アバッキオの試練中にブチャラティに全てがバレてしまった……。
「ジョルノ、正直に答えてくれ。試練を出したのはアバッキオだけじゃない筈だ。おそらくミスタとナランチャもおまえに試練をしていただろう」
アバッキオを帰った後、ブチャラティはジョルノに尋ねた。
「ぼくからは何も言えない……」
ジョルノは何も言えなかった。ここで正直に言えばミスタやナランチャを売ることになる。しかし逆にアバッキオの言葉に乗っかればアバッキオを売ることになる。
そして何よりブチャラティに嘘はつきたくはなかった。
「そうか、分かった」
ブチャラティはそれだけを言うと後は何も言わなかった。
一方アバッキオはアジトへと戻ってきた。
「ずいぶん早かったなアバッキオ、ということは試練はおまえの勝ちか?」
「ジョルノならなんとかしちまうと思ったけど、さすがにあのルールじゃ無理か〜」
ミスタとナランチャが声をかけるもアバッキオは反応しない。
「どうしたアバッキオ?」
「もしかして…ブチャラティにバレたんですか」
フーゴの一言にアバッキオは黙って頷いた。
「ま、マジかよ…だから言ったじゃねーかよアバッキオ!外に出るなって!」
「安心しろ、おまえとミスタも試練をしたってことは言っていない。オレだけがアイツにやったと言っておいた」
「「はぁ⁉︎」」
ミスタとナランチャがユニゾンにツッコミ、ミスタが胸ぐらを掴んだ。
「おまえ何のつもりだ?オレたちを庇ったりなんかしやがって…」
「別におまえらを庇ったわけじゃねぇ。おまえらはもうジョルノを認めたんだろう。後認めていないのはオレだけだ」
「アバッキオ……」
するとジョルノとブチャラティも戻ってきた。
「ジョルノ、フーゴ、おまえたちは出て行ってくれ」
戻ってくるなりブチャラティは言った。
「分かりました」
フーゴはすんなり聞き入れ、ジョルノの腕を引っ張って外へと出て行った。
「ミスタ、ナランチャ、おまえたちに聞く。アバッキオと同じようにジョルノに試練を与えたのか?」
「おいブチャラティ!さっきも言っただろう、オレ一人だと」
「黙れアバッキオ、おまえには聞いていない」
ブチャラティの迫力にアバッキオは黙るしかなかった。
「オレはやったぜ!得意のラジコンヘリでジョルノに挑んだ!負けちまったがよ…」
「オレもだ、サバイバルゲームでジョルノに挑んだが勝てなかった」
ミスタとナランチャは正直に全てを話した。
「だがブチャラティ、オレは試練をやったことは良かったと思ってるぜ。何故ならオレとナランチャはジョルノのスタンド能力の片鱗を体験した。オレの時は木を急成長させ、ナランチャの時はラジコンヘリを鳥に変化させていたんだよ」
「そうだぜ!だからアバッキオに罰を与えるつもりならオレたち三人は同罪だ!」
「ミスタ…ナランチャ……」
ブチャラティはしばらく黙っていた。思い沈黙が数秒流れた。
そしてそのまま何も言わずにジョルノとフーゴを中に入れた。
「良いがおまえら、明日ボスが地球へと帰って来る。だからオレたちは昨日手に入れた矢を持っていかなくてはならない。ここに残るチームとオレと共にボスの元へといくチームの二つに分けようと思う」
さらに全く違う話をし始めた。これには三人は戸惑う。
だがそんなことはお構いなしにブチャラティは続けた。
「ということは三人ずつってことですね」
「あぁそうだ。ボスの元へと行くのはオレとジョルノと…アバッキオ、ミスタ、ナランチャ、おまえたちから誰か一人選んでくれ」
「オレたちから?」
まだ話について行けていない三人。
「明日の朝一番に出発する。それまでに誰が行くのかを決めておけよ」
そう言うとブチャラティは二階へと上がって行った。ジョルノも後を追って二階へと行った。
「どういうことなんだ?てっきり怒られると思ってたんだが、オレたち三人の中から一人着いて行く奴を決めろだと?」
「ブチャラティが何を考えてんのオレ全く分かんねーよ」
「ジョルノを認めないと反逆罪じゃなかったのか…」
突然話を変えたブチャラティが何を考えているのか三人には分からなかった。
「作戦が失敗したらクビだとか今までもそんなことがありましたけど、実際にブチャラティがそうしたことはありましたか?」
それを見ていたフーゴが口を挟んだ。
「ない…オレ結構失敗したことあるけどねーぞ?」
「オレはそもそも失敗してねーよ」
「ブチャラティがそんなことをする男でないことはオレたちだって分かっている。だが今回のアイツの目は本気だった、だからオレはそこまであのジョルノを信用する理由が分からなかったんだ」
「もしかしたらブチャラティはあなたたちがこういうことをするのを分かっていたのかも知れないですね」
そう言うとフーゴも二階へと上がって行った。
「試されていたのはジョルノじゃなくてオレたちの方だったってーののか?」
「最初にジョルノを紹介した時の反応でブチャラティは全て分かっていたのかもしれねーな」
「朝から夕方までわざわざ留守にしたのもその為か……まんまとやられたのかオレたちはよ」
「あぁ。そしてジョルノがオレたちの試練を乗り越えるという確証もブチャラティには有ったんだよ」
第8話完。
またお会いしましょう