イナズマイレブン~クロスライジング~   作:shoogel

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果たして心美は間に合うのか!?


エイリア学園

「ひいい…ま、待ってください!僕らこの間やっと同好会から部に認められたばかりなんです、他の学校みたく強くなんかないし…!」

 

「勝負をするのかしないのか?返答なくば今すぐお前達の学校を破壊する!」

 

「待てぇぇぇっ!!」

 

「ら、雷門中のキャプテン!?」

 

傘見野中へ到着した円堂達雷門イレブン、そこにはちょうど宇宙人達に脅されている傘見野イレブン達の姿があった。すぐさまそこに円堂達が割って入り、傘見野イレブンに代わって雷門イレブンが宇宙人達と戦うことになった。

 

「ちょっと待って!雷藤君も豪炎寺君も一之瀬君も土門君もいないのよ!現状では染岡君のワントップになるわ、大丈夫なの!?」

 

「問題ねえよ」

 

自信満々にそう言いきる染岡。

仲間としては頼もしい限りだ。

 

「お前達の名を聞こうか!俺達は雷門中サッカー部、俺はキャプテンの円堂守!」

 

「お前達の次元であえて名乗るとすれば…エイリア学園とでも呼んでもらおうか。我がチームの名はジェミニストーム…我が名はレーゼ!さあ、始めようか」

 

「絶対に負けない!」

 

「地球にはこんな言葉がある…、キジも鳴かずば撃たれまい」

 

ピイイイイッ!!

 

「よし…!行くぞ宇宙人!」

 

「……」

 

「…?ちっ…!舐めやがってぇッ!!」

 

ついに試合開始のホイッスルが鳴り、猛然と敵フィールドへ突っ込んでいく染岡。

 

ところがジェミニストームの選手は、染岡のドリブルを棒立ちのまま眺めるだけで動こうともしない。

 

これに腹を立てた染岡は、渾身の力でドラゴンクラッシュを敵ゴールめがけて発射する。

 

「ドラゴンッ!!クラアアアッシュ!!」

 

スパアアアアン!!

 

「な!?」

 

ジェミニストームのキャプテン、レーゼがドラゴンクラッシュを左膝で完全に威力をシャットアウトするとそのままダイレクトでレーゼはゴールにシュートを放った。

 

「マジン・ザ…!」

 

バッシャアアアアアッ!!

 

「うあああーっ!!」

 

シュートに気づいた円堂がマジン・ザ・ハンドを使おうとしたものの、構えた時にはボールはゴールに突き刺さった後だった。

 

アフロディのヘブンズタイムを髣髴とさせる異常な宇宙人のスピード…まさに化け物だ。

 

「や…やつら…なんて動きなんだ…!」

 

「こ、これが…宇宙人のスピードなのか…!?」

 

まるで常時クロックアップ状態のようなジェミニストームを相手に、雷門イレブンは全くなす術もなくゴールを量産されてしまう。

 

なんとかして点を取り返そうにも、ドラゴンクラッシュが通じなかった以上もう使えるシュートがない。

 

すでに取られた得点は12点…その間ゴミクズのように吹き飛ばされ続けた雷門イレブンは、また世宇子戦のように負傷者が続出してしまった。

「ま、間に合った!」

 

その時、心美は傘見野中に到着し、そして全く同じタイミングで豪炎寺も到着した。

 

「豪炎寺君!?」

 

「天空橋か…、円堂達のところに向かうぞ!」

 

「…うん!」

 

私がグラウンドに到着すると、そこにはボロボロの円堂君たちの姿があった。

 

「…う、嘘……」

 

「くっ…!」

 

豪炎寺はユニフォームを纏うとグラウンドに足を踏み入れた。

 

「選手交代だ」

 

「ご…豪炎寺!」

 

私も黙って見ていたくない!私にも何かできるかもしれない!

 

「わ、私も出ます!」

 

「心美さん!?」

 

秋ちゃんが私を心配そうな目で見た。

 

「監督…、私にユニフォームを貸してください!」

 

「………」

 

「監督!!」

 

「…わかった」

 

私は監督から借りた、背番号19のユニフォームを纏いグラウンドに立った。

 

FW豪炎寺 染岡

MF天空橋 鬼道 マックス 宍戸

DF影野 壁山 栗松 風丸

GK円堂

 

一応11人全員ピッチに立っているけど、その中でもまともに動けるのは私、豪炎寺君、鬼道君、円堂君くらい…。どうなるかわからないけどやってみせる!

 

「ようしみんな!反撃だ!」

 

ボールを受けた豪炎寺はボールを後ろに渡し、心美にボールが渡る。

 

私がドリブルで切り込むが、宇宙人は動かずそのまま立ち尽くす。

 

「後悔してもしらないよ!」

 

前線にはゴールから離れて上がってきた、円堂君と豪炎寺君、鬼道君の姿がある。

 

私は必殺シュートを放ちながら叫んだ。

 

「エンジェルキッス!鬼道君シュートチェインお願い!」

 

「ああ!」

 

鬼道は心美のシュートをダイレクトで蹴り上げ、雷雲のようになった上空から雷が降り注ぎ、鬼道、豪炎寺、円堂がシュートチェインを決めた。

 

「「「イナズマ!!ブレイクウウウウッ!!」」」

 

反撃の狼煙を上げるべくシュートチェインしてさらに威力が上がったイナズマブレイクでゴールを狙う。

 

誰もがそのシュートが入ることを疑わなかった。

 

バシン。

 

「「「え…?」」」

 

そしてその光景に誰もが絶句した。

 

相手キーパーのゴルレオはボールを見ず、あくびをしながら片手でシュートチェインしたイナズマブレイクを止めたのだ。

 

「なんだぁ?今の貧弱なシュートは…」

 

「なっ!?あ、あいつボールを見てなかったぞ!」

 

「あのイナズマブレイクでさえ通用しないなんて…」

 

そんな俺たちにレーゼが話す。

 

「必殺技といってもこの程度。お前たち人間の力の限界ということだ」

 

「くっ…!くそお…!!」

 

そんなとき円堂は叫んだ。

 

「違うっ!俺たちに…限界はない!」

 

「円堂君…」

 

レーゼは円堂を見ると呟いた。

 

「諦めの悪いことだ…。その遠吠えは破壊を招く」

 

鬼道はレーゼを見ると、ふっと笑い話す。

 

「フッ…諦めが悪いのも俺たちの必殺技と言えるんでね」

 

「ほう…?」

 

「そ、そうだ!どんなピンチの時だって俺たちはそうやって勝ってきたんだ!」

 

「宇宙人だって怖くないでやんす!」

 

「フッ…弱いだけでなく頭も悪いと見える」

 

「このまま…やられっぱなしで終わるもんか!!うおおおおっ!」

 

風丸が雄叫びを上げながらレーゼを抜こうとする。

 

「疾風ダッシュ!」

 

「…遅い」

 

パシィィ

 

「なっ…!」

 

ボールを取ったレーゼに豪炎寺が突進をかける。

 

「ヒートタックル!!」

 

豪炎寺の必死のタックルも豪炎寺の頭を越えるジャンプで抜き去った。

 

その後も鬼道、染岡がスライディングを仕掛けるも簡単に抜き去られ、ついに円堂と1対1になった。

 

「間に合うか…、マジン・ザ・ハンド…」

 

そして円堂の前まで上がってきていたレーゼをもう一度円堂が見るとレーゼはもうボールを持っていなかった。

 

「あれ…ボールは…?」

 

そう円堂が呟いた瞬間、上空でレーゼからボールを受けていたリームがダイレクトでシュートを撃っていて、そのまま円堂の顔面に直撃しゴールに円堂ごと突き刺さった。

 

「円堂くーーんっ!!いやああっ!」

 

秋ちゃんの悲鳴が響き渡る。

 

圧倒的なエイリア学園の実力…。

駆けつけた私と豪炎寺君も、エイリア学園から点を取ることが出来ず…、次々に仲間が傷つけられ私たちはついに動けなくなってしまった。

 

そう…完敗したんだ。

 

「く…くそっ…、そんな…」

 

その場に倒れた円堂を見下ろしながらレーゼは冷徹な言葉を放つ。

 

「ゲームセットだ。今から破壊を開始する」

 

「そ、そんなっ!?」

 

傘見野のキャプテン出前が叫ぶが、ジェミニストームのDFガニメデにより突き飛ばされる。

 

「邪魔だ弱き者よ」

 

「やれ!」

 

レーゼの指示により、傘見野中の破壊が始まった。

 

破壊される最中、傘見野の選手から悲鳴にも似た叫びが響く。

 

「うわあああ!やめて!やめてくれよおぉっ!!」

 

ドゴォォォォォォォンン!!

 

「地球にはいい言葉がある。弱い犬ほどよく吠える…」

 

ゴドォ!ドゴォ!ドゴォォォン!

 

「やめてくれえええっ!!」

 

私が身動きもできず、破壊現場を見ていると隣で円堂君が涙を流しながら、地面を叩いていた。

 

「ちくしょう…ちくしょう…!ちくしょおおおおおっ!!」

 

(…じいちゃん。俺…勝てなかった)

 

 

 

──────────

「円堂!これくらい大丈夫だって。大した怪我じゃないんだからさ」

 

「それにさ怪我しちゃったのはボクたちの鍛え方が足りなかったからだよ」

 

「そうですよ!特訓しましょうキャプテン!…って!いてててっ…!」

 

「だめだ!ムチャするな!」

 

私たちはお兄ちゃんも入院している、稲妻病室に来ていた。

 

今回の戦いで宍戸君、少林寺君、影野君、松野君、半田君は入院することになってしまっていた。

 

少林寺君は悔しそうに下を見ながら呟く。

 

「すみません…、でも俺悔しいんです!もっと俺に力があれば…!そしたらあんな奴らやっつけられるのに!!」

 

「……」

 

豪炎寺君は病室を後にした。

豪炎寺君も悔しかったんだろうな…。

 

「みんなの気持ちもわかるけど今は怪我を治してくれ!」

 

そしてまたそんなとき病室の扉が開いた。

 

「みんな大丈夫か…!?」

 

私が扉を見ると松葉杖をしたお兄ちゃんの姿があった。

 

「雷藤…」

 

「…!?ひ、ひどい…皆大丈夫なのか!?」

 

「雷藤…エイリア学園はとんでもなく強かった、世宇子どころかナイトメアを遙かに越える強さだった…」

 

「あのナイトメアを…」

 

お兄ちゃんは力になれない自分に対してだろうか、拳を強く握りしめ俯いた。

 

「雷藤もみんなも安心しろって!みんなの仇は俺が取る!なっ?」

 

俺はボロボロになった円堂達の姿を見て、自分のあまりの無力感に耐えきれなくなり病室をあとにした。すると階段の近くに豪炎寺の姿があった。

 

「豪炎寺…」

 

「雷藤か…すまない…。俺の力不足だ」

 

「豪炎寺のせいじゃないさ…イナズマブレイクも通用しなかったって心美には聞いたが…本当か?」

 

「…ああ。それにエイリア学園はさっきの試合で一度も技を使ってこなかった…。もし奴らが本気を出していたら俺や円堂も今頃はどうなっていたかわからない…」

 

「技を使わなかった…?」

 

「俺たちがエイリア学園勝っていれば、あの時傘見野を守れたのに…!円堂たちだって怪我しなくて済んだのに!」

 

「………」

 

「その通りね」

 

そんなとき階段をお嬢が上がってきて呟いた。

 

「破壊されてるのは傘見野だけじゃなくってよ?今、この瞬間にもエイリア学園は日本中で破壊を続けているの」

 

「…!」

 

「そんな時にあなた達はこんな所でいじけている場合なの?一刻も早くエイリアを止める。それがあなた達の…いいえ。フットボールフロンティア優勝者の務めではなくって?」

 

「夏未…」

 

そんなとき円堂も病室から出てきて呟く。

 

「ぐぐぐ…。よおぉっし!それじゃ行っくぞ~!」

 

そして廊下を走ろうとした円堂…。しかしやはり円堂にもダメージがあったみたいで、「あっ!いてててて…!」とすぐに足を止めた。

 

「円堂…無理すんな…、円堂だって怪我してるんだから」

 

俺がそう話しかけると円堂も話す。

 

「でも、やらなきゃ…!」

 

「そうだ、やらねばならん」

 

そんなときまたも階段から声が響いた。そこに現れたのは響木監督だった。

 

「響木監督?」

 

「お前たち急いで雷門中のグラウンドへ来てくれ。総一郎が待っている」

 

「お父さまがグラウンドで?いったい何かしら」

 

「もしかして次のエイリア学園との対戦に向けて特訓するのか?」

 

「まったく相変わらずのんきな人ね」

 

「このままじゃ俺も気分が落ち着かない…。俺も雷門中のグラウンドに行くぜ円堂!」

 

そうして俺は松葉杖を突きながら、円堂や心美…。動ける雷門メンバーと一緒に雷門グラウンドに向かった。




円堂「次は絶対に勝つ!」
雷藤「円堂はそうでなくっちゃな!」
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