イナズマイレブン~クロスライジング~   作:shoogel

47 / 109
遂に後半!


接戦!木戸川戦!後編

「みんな頑張って!3兄弟と中盤の連携を崩せば、必ず逆転できるわ!」

 

「だが、それも後半では修正してくるだろう」

 

「それにまだあの技を出していない」

 

「トライアングルZか…」

 

一方、トライペガサスの得点により活気づいていた俺たち雷門ベンチ。しかし俺、豪炎寺、一之瀬、鬼道はまだあちらに有利なカードが残っていることを警戒していた。トライアングルZ…爆裂パンチを軽く弾き飛ばしたあの技を出されては、戦況はいとも簡単にひっくり返されてしまうだろう。

 

「大丈夫さ!どんなシュートだろうと俺が必ず止めてみせる!」

 

円堂がそうみんなに話すが、正直今回はゴッドハンドで通用するのか心配だ。

 

「そろそろ見せてやろうじゃん!」

 

「来るぞ!!」

 

そして木戸川ボールで始まった後半、前線でボールを受けた3兄弟は早くもトライアングルZを撃つ体勢に入った。

 

「「「トライアングルゥッ!Zォォォッ!!」」」

 

ゴオォォォッ!!

 

「ゴッドハンドオオッ改ッ!!」

 

すかさず円堂がゴッドハンドを出すが、トライアングルZの威力は軽く円堂のゴッドハンドの威力を上回っていた。

「ぐ…!ぐぐっ…!ぬ…ぐっ…!」

 

バッキイイイン!!

 

「ぐぅああああーっ!!」

 

トライアングルZの恐るべきパワーには、ゴッドハンドですらもまったく相手にならなかった。

やはり真デスゾーンか皇帝ペンギン2号クラスのパワーがあると思われるトライアングルZ…。ゴッドハンドじゃ厳しいかもしれないな…。

 

またしても木戸川がリードする展開、雷門に2点目が重くのしかかっていた。

 

「ゴッドハンドが破られるなんて…」

 

「監督、どうしたらいいんですか…!?」

 

「……」

 

想像以上に手ごわい3兄弟に騒然となる雷門ベンチ。監督も無言でグラウンドを見つめる。

 

「マックス!一之瀬!コースをふさげ!」

 

「ぬ…くっ!勝!」

 

「うおおおーっ!!」

 

「く…ぐぅっ!!」

 

鮮やかなトライアングルZ封じを命じる鬼道。

 

次男がボールを持てば素早いチェックで苦し紛れのパスを打たせ、長男がボールを受け取れば、切れ味鋭いタックルで苦し紛れのシュートを打たせ…シュートは円堂にまるで通じず余裕なキャッチを続ける。

 

鬼道の素早い状況判断の前には、トライアングルZを使う隙なんてほとんどない。

 

「行くぞ!トライペガサスだ!」

 

自軍ゴールでボール持った状態で

トライペガサスの指示を出す円堂。円堂の指示に合わせて一之瀬、土門も上がっていく。

 

だが、円堂たちの前で西垣が立ちふさがった。

 

「来たな…!俺の目の前で何度もやらせはしないぞ!食らえ!スピニングカットオオオオッ!!」

 

ズッバアアアアン!!

 

円堂達がクロスする瞬間、スピニングカットの衝撃波を食らいまとめて吹き飛ばされる3人。

 

3人が交差するタイミングは経験者だけあって完璧にお見通しだった。

 

「ペガサスの羽が折れたな」

 

「くっ…!さすがは西垣、凄いディフェンスだ…!」

 

一言そう言い残して定位置へと戻る西垣。

 

ボールも一緒に吹き飛ばされてタッチラインを割ったようで、ガラ空きの雷門ゴールを狙われなくて済んだのが、不幸中の幸いだ。

 

「ぐ…トライペガサスが止められるなんて…!」

 

「焦るな円堂、俺が必ずゴールを決める」

 

焦っている円堂を見た俺は、そう円堂に言うと円堂の肩をたたいた。

 

「いけっ!」

 

「もらった!!」

 

木戸川のパスを読み、ボールを奪い取った俺は、そのまま自らドリブルで切り込み、一気に木戸川のゴール前まで上がった。

 

「壁山ぁっ!!」

 

「「イナズマッ!落としR!!」」

 

バリバリィィィ!!

 

「タフネスブロックゥゥッ!!」

 

ドシイイイイイッ!!

 

「ふんっ!!」

 

バシィィィン!!

 

相手のタフネスブロックにより、あえなく弾き飛ばされてしまったイナズマ落としRだが、ここでは終わらせない。

 

ズバアッ!!

 

「ライトニングアロォォー!!」

 

「な、なに!?」

 

ボールが弾き返された次の瞬間、間髪入れずに俺はライトニングアローを叩き込んだ。

 

キーパーに体勢を立て直す暇を与えない連続攻撃でキーパーの反応はまるで間に合わず、宣言通りボールは2点目のゴールを奪った。

 

そして試合は同点、先に勝負を決める3点目を奪うべくますます激しさを増す両校の攻防。

 

こうなると互いに必殺技の出し惜しみはしていられない。

 

マックスが駆け上がり、イナズマイレブンより受け継いだ技を披露する。

 

「クロスッドライブゥゥ!」

 

「タフネスブロックゥゥ!!」

 

バシィィィン!!

 

強力な技だが、相手キーパーにより弾かれてしまう。

 

「延長なんて必要ないっしょぉぉっ!!」

 

「絶対に!!」

 

「俺たちが!!」

 

「「「勝つんだぁぁぁっ!!」」」

 

とその時、互角の攻防を一変させるプレーを見せたのは武方3兄弟だった。凄まじいまでの執念でボールを奪い取り雷門のゴールめがけてあのシュート体勢をとった。

 

「「「トライアングルゥゥ!Zォォォ!!」」」

 

ギュォォォォン!!

 

「ゴッドハンドオオッ改ッ!!」

 

ズッドオオオオオ!!

 

「ぬぐっ…!く…ううううっ…!うおおおおおーっ!!」 

 

やはりゴッドハンドのパワーを大きく上回るトライアングルZ、しかし円堂は、ここで帝国との戦いで見せたあの技を発動させる。

 

「ゴッドハンドWゥゥ!!」

 

ギュゴオオオオオオ!!

 

「ぐ…!ぐぐぐぅっ…!」

 

ゴッドハンドWですら、トライアングルZの威力を押さえ切れていない。

 

「ゴッドハンドWが押されているだと…」

 

グイグイとゴッドハンドWごと円堂をゴールへ押し込む恐るべきパワー…。皇帝ペンギン2号以上の威力に俺は驚きが隠せない。

 

「が…あああっ…!このゴールを許したら、チームのみんなの思いが途切れてしまう…!だから俺は…!絶対に止めてみせる!!ゴールを背負うっていうのはそういうことなんだッ!!」

 

円堂が叫ぶとそこに2人の仲間が駆けつけた。

 

「キャプテェェェンッ!!」

 

「危ないッスゥゥッ!!」

 

「「「うおおおおおおおおおおお!!」」」

 

必死に耐え続ける円堂の下へ駆けつけた栗松と壁山。

 

そして2人の力を得た円堂は、ついにトライアングルZを抑え込み始めた。

 

「うおおおっっ!これがトリプルディフェンスだぁぁ!!」

 

円堂達の新たな必殺技トリプルディフェンスはトライアングルZを押さえ込み円堂の手に収まった。

 

「円堂!こっちだ!」

 

「ぐ…!やらせねえぞ!」

 

残り時間はあとわずか、最後の逆転に望みを賭けて俺にボールを託す円堂。

 

しかしその前に3兄弟が立ちはだかった。

 

「頭に血が上り過ぎだよ、お前ら」

 

ぱしっ

 

俺は勝負する気ゼロで一之瀬にバックパスを回した。

 

そして俺は叫んだ。

「今だ!トライペガサス!」

 

「え!?」

 

「決めるんだッ!!」

 

俺は確信していた。トライペガサスはもう一度羽ばたく。そして円堂…!お前が上がってきてくるってな!

 

俺の予想は的中し、円堂は前線に全速力で上がってきていた。

 

「トライペガサスは決めさせないッ!!」

 

ズッバアアアアン!!

 

しかしここで立ちふさがるのはまたも西垣。

 

今度もトライペガサスの発動に合わせてスピニングカットを撃ち込んだ。だが今回は違う。俺は叫んだ。

 

「もう一度羽ばたくんだ!ペガサス!」

 

円堂は雄叫びを上げながら、スピニングカットにぶつかり、そして突き破った。

 

3人が綺麗なクロスを作り上げると、生み出したペガサスが巨大な炎の鶏へと姿を変えていった。

 

「な…なんだと!?」

 

「「「うおおおおおおおおおおおお!!」」」

 

シュゴオオオオオオッ!!

 

「ぐっ…冗談じゃないっしょ!」

 

「このままじゃ僕たちは終われない!!」

 

「決めさせるかああああーーッ!!」

 

トライペガサスの進化したこの技にしぶとく食らいつく3兄弟。しかし、その猛烈なパワーは何人がかりのブロックだろうとものともしない。

 

3兄弟全員をいともたやすく吹っ飛ばし、ついに雷門決勝のゴールに突き刺さった。

 

「ペ、ペガサスが…フェニックスになって翔んだ…!?」

 

「くっ…ちくしょおおおおっ!!」

 

ピッピッピイイイイイッ!!

 

そしてここで試合終了!

この激闘を制したのは雷門中、ついに世宇子の待つ決勝の舞台へと駒を進めるのだった。

 

「やられたよ…素晴らしい技だった」

 

「西垣…!」

 

「あれはお前達と円堂の技だな…一之瀬が不死鳥となって甦った、ザ・フェニックスだ…!」

 

あの土壇場でトライペガサスを進化させた3人に、脱帽する西垣。

 

「……」

 

「…もしかして笑いに来た?みたいな」

 

そしてがっくりとうなだれていた3兄弟に歩み寄る豪炎寺。3兄弟の健闘を称えて握手を交わそうとすると3兄弟はその手を払いのけてしまう。

 

バシイッ!

 

「僕達3兄弟はあなたを超えてみせると誓い合った!」

 

「トライアングルZは最強のはずだ…!なんで勝てねえんだよッ!!」

 

「確かにお前達はこの一年、必死に練習した。ただお前達は、3人で豪炎寺を…雷門中を倒そうとした。でも彼らはチーム全員の力で戦った。豪炎寺1人がいるというだけで、勝ち負けが決まるようなもんじゃないのさ」

 

やり場のない気持ちを抱えて声を荒げる3兄弟、そこへ現れたのは木戸川の二階堂監督だった。

 

「二階堂監督…」

 

「豪炎寺、この一年でお前は大きく成長したな…先生は嬉しいよ」

 

「去年のこと…みんなに迷惑をかけてすいませんでした」

 

「…妹さんの事故のことなら、知っていたよ」

 

「「「…?」」」

 

「しかし、どんな理由も言い訳にならないって思ったんだろう?だから黙っていなくなった…そうだな」

 

「……」

 

「でも今日の戦いで、お前が逃げ出したりするような奴じゃないって分かったはずだ。こいつらにも」

 

豪炎寺から何も聞かされていなかったにも関わらず、妹の事故のことをすでに察していた二階堂監督。

 

さらに黙って木戸川を去った豪炎寺の心の内まで、正確に把握していた。大した人物だな、二階堂監督。

 

「監督…」

 

「もういいんだ…気にするな」

 

「…はい…!」

 

「ご、豪炎寺…正直すまなかった」

 

「あなたを誤解していました…」

 

「去年の負けはお前のせいじゃない…お前一人に頼っていた俺たちがいけなかったんだ」

 

3兄弟も今の話を聞いてすっかり考えを改めたようで豪炎寺に詫びる。

 

こいつらも1年という短期間で、バックトルネードとトライアングルZを身につけるほど猛練習したってことはサッカーに対する思いは本物なんだろう。

 

「ついにここまで来たな…次は世宇子との決勝戦だ」

 

「ああ…!」

 

ついに決勝進出を決め、世宇子との戦いに闘志を燃やす俺たち。

 

しかしその時、円堂が自分の右手を見つめているうちに円堂がどんどん神妙な表情になっていったのを俺は見逃さなかった。

 

もしかすると、ゴッドハンドが世宇子に通用するかどうか不安に思っているんだろうか。

 

「…大丈夫か」

 

「……ああ」

 

そんな円堂に俺は一言かけて決勝への覚悟を再確認した。

 

俺のシュートも通用するのか…、俺も心に不安が募っていた。




雷藤「俺のシュートは世宇子に通用するのか…?」
雷藤「いや、前向きに考えよう…」
雷藤「世宇子に向けて練習あるのみだ!」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。