黄金なる遺産   作:数取団乱闘生

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最終話「黄金の遺産」

「URYYYYYYYYYYYYYYY!! ならば始末してやろう。ザ・ワールド!時よ止まれぇい!」

DIOがそう叫んで時を止めた。ジョルノが動けるのはほんの2秒のみ。

現在DIOは15秒時を止めていられるので13秒はDIOの独断場ということになる。

「ジョルノ、今おまえは動くタイミングを伺っているな。だがそんな考えなど貧弱貧弱ゥ!このDIOが自分のスタンドの射程距離の短さを考えていないとでも思ったのか!」

そういったDIOが取り出したのは無数のナイフだった。

「青褪めたな…おまえはもう 詰み(チェックメイト) にハマったのだ!死ねぇいジョルノ!」

しかし次の瞬間、ジョルノに投げた筈の無数のナイフが消え去り何故か自分の手元に戻って来ていた。

「な、何だ……確かにジョルノにナイフを投げた筈だ……」

その後何度投げてもナイフは元に戻っている。

「ジョルノ…まさかおまえのスタンド能力なのか……だがジョルノのスタンドは生命を産み出すだけのスタンドの筈だ…こんなことが出来るわけがない!」

そうこうしている間に時を止めてから13秒が経過しようとしていた。

「ハッ!しまった……」

ジョルノはこの時を待っていた。最初の1秒でDIOに接近すると、残りの1秒でゴールド・エクスペリエンスを叩き込んだ。

そして15秒が経過し時は動き出した。

するとジョルノがラッシュでDIOを殴っている絵がフーゴに飛び込んできた。

「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄etc…」

ジョルノはこの程度のラッシュでDIOが死なないことは分かっている。

DIOを倒すには太陽光を浴びせるか脳を粉々にするしかない。

ジョルノは後者で倒すために、そして反撃のチャンスすらを与えない為にひたすらDIOを殴り続けた。

 

そして…陽が昇り始めた。

「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ!!」

ジョルノが太陽に向かってDIOを殴り飛ばした。

「な、何ィ⁉︎ このDIOがまたしてもジョースターの血を継ぐ者にィィ!!」

DIOは太陽光を浴びて消滅する……筈だった。

しかし身体が溶けるような感覚こそ味わえどDIOの身体が消えることはなかった。

そしてまだ気が確かなうちにDIOは気付いた。ジョルノのスタンド、ゴールド・エクスペリエンスの容姿が大きく変わっていることに。

「まさか…奴のスタンドもレクイエム化したのか……」

そう。ジョルノ本人は全くの無自覚だったが、ゴールド・エクスペリエンスはレクイエム化していたのだ。

自身の心に眠る5本目の矢がそうさせたのかどうか不明だが、ゴールド・E・レクイエムによってDIOは敗れたのだ。

ジョルノに対する攻撃は『ゼロ』に戻されDIO自身が死ぬということもまた戻されてしまう為、DIOは不死身と言わんばかりに死ぬことすら出来なくなってしまったのだ。

永 例え陽が沈もうとも永遠に太陽光の苦しみを味わい続けることになる。

やがてDIOは気が遠くなり、二度と我に帰ることはなかった。

 

やっとDIOを倒したジョルノだったが、心は晴れやかではない。

「すまないブチャラティ…ぼくがもっと早くDIOを倒せていれば……」

失ったものが多すぎた。チームで生き残れたのはジョルノとフーゴの二人だけなのだから。

「ぼくがパッショーネのボスになる…」

ブチャラティの遺体を埋蔵した直後にジョルノはフーゴに言った。

「本気なんですか?」

「ブチャラティの意思をぼくは継ぐ。彼はパッショーネという組織が好きだった。だから気に入らないボスなら反抗したんだと思う。だからぼくはブチャラティの為にパッショーネを良くしていく」

ジョルノの決意にフーゴはそれ以上何も言わなかった。黙って見ていることにした。

 

ジョルノがボスになって半年。

DIOは死ぬことすら出来ない定めだが、やがて聖なる山に5本の矢が出現した。

その報せを受けてジョルノとフーゴはまた聖なる山に向かった。

そこには報せ通り5本の矢があった。

ジョナサン・ジョースター、ジョセフ・ジョースター、空条承太郎、東方仗助の4人を入れても1本余る。

「コレは一体誰の矢なんですか…」

「たぶんDIO自身のものだ」

「DIOの?」

「あぁ。DIOの首から下はジョナサン・ジョースターのものだ。そして奴は首と身体が馴染んだと言っていた。だからここで死んだ奴から矢が生まれたのかもしれない」

「それて矢はどうするんですか?」

「この矢が全ての引き金だった。フーゴたちがスタンド能力を身につけたのも、そしてそもそもDIOが蘇ったのもこの矢のせいだった……だから矢は封印した方が良い、誰も手の届かない場所に永遠に。そしてぼくは二度とここへは来ない」

「どうしてですか?」

「ジョースター家の者が死を覚悟した時にこの山を訪れる。そのせいで矢が生まれてしまった。だがぼくはジョースターの血が流れていようとDIOの息子だ。そんな運命には従わない。だからもう二度と新しい矢は生まれることはなくなる……」

ジョルノとフーゴは矢を持って山を降りた。

そしてパッショーネの本部の中の地下深くにあるシェルターの中に隠した。

矢のことを知っているのはパッショーネの中ではジョルノとフーゴだけ。

つまり矢が取り出されることはないであろう……。

 

最終話完。

 

 

またお会いしましょう

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