戦姫絶唱シンフォギア ~another of symphogear~ 作:フライルー
「お前がこの世界にやってきたとき、オレは怒り狂った。なにせ長年の計画がこの世界の者ではないお前がこの世界にきたことで世界の構造の一部が書き換わり、レイラインの位置も全部変わってしまった!本来ならば一期の終わりごろ、フィーネが消えた時に世界を解剖するつもりだったのに・・・!!」
「一期?お前は何を言っているんだ、アニメの見すぎか?」」
「そうか、お前は忘れているのか!この世界の真実を!」
真実?忘れている?こいつはなにをいって・・・
・・・そうだ、しばらくなかったから忘れていた。この世界に来てすぐのころの頭痛や既視感。
・
・
・
「ん?明日ライブがあるのか・・・ツヴァイウィング・・・うっ頭が・・・」
「ノ、ノイズだぁ!!」
ノイズ?くっ!頭が・・・
痛むだけで何も思いだせん・・・
・
・
・
そうだ、あの時、初めてノイズ戦ったとき。俺はなにかを思い出しそうになっていた。
これの正体をキャロルは知っているのか・・・!?
「・・・話せキャロル、お前はなにを知っている」
「なに、オレも最初は驚いたさ。偶然見つけたことだからな。お前の弱点はないのかとある物を使って無理やりお前の世界とこちらの世界を繋げたときだ・・・」
・
・
・
「あの転生者の世界はここか・・・あいつ自身の過去を見てもまるでポジティブの塊じゃないか、なにか他のことで・・・」
鈴谷齋の元居た世界に来たキャロルはとりあえずまだ処分のされていない彼の部屋を漁り始めた。
「な、なんだこの薄い本は・・・っ」
「これではない、これでも・・・」
とにかく全てを引っ張り出して読み、起動が必要なゲーム等も全てデータを見た。
「このアーマードコアとかいうやつは量産すれば使えるな・・・」
次のゲームに入れ替えるとき、キャロルは操作を誤り普通のテレビのチャンネルをつけてしまった。
チャンネルはちょうど9。時刻は23:00。
「なっ・・・!?」
キャロルはそこで到底信じられないものを目撃する。
「立花響・・・!?」
思わずキャロルはテレビに見入った。
この光景を知っている。だがただのテレビがこんな近くから撮影はできない。ならばCGか?いや、シンフォギアの存在が世に知られてはいけない、CGも作れないはずだ。しかしこの顔は紛れもなく立花響。これはいったいなんなのか。キャロルにもわからなかった。なんだか嫌な予感がした。キャロルは震える手で番組表を表示させる。そこに書かれていたのは・・・
「戦姫絶唱・・・・シンフォギア・・・」
・
・
・
「そう、この世界はお前の世界が作り出した・・・いわばアニメの、創作の世界だった!!」
「・・・まさか、そんなはずは無い・・・!」
口からそう否定の言葉が出たものの、薄々は気づいていた。しかし気づかないフリをしていた。特にマークしていないアニメでもタイトルは覚えていた。そのタイトルがキャロルの口から出た。もう向き合うしかない。
この世界が日本のアニメの世界であることに。
「考えてもみろ、今こうして戦っているのも、今まで人が死んだのも、オレの父親が焼かれたのも、全部お前の世界の人間が原因だ」
「・・・っ」
「それでよくもまぁオレ達に戦いを挑めたものだな?ん??」
「・・・・・・っっ」
この煽り厨…
しかしなにも言い返せない。ただこいつの話を聞いていることしかできない。手に持ったGNソードⅤを振りかざすことができない。
こいつの父親は人々を救ったにもかかわらずその人々によって火炙りにされた。その復讐のためにキャロルは今こうして世界に猛威を奮っている。しかしこの世界がアニメなのであれば、それは全て俺の世界の人々のせいになる。
この世界がアニメであるなら。
この世界が本当にアニメであるなら・・・?
「キャロル、お前が見た『戦姫絶唱シンフォギア』は何話だった・・・?」
「ん?確か第一話だったか?」
「その話に俺はいたか?」
「残念なことにお前はいなかったぞ?そんなことはどうでm」
瞬間、全速力でGNソードⅤを振り下ろす。
しかし防がれる。
「貴様、今までの話を聞いていなかったのか!?」
「聞いていたさ、だからこそ俺は戦う!」
「第一話に俺がいなかったのなら、それは『別のシンフォギア』だ!」
「俺はここにいる!この世界はアニメなんかじゃない、皆が体の中に血を流し、呼吸し、前に進み続けるれっきとした『生きた世界』だ!!!」
another symphogear・・・アニメのタイトルのように名付けるなら、俺ならこう付けるだろう。
だけど、この世界はアニメなんかじゃないんだ!!!
いったん離れ、その緑の剣の切っ先をキャロルへと向ける
「いくぞキャロル、これが最後の戦いだ……!!」
キャロルもまた、アルカノイズ召喚石を構えこちらを睨む
「いくぞ鈴谷 齋、ここがお前の終着点だ……!!!」
キャロルがこちらに緑の魔法陣を展開し、こちらに強風を放ち俺を吹っ飛ばす。それと同時に大量にアルカノイズを召喚する。
「またザコ散らかしやがって…」
「鈴谷!さっさと片付けるぞ!」
「鉛玉くれてやろうぜ!!」
「…あぁ!!セット、ヘビーアームズ改・EW!」
翼、クリスに声を掛けられ喝が入る。
だいたいよく考えたら俺はなにもしていないじゃないか、なんだあいつ精神攻撃のつもりか。カブトボーグでも見たのか。
「まぁいい、まずはノイズキャンセリングといこうぜぇ!!!!」
出し渋っても意味がないので最初からフルオープンで辺り一帯を火薬の匂いと硝煙で埋める。誰の起こした風やら斬撃やらで煙はすぐに晴れる。なにも考えていなかった行動としてもここまで連携がとれていると思うと少し感動する。おじさんちょっと泣いちゃうよぉ…
「セット、バルバトスルプスレクス!」
弾を撃ち尽くした後は近接戦得意のこいつだ。いくらフルオープンしても撃ち漏らしとかでアルカノイズはまだまだいる。
「どけどけ雑音共ォォォォ!!」
テイルブレードを前方に伸ばし薙ぎ払う。また湧いたやつや運よく避けたものが顔を出すが関係ない、手に持ったメイスで潰して潰して潰しまくる。もはや見境などない。リミッターは外してある。
「齋!少し落ち着くデース!」
「切ちゃんの言う通り…っ!」
切歌と調から通信が入る。
…やっぱりなんなんだあのルンバは。
「…次は…」
辺り一帯を瓦礫と塵にしたところでS.O.N.G.の装者の大半が戦う空へ目を向ける。
…なに…この…なに?空が見えないのだけど。まるであれだ、龍騎の劇場版。
「セット、ストライクフリーダム」
ドラグーンを展開しつつ舞い上がる。多分かっこいいと思う。
「フルバーストドーーーーーーン!!!!」
もはや数撃たなくても当たる状況。ならば極太を撃てば一気に消えるのではという脳筋理論だ。
「齋ィ!あそこなんかおかしいぞ!」
奏が叫ぶ。指さす方向を見るとノイズがダマになっている。まるでゴンズイだゴンズイ。
「一気に焼いてやる…!」
ドラグーンを円形に配置する。自分もライフル二丁を向ける。
「一斉発射…っ!?」
瞬間、ダマのまわりに魔法陣が展開されドラグーンが潰される。
そういえばキャロルの野郎どこいった。あたりを見回すがどこにもいない。まさか…
「無駄なエネルギー消費ご苦労さまだなスズヤイツキィ…!」
ダマから声がしたと思った瞬間、ダマが弾けた。
「…いったい…これは…!?」
セレナが声を漏らす。俺たちの目の前に現れたのは…
「さぁ、世界を賭けた勝負といこうじゃないか!!!」
最早作家を名乗ってはいけない気がする