こんなに素晴らしいサーヴァントが自分の相棒としてともに戦ってくれる。

それが凄く誇らしい。

「了解だマスター…」

 

フッと笑い、アーチャーは目を閉じる。

聖杯の知識を引き出しているのだろう。

「……」

 

ユウは静かにアーチャーを待つ。

あの試練を超えてユウのアーチャーへの信頼は早くもmaxを振り切っている。

彼に任せれば大丈夫、でもいずれは頼るだけでなく自分も彼の役に立ちたい。

本当の意味で彼の相棒になりたい。

いやなってみせる。

 

(その為にも、先ずは冬木の聖杯を早く確保しないと!)

 

意気込み気持ちだけは既に冬木へと行ってしまったユウに応えるように、ついにアーチャーが目を開いた。

 

「も…」

 

「も?」

 

何度目になるか分からないが…さぁ俺の、俺達のグランドオーダーを始め…

 

「木材ブロックを縦に3つ並べるとドアが作れるぞマスター。 ちなみに使用する木材の種類を変えれば出来上がるドアのデザインも変わる」

 

「……………………………………………………………………」

 

「どうしたマスター? 聞き逃したのか?」

 

「え…アーチャー…え? もく、ざい? 縦? 3つ? え? あの…」

 

「?…ああすまない大事なことを忘れていた。 先ずは作業台からだったな…私としたことがついうっかりしてしまった。 これでは彼女のことを笑えないな」

 

彼女って誰だ

 

「あ、あの…冬…」

 

「さぁマスター、先ずは原木を手に入れなくてはな。原木ブロック1つから木材ブロック4つが精製できるのだ 」

「そっちの木じゃなくて、俺が言ってるのは冬木…」

 

「任せておけ。 設計図はちゃんとここにある。 何の問題もない。 作業台があれば世界が広がるぞマスター」

 

得意げに指で頭をコンコンと叩くアーチャー。

そんな世界広げんな。

何の問題もない? いいえ問題だらけです。 問題しかありません。この身は問題でできていた。

 

アーチャーが壊れちゃった。

サーヴァントに令呪で無理させたら頭の回線がショートした件。

ユウは強烈な眩暈で意識が飛びそうになる。

しかしこれだけは言っておかないと。

「も…」

 

「も? 木材かマスター。 それならばこれからいくらでも…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「∩(´・ω・`)つ―*'``*:.。. .。.:*・゜゚・* もうどうにでもな~れ〜」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Fate/craft order 10月11日配信開始

 

 

 

 

 




初めまして。
ここまで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。

正式版が配信開始になりました。
シリアスな感じはもうないかもしれません。
ガチャで確立アップ時にもしかしたら星2シリアルくらいなら排出されるかも。

駄作で意味不明な部分が大半を占める今作品ですが、少しでもお暇を潰す一助となれば幸いです。


これからも宜しくお願いします。
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