二人が警察署に戻ったのは夜だった。
バイクを地下駐車場に止め、二人は一息を吐いた。
「祠堂、部屋に戻ったら今日はもう寝ろ。疲れただろ?」
「うん、そうするよ」
そう言い、圭は欠伸をする。
「ああ~、久々に温かいお風呂がシャワーに入りたいなー」
「シャワーならあるぞ」
「………本当!?」
「うお!?」
シャワーがあると言うことに圭は、和哉に顔を近づけて問い詰める。
「本当にシャワーあるの!?」
「あ、ああ。お湯が出るまで少し時間が掛かるけどあるぞ」
「それ、今から入れる!?」
「は、入れるけど……………入るか?」
「うん!」
圭が頷くと和哉は圭をシャワー室へと案内した。
圭は久々のシャワーに感激し、早速シャワーを浴びた。
その時、和哉はあることに気付いた。
「あれ?そう言えば、祠堂の奴、服はどうするんだ?」
こんな状況で圭が替えの服を持っているはずがない。
だからといって、風呂上がりに同じ制服を着る訳にもいかない。
和哉は会議室へと戻り、圭に着せる服を探す。
「あるのは俺の替えのワイシャツとズボンか」
無いよりはマシだと思い、和哉はタオルも持ってシャワー室へと向かった。
シャワー室からシャワーの音と圭の鼻歌が聞こえる。
それを聞き、思わず良からぬことを想像した和哉だったか、頭を振り邪念を振り払う。
「祠堂!ここに替えの服置いておくからな!」
「あ!うん!ありがとー!」
替えの服を棚に置き、和哉はそそくさとシャワー室を後にする。
会議室に戻ると、和哉はクロスボウとショットガンの整備を行い、圭が戻ってくるまでの間時間を潰した。
というより、何かで時間を潰してないと先程の邪念が蘇り、良からぬ想像をしてしまうからである。
「た、ただいま………」
数分後、圭が扉を控えめに叩いて戻ってくる。
「おう、おかえ!?」
だが、和哉は圭の姿を見て驚いた。
何故なら、圭は上に始めの長袖のワイシャツをきただけで下は穿いてなかった。
「し、下はどうしたんだよ!?ちゃんと用意し解いただろ!?」
「だ、だって………サイズが合わなくて………それにワイシャツの方は大きくて、下も隠れるからいいかなって…………」
確かに和哉のワイシャツは男子用のもので、女の子の圭からしてみれば十分大きく、下の方も隠れている。
だが、逆にその姿が、和哉の男心を刺激しているのを圭は気付かなかった。
「と、とにかく今日はもう寝るぞ!」
慌てて整備用の道具を片付け、寝ようとする。
しかし、殆ど裸ワイシャツのような圭と寝る勇気など和哉には無かった。
だが、今ここで別の部屋で寝ると言い出せば圭に不信がられる。
仕方なく和哉は大人しく布団に入り眠りについた。
だが、圭の事を意識してしまい全く眠れなかったのは言うまでもない。
そして、圭も同じく和哉を意識してしまい、眠れなかった。
こうして、二人の夜は更けて行った。