黄金なる遺産   作:数取団乱闘生

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第5話「ミスタの試練」

ブチャラティチームに新入りジョルノ・ジョバァーナがやってきた。しかしアバッキオ、ミスタ、ナランチャの三人は突然の新入りを認めていない様子で……。

「ブチャラティが帰ってくるまでにオレたち三人からの試練に合格出来ればおまえさんを認めてやるよ」

「分かりました。それを突破しないと認められないというのならぼくは受けますよ」

「へっ、決まりだな」

「それで?どうするんですかミスタ」

フーゴが少しつまらなそうに尋ねた。

「ジョルノ、おまえサバイバルゲームは知ってるか?」

「えぇ…名前くらいは」

「オレは銃の腕前はチームの中じゃ一番でな。さすがに実弾でやるわけにもいかねーからサバイバルゲームってわけだ」

「分かりました」

「じゃあこっちへ来な」

ミスタが連れて行った先はアジトの横にある林だった。

「この辺じゃ大きなフィールドもねーからな、こんなのしかないがこれでも充分だろ」

そう言ってミスタはジョルノにも拳銃を一丁渡した。

「ルールは一つ、弾がヒットしたら負けだ。おまえは初心者だから白兵戦はなしにしてやるぜ」

「初心者だから白兵戦はなしって、ミスタが白兵戦に弱いだけだろ」

ナランチャが横からガヤをいれる。

「うるせーよ、今はオレの時間なんだからおまえらは黙って見てろ!」

そしてジョルノとミスタはフィールドインして、両端のスタート位置についた。

「はーいスタート」

フーゴのやる気のない声でサバイバルゲームのゴングとなった。

「さっきのナランチャの言い方から察するにミスタはこのサバイバルゲームをやり慣れている…不用意に動くのは逆にぼくが危ないか」

サバイバルゲーム初挑戦のジョルノだったが、意外と冷静だった。

しかし武闘派のジョルノは銃をまともに撃ったことなど今までない。

 

そしてゲームを眺めていた残りのメンツは。

「ありゃミスタの圧勝だな、オレだってアイツに勝てたのは白兵戦に持ち込んだ時だけだしよ。銃撃戦でアイツに勝てる奴なんかいないぜ」

「オレたちの試練まであのジョルノは辿り着けないだろうな」

ナランチャとアバッキオはミスタの圧勝を予想していた。

「どうでしょうね」

だがただ一人フーゴだけは違った。

「フーゴ、おまえまさかあのジョルノが勝つと思ってんのか⁉︎」

「分かりませんよ。ただブチャラティがあそこまで肩入れする男なんですから、只者ではないと思っただけです」

 

そしてミスタも自分が負ける筈ないと余裕だった。

「サバゲー初心者は必ず下手に動こうとはしねー筈だ。だがそれが命とりだぜジョルノ・ジョバァーナ、オレはここのフィールドは知り尽くしているからよ!タイマンで戦った時の相手側のスタート位置も当然ながら頭に入っている。オレの狙撃の腕なら遠くからも狙える。奴の弾が絶対にとどかない位置からな」

ミスタはジョルノのスタート位置が近くなると、木の上に登りジョルノの探し始めた。

「絶対この辺にまだいる筈だ…どこに行った?」

ミスタの銃はライフルではなくピストル型なのでスコープはないが、肉眼でも充分に探せる視力と経験を持っている。

「見つけた、やはりまだスタート位置にいるな。そしてオレが攻めに来るのを待っている。だがこの距離ならオレでも射程距離内ギリギリなんだ、アイツが撃つのは不可能だ」

ミスタは冷静にジョルノに銃口を向け、引き金に手をかけた。

すると突然ジョルノが視界から消えた。何故ならミスタの登っていた木が突然成長したかのように伸び始めたからである。

「な、何だコレは⁉︎ 何故いきなりこの木が伸びたんだ……まさかジョルノの仕業なのか…だがこんなことが出来る筈がない!」

その瞬間ミスタの脳裏に聖なる山でのことが蘇った。

ブチャラティの言っていた空条承太郎のこと。ナランチャが襲われたという霧と死んだ人間を操る老婆のこと。

「まさか…ブチャラティとナランチャの言っていたことは本当だったってのか……そしてあのジョルノ・ジョバァーナこそがスタンド使い……」

「そうですよ。このぼくは生まれついてからの特殊能力がある。ブチャラティが言うにはコレこそがスタンドというらしいです」

「ジョ、ジョルノ!」

いつの間にかその木の真下にジョルノが立っていた。

「このサバイバルゲームというのをやり慣れているミスタ、あなたとまともに戦っても勝ち目はないと思ったので少し卑怯な気もするがスタンドを使わせてもらいました。このサバイバルゲームにスタンドの使用を禁ずるというルールは無かったので」

「くっ…だがジョルノ・ジョバァーナ、まだ勝負は終わってねーぞ!どちらもまだ撃たれてないからな!」

「いえ。勝負は既に決まっています」

「何だと……ハッ!」

冷静になったミスタは気付いた。自分の手に銃が握られていないことに。

「木が成長した時に銃を持って行かれていたのか…おまえのスタンド能力に気を取られて気が付かなかったぜ……スナイパー失格だな。オレの完敗だジョルノ、撃ちやがれ」

パァァン……フィールドにジョルノの銃声が鳴り響き決着はついた。

 

第5話完。

 

 

またお会いしましょう

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