ユウ×アリは正義であるッ!   作:ぼっちめがね

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サブタイ寒っ……


シユウを決する戦い

「アリサ! 下がるんだ!!」

「嫌です!! なんで私があなたの指示なんかを……ッ!?」

 

 アリサがユウに反論しようと言葉を並べている時だった。目の前から飛んできた火球が彼女のすぐ右を通過していった。火球は奥へと飛んでいき、鉄柱にぶつかり、爆発を起こす。

 二人がいる戦場は『煉獄の地下街』。マグマが沸き起こった、元地下鉄だ。そして、そこで相手をしているアラガミは『シユウ』。硬い翼手を持つ人型のアラガミ。武人のような肉弾戦や、先のようにエネルギー弾で攻撃する場面もある。近距離と遠距離のバランスの取れた厄介な相手だ。

 

「ったく、どうしてお前らはそう仲良くできないんだ」

「新人クンはアリサに嫌われてるのかしら?」

「おい! ユウ!! お前だけアリサと話せるなんてズルいぞ!!」

「三人とも、見てないで戦ってくださいよ……」

 

 シユウの攻撃を避けては接近し、攻撃をぶち込む。その繰り返しの中、リンドウ、サクヤ、コウタは傍観者として見ているだけだった。そんな三人に軽いツッコミを入れつつ、ユウは標的であるシユウに向き直る。

 シユウは翼手を前にかざし、巨大なエネルギー弾を生成している。ここは地下鉄跡なので、おそらく鉄柱がいくつか崩れれば全体も崩れるだろう。この状況下でシユウは強烈な一撃を放とうとしていた。

 

「させませんっ!!!」

「アリサッ!!?」

 

 直後、ユウの横を風きり音を立てて、アリサが疾駆していった。彼女はオラクル細胞によって強化された身体にものを言わせ、凄まじい勢いでシユウに接近する。そして、彼女は地面を一蹴りし、宙に身を躍らせた。空中で身体を一ひねりし、足をスラッと上に伸ばし、シユウと顔を向き合わせるような状態になる。その状態から、彼女はシユウの顔を一薙ぎする。

 

「ガァァアアアァア!!」

「クッ……!!」

「無茶しちゃダメよ!!!」

 

 シユウの顔は硬い装甲のような物で覆われており、アリサの斬撃をもろともしないようだった。彼女の浮遊が終了し、着地した時にはすでにサクヤが撃つ準備をしていた。彼女の白いスナイパーの銃口から撃ちだされたバレットはシユウの巨大な翼手の掌に命中し、結合崩壊を引き起こした。これにより、シユウはエネルギー弾を諦め、突進してきた。狙いは銃は構えているものの、ボケーっとしているコウタだった。

 

「おわぁぁあ!! 俺狙いかぁぁあああ!!?」

「コウタ!!」

「チッ!! クソッタレがぁ!!」

 

 シユウがコウタに飛び掛るために宙を飛んでいるときだった。高く跳躍し、真上から二人の影が降ってきた。リンドウとユウだ。二人はほぼ同時に神機を振りかぶり、迫るシユウの顔面に叩きつけた。シユウは衝撃に耐えられず、鉄柱を崩壊させながら吹っ飛んでいった。

 

「ゴメン!! 二人とも!!」

「謝罪は後だ。あいつをぶっ倒すぞ!」

「コウタ、バックアップ頼むよ!!」

 

 コウタは鉄柱にぐったりしているシユウにむかって引き金を引く。彼の銃から放たれた自作バレットは同時に三発の火属性弾を打ち出す物だった。三発全てがシユウの顔、両翼手に命中し、シユウは断末魔を上げる。

 

「ガァアアァァアアア!!!」

「これで終わりにしようか!!」

「トドメよっ!!」

「撃ち抜きますっ!!」

「やってやるぜ!!」

 

 ユウとアリサは神機を銃形態へ転換させ、未だにぐったりしているシユウに銃口を向けて構える。それに倣うようにしてコウタとサクヤも銃を構える。直後、大量のバレットが撃ちだされ、煉獄の地下街を更に明るく照らした。そんな中、一人、疎外感を感じるリンドウがいたことにも気づかずに……

 

「終わったわね」

「リンドウだ。帰還する」

「今回の働き具合は同じ……引き分けですね」

「別にアリサと競ってるつもりはないんだけどなぁ」

「ユウが敵視されてるなんてありえないことだな」

 

 全員思い思いの会話をしている中でユウとアリサの二人は言い争っているようだった。とは言ってもアリサが一方的にユウに言い寄っているだけなのだが。先程までは引き分けと言っていた彼女も今となっては自分の勝ちだと言い張る。

 

「今回は私の勝ちですからねっ!!」

「あーアリサ……それはどうかな……?」

「どういうことですか……!?」

 

 勝ちと言い張るアリサを否定したユウを彼女は睨みつけた。彼は睨らまれていることに怯みながらも彼女の背後を指差す。それにつられるようにしてアリサが振り返ると、そこにはフラフラになりながらも彼女を喰らおうとするシユウだった。アリサが顔に絶望の色を滲ませた時だった。直後、彼女の背後から風きり音が鳴り、シユウは吹っ飛び、活動を停止させた。

 

「んなっ……!?」

「はい、これで僕の勝ちだね♪」

「そ、そんなの認められるわけないじゃないですかっ!!」

 

 突然のことに目を瞑ったアリサの前にいたのは、シユウの吹っ飛んでいった方にロングブレードの剣先を伸ばしたユウだった。そして、ユウはにっこりと微笑み、勝ちを宣言したのだった。それからアリサに、それはそれは凄まじい怒号を飛ばされたらしい。

 

 




えーリンドウさんの出番が少ないのは「リンドウさんにこんな雑魚、戦わせることなんてできないッス!!」という作者の意思です。リンドウさんには是非、ウロヴォロスを百体くらい討伐してほしいですね……

ではでは皆さんダ ズヴィダーニャ~♪
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