ソードアート・オンライン〜黒の剣士と神速の剣士〜   作:ツン

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第39話 回想と紅玉宮

「キリトくーん?もう時間だよー!」

 

「今行くー!」

 

俺はアスナに呼ばれドアを開け外に出る。

 

 

 

 

 

カゲヤがいなくなってからすでに1週間が経った。

俺とアスナとユイは最初はショックを受けていたがどうにか心の整理ができ、立ち直ることができた。

サキもカゲヤがいなくなってからの数日は家に塞ぎ込んでしまっていたが、数日後にはいつものような明るさを取り戻していた。

その後、サキは俺たちにあることを話してくれた。

 

 

 

 

 

「それで、話ってなんだ?」

 

俺とアスナとユイはサキに呼ばれてサキとカゲヤの家まで来た。

 

「本当はもっと早く話しておくべき事だったんだけど……」

 

「カゲヤのことか?」

 

「うん……本当はね、カゲヤ君が製作者側の人だってことは知ってたの」

 

「な!?……どうして……」

 

「この家に引っ越した時にカゲヤ君が話してくれたの……」

 

「なら、どうして俺たちには話してくれなかったんだ……!」

 

「私ね、キリト君達にも話そうって言ってみたの。そしたらね、カゲヤ君は『キリト達なら多分、許してくれるだろう』って……」

 

「なら、どうして!!」

 

「パパ……恐らくマスターは怖かったんだと思います……パパやママのメンタル状態のモニタリングをすると同時にマスターとサキさんのメンタル状態も一緒にモニタリングしていました。マスターのメンタル状態には罪悪感という感情がずっと表示されていました。」

 

「ずっとって……もしかして第1層の時からなの?」

 

「はい……」

 

「カゲヤ君言ってた『多分許してくれるだろう』って、でも『もし、許してもらえなかったら、拒絶されたらどうしよう』って……」

 

サキは目に涙を浮かべながら続けた。

 

「『今の関係が壊れるのが怖いんだ……嫌なんだ』って……でも、いつかは話さなきゃいけないことだから近いうちに話すって言ってた」

 

全然、気づかなかった……

気付けなかった……ずっと一緒に戦ってきたのに……

 

俺は自分の不甲斐なさに拳を握り締めることしかできなかった。

俯いているとサキが話し始めた。

 

「この前ね、カゲヤ君からメッセージがきたの……『逃げるようにみんなの前から消えてしまってすまなかった』って、それと『ユイもいままで辛い思いをさせてすまなかった』って……」

 

「クソッ……なんだよ……100層で会ったら一発殴ってやる」

 

「ふふ……きっとマスター驚きますよ」

 

「私もサキちゃんの分も含めて一発お見舞いしなくちゃね。そしたら、その後みんなで100層に着くまでの話をたくさんしましょう」

 

「うん……そうだね……」

 

 

 

 

それから3日後、俺たちの元に75層のボスモンスター攻略戦への参加を要請するヒースクリフからのメッセージが届いた。

 

 

 

 

 

 

カゲヤside

 

 

「さて、100層まで来たはいいが……これからどうするか……」

 

俺は今、第100層の紅玉宮にいた。

100層は今までの層と比べ造りが全然違う。

100層はそのフロア全てがダンジョンになっており、紅い城が建っているだけのシンプルな構造になっている。

しかし、最上層とだけあって周りは絶景だ。

 

「玉座の間にでも行くか」

 

俺はウインドウを出すとSGM権限で玉座の間に転移した。

 

 

 

 

「ここは造った当初と変わらないな」

 

俺は玉座の間を見渡す。

玉座の間は紅玉宮の最上階に位置する場所にある。

それと同時にこのゲーム最終決戦の場でもある。

 

「さて、キリト達が早く来ることを祈るとするか……」

 

玉座の間の奥に進み短い階段を上ると、奥にある赤と黄金でできている椅子に腰掛ける。

そして、肘掛けを指先で軽く叩き椅子の周りにウインドウを多数出現しさせ、映像を映し出た。

 

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