分身と歌い始めた。
「「Time judged all」」
二人の歌に会場中の人が盛り上がる。物凄い熱気だ。歌っている途中で響と未来がいるのが見えた。辺りには友達らしき女の子が何人か居た。
(楽しんでくれてるかな。)
そんなことを考えながら、コンサートを続けていった。
「やっぱりすごいね昴さんは。」
「うん、そうだね響。」
響と未来はコンサートを存分に楽しんでいた。それはほかの奏者達も一緒である。有名人の翼とマリアは変装しており、サングラス越しから歌う昴達を見つめている。
「凄い、想像以上だ。ここまでの者を今まで知らなかったとは不甲斐無い。」
「ええ、私たちの歌とは、また違った力強さがあるわね。」
世界で活躍する二人から見ても、昴の歌声は素晴らしかった。
「スゲーな、この歌。何ていうか、自然と盛り上がってくる感じだな。」
「歌がとっても上手デス。」
「うん、私もそう思う。」
クリス、切歌と調もそれぞれコンサートを楽しんでいた。
「どうエルフナインちゃん。コンサート楽しんでる?」
響がエルフナインに話しかけた。
「知識としては知っていましたが、実際に体験するのとは全然違うんですね。凄く楽しいです。」
そしてコンサートはいよいよクライマックスを迎える。
「「Time judged all」」
コンサートは大成功に終わった。
「昴さーん!」
コンサートの後、昴のところに響達がやってきた。
「ん?響に未来じゃないか。それと、、、。」
「あぁすみません。今日は友達と一緒に来ました。」
「風鳴翼だ、よろしく頼む。」
「雪音クリスだ、よろしくな。」
「マリア・カデンツァヴナ・イヴよ。」
「暁切歌デス。」
「月読調。」
「エルフナインです。よろしくお願いします。」
全員が自己紹介を済ませた。
「黒木昴だ。今日はコンサートに来てくれてありがとうな。」
「嫌、こちらこそ素晴らしい歌が聞けて良かった。」
「えぇ、素晴らしい歌声だったわ。」
「有名な歌手にそう言ってもらえて光栄です。」
昴は最初に奏者に会った時から、全員の情報を集めており、二人が有名な歌手であることも知っていた。
「とっても楽しかったデス。」
「ありがとう。そう言ってくれると嬉しいよ。」
他の少女達と仲良くしゃべる昴を見て、響と未来は少し機嫌が悪くなっていた。そんな時、悲鳴が上がった。
「キャーーーー!」
突然の叫び声に驚き急いでそちらに目を向ける。そこには巨大な亀のヤミー、リクガメヤミーがコンサートに来ていた人たちを襲っていた。
「まずい、みんな早くここから逃げるんだ。」
人目があるところではシンフォギアを纏えないので、響達も非難するふりをして人目がないところに行くことにした。
「昴さんも早く逃げてください。」
響はそう言い残し、その場から遠ざかって行った。
「サシャ、反応は無かったのか?」
急いでサシャに連絡する。
「すみません、突然現れたのでこちらも反応を掴み切れませんでした。そのヤミーからはコアメダルの反応が複数あります。気を付けてください。」
「分かった。」
腰にオーズドライバーを装着しメダルを三枚装填し、オースキャナーでスキャンする。
「変身!」
[タカ・トラ・バッタ タ・ト・バ!タトバ、タ・ト・バ!]
タトバコンボに変身し、リクガメヤミーに向かっていった。