イナズマイレブン~クロスライジング~   作:shoogel

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一之瀬は生きてる…?


蘇った天才!

「ほ、本当か!?本当にあの一之瀬なんだな!?」

 

「うん、電話があって今日日本に到着するって…」

 

昨夜、一之瀬からかかってきた電話、それはアメリカから日本に帰国することを伝えるものだった。

そんな一之瀬を迎えに土門と空港へ向かった秋。しかし2人とも、死んだはずの一之瀬からの連絡には半信半疑のだった。

 

「でもあいつは、一之瀬はあの事故で亡くなったって…遠くの町の大病院に運ばれて、一之瀬の親父さんから連絡が来たじゃないか!生きてるならなんで死んだことに…なんで今まで連絡くれなかったんだ…!?」

 

「…うん…会えば分かるよ。早く会いたい、元気な姿を見たい…一之瀬君…!」

 

 

 

──────────

(あら…?入部希望者かなぁ)

 

音無はそう思っていた。

見知らぬ少年が俺たちのサッカーを見学していたからだ。

 

「ライトニングッ!アロォォー!!」

 

グオオオオオオッッ!!

 

「爆裂パンチッ!!」

 

「爆裂パンチじゃ止められないぜ!」

 

「ぐっ、ぐわぁぁ!!」

 

ズドォォ!

 

俺のライトニングアローは円堂の爆裂パンチを破りゴールに突き刺さる。

 

「わぁ~…!」

 

俺達が次々に放つ必殺技を、目をキラキラさせながら見つめる少年。

 

そしてそんな時、少年のもとにボールが転がってきた。

 

「おぉーい!ボール取ってくれよ!」

 

円堂がそう叫ぶと少年は、そのボールを使って自分もピッチに入ってきた。華麗なドリブルを始めると、簡単に半田たちを抜き去りゴール前までやって来た。

 

「お、おいおい何者なんだ…」

 

俺は鬼道並みのドリブルを披露する少年に驚きが隠せなかった。

「す、すっげぇ!」

 

「ふふっ」

 

「ようし!来いっ!!」

 

少年のタダモノじゃない動きを見て、手合わせをしてみたくなったのか円堂が構えた。

 

少年にシュートを打ってくるよう要求すると、少年もそれに応えて必殺シュートの体勢に入った。

 

「スピニング!シュートォォッ!!」

 

少年は逆立ちして回転すると、その強力な回転の力を利用しシュートを放った。

 

ギュオォォォォ!!

 

「ゴッドハンド改ッ!!」

 

少年が放ったシュートはかなりの威力があった。ゴッドハンドでも威力を殺し切れずボールから煙が立ちのぼるほどだ。

 

それでもこの勝負はかろうじてボールを押さえ込んだ円堂の勝ちだった。

 

「な、なに!?」

 

少年も円堂が放ったゴッドハンドに止められ驚きが隠せない。

 

「うぐぐぐぐ…」

 

「ははっ、君の勝ちだ!」

 

「ペナルティエリアの中からシュートしてたら、そっちの勝ちだった!」

 

円堂の言うとおりだ、ペナルティエリアから放っていたら、円堂は負けていたと俺も思う。

 

「素晴らしい技だね、アメリカの仲間にも見せてやりたいなあ」

 

「アメリカでサッカーやってるのか!?」

 

俺は少年に質問すると、少年は答えた。

 

「ああ、この間ジュニアチームの代表候補に選ばれたんだ!」

 

「アメリカの代表候補!?お前すげぇな…」

 

俺がそう話すと、鬼道が話し始めた。

 

「聞いたことがある…将来アメリカ代表入りが確実だろうと評価されている、天才日本人プレイヤーがいると」

 

「「「へえええ~!!」」」

 

そういえば聞いたことがあると話す鬼道、情報網は凄いな…。

 

まだ中学生なのに代表入り確実とまで言われいる少年…、一体何者なんだ…?

 

みんなが少年に群がってワイワイ騒いでいると…

「一之瀬君どうしたのかなぁ…予定の飛行機にも乗ってなかったし、携帯電話も繋がらないなんて…」

 

「とにかく、連絡待とうぜ」

 

やって来たのは、空港でずっと待っていた土門と秋だった。

 

わいわいがやがや

 

「…?何してるのみんな?」

 

「おお木野!こっち来いよ、凄くサッカーの上手い奴が来ててさぁ!」

 

がばっ!!

 

これには流石に驚いた。

何故かというと、いきなり少年が木野に抱きついたからだ。心美も俺の隣で少し顔を赤くしながら、驚いている。

 

「えっ…え!?」

 

「「「えええええええええ!?」」」

 

「お、お前なにをーッ!!」

 

いきなり木野に抱きついた正体不明の少年に土門は叫んだ。

土門が文句を言おうと詰め寄ったその瞬間、土門は相手を見ると、反応が変わった。

 

「………あっ!?」

 

「久し振りだね!」

 

「…え…!?」

 

「俺だよ、ただいま秋!」

 

「い…一之瀬君…!」

 

「一之瀬って…あの土門達が話していた奴か!」

 

木野が放った一之瀬という言葉に、俺は驚いた、だって死んでいるはずだから…。

 

一之瀬は木野と土門、3人だけで落ち着いて話をしようとグラウンド脇のベンチへ腰かけた。

 

「でもどうして?」

 

「予定より早い飛行機が取れたから、早く行って驚かせようと思ってね。まさか土門も同じ中学だなんて!」

 

「どーせ俺は秋のついでだよ」

 

「ふふふっ」

 

「あの時、2度とサッカーができないって診断されてさ…目の前が真っ暗になって…辛くて、落ち込んで…こんな姿秋と土門に見られたくないって…だから父さんに頼んだんだ。いなくなったことにして欲しいって」

 

「そうだったの…」

 

犬をかばってトラックに轢かれた一之瀬は一命をとりとめたもののサッカーが出来ない体になってしまったとのことだった。

 

「3人で一生サッカー続けよう!」

 

と約束した矢先の事故…それだけに、一之瀬は2人に合わせる顔がなかったんだろう。

 

「でも、やっぱりサッカーは諦め切れなかった。だから毎日必死にリハビリを続けたんだ、あの約束があったから辛くて苦しい時も乗り越えられた…!」

 

(一之瀬君…よかった…)

 

秋は一之瀬を見ながら、涙目で思っていた。




心美「うっ、うぅぅ…」
雷藤「どうしたんだ心美!どこか痛いのか!」
心美「ドラマ見てるかと思った…。感動すぎるよ…」
雷藤「ああ…感動的だったな」
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