IS~科学と魔術と・・・   作:ラッファ

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第4話

一夏は先ほどのティナの連絡を受け、霊装を持ち寮の外に出ると近くにいたティナと合流をする

 

「ティナ、それで敵の魔術師は見つかったのか?」

 

「まだよ、ここはさっきは校門のあたりに張ってあった結界に反応があったのだから、恐らく魔術師は…」

 

「学園に侵入したと言う事か」

 

この時一夏は寮のエリアには来ていないと分かると、安心した。いくら人払いがあるとは言え一般生徒が多くいるエリアでの戦闘は避けたかったのだ

 

そして一夏とティナは急いで学園に向かうとそこには玄関のドアが破壊されていて明らかに人物が侵入した跡があった

ここまでやられても警備装置の一つも作動していないと言う事はやはりIS学園も魔術的な防御に関してはほとんどないことが分かる。ティナが周囲に結界を張っていなければ学園の校舎の壁などは破壊されていただろう。

 

そして一夏とティナはその状況を確認すると改めて簡単な作戦会議をする

 

「それじゃ作戦と言っても人数は二人だし役目も俺が戦闘ティナが結界ってことを考えると俺が中に入って魔術師を撃破ってことになるのかな」

 

「そうね、私は戦闘に関しては素人だからこの学園に人払い張ってこれ以上余計な人をこさせないようにするしかないわね、それとわかってるとは思うけど…あまり派手な戦闘は控えるのよ」

 

「分ってる…とはいっても俺の術式は威力が高いからなぁ…派手にやらないっていう自信はないぞ」

 

そうティナとしてはいくら人払いがあるとは言え魔術師との戦闘で校舎が破壊されては意味がないので一夏に忠告はしたのだが、一夏の場合まだそこまでの加減が出来ないので曖昧に返すにとどまったのだ。

 

そうして一夏は校舎の中へと入っていき、魔術師を探そうとするが

 

「(とは言ってもこの学園の広さは半端じゃないからな、くまなく探してたら日が明ける。となるとやっぱり狙いそうな場所を重点的に探した方がいいか…)」

 

そうこのIS学園はとてつもなく広い。入学してしばらくたってもいまだに普段使う場所以外の教室などは覚えていない生徒も多い。そして一夏は入学する際にもらった資料にあったIS学園の見取り図を思いだしながら校内を歩いていた、そして

 

「(さて、一番最初に狙われそうなのは学園長室だが…痕跡はなしっと。次に行くか)」

 

こうして一夏は学園長室や生徒会室、そして全てのアリーナを管理している部屋などを探るが一向に見当たらなく、最後に職員室に入ろうとするがその時にわずかに床が濡れていることに気づく

 

「(なんだ…床が濡れている)ッ!!」

 

一夏が職員室に入った瞬間目の前を水の塊が通り過ぎて行った

そして一夏は霊装を構えいつでも攻撃ができる体制に入り、声を上げる

 

「そこにいるのは誰だ!?何の目的でここに来た!?」

 

そう一夏が問うと

 

「これから死ぬ奴に話す義理は無いね」

 

そうどこからともなく声が聞こえて来ると今度は床から水の柱が何本も上がるが、一夏は辛うじてこれを回避そして冷静になり敵の術式の分析を始める

 

「(暗くて相手がよく見えないけど相手の魔術師は水の術式を使っているな、霊装はおそらく近接型の武器だろうな射撃系の武器ならさっき俺が入ろうとした段階で使ってくるはずだ。)」

 

そうして一夏が分析していると

 

「ほらほら、さっきまでの威勢の良さはどうしたんだよ!!」

 

そう言うと今度は無数の水の粒が一夏をめがけて飛んでくるが、ここで一夏は霊装に魔力を込め風を発生させると、短剣を振り水の粒を一気に吹き飛ばす。

 

「ほう、やるじゃないかまさかお前も魔術師だったなんてな、だとするとますます生かしておくわけにはいかねぇよな!!」

 

そしてその声と同時に大きな水の塊が一夏を目駆けて飛んでくるが

一夏は風を生み出し難なく打ち払うそして彼の頭には一つの疑問が生じていた

 

「(アイツは一体どこからあれだけの水源を確保しているんだ、ステイルみたいにルーンカードを大量に配置しているわけでもなければ、確かにこの周辺には山があり近くには海があるから水源は確保できるが、その場合だともっと被害が出ていたはずだ、だとしたら奴の魔術の水源はどこだ?俺と同じく天使の力を使っているわけでもなさそうだし。待てよ、水?)」

 

そうIS学園の職員室には一夏が見ている奥の部屋に職員が休憩時間の時によく使う給湯室があるのとさっき職員室に入る前に床が濡れているのを思い出していた、一夏はこの時周りは暗くてよく見えてはいないが、攻撃の来た方向には給湯室室の入口があったであろうことを思い出し、一夏は短剣に魔力を込め炎の壁を出しそれを入り口ではなく入口のすぐ横にめがけて放つ

そうすると横の壁は爆音と同時に吹き飛びそこには一人の杖を持った男が立っていた、後ろには水道がありそこから入口の方に向かってホースがつながっている

 

「成程、あれだけの水が出てきたのも、そのホース使って職員室の床を濡らしていたからなんだな、とりあえず形成逆転だ、さっさと降参することを進めるぞ」

 

一夏が魔術師に投降するように進める、彼の場合、極力人を殺さないようにする方針だからだ。

しかし魔術師は

 

「チッ、こんな所で捕まってたまるかよ!!」

魔術師はそう言うと突然足元が爆発し、一夏は風を発生させて煙を吹き飛ばすが、その時にはすでに犯人は消えていた

 

するとティナから霊装で通信が入り

 

<一夏、どう終わった?>

 

<終わったが犯人には逃げられちまったよ>

 

<じゃぁ犯人にこの学園の重要物が盗まれたって事じゃ!?>

 

<いや、本当に盗んだのならさっさと逃げていたはずだ、そうじゃないならおそらく職員室をあさっていた時に俺が来たから戦闘をする羽目になったんだろう、ご丁寧に床を濡らして人が来きてもわかる仕組みまで作ったんだ>

 

<そう、それで戦場と化したソコはどうなったの?>

 

<給湯室と隣り合わせの壁は俺が吹き飛ばし、それ以外は机が吹き飛び床は水浸しだ>

 

<…ひとまずそこを出て急いで寮に戻りましょうか>

 

<そうだな…>

 

そうして一夏とティナはいそいで学園から出て自分たちの寮へと引き返していった

 

そうして次の日案の定学校は表向きは学校のシステムのメンテナンスとの理由で臨時休校となり、生徒は全員寮の敷地からは出ないようにとの命令が下り、そして教員には今回の襲撃に関しても箝口令が引かれた

 

そしてIS学園のカメラなどには不審な人物などが一切映っておらず、今回の事件は暗部の者の犯行と判断したため、暗部の家系の17代目当主であるIS学園生徒会長、更識楯無にも現場検証をいらいした

 

今、職員室には楯無と千冬、そして朝職員室の惨状の第一発見者でもある麻耶が来ていた

 

「しかし、信じられんな。これだけの出来事にもかかわらず、警報装置が作動しないとはな」

 

「確かに、侵入と言うだけでは暗部の者と言えなくもないですが、それでもこれだけの被害を出すとなればIS、もしくは学園都市の超能力者じゃないと不可能ですよ」

 

「ですが、学園都市の場合警備が厳重で生徒もたやすく外には出れないと聞きます。それに能力者が脱走した場合、学園都市の警備員(アンチスキル)から連絡が来るようになっていますが、そのような報告は来ていません」

 

そう千冬と楯無、麻耶が言う。そうIS学園は日本にある国際的機関であることから学園都市は基本的にはIS学園に干渉はしないが、もし能力者が脱走した場合、連絡を入れるという一応の協定がある。

それほどまでに職員室はひどく荒れていた、窓ガラスはほとんどが割れ、机も竜巻が通り過ぎたのかと言うほどまでに散乱し、床は水浸し、しまいには給湯室につながる壁にいたっては爆発物をつかったのかと言うほどまでに大きな穴が開いていた

 

「とにかく、この惨状に関しては生徒に気づかれないようにしろ。いいな」

 

「はい」

 

そう千冬と麻耶のやり取りがあるが楯無の頭にはある疑問が生じていた

 

「(私達、更識家は暗部であり忍びの家系でもある、情報には抜かりはないし、こんな被害を出せるような武装勢力を見逃すはずがない。そして能力者でもないとすると…まさか、本当に存在するとでも言うの?超能力ではない別の法則を使う人間が、このIS学園に、でも何でここに来たのかしら)」

 

彼女の頭には幼いころ父に言われた言葉が浮かんでいた。

彼女が魔術師に会うのはもう少し先の話

 

 

 

 

そしてその日の昼、一夏は寮の屋上に出てティナと昨日の事について話していた

 

「それにしても昨日の魔術師、一体何が目的だったんだろうな?」

 

「よくある動機ならデータの入手…かしらねそれかIS学園の行事予定表の入手かしらね、今年は貴方と言うイレギュラーがいるんですもの動機ならたくさんあるわよ、だからこそ次のクラス対抗戦気を付けなさい。誰が狙ってくるかわかったもんじゃないわ」

 

「あぁ、結局やるんだもんなクラス対抗戦、まぁどっからか圧力がかかったのかもな。」

 

先ほど掲示板にメンテナンス終了まで時間がかかるためクラス対抗戦を一週間延期するとの連絡があった。

この際授業に関してはISの実技をアリーナで中心に行い、普通科目に関しては予定していた授業範囲の課題を提出する形となった

 

幸いアリーナのすぐ近くに更衣室があり、そこに行くまでの道のりでは職員室見えなく、教員もアリーナの教員専用の更衣室もあるため不審に思う生徒はいなかった。

むしろ普通科目の課題に関しては喜んでいる生徒もいた

 

「さて、それじゃぁ私も部屋に戻るわね、あまり長くいすぎると私たちがデートしているように見られるしね」

 

「デートって…話題はそれとはかけ離れているがな」

 

そうしてティナと一夏は屋上から自分の部屋へと戻って行った。

彼が部屋に戻ろうとすると、部屋の中から言い争っているような声が聞こえてきた

部屋のドアが閉まっているのにここまで声が聞こえていることに一夏はあきれながらも部屋に入ると

 

「一夏には私が教えるのだから、お前の手助けなどいらん!!」

 

「代表候補生でもないあなたに教わったって意味はありませんわ、一夏さんには私が教えます!!」

 

「おい、二人ともどうしたんだよ…廊下まで声が響いてきているぞ」

 

そう一夏が言い争っている二人、箒とセシリアに言うと、箒が

 

「この女がいきなり部屋に来て一夏に教えるから手を引けと言ってきたんだ」

 

「あなたの特訓を見ていると不安なんですのよ」

 

「貴様、私を侮辱するのか!?」

 

「侮辱も何も事実でしょう!!あの特訓をまともだと、あなた思っているんですの!?」

 

「あれはたまたまだ、次の特訓ではああならないようにする」

 

そうして箒とセシリアの喧嘩は止まらず最終的に一夏が

 

「とりあえず特訓は二人に頼むよ、射撃はセシリアに接近戦は箒に頼むってことで納得してくれ」

 

との一言で二人は渋々納得してこの喧嘩に幕を下ろさせた

 

 

 

 




IS学園の周りにに山や海があると書いたのはアニメのopを見ての判断です
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