小野塚小町は、休みたい。――其だけ。   作:クリティカル

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明らかにハロウィン終わってからの、ハロウィンイベントとなります。
気付いたらハロウィン終わってたんです。
すいません。
なお、其でも良いよと言う方はどうぞご参加下さい。
其では、始まります。
出演。
四季映姫・ヤマザナドゥ

小野塚小町

死神の皆様

重要な事を寝ぼけて書いたつもりになってました。
すいません。
書き足しました。




イベント集
ハッピー?ハロウィン!


「人里でハロウィンと言うお祭りが?」

 

「ええ。何でも、外から来た巫女とその神様達が信仰の為に広めたとか」

 

其は、何時も通り善人()罪人()をハッキリと分け、他の死神達からの書類に目を通し、死神達の働きぶりを見て廻って、要するに様々な仕事を終えて一段落したときの事だった。

楽園の最高裁判長、四季映姫・ヤマザナドゥの目の前に座る黒いマントを羽織った彼女は、死神の言わば秘書の様な存在だ。

 

「まぁ、異変と言うのなら博麗の巫女が動くでしょう」

 

「はい。既に良い客寄せになると酉の市の時の様に神社の周りに屋台を出しているようです」

 

「また、大火事にならなければ良いのですけれどね」

 

「その正で折角の小町さんとのデートが中止されましたもんね」

 

「な!ああああれはデ、デートなんかでは有りません!祭りに紛れて変な物を売ろうとしている店が無い見て廻っていただけです!」

 

「分かりました。そう言う事にしておきます」

 

「“そう言う事”にでは無くて、“そうなの”です!」

ガタリと椅子から立ち上がり、顔を分かりやすいほどに赤くして一生懸命反論するも、秘書の死神は、うんうんと適当に相槌を打ちながら無表情で淡々と言う。

 

「ですが、映姫様。此は決して他人事では有りません」

 

もう、と恥ずかしさを誤魔化すように仕事を再開しようとした四季様の手をガシリ!と握りしめて顔を近づけその銀縁の眼鏡を怪しくキラリと輝かせる。(因みに、今出てきた異変や、巫女、酉の市の事についてはまだ語らないでおこう。今回は、そう言う話では無いのだから)

 

「いえ、他人事でしょう?」

 

「いいえ!寧ろ此は映姫様が参加するべき行事なのです!」

 

「はぁ?」

 

握っていた手を離し大袈裟によろめいてから、両手を広げて

 

「ハロウィンとは、即ち好きな相手に手作りのお菓子を渡すと言う、外の世界では、極めて重要な一大イベントなのです!」

 

其は、バレンタインでは?と言う突っ込みが聞こえてきそうだが、彼女も必死なのだ。

何を隠そうこの死神、先程名前の出た小町と言う死神と我らが四季様が結ばれるのかどうかと言う賭けで、結ばれるの方に現時点での全財産を賭けいるのだ。

だからこそ、あの手この手で二人には一秒でも早く、くっついて、キマシタワー!となってほしいのだ。

因みにこの賭け、その賭けの対象となっている二人以外全死神が賭けている。

勿論、純粋に応援していると言うのも有るが死神達にとっては一種の娯楽となっているのも事実だ。

 

勿論そんな事も、ましてやハロウィンがどのようなものなのかなんて、知るわけが無い四季様は、段々意味が分かって来たらしくパクパクと陸に打ち上げられた魚の様に口を動かして

 

「え?え?えええええええええええええ!?」

 

裁判所全域に広がる叫びを発した。

 

「な、ななな何を言ってるんですか!?貴女は!」

 

再び真っ赤になりマントを掴みガクガクと、秘書を揺らす。

だが、其でも秘書の死神は無表情に淡々と、しかし目には力を込めて

 

「ハロウィンとは、相手の好きな仮装をしお菓子を渡し、好意を伝える物。しかし!この幻想郷では、外からの文化は広まり面い一時の珍しい祭りで終わってしまうでしょう!詰まり此が最初で最後になるかも知れないのですよ!」

 

何故か、目から涙を流しガシリと四季様の肩を掴みながら熱弁する。

勿論、この涙も素早く取り出した目薬によるものだし、ハロウィンは、もう根強く人里に新しいお祭りとして歴史に残るだろう。

 

だが、そんな事知らない四季様は、こんなに部下が真剣に自分を思ってくれているのに、其を裏切るのかと、申し訳なさと罪悪感に刈られ

 

「し、しかた無いですね。そこまで言うのならそのハロウィンとやらを体験してみましょう……あくまで、どう言った物なのかを知るためです」

 

上手く丸め込まれてしまったのでした。

 

マントの中で密かにガッツポーズをする秘書によって。

 

 

「……で、此は何ですか?」

 

「仮装です。“こすぷれ”とも言うらしいですよ?」

 

あれよあれよと丸め込まれて、言われるがまま着せられた服は、薄白いローブにシミシワ一つ無い純白のドレスだ。

もう少し詳しく言うのなら、結婚式で花嫁が着るドレス―――ウエディングドレスだ。

もうこの時点でハロウィンの衣装では無いと分かるだろう。

だが、ターゲットの小町ならどうだろう?

彼女は、元々外の人間だ。

このドレスの意味だって知っている。

この格好で四季様が小町の所へ行けば、ハートをガッチリキャッチ―――そう思うだろう。

 

「まままま、まだこう言うのは早すぎます!」 

 

だが、そう上手くは行かない。

何故なら四季様もこのドレスの意味位は知っているのだ。

他ならぬ小町によって。

 

「えーーーー!?」

 

秘書の死神が驚くのも無理は無いだろう。

この幻想郷にウエディングドレスなんてものは存在しないのだ。

だから意味なんて分からないだろうと思っていた。

 

だが、そこで小町である。

酉の市とはまた別に、幻想郷デート(小町は、パトロールに駆り出されたと思ってる)に行った時の事だった。

たまたま、人間二人が守矢神社の開く結婚式で式を挙げていた所を目撃したときに、『前世じゃ一度も着ること無かったなぁ』と一人事を呟き、そうなのですか?と聞き返した時に『職場に男はいっぱい、いたんですけどね』やっぱり憧れますよねーとか、会話している時に外では、ウエディングドレスと言うものを着ると知ったのだ。

因みに、『ま、相手なんかいないんですけどね』と呟く小町に心の中で密かに自分を指差していたのは、内緒だ。

因みに今となっては、どうでも良いことだが、小町を裁き、死神にしたのは他でもない四季様だ。

彼女の死後僅か数日で転生させ死神とした。

最初は、他の死神達にとっての最大の謎であったが、今となっては皆二人のと言うより四季様を見て納得してしまうのである。

そんな過去を語るのは、もう少し先の四季様の仕事だ。

 

「な、なんと言うことですか」

 

赤面しながらウエディングドレスを脱ぎ捨てる四季様の目の前で当初の計画が(小町の正で)潰れてしまい、ガクリと膝から崩れ落ちる。

このままでは、小町のハートアンロックなんて出来ない。

 

「だったら仕方ありません」

 

パチン!と秘書の死神が指を鳴らすと、あちこちから、お前ら何処で手に入れたんだよと言いたくなる様々な衣装を持った、死神数十人。

それらが、四季様を壁へ壁へと追いやって、逃げ道を無くす。

幼女を追い詰める大人数十人――どう見ても危ない光景である。

だが、勘違いしないで欲しい。

 

「プランB――押してダメなら更に押せです」

 

秘書が手をワキワキと動かし眼鏡をキラリと輝かせ鼻から赤い液体が流れていようとも、此は、四季様の恋を応援しているからこその、行動なのだ。

 

「い、イヤーーーーーーーーーーーーー!!」

 

例え四季様が、注射を嫌がる子供の様に涙を目に溜めて叫んでも着替えさせるのを止めないのは、決してイヤらしい事をしているのではなく、心を鬼にし、上司を思っているからである。

 

………本当だよ?

 

 

即効で作られた更衣室の中で、他の死神達もあーでも無いこーでも無いだとか、此が似合う此方の方が似合うだとか、刺激が強い!だの、此くらいやらなきゃ伝わらないだの、どさくさに紛れて説教してくれ踏んでくれだの、やっぱり此が可愛い、イヤ此方が可愛いだのと、此を着て下さいだの此方を是非等とセーラー服または、セーラ服+機関銃や、セーラーム〇ンに始まり、初代プリキ〇ア黒と白の奴とかダッチャの鬼っ娘、バニーガールにレースクイーン、『ボクと契約して《ピ――――!》になってよ!』の魔女っこだったり、逮捕権を持った高校生の女子制服だったり、キャッツなアイの格好だったり、婦警さんにナース、ウェイトレス、ゆる~い百合な女子中学生の制服、魔装少女のゾンビ男子高校生を従えるネクロマンサーに吸血鬼忍者、メイド服、猫耳メイド、チャイナ服果ては、何処かの中二病学者の助手の白衣にスク水、白スク、ボカロ歌姫、頭に金の輪っかと背中に鳥の翼を付けた天使に尖り尻尾と牛のような角そして蝙蝠の羽を付けた小悪魔そして、ハロウィンらしいカボチャのマスクは、被るまでもなく死神一同に顔が見えないと却下された。

 

最早、見てる此方がハロウィンって何だっけ?と首をかしげてしまうような服秤で、此では最早、四季様のファションショーだ。

もう次から次へと着せ替え人形状態にされ羞恥が限界に達してしまった四季様は、プルプルと恥ずかしさと怒りに任せ、コッソリ持っていた一枚の札を下の方の下着から出して掲げ

 

「全員仕事に戻りなさい!スペルカード!審判『ギルティ・オワ・ノットギルティ』!」

 

「「「「ぎゃああああああああああああ!!!」」」」

 

突然天井から降り注ぐ、多くの弾幕を見て我先にと蜘蛛の子散らすように逃げ出す死神達だが

 

「きゃあーーーー!!」

 

その弾幕は全て秘書に当たったのだった。

 

「全くもういいです!普段の格好で会いに行きます!」

 

プスプスと煙を上げて上手に焼かれても何処か嬉しそうにニヤケる秘書を踏みつけて、外へと出ていくのだった。

 

避難した死神達と早くも復活した秘書がコッソリ付いてきていることも知らずに。

 

そして、四季様お菓子を、お忘れになっておられますぞ。

 

 

―――して、そんな事には気付かずに三途の川まで行き案の定寝ている小町の前にまで来た。

少し離れた所には、無縁塚と言う外の世界で忘れ去られた代物が流れ着く所から集めた、“ダンボール”と呼ばれる万能迷彩を被り二人を見守っている。

 

暫く寝ている小町の周りをどう言おうかと迷いながら、グルグルと回り意を決したらしくピタリと小町の足の方向に立ちスーと息を吸ってから

 

「こ、小町!」

 

「きゃん!」

 

最早他の死神達にとっても見慣れた光景。

しかし、今日ばかりは、また違った。

 

「あ、あのあののの」

 

「えーと、四季様?」

 

何時もの様に説教されるのかと既に正座待機をしていた小町は頭に?マークを浮かべて首をかしげていた。

 

(言うんです!映姫様!あの魔法の言葉を!)

 

ダンボールの中で小声でファイト!と応援する死神達。

顔を赤くし、目を泳がせ指先をもじもじと絡めて一生懸命伝えようとする。

数秒、または、数分して深く深呼吸をした四季様は口を開き

 

「と、とり」

 

「鳥?」

 

(言え!言うのです!)

 

「とりくあ、トリックオアトリート(私を貰って下さい)!」

 

(言えたーーーーー!)

 

その瞬間ダンボールの中で一斉に、ガッツポーズをした。

此で、ダンボールを被らず声も出して言いと言われていたら、三途の川は大きな歓声に包まれていただろう。

そして、間違った意味で教えられた言葉を言い切った四季様は、突然の事に呆気に取られる小町の返事を今か今かと不安と期待で待っていた。

 

「あぁ、少し待って下さいね」

 

意味を理解したらしい小町が、ガサゴソと、腰に付けた袋の中から、一つの包みを渡す。

 

「あの……小町此は?」

 

「まぁ開けてみて下さいよ。味が合わないからって悪戯とかしないで下さいね」

 

訳が分からず聞き返す四季様に開けてみるようにと促す。

言われた通りリボンをほどいて開けてみると、其処には、ほんのりと香ばしい匂いのする可愛らしいハートの形をした

クッキーだった。

 

「いや~人里で今ハロウィンやってるって言うんで、折角だからと自分用に作ってみたんですよ」

 

渡す相手もいませんしと、付け加える小町の声は届いておらず、四季様はお菓子を貰った所から既に石像の用に固まっていた。

と言うのも、先程秘書の死神から言われた言葉の中に『ハロウィンとは、好きな相手に手作りのお菓子を渡す』そう言われたのを思い出した。

そして此は、()()()のクッキー………つまり此処から導き出される答えは

 

(小町からのプロポーズ)

 

四季様の中では、こう行き着くのも仕方無い。

その答えに行き着いた瞬間ボボボボボと、頭から湯気が出るくらい赤くなる。

今日は良く赤くなる日だ。

 

「じゃあ四季様」

 

「ひゅい!ふふゆつつかほのへふがよほひくおねがいひましゅ!(不束者ですがお願いします!)」

 

パニックになっている四季様の前に手の平を出して、ニッと悪戯っ子の用に笑いながら

 

「トリックオアトリートお菓子くれないと悪戯するぞ」

 

この言葉を四季様はと言うと

 

(そ、そうです。今度は私が返事をする番)

 

盛大に勘違いしていた。

お互いがお菓子を渡して初めて両思い。

ポケットへと手を伸ばした所で四季様の顔は今度は、サーと血の気を引かせて真っ青になる。

 

(お菓子………作って無かったです)

 

そうです。

先程の衣装決めに時間を費やし殆ど着せ替え人形状態とされ恥ずかしさで飛び出して来た四季様にお菓子を作っている時間なんて有りませんでした。

 

(折角小町から告白されたと言うのに)

 

(あああああ!!しまったです!こんなことも有ろうかとホレ薬入りのクッキー渡すの忘れてたですよ!)

 

此では両思いになれない。

今までの苦労は何だったのかと、泣きそうになる四季様と企みが失敗したと泣く秘書死神。

 

だが、小町は悪戯が成功した―――いや、此れからする子供の様に笑って

 

「無いなら仕方無いねぇ。悪戯です」

 

スッと四季様の顔の前にまで近付く後少しで唇がくっつく位まで。

 

「こ、こここここ小町!」

 

「動かないで下さいね四季様?此は悪戯なんですから」

 

(キ、キマシタワーーーーーー!!)

 

四季様は、嬉しさと恥ずかしさで目を瞑り、死神達は色んな意味の興奮でダンボールの穴から覗き心をぴょんぴょんさせる。

前の用なほっぺに事故チュー等では無い正真正銘のファーストキス――――だが、一行に唇に感触は無い。

それどころか、額が何かを這っているかの様にくすぐったい。

 

流石に可笑しい。

そう思った時だった。

 

「うん。良く似合ってますよ」

 

「…………え?」

 

目を開けると、墨の滴る筆を持ち満足そうに頷く小町がいた。

不思議に思いに三途の川を覗き込むと、四季様の額に大きなハートが描かれていた。

次第に、何をされたのか分かり、そしてキスされると、思い目を摘むっていたのにと、恥ずかしさで少しニヤケながら、小町の方を振り返り

 

「小町のバカーーーーーー!!!!」

 

「ひえええーースミマセン四季様!」

 

結局、何時もの展開となってしまった所で、死神達もやれやれとダンボールを外して仕事へと戻る。

そして、皆口々にこう言うのだった。

此は此で、幸せそうだと。

秘書の死神は、また次の機会が有ると。

皆のんびりと、二人の行く末を見守るのだった。

 

 

――その夜に、部屋をこっそり覗いた秘書死神によれば、何度も鏡で幸せそうに額を見ながら美味しそうにクッキーを食べる四季様がいたと言う。




秘書(っぽい)死神は本編とは一切関係有りません。
特別編限定です。

また、機会がありましたら別のイベントもやってみたいなと思います。
クリスマスとかバレンタインとか。
次回からまた本編に戻ります。
ので、皆さん片腕の仙人の出る漫画を読む事をお勧めします。
別に回し者じゃ無いですよ。


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