ソードアート・オンライン〜黒の剣士と神速の剣士〜   作:ツン

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第7話 第1層ボス戦

 

攻略会議の次の日

時刻は午前9時55分。

トールバーナーの広場には46人ものプレイヤーが集まっていた。

 

「ディアベルはん。後誰が来てないん?」

 

「カゲヤというプレイヤーだ。昨日少し遅れるかもしれないと言われていたけど……あ、来た!」

 

広場の奥からカゲヤが走ってきた。

 

「すまない。集合時間過ぎてしまったか?」

 

「いや、まだ過ぎてないから大丈夫だよ。だが、次からはもう少し早く来てくれると助かるよ」

 

「わかった。気をつけるよ」

 

そう言うとカゲヤはキリトたちのところへ向かう。

 

「おはよう」

 

「あぁ、おはよう」

 

アスナたちも挨拶をする。

 

「ところで何してたんだ?朝早くから遅れるかもなんて」

 

「別に大したことじゃないよ。ボス部屋に着くまでに体力を消耗しないようにボス部屋までのモンスターのポップを枯渇させてきただけだ」

 

「はぁ!?」

 

いきなりキリトが大声を出し、周りにいたプレイヤーが一斉にカゲヤたちの方を向いた。

 

「ソロでやったのか?」

 

「もちろんだ」

 

「……」

 

「さすがに大変だったからもうやらないと思う」

 

「その方がいい」

 

先頭に立ったディアベルが声を上げた。

 

「みんな!いきなりだけどありがとう!たった今全パーティー47人が1人も欠けずに集まった!」

 

その言葉の後、一斉に歓声と滝の様な拍手が広場を揺らした。

 

「実を言うとさ、オレは1人でも欠けたら今日の作戦は中止にしようと思ってた!でもそんな心配はみんなへの侮辱だったな!今日オレは最高のレイドが組めて凄く嬉しい!オレが言う事は1つだ。誰も欠けることなく帰ってこようぜ!」

 

右拳を突き出し高らかにそう宣言する。

 

そして笑顔で答える者、口笛を吹き鳴らす者、そして同じように拳を突き出す者。

彼のリーダーシップに今更ケチをつける者はいなかった。

 

「よし!じゃあ出発だ!」

 

 

 

 

 

ある程度進んだところでキリトがカゲヤたちに声をかける。

 

「確認するぞ。俺たちアブレ組の役目は《ルインコボルト・センチネル》って言うボスのとりまきだ。俺が奴らのポールアックスをソードスキルで跳ね上げさせるから、アスナはすかさずスイッチして飛び込んでくれ。そっちはカゲヤがポールアックスを跳ね上げさせてサキとセレッソがスイッチする。でいいか?」

 

「わかった」

 

だが、このやり取りを見ていたサキが手を挙げて

 

「あのー、スイッチって何ですか?」

 

と聞いた。

 

「パーティーを組んだことないのか?」

 

カゲヤが聞くと3人とも首を縦に振る。

 

「じゃあ説明するぞ」

 

カゲヤが3人に簡単に説明しスイッチのやり方を教え、無事チュートリアルを終了した。

 

 

 

 

 

 

それから1時間かけ迷宮区に到着し、更に1時間かけて最上階に到達しボス部屋の前の巨大な扉の前まで来た。

ここに来るまでの道中で戦闘はたったの1回だった。

 

「みんな準備はいいか?」

 

ディアベルはそう言い扉に手を添える。

そして一同が頷くのを見ると扉を押して叫んだ。

 

「行くぞ‼︎」

 

それを合図にプレイヤー達がボス部屋へと雪崩れ込む。

暗い部屋が次第に明るくなり、奥の玉座に座っている巨大なモンスターが姿を現す。

そして玉座との距離が20メートルを切ったとき、第1層フロアボス《イルファング・ザ・コボルドロード》がその巨体ではありえない跳躍で飛び、地響きとともに着地するとプレイヤー達に向かって咆哮する。

そしてコボルドロードは右手の斧を高々と振りかざすと先頭にいたプレイヤーに向かって叩きつける。

それを分厚いヒーターシールドで受け止める。

眩いライトエフェクトと強烈な衝撃音が広間を揺らす。

その瞬間左右の壁から4匹の《ルインコボルド・センチネル》が飛び降りてくる。

 

「戦闘開始‼︎」

 

『うおおぉぉぉぉおお‼︎』

 

第1層攻略と自分たちの命をかけたボス戦が始まった。

 

 

 

 

 

 

カゲヤside

 

 

「A隊B隊!スイッチ!」

 

ディアベルの的確な指示が飛ぶ。

 

「今だ!E、F、G隊!センチネルを近づけさせるな!」

 

1本目のゲージを削りきり、センチネルが飛び出してくる。

 

「わかった」

 

「了解!」

 

近くに飛び出てきた2体のセンチネルの片方に向かう。

振り下ろしてきたポールアックスを弾きすぐに剣を戻してセンチネルの首に剣を突き刺す。

 

「スイッチ!」

 

「はい!」

 

そう言って剣を首から抜きながら回転してセンチネルの背後に回る。

それと同時にセレッソが前に出てきてソードスキル、細剣スキル単発技《リニアー》をセンチネルの首めがけて放つ。

狙い通り弱点に当たりセンチネルのHPが0になりポリゴンになって舞い散った。

キリトたちの方もほぼ同時に終わっていた。

 

「2本目!」

 

直後ディアベルが叫び、壁からセンチネルたちが飛び出してくる。

キリトたちは近くにいたセンチネルに向かってダッシュする。

俺たちもキリトたちを追うようにセンチネルに向かっていった。

 

 

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