もっと頑張ります。
「だいちゃん!」
だいちゃんが弾幕に被弾し地に落ちていく。
妖精でもこの高さから地面に叩きつけられればタダでは済まない。だいちゃんを追いかけ、急降下する。
全速力で飛び地面スレスレでなんとか抱きとめた。
「だいちゃん、大丈夫?」
「うん、大丈夫。ごめんねチルノちゃん…力になれなくて…」
「違う、だいちゃんはすごい頑張ったよ。あとはあたいに任せて。」
がんばってねと微笑みを浮かべるだいちゃんを地面に寝かせ、氷のドームでだいちゃんを囲む。
これでだいちゃんは大丈夫。あとはあたいが頑張るだけ。
再び飛行し、だいちゃんを撃墜した敵の前に躍り出る。
「よくもだいちゃんをやってくれたわね…
吸血鬼の妹…!」
眼前に浮かぶのは、月の光を受けて煌めく美しい金髪に、血のように鮮やかな紅の瞳。そして宝石の様なものが連なり光輝く翼を持つ、吸血鬼姉妹の妹、フランドール・スカーレット。
「クスクス…ふふっ、私はただ遊んだだけよ?それで勝手に脱落したのはあの子。力不足だったあの子が悪いの。貴女は私を楽しませてくれるしら?」
途端フランドールから視界を埋め尽くすほどの魔弾が放たれる。紅を中心としたその弾幕は美しい円を描きながら高速でこちらに迫ってくる。
「ッ…!」
潜り抜ける隙間を探すのにも苦戦するほどの圧倒的な弾幕の密度。突破することを諦め、円に沿うように飛び回り、避けられない弾幕は凍らせながら近づいていく。
「ふふっ、氷の力って便利ね。なら炎はどう?
禁忌【レーヴァテイン】」
スペル名を呟くと同時にフランドールの手に炎の大剣が現れる。そしてそれを振り上げ、こちらに向けて全力で振り下ろす。
「くっ、うぁぁぁぁ!」
氷弾を大量に生み出し、炎剣にぶつけるも触れる前に全て蒸発する。あれを食らえば氷精であるあたいはひとたまりもない。
なんとか軌道から逃れようと、目の前に迫る魔弾を片っ端から凍らせながら全力で飛ぶ。背後で、凍らせた魔弾が次々の炎剣で消し飛んでいく音を聞きながら飛び、なんとか炎剣を避けきる。
「あははははははは‼︎よく避けたわね、褒めてあげるわ、妖精。次は貴女を捕らえる檻、これを避けてみなさい?
禁忌【カゴメカゴメ】」
フランドールの周りに大量の緑色の魔弾が形成される。それだけではなく私の周りにも、ここ一帯の空間を埋め尽くすように魔弾が配置される。そしてそれらは徐々に弾同士の間隔を狭めながら私に向かってくる。
だけどこの程度の弾幕ならば受け止めきれる…!
「凍符【パーフェクトフリーズ】!」
ありったけの氷の力をあたり一面放出する。
ピシィッ!という音と共に私を囲っていた魔弾が凍り付き、そのまま重力に従って湖に落ちていく。
「はぁっ…はぁ…くっ、はぁ…」
「あはは!本当、妖精とは思えないほどの力ね!吸血鬼である私のスペルを相殺するなんて凄いわ!」
フランドールがなにやら私のことを褒めてくれている。だが数多くあるスペルの一つを使っただけに過ぎないフランドールと比べ、私はさっきのスペルに全ての力を注いでしまった。もう氷弾を作り出すこともできなければ、フランドールに言い返す気力もない。
「私としてはもっと遊びたいんだけど、流石にもう限界みたいね。ふふっ、でも貴女のこと気に入っちゃった。貴女を私のペットにするわ。」
「え、?な、何を言って…」
愉しそうな笑みと共にフランドールが私の眼前に迫る、その接近を阻止する術もなく、腕を掴まれる。
「安心して、もう玩具は壊さないってお姉様に誓ったから、貴女のことも大切に扱うわ。ふふっ、これからは私の遊びに付き合ってね、チルノ」
抵抗できないままに体を抱きかかえられる。このまま屋敷に私を連れて行くつもりなのだろう。あぁ、紅魔館に行ったらレミリアになんとか話をつけて解放してもらもう。それまでは我慢だ…
そんなことを考えながら私はフランドールに連れ去られていった…。
バトルシーンを書くのは難しいですね、だんまくごっこは特に。
弾幕の描写とか、スペルの描写とかまだまだ未熟です。
もっと濃密で激しいシーンが書けるように努力していきます。