イナズマイレブン~クロスライジング~   作:shoogel

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新たな動き

ーー時を同じく。

エクレールは⋯。

 

「雷門の状況はどうだ?」

 

「うん、漫遊寺中でイプシロンと勝負したみたい」

 

「そうか」

 

俺はシアリアと共に外へと出ていた。

ガイアとの試合も終わり、束の間の休息だが

サッカーの練習を欠かすわけにはいかない。

 

シアリアと他愛のない会話をしながら

俺たちはボールをパスし合う。

 

「そうだエクレール」

 

「ん?」

 

シアリアは一旦ボールを足元に止め、話し始めた。

 

「影山って人知ってるよね?」

 

「ああ⋯真紅の中から見てたからな」

 

「この間、お父さんが影山って人と連絡を取り合ってる姿を見たんだ」

 

「なんだって⋯?」

 

俺はシアリアの言葉に耳を傾けた。

 

影山といえば、帝国学園の元総帥であり、フットボールフロンティアの決勝戦で対戦した世宇子を率い神のアクアというドーピングを使用させたりした、悪いイメージしかない。

 

まあ真紅の記憶だが⋯⋯。

 

「それで、内容は聞こえたのか?」

 

「それなんだけど。真帝国がどうとか、帝国の選手をっていう内容が聞こえたんだ」

 

「それは気になるな⋯」

 

俺はその内容に関して更にシアリアに話を伺う。

 

「他に何か聞こえなかったったのか?」

 

俺の言葉にシアリアは思い出すように額に手を当てて思い出そうとする。

やがて思い出したのか、顔を上げて俺に向かい話し始めた。

 

「思い出した!」

 

「教えてくれ」

 

「うん、確か四国の⋯、そうだ愛媛県にいるって聞いたよ!」

 

「そうか⋯」

 

俺は何となく嫌な予感が走り、手首に手を当てた。

その手首には真紅が帝国学園の選手から貰ったブレスレット。

 

「源田たちは大丈夫なんだろうか⋯」

 

俺は真紅の気持ちを代弁するかのように、そう言いシアリアと歩き始めた。

 

 

 

 

 

とある場所⋯。

 

「ク、ククク⋯⋯。ついに完成するのだ。私の新たなる牙城⋯【真・帝国学園】が!」

 

影山は新たなる牙城のグラウンドでそう呟いていると、後ろから何者かの声が聞こえる。

 

「ほお⋯。思ったよりも早く形になったではないか。お前には期待しているんだ。くれぐれもその期待を裏切らないでくれよ?」

 

その言葉に影山は言い返す。

 

「フン⋯。誰に向かって口を利いている」

 

「フッ、態度の大きさだけは変わっていないとみえるな。⋯まあ良い。お前を救ってくださったあのお方の期待を裏切るような真似だけはするな」

 

「私は受けた恩は返す男だ」

 

影山は一度、会話に間を空け話す。

 

「⋯私の願いはただ一つ。私の野望を打ち砕き屈辱を与えた忌まわしき存在⋯雷門中!奴らを我が真・帝国学園の最初の生贄にすることだけだ」

 

更に後ろから藍色の髪の男が現われ、話に加わり話す。

 

「フッ、雷門イレブンを倒したいというのですか」

 

その言葉に驚いたように他の謎の男たちが叫ぶ。

 

「研崎さま!」

 

謎の男たちはその研崎という男に道を空け、左右へと分かれる。

 

研崎は影山に向かい更に話しかける。

 

「それが成功すれば旦那様もお喜びになるでしょう。しかし、確実に勝てるのですか?あなたの作ったチームは帝国学園、世宇子中ともに奴らに負けているようですが?」

 

研崎は嫌みのように影山に言うと、影山はククク⋯と含み笑いをしながら話し始めた。

 

「クッククク⋯、切り札とはこういう時のために用意しておくものだ。⋯不動!」

 

「は~い、はいっと⋯。お呼びですかぁ~?」

 

影山の呼びかけに応じて現れたモヒカンヘアに頭に入れ墨のような赤色の模様をつけた不動という少年は、軽い感じで影山の元へと現れた。

 

「くっ、離せ!」

 

「影山!貴様何を企んでいる!」

 

不動に掴まれていた、源田、佐久間が叫ぶ。

 

佐久間たちの言葉に眉間を寄せた影山は、不動に命令をする。

 

「おとなしくさせろ」

 

「はい、はい~と!」

 

影山の言葉を聞いてニヤリをした不動はまたしても軽い返事を返しながら源田、佐久間へと向き直る。

 

ズドン!響くようなみぞおちへのパンチを不動は容赦なく源田、佐久間へと打ち笑う。

 

「「ぐあっ!」」

 

そんな源田たちの姿を見た、不動はさらに笑いながら話す。

 

「ざまあないねぇ。もういい加減騒ぐのやめたら?もともと影山さんの下僕だったんだろ?ちょっと元に戻るだけだぜ」

 

その不動の台詞に源田が反論する。

 

「なめるな!俺たちは下僕だった覚えは無い!」

 

その源田の言葉を聞いて佐久間も反論する。

 

「そうだ!俺たちはいつも自分の意思で戦ってきた!鬼道だってそうだ!鬼道は今も自分の意思と力で⋯」

 

「はぁ?その鬼道に捨てられた奴が何言ってんの」

 

「⋯!」

 

「な⋯なんだと!」

 

鬼道に捨てられたという言葉に源田、佐久間は動揺する。

 

「可哀そうになぁ。世宇子にボロボロにやられてポイっとお払い箱だもんなぁ⋯。悔しいよなぁ。あいつが裏切らなければこんなことにならなかったのに」

 

「なっ⋯!」

 

「その悔しさを胸に刻め。血が流れるほどに!そうすればお前らは強くなる。俺たちみたいに!」

 

「お前ら⋯みたいに⋯」

 

「感じるか俺の鼓動を。俺の熱い血の叫びを。強くなりたい⋯もっと、もっと、もっとぉぉぉぉぉ!」

 

「⋯⋯」

 

「お前たちの胸にも同じ血が流れているはずだ。もっと強くこの世の誰よりも強くなりたいと思っている。あの鬼道よりも!」

 

「鬼道より⋯」

 

「強くなるためなら何でもする。悪魔に魂を売ってもいい。そうだろ?」

 

「⋯⋯⋯」

 

「だろぉぉ?」

 

そんな不動たちの会話を見ていた研崎はニヤッと笑うと、影山に話しかける。

 

「⋯それでは。いい報告を期待していますよ」

 

研崎はそう言い残すと、他の謎の男たちをこの場を後にしたのだった。

 

「クッククク⋯、準備は整った。さあ来い鬼道!私の元へ!」

 

影山はそう笑いながら拳を握るのだった。




不動「真・帝国学園か⋯ククククッ⋯!」
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