俺はライドベンダーに乗って、サメヤミーを追跡していた。サメヤミー達は水弾を放ちながら、逃げ続ける。その水弾をトライドベンダーを操り、右に左に避けながらサメヤミーに接近していく。トライドベンダーの上でメダジャリバーを構え、セルメダルを三枚投入してオースキャナーでスキャンする。[トリプルスキャニングチャージ!]の電子音と共にオーズバッシュを発動する。
「ハッ!オリャ!セイヤッ!」
サメヤミーを次々に両断しセルメダルに還元していく。そして、トライドベンダーでサメヤミーの群れを追い越し、向かい合う。その時、トライドベンダーが大きく吠えた。
「ガァー!」
その衝撃で、サメヤミーが全て地中から飛び出す。それに向かって、メダル状のエネルギー弾を発射し全てのヤミーは爆発した。降ってくるセルメダルの中に、一枚コアメダルが混ざっていた。それを飛び上がってキャッチする。シャチのコアメダルだった。
「回収完了。」
俺は再びトライドベンダーを操りその場を去った。
『S.O.N.G』潜水艦
数日後、司令部でブリーフィングが行われていた。
「錬金術師キャロルについての報告は以上だ。次の議題に入る。モニターを見てくれ。」
モニターにはロンドンと横浜の沿岸部で撮影された、オーズの映像が映し出された。
「これは、先日ロンドンと横浜で撮影された映像だ。二人の報告によると、この仮面の人物は自らをオーズと名乗ったらしい。」
奏者達ははモニターを複雑な表情で見つめていた。ここにいる奏者全員がオーズに助けられている。自分達を助けてくれた恩人ではあるが、まだ正体がほとんど分かっていない。しかも、未確認生物とどういった関係なのかもまだ不明だ。そんな皆をよそに議題は進んでいく。
「ロンドンの映像の数時間後にこの横浜での映像が記録された。たった数時間でこの距離を移動することは不可能だ。そして、今までになかったオーズの形状の変化。何らかの異端技術が使われているのは間違いないだろう。」
そして、モニターが別の映像に切り替わる。そこには、今までに確認されたヤミーとセルメダルが映し出されていた。
「この未確認生物については、現在調査中だ。現れる場所や時間の特定もまだできていない。そして、このメダルについて判明していることも少ない。分かっているのは、あの未確認生物の体を構成しているということだけだ。」
メダルは多くの研究者が解析しようと試みたが、成果はほとんど出なかった。錬金術で作られたこのメダルを解析することが出来る者は、誰もいなかったのだ。
「この未確認生物やメダルの事を知るためには、何としてもオーズの事を知らなくてはならない。今後オーズと接触した場合は、何としても奴の身柄を確保するんだ。」
こうして、ブリーフィングは終了した。
奏者達の心に様々な感情を残して。