「今日はここら辺で休もう」
和哉はパトカーを止め、助手席にいる圭に言う。
「どうして?」
「もうすぐ暗くなる。夜道での運転は危険だから避ける。取り敢えず、車は此処に置いて今日、寝れる場所を探そう」
そう言い和哉はパトカーを降り休める場所を探すために歩き出す。
圭も慌ててパトカーを降り、和哉の後を追う。
和哉は誰も使われていないと思われる家を見付け、中を入念に調べ、誰もいないことを確認し圭を家に入れた。
持ってきた携帯食と水で簡単に晩御飯を終わらせると二人はすぐに横になった。
万が一の事があるので二人は同じ部屋で固まって寝ることにしている。
圭は横になるとすぐに瞼を閉じ、眠りについた。
そんな圭を見つめ、和哉は僅かに笑みを浮かべるとショットガンを手にしたまま、胡坐をかいて眠りについた。
圭SIDE
「………ん?……寝すぎたかな?」
起きた私は目元を擦りながら辺りを見渡す。
カーテンの隙間から朝日が零れ、部屋を照らしていた。
そして、近くでショットガンを抱えて眠る三藤君に気付いた。
そう言えば三藤君は私と出会うまでどうしてたんだろう?
ずっと一人であの警察署で生きてたのかな?
親とか兄弟はどうしたんだろう?
そこまで考えて私はさっきから三藤君の事ばっか考えてることに気付いた。
それに気付くと同時に顔が熱くなるのが分かった。
「ん………ふぁ……」
すると三藤君が目を覚まし大きな欠伸をする。
「祠堂、もう起きてたのか?」
「う、ううん。さっき起きたばっかだよ」
「そうか。早速朝飯にしよう。食べたらすぐに向かうぞ」
三藤君の言う通り、私たちは朝食を食べるとすぐに家を出てパトカーに乗り込み、ショッピングモールへと向かった。
「結構いるな」
パトカーから降りて三藤君は、ショッピングモールの中を双眼鏡で除きそう言う。
「クロスボウだけじゃ処理はしきれない。祠堂、一気に走り抜けるから離れるなよ」
「う、うん」
「よし………今だ!」
三藤君が走り出し、その後を必死に追う。
すると前方に奴等が一体立ってこちらを見ていた。
「邪魔だ」
三藤君は走りながらクロスボウを構え、矢を撃つ。
矢は頭に突き刺さり、ゾンビは仰け反る様に後ろに倒れる。
倒れる前に三藤君は矢を掴み走ったまま矢を引き抜く。
そのままエスカレーターを上がり、二秋へと移動する。
「祠堂。直樹が居るのは何処だ?」
クロスボウの弦を引き、矢を装填しながら三藤君が聞いて来る。
「四階の通路の奥の部屋。多分倉庫だと思う」
「よし、わかった」
そのまま三階に上がり、そして四階へと上がった。
「こっち!」
私は先頭に立ち三藤君を案内する。
そして、とうとう美紀のいる部屋に着いた。
「美紀!私だよ!助けに来たよ!」
扉をノックしながら中に居る美紀に呼び掛ける。
でも、返事は帰ってこなかった。
「美紀?」
まさかと思い、ドアノブを回し、引いてみる。
するとドアは簡単に開かれた。
そう、部屋の中に美紀はいなかった。
「そ、そんな……………やっと、助けに来れたのに」
私はその場に崩れ落ち、美紀がいないことにショックを受け涙を流した。
もしかすると美紀はもう………………
すると三藤君は部屋の中を見渡し、言った。
「祠堂、直樹は生きてるかもしれないぞ」
「え?」
「この扉、外から引いて開けるタイプの扉だ。アイツらはドアノブを回すなんてことは出来ない。なら、直樹は自分の意志でここを開けたってことだ。恐らく、お前の様に、外に出たか他の生存者に助けられたか…………どっちにしろ、まだ生きてる可能性はある。だから、泣くのはまだ早い」
………………そうだ。
まだ美紀にあったことのない三藤君が。美紀がまだ生きてるって信じてるんだ。
なのに、美紀の親友の私が一番にそれを信じないでどうする。
私も信じよう。