戦姫絶唱シンフォギア~彼女とカノジョのウタ~   作:祇園

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少女と不良少女

真琴が伯爵と別れ、引っ越した先は長野県

 

長野県といっても街ではなく、考古学者である真琴の母『紅静香』の仕事上、発掘現場に近い田舎町

 

元々住んでいた街とは違い、都会の喧騒とは縁のない土地だ

 

「真琴、今日からここが私達の家よ」

 

そんな田舎町には似合わない新築の一軒家

 

田舎町の人にしてみれば物珍しいので建築中から話題になっており『紅邸』と皮肉っぽく、そう呼ばれているが、それもしばらくすれば収まるだろう

 

「さぁ、荷物を運ぶわよ」

 

「ん?」

 

真琴は視線を感じた

 

物珍しいという視線というより、敵対心を燃やしているような視線

 

真琴はキョロキョロと探すと視線を送っていたのは朱いボサボサ髪の少女

 

その後ろには朱いポニーテールの少女がいた

 

「なに?」

 

真琴は朱いボサボサ髪の少女に近付くが

 

「あーーー」

 

いきなり殴られた

 

朱いボサボサ髪の少女は『マズイ』という顔をしたが真琴はそんなことは気にせず掴みかかった

 

これが真琴と朱いボサボサ髪の少女『天羽奏』とその妹『天羽(つむぎ)』の出会いであった

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「頭は冷えたか?」

 

子供達の喧嘩は大人によって止められた

 

最初は止めるつもりはなかったが奏が真琴に馬乗りになって殴りかかろうとすると止めに入った

 

だが、止めに入っても真琴と奏は獣のように暴れて互いに取っ組み合いを始めようとするが奏の父親の拳骨によってようやく収まった

 

そして、今は正座で説教を受けていた

 

「奏、最初に手を出したそうだな」

 

奏と紡の父親『天羽(だん)』の静かな問いに奏は「はい」としか答えることが出来なかった

 

「真琴、引っ越して早々喧嘩なんて何をしているのかしら?」

 

そして、真琴も静香に説教を受けていた

 

「だって、あっちがたたいてきたから」

 

「それでも、喧嘩をしない方法だってあったんじゃないの?」

 

「まぁまぁ、奥さん。こっちが最初に手を出したんですからそんなに怒らないであげてください。まぁ、奏も殴るつもりはなかったようですし、互いに説教を受けたというわけでここは」

 

「そうですね」

 

親達はここで終わらせるつもりだったが、奏は真琴に向けて舌を出すと真琴はまた掴みかかろうとした

 

それに気付いた親達は互いの娘に拳骨をするのであった

 

「まったく……なんで奏はこんなに男勝りになったのやら……」

 

「真琴も最近はやんちゃになってきて……」

 

親達はため息が出るばかり

 

子育てというのは難しいものだ

 

 

 

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それからというもの真琴と奏は何かと衝突していた

 

転校初日から同じクラスになった奏とクラスを巻き込んだ大喧嘩

 

勉強、体育は互いにライバル視して対抗していたが得意不得意の関係で勉強は真琴が、体育は奏が若干上であった

 

そんな互いにいがみ合う二人だったがある日を境に仲が良くなった

 

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

 

天羽奏は所謂ガキ大将である

 

元々は妹の紡を守るための喧嘩して勝ちを重ねてきたことであったが、世話焼きな性格も相まってガキ大将『天羽奏』が出来上がったのである

 

そんな奏を良く思うやつもいれば悪く思うやつもいる

 

そう、奏を悪く思うやつは直接『奏』を狙うのではなく妹である『紡』を狙いだした

 

奏は怒りに任せて紡を救おうと向かった

 

しかし、向こうもバカではない

 

一人で奏に勝てないから人数を揃えた

 

同級生もいれば上級生もいる

 

奏も人数を揃えようとしたが上級生を相手取る度胸を持ち合わせている同級生は一人もいなかった

 

一人対大人数

 

それでも奏は諦めなかった

 

私刑まがいに殴り、蹴られるが奏はやり返す

 

一人だが、それでも一歩一歩

 

それでも奏はまだ紡までは届かない

 

「とー!」

 

どこからともなく真琴が飛び蹴りして参戦した

 

真琴は奏で対峙することはなく奏で同じ方向を向いていた

 

「ーーー私が嫌い何じゃないの?」

 

「嫌いじゃないよ。負けたくないだけ……あと、奏に負けを付けるのは私だけだから、こんな大人数で女の子を苛めるコイツらと一緒にはされたくないし」

 

真琴の言葉に奏は笑みをこぼし、紡を救いに走り出した

 

そして、二人対大人数の対決は奏と真琴の勝利によって幕を閉じた

 

もちろん、この後二人には親と教師の雷が落ちたことは言うまでもないが、二人には確かに友情が生まれていた

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