ソードアート・オンライン〜黒の剣士と神速の剣士〜   作:ツン

11 / 41
第11話 迷宮区での競争

 

キリトたちは街を出ると早々と森を抜け迷宮区に入る。

 

「そうだ、カゲヤ。どっちが先にボス部屋を見つけるか勝負しようぜ」

 

キリトはニヤリと笑いながら言う。

 

「いいだろう。望むところだ!」

 

カゲヤも少し笑いながら言う。

 

「よし、行くぞ。よーい、どん!……て、はや‼︎」

 

「俺の敏捷力をなめるなよ?」

 

カゲヤは走りながら言ったがその声はキリトには届かなかった。

カゲヤが言った時点でキリトとの距離はすごく離れていたのだ。

だがカゲヤはそんなことは気にもとめずそのまま迷宮区を駆け回る。

キリトはカゲヤを追いかけるように進むがものの数秒でカゲヤを見失ってしまった。

 

「速すぎだろ…」

 

そう呟きながらキリトは迷宮区の2階へ上がっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

カゲヤside

 

 

迷宮区18階

 

 

「しまった。キリトにマップデータ渡すの忘れてた…」

 

俺は18階に到着すると思い出した。

 

「まぁ、あいつならすぐ追いつくか」

 

俺は目の前に現れた敵に向かって走った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キリトside

 

 

迷宮区16階

 

 

「確かカゲヤは18階まで行ったて言ってたな。はやく追いつかないと」

 

目の前のモンスターを屠ると俺は迷宮区の奥へと進んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カゲヤside

 

 

19階へと繋がる階段の前。

俺は運悪くモンスターと出くわした。

《ウォーハンマーオーク》が鎚を俺に向かって振り下ろす。

俺はオークの背後に回って回避するとオークの背中に数回剣で攻撃し後方に退いて距離を置く。

オークが振り返ると同時に地面を蹴りオークに向かって走る。

神速スキルは使っていないがそれでも元から敏捷力は高いからオークが振り返る頃には横を斬りつけながら抜け、オークの後方にいた。

だが、俺は止まらず反対側を斬りつけながら抜けるとオークの正面に止まり、少し溜めてからオークの正面に突きを放つ。

突きをくらうとオークのHPは0になりポリゴンの欠片となって砕け散った。

 

「さて、次の階も手っ取り早く済ませて最上階へ行くか」

 

俺は剣を鞘に入れながら階段を上った。

 

 

 

 

 

 

 

 

第3者side

 

 

今の段階でカゲヤが19階、キリトが17階と間は2階も離れていた。

マッピングはカゲヤは50%、キリトは20%と格段にカゲヤが速かった。

だが、攻略のペースではキリトは遅いとは言えなかった。

キリトはカゲヤに勝らずとも劣らない速さで攻略していた。

まぁ、傍から見たら2人共、異常な速さで攻略していることになる。

だが迷宮区に入ってから既に2時間半も経っていた。

それでもカゲヤがボス部屋を見つけるのは時間の問題だ。

キリトはわからないが…

が、今日中には見つけるだろう、キリトなら。

多分……

 

 

 

 

 

20分後

 

先に階に到着したのは意外にもキリトだった。

所々マッピングしてないところがあったがキリトは気にせず階段を上がった。

 

絶対に追いついてやる…

 

そう思いながらキリトは目の前にいたモンスターに向かって走って行った。

 

 

 

 

 

 

 

カゲヤside

 

 

19階に入ってから2時間経ってようやく最上階へ繋がる階段を見つけた。

 

「今日中にはボス部屋を見つけられそうだな。ついでに人はいないだろうからスキルの熟練度上げてもするか」

 

階段を上りながらウインドウを開く。

そこからスキル欄を開いて《神速》スキルを選択してセットする。

その瞬間、一瞬だけ体が淡い光に包まれる。

最上階へ着くと少し先にモンスターが現れる。

俺は神速スキル《2倍速》を発動すると同時にソードスキルも発動する。

神速スキル突進技《ストレイトライン》

このソードスキルは剣の軌道、距離、威力共に《ヴォーパル・ストライク》と同じだが唯一スピードだけが違う。

システムアシストに神速スキルの速さが加わり視認不可能に近い速さになる。

剣を敵から抜くと片手剣スキル4連撃技《ホリゾンタル・スクエア》を放つ。

終わると同時に少し後ろに下がり、片手剣スキル単発技《バーチカル》で敵を斬りつける。

敵に攻撃する隙を与えずHPを0にする。

ポリゴンの欠片となって砕け散るのを見届けると角を曲がって奥へと進む。

現れる敵を素早く屠りながらスピードを緩めず駆け回った。

 

 

 

 

神速スキルのおかげもあって予定よりも早くボス部屋に着いた。

 

「さて、キリトと合流するか」

 

俺はウインドウを開き、マップを出してキリトの場所を確認すると来た道を戻った。

 

 

 

 

キリトは19階へ繋がる階段の前にいたから、案外早く見つかった。

 

「お、カゲヤ。もしかして、もうボス部屋見つけたのか?」

 

「あぁ。俺は街に戻るがキリトはどうする?」

 

「俺はまだ迷宮区に籠っとくよ」

 

「わかった。じゃあ、またな」

 

「またな」

 

キリトが返事を返すのを聞くとマップを確認しながら下の階へ繋がる階段に向かって走って行った。

 

 

 

 

街へ戻るなら転移結晶を使うのが一番だが、生憎転移結晶が一個しか持っていないから使わずにとっておきたい。

最初は神速を使って降りて行ったが何組かプレイヤーを見かけたから今は神速を使わずに今のステータスで出せる最大の速さで迷宮区を駆け抜ける。

 

 

道がわかっていたためそれほど時間がかからず迷宮区から出ることが出来た。

迷宮区から出ると足を止めずに森を一直線に駆け抜ける。

だが、最初に通る丸く開けた場所はアラームトラップだから迂回して行き、後は全て一直線に駆け抜ける。

数十分で街に着くとそのまま中央部広場へと向かう。

広場に着くと声をかけられた。

 

「あ!カゲヤ君だー」

 

声の方を見ると、サキが手を振りながらこっちに歩いてきた。

その後ろにはセレッソもいた。

 

「久しぶりだな、サキ。それにセレッソさんも」

 

「お久しぶりです。カゲヤさん。…それにしても珍しいですね、こんな時間に街にいるなんて」

 

「30分前ぐらいにボス部屋を見つけたからその情報をアルゴに渡そうと思ってな」

 

「もう見つけたの!?」

 

サキが驚いて大きな声を出す。

その声に周りの人達が何事かとこっちを見る。

それに気付いてサキは慌てて口を塞ぐと声を

潜めて言った。

 

「本当に見つけたの?」

 

サキは疑うようにこっちを見る。

 

「百聞は一見にしかずだ」

 

俺はウインドウを開いてマップをオブジェクト化するとサキたちに渡す。

サキたちはマップを見て驚きながら言った。

 

「本当だ…ボス部屋までマッピングされてる…」

 

「凄いですね…」

 

「明日朝から攻略会議をするからボス戦参加するなら来てくれ。それとアイテムの補給をしてから来てくれ」

 

俺はアルゴにメッセージを飛ばすとウインドウを閉じて呼び出し場所(といっても、俺の借りるている宿だが)に向かう。

 

「それじゃ、また明日な」

 

サキたちに言うと俺は借りている宿屋に向かう。

入り組んだ路地を進み数分かけて宿屋に着く。

宿屋に入り3階へ行き部屋に入る。

部屋に入るとそのまま窓の方へ行き窓を開けベットに腰掛ける。

そして数分待っていると窓からプレイヤーが入ってきた。

 

「よくこんな狭くて暗い部屋に何日も居られるナ」

 

「慣れれば落ち着く場所だぞ」

 

入って来たのは勿論アルゴだ。

アルゴが部屋に入ると窓を閉める。

 

「来て早々悪いが本題に入ってもいいか?」

 

「あぁ、構わないヨ」

 

俺はウインドウを開いて操作しながら言う。

 

「まず1つ目はボス部屋までのマップの情報だ。」

 

マップをオブジェクト化すると、アルゴに投げ渡す。

 

「どうも」

 

「2つ目はボス戦に参加するプレイヤー全員に、明日の朝10時から攻略会議をするように伝えてくれ。それと、アイテムの補給をしてくるようにも」

 

「わかったヨ。この依頼はタダにしておくヨ。マップの情報料の代わりにネ」

 

「それは助かる。それと最後にもう1つ────」

 

「わかった。それも伝えておくヨ」

 

そう言うとアルゴは窓から出て行った。

 

「さて、俺はアイテムの補給をしに行くか」

 

立ち上がり窓を閉めると部屋から出り、道具屋に向かった。

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。