黄金なる遺産   作:数取団乱闘生

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第17話「仲間の屍を乗り越えて」

行方不明の空条徐倫に接触する方法を考えていたジョルノとブチャラティのところにナランチャが血相を変えで現れ

「アバッキオとミスタが……誰かに殺されたんだよ!」と突然言い出した。

「なっ……」

ジョルノとフーゴは言葉に詰まった。

「落ち着けナランチャ、何があったんだ」

ただ一人ブチャラティだけは冷静だった。心の中では動揺している筈だが、それを押し隠していた。

「とにかく来てくれよ!」

ナランチャについていくとそこには無惨な姿で倒れるアバッキオとミスタが。

「まさかDIOの部下に……」

「空条徐倫の前にジョルノを始末しに来たということでしょうか……」

「敵は二人いる。アバッキオを殺した奴とミスタを殺した奴は別の人間だ」

ここでも一人冷静なブチャラティが言った。

「どういうことだブチャラティ」

「アバッキオは剣のようなものでひと突きされているが、ミスタはおそらく銃殺だ。脳を一発で撃ち抜かれている」

「ど、どうすんだよブチャラティ!」

「とにかく今は二人を埋蔵してやろう。話はそれからだ」

そう言うとブチャラティはその場を去った。

ジョルノは思っていた。冷静に振舞っているが、心は誰よりも穏やかではない筈だ。

だがチームを率いるリーダーとして冷静でいなければならないと思っていると。

「ブチャラティ……」

その日は二人を埋蔵し、誰も口を利かないまま終わった。

 

次の日。

アジトのパソコンに一通のメールが入っていた。

[キミたちに教えたいことがある。しかし私は動くことが出来ない。ローマのコロッセオに来てくれ。そこで待つ。我が名はJPP」

「誰なんですかコレは?JPPとは」

「コロッセオに行くぞ。おそらくメールの差出人はアバッキオとミスタの死の真相を知っている」

「ホントかいブチャラティ、何故そう言える?」

「このJPPという人物に心当たりがあるからだ」

そうは言ったものの、結局ブチャラティはそれが誰かを言わなかった。

ジョルノ、ナランチャ、フーゴの三人は黙ってついて行った。

電車を乗り継ぐこと数時間。

コロッセオへと辿り着いた。

「ここに誰がいるってんだブチャラティ、いい加減教えてくれよ」

「オレも会うのは初めてだ。だが前から知っている」

すると向こうから車椅子の男がこちらへ向かってきた。

「よく来たなてめぇら。わざわざここまで来させて悪いが、あいにくオレは下半身不全の身でな。SPW財団の医師に治療してもらって一命は取り止めたが足はもう動かない。今もおまえらに会う為に病院を抜け出して来たぐらいだからな」

「それでアンタは誰なんだよ!ブチャラティは知ってるみたいだけどオレは全く分からねーぞ?」

「オレはジャン=ピエール・ポルナレフ。おまえらと同じくDIOを追う者だ」

何とそこにいたのはホル・ホースに殺された筈のポルナレフだったのだ。

「さっそくだが時間がない。オレがSPW財団の追っ手に見つかる前に用件は全て伝える。矢を追っているのはDIOだけじゃねぇ」

「なんだって?」

「エンペラーの暗示のスタンド使いホル・ホース。奴の目的は不明だが、奴もどうやら矢を探しているらしい」

ホル・ホースの名に聞き覚えがなかったが、エンペラーの方にはあった。

静・ジョースターの話していた東方仗助を暗殺した男である。

「オレが聞きたいのはそんなことじゃない」

今まで黙っていたブチャラティが突然口を開いた。

「アバッキオを殺したのはアンタだな」

「「「えっ?……」」」

三人が揃って驚いた。病院を抜け出してまで自分たちに情報を与えてくれた人がアバッキオを殺した?……と。

「おそらくミスタの殺した銃使いがそのエンペラーのホル・ホースで、アバッキオを殺した剣使いがアンタなんだろう」

「あぁ…アバッキオはオレが殺した……」

ポルナレフはあっさりと認めた。

「ちょっと待てよ!じゃあアンタは何でオレたちの前にのこのこ現れてんだよ!」

「オレはホル・ホースにまんまと騙されのさ…情けない話だがな」

「どういうことですか?」

「ホル・ホースが共にDIOを討とうと言い出しオレはそれを承諾した。人数が多いに越したことはないからな。そして奴が手に入れた情報というのが、アバッキオとミスタがDIOの部下……というものだった。だからオレはアバッキオを殺した。それは事実だ」

ジョルノやナランチャは何も言えなかった。ポルナレフ個人を攻めるのは見当違いだが、かといって親しく話すのも違う気がする。

「なるほどな。パッショーネのボスに成り代わったDIOの部下か…あながち間違っていないのかもしれない。アンタにオレたちの素性を調べられたとしても言い訳は出来ないわけだ。トリッシュ以外の人間は前のボスの顔を知らない。だから前からボスがDIOだと言っても不信に思う者はいないだろう……はっ!」

ブチャラティが何か思い出したかのようなリアクションをした。

「どうしたんだいブチャラティ?」

「そうだ…前のボスの顔を知っているただ一人の人物……トリッシュをDIOもホル・ホースも生かしておく理由はない、むしろ始末したい対象の筈だ」

「そ、そんな……」

 

第17話完。

 

 

またお会いしましょう

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