有職転生 - 異世界に来たから謝罪する -   作:妥当な猫の手

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プロローグ

 

俺は27歳トラックの運転手。

昔は医者を目指しており勝ち組になると思っていたが、

まぁ人生ってのはそううまく行くものでもなく現在はトラックの運転手をしている。

 

 

 

今はガラケー片手に4tトラックを運転しながら次の配達地に向かっており、

交差点付近の赤信号でトラックを停止させている。

 

(んぁー…無職転生更新されてんじゃん)

 

俺にとって毎日が同じ事の繰り返しの中で唯一の楽しみは小説サイトを漁る事、それ以外はすべてが仕事に充てられていた。

 

 

2年前までは仕事の変りに勉強が割り当てられていたのだが、

外国の医学校を卒業後に医師国家試験受験、その年の合格率は90%以上にも関わらず俺は落ちてしまった。

 

勉強はしたつもりだった…

 

しかも俺以外の友達はすべて受かっていた。

所詮、俺は勉強をしたつもりなだけだったってわけだ。

 

その時は来年もあるさと国家試験予備校に通うことになり、3年間ずっと通い続けても合格できず、結局俺は心が折れてしまった。

 

 

 

まぁ医学部を卒業しているのだし医療関係の仕事には就けるだろうと高を括っていたいたがそうではなかった。

 

 

医療関係の仕事は医師国家試験を受からなければ一切無く、免許と医療関係の知識しかない俺は2年ほど路頭を迷うことになり、親からの支援も切られとにかく仕事をしなければならずふと目に入った運搬業務の求人情報、大型の免許は取っていたし給料も悪くはないと言うことで就職する事になった。

 

 

それから2年ほど経ち今現在に至るわけだが

同僚が2人ほど急に止めた事によってしわ寄せが俺によってきて、この一ヶ月ほど寝る時間が一日2時間ほどしか取れず眠気が限界に来ていた。

 

 

眠気さましにブラックコーヒーを飲んではいるが効果は期待できそうにない。

 

そんな眠気の中雨が降り出してきて、ザーザーと雨粒がフロントガラスを叩き就ける音が子守唄の様になっていた。

 

 

ブッブゥゥゥゥ

 

不意に後ろから車のクラクションの音がけたたましく鳴り響いた。

「あっやべぇ…ちょっと眠ってたかも…」

 

思った事を口に出しながら信号を右折する。

いつの間にか落としていたガラケーを片手で拾いつつ小説の主人公について思いを馳せた。

 

この無職転生の主人公は日本での名前はいまだ明記されていないが、(ザノバ編が終了しても)異世界での名前はルーデウスと言う。

ルーデウスは日本にいる時はヒキニートで他人をあざ笑うような屑であったが異世界に行ってからは精一杯がんばっている。

時には辛く悲しい事があるが周りの人間に助けられながら成長していく超王道ファンタジー。

 

 

「俺だって精一杯…がん…ばってたん…だ…」

 

運転手になってからの2年間でその言葉が口癖になっていた。

(眠い…)

口ではそうは言っているが頭の中では『もう少しがんばっていれば』『もっとやれたはず』『運が悪かっただけ』と言い訳の言葉ばかりが浮かんでくる。

 

そういえば両親とはいついらい会っていないだろうか。

たしか国家試験予備校を3年間かよい続けた末、親から援助を打ち切ると電話で言われたとき以来だったかな。

(寝よう…)

いやでもそれは電話越しなだけで会ったとは言えないのかもしれない。

そうだなもうあれから2年も経つわけ………だし………………………………………

……………………連………………………み………

 

……………………

 

……………

 

 

 

 

 

 

---

 

 

 

 

夢をみた。

 

俺は医師国家試験を受かり無事に医師免許を取ることができて、

それから無事に医者になる為にその後2年間の卒後臨床研修を受ける事になった、

毎日が大変だがそれでも医者になって色んな人を助けたいと言う夢をかなえる為がんばっている。

場面は移り外科医として毎日忙しい毎日を送っている中で知り合いの手術をすることになり、無事に手術を成功させ喜んでいる知り合いの家族に口々に「ありがとうございます」と感謝される。

また場面は移り何年かぶりの休みに両親と10年ぶりに再会し、「立派になったな」「父さん達のおかげだよ」と軽口をたたく自分…

 

(あぁ…とても…幸せそうだなぁ…)

 

---

 

ガンッ

 

という音と眩い光と共に目を開けた。

フロントガラスの向こうでメガネをした太った中年男性がスローモーションのように吹っ飛んでいた。

 

男性はコンクリートの外壁に打ち付けられて止まった。

俺は何が起きているのか理解できなかった。

 

トラックは男性に吸い寄せられるかのように肉薄し、男性がトラックとコンクリートに挟まれて、トマトみたいに潰れたのがスローモーションのコマ送りのように見えた後、フロントガラスが割れて俺の顔に突き刺さりそのまま俺もコンクリートと車体によりトマトのように潰れた。

 

 

 

 

 




p|柱|q・ω・)ロキシーペロペロシタイォ
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