黄金なる遺産   作:数取団乱闘生

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第16話「シルバー・チャリオッツとエンペラー」

時を少し遡りアバッキオがポルナレフと出会っていた時。

同じくサバゲーフィールドでスタンドの練習をしていたミスタの前にも一人の男が現れていた。

「おまえ誰だ?まさかDIOの手下か!」

「待て待て、その逆だぜ。オレはDIOを討つ為に同志を探しているのさ。そしてアンタと同じスタンド使いだ」

その男は手に拳銃を突然出してみせた。どうやらこの銃自体がスタンドらしい。

「それで、名前は?」

「オレはホル・ホースってんだ。さっき変な生き物を5、6体出していただろ。アレを見てアンタをスタンド使いだと思って近付いたってわけだ」

「銃のスタンドか……」

ミスタはホル・ホースよりもそのスタンドに興味津々だった。自分のスタンドセックス・ピストルズは大まかに言えばピストルズに銃の弾を操らせるものだが、ホル・ホースのスタンドは銃自体がスタンドなのだ。

するとその時大きな物音が辺りに響いた。

「な、なんだ⁉︎ あの方向はアバッキオが練習していた場所…まさか敵襲か!」

急いでミスタはアバッキオの下へと向かった。

丁度その頃チャリオッツにムーディー・ブルースが突き刺さたところだった。

「あ、アバッキオ!」

「待て、奴のスタンドシルバー・チャリオッツは素早い。間合いに入られたらオレたちのスタンドでは勝ち目はねぇ」

「アバッキオが殺られてんだぞ!黙って見てろってのか!」

「だったらアンタと組む土産に奴の命をくれてやるぜ。暗殺こそオレのスタンドの独壇場よ」

アバッキオが血を流してその場に倒れ、ポルナレフが

「20年前にDIOの部下とは山ほど戦ってきたが、ここまで自分のスタンドの扱い方が下手な奴は見たことがねーぜ。てめぇ生まれついてのスタンド使いではないみたいだな」と言った直後に腰辺りを何発も撃たれた。

「なっ…誰だ⁉︎」

薄れゆく意識の中、ポルナレフには一瞬見えた。ホル・ホースがこちらに銃口を向けていたのを。

「ホル・ホース…やはりてめぇDIOの……」

「アバッキオ!しっかりしろ!」

ミスタがアバッキオに駆け寄る。しかしチャリオッツの剣は心臓を突き刺していた。

「ちくしょう!もっと早くオレが駆けつけていれば……」

「それは無理だぜ?何故ならポルナレフにアバッキオを殺させる為にアンタをオレが引き寄せていたんだからよ」

「なっおまえ!」

ホル・ホースが銃口をミスタにこめかみにつけた。

「DIOを討とうしていたポルナレフをけしかけてアバッキオを殺されたのはオレだ。アバッキオのスタンド能力はいろいろと厄介だったからな。No.1よりNo.2! それがオレのモットーでな。しんどい仕事はNo.1の奴がやればいいのさ、オレはそのサポートに回るだけだ」

「この野郎……おまえはDIOの部下か!」

「どうだろうな。冥土の土産に教えてやるぜ、静・ジョースターの言っていた東方仗助の殺したエンペラーってのはオレのことだ。このオレのスタンドがエンペラーってんだ。そして共に暗殺したジョンガリAはオレが殺した、奴はオレがサポートするNo.1の器じゃなかった。そしてミスタ、アンタもな」

「セックス・ピストルズ!」

「遅いぜ!言っただろう、近距離の暗殺こそエンペラーの独壇場だとな!」

ホル・ホースはエンペラーでミスタの頭を撃ち抜いた。

「後ここにいるのはナランチャ・ギルガか…だが奴は生かしておくか。ポルナレフはこの二人と同士討ちになったと衝撃する奴が必要だからな。 No.1よりNo.2! やっぱりこういうことは楽しいねぇ!」

 

そして一人まだサバゲーフィールドで練習していたナランチャ。

「そろそろ日が暮れて来たな、そろそろ帰るか。おーい!ミスタ!アバッキオ!」

二人の名を呼ぶも返事はない。

「アイツらオレを置いて先に帰りやがったのか?それともまだやってんのかよ。ったく、おーい帰るぞ!」

軽い気持ちでやってきたナランチャの目に飛び込んで来たのは腹から血を流して倒れているアバッキオと、頭から血を流して倒れているミスタの二人だった。

「うわっあぁぁぁぁ!!」

ナランチャは頭がパニックになった。自分の前で今何が起こっているのかが全く理解出来なかったのだ。

自分たちはスタンドの練習の為にここへ来たはず……それなのに……必死に冷静に考えようとはしたが無理だった。

こんな状況で冷静になれる筈もない。

「ブ、ブチャラティを呼ばないと!ブチャラティー!」

考えるのが嫌になったナランチャはアジトへと走った。助けを求めに。

 

一方そんなことなど知る由もないアジトに残る三人は、ジョースター家の最後の人物空条徐倫に接触する為に作戦を練っていた。

「空条徐倫がどこにいるかは分からないのかい?」

「あぁ、そこまではな。オレは矢のことを調べる為にジョースター家の家系図を調べていただけに過ぎない」

「ならコレからどうしたら……」

すると血相を変えたナランチャが飛び込んで来た。

「どうしたんだナランチャ、練習はもう終わったのか」

「ち、違うんだ!アバッキオとミスタが……誰かに殺されたんだよ!」

 

第16話完。

 

 

またお会いしましょう

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