画面の前の皆さん、おはこんばんちは。神薙 ユウと申します。え~これまでの僕のいきさつを軽く説明するとですね……アラガミと戦い、重症を負い、入院。そんなある日、アリサがお見舞いに来てくれました。ここまでは良いですよ、ハイ。問題はその日の夜でございます。寝ぼけた彼女が僕のベッドの中に入ってきたのです。と、そんなこんなで僕は今…………
「あぁ~眠い……ふぁああ……」
とてつもなく眠いです。朝、彼女が目を覚ますと面倒なので隣のベッドに移そうとしたのですが、身体に傷を負い過ぎまして、移すだけで一晩かかりました。さて、これにて説明を終わります。では、いつも通り、天の声で物語を進めていくとしましょう。
「どうしたんですか? ユウ。眠れなかったんですか?」
「うん、まぁね……」
「そうですか……私は昨夜、とても良い夢を見たような気がします」
「へ~、どんな夢?」
「え~っと…………」
アリサはベッドに腰掛け、記憶を辿るように天井を見上げる。そして、記憶が戻って来たのだろう。夢の内容をはっきりと思い出してしまい、顔を赤らめていく。そう、彼女の見た、ユウに抱きつかれる、という夢は現実だったのだから。しかし、現実だったことに彼女が気づくわけも無く、ただ内容を思い出して、急に恥ずかしくなってきたのだ。
「い、いえ……やっぱり何も見てません……」
「ふ~ん、そっか」 (だとしたら、あの寝言は何だったんだ?)
「あ、あの……ユウ……突然で悪いんですけど……」
「ん? 何だい?」
「ユウって好きな人っていますか……?」
「はぇ? どゆこと?」
「だ、だから! 意中の異性はいますか、っていってるんです!!」
アリサは自分でも気づかぬ内に変なことを口走っていた。このことを後悔するのはまた別の話。そんな彼女に唐突の質問を投げかけられたユウは少し難しそうに考える。正直言って彼に好きな人などいなかった。毎日毎日、仕事に行っては帰ってきて、またUターンして仕事に行く。そんな生活を送ってきたからだ。
「ん~今はいないかな。あまりにも忙しくて周りなんて気にしてなかったからさ」
「そ、そうですか……」
「アリサはいるの? 好きな人」
「ひゃっ!? あ、えと、その……いることには……います……」
「ほほ~、へへ~、ふ~ん」
「な、何ですか!? その顔は!?」
少し恥ずかしそうにうつむいている彼女に対してユウは、口元をニヤッと歪ませ、まるで心を見透かすような目でまじまじと見てくる。そんな顔で見られた彼女はさらに顔を赤くし、そっぽを向いてしまった。
「まぁ何にしても、アリサの心を射止めるだなんてやるね、その人」
「あ、あの……私は……」
「ん? アリサ? どったの?」
「わ、私ッ!! 私はユウのことが 「ユウ、元気かー?」 おぅりゃぁあああああ!!!」
「ぐぼはぁぁああッ!!? なん……で……俺……が……」
アリサの言葉を遮るように病室に入ってきたコウタめがけて彼女は間髪いれずに走り出し、渾身の右ストレートを彼の顔面にかましたのだった。おかげでコウタは病室の外の廊下に吹き飛び、そのまま壁に背中を打ちつけた。
「あれ? コウタがお見舞いに来るなんて珍しいね。何にせよ、ありがとう」
「あ、あぁ……良きにはから……ぇ……」
「あ、気絶した。病室の前なのに……」
二人が軽く会話をしている最中にも、アリサはコウタが入ってきた位置で右手を振り下げ、肩で息をしていた。そんな彼女の顔を真っ赤だった。やっと自分が何を思って先程の言葉を口走ったのか、後悔していた。
「あ~、ありゃダメだ。ヤエさん呼ぼう」
「ちょ、ちょっと待って!!」
ユウがヤエを呼ぶためにナースコールボタンを押そうとしたのだが、途中で手をむんずと掴まれ、押すことはできなかった。彼は自分の手を掴んでいるアリサの方を向いた。
「何? アリサ。コウタが伸びてるんだ。助けを呼ばないと……僕は仲間を見捨てられないよっ!!」
「茶番はいいです。やめてください、そのネタ」
「手厳しいお言葉で……で、何さ?」
「あ、あの……さっきの続きなんですけど……」
「あ~好きな人がどうこうってやつ?」
「そ、そうです。それです。あ、あの……わ、私……」
アリサの言葉は徐々に勢いを失っていき、彼女は俯いてしまった。
言えませんよ……好き、だなんて。ユウをこんな目に遭わせておいて、図々しいにも程がありますよ。ホント……何やってんだろ、私……バカみたいですね……。でも……ユウと会って今まで彼を見てきたけれど……こんな私を受け入れてくれる……そんな人だった……だから好きになったんですかね………………ならッ!!
「ユウ……私ッ!!」
「ん?」
自分の言葉で、正直に
「ユウのことが……」
もう隠したり誤魔化したりしない……ありのままの自分で……
「好きなんですッ!! 私とお付き合いしてくださいッ!!」
伝えればいい……きっとリンドウさんならそう言うはずですから。
……作者、書いてる内にテンション上がってきたの図↑
ハイ……アリサ、告白のお知らせでした……