遊輝 side
「はいよ☆これで良いの?」
「えっと・・・・・アコギにエレキ、後はマイクスタンドとマイク、アンプにコード・・・・・OKだ」
「にしても君からコンサート開くなんて珍しいね☆」
「最後に皆でお礼しようとしたらやっぱりこれくらいかなって思ってな。弾き語りが基本になって俺が歌えたり好きなアーティストばかりになってしまうが、それでもやろうと思ってな」
「間に合うの?」
「別にそんな慌てなくていいさ。ゆったりとしたコンサートにする予定だから。こうやって音楽プレイヤーにイヤフォンして聞きながら歌うんだから」
イヤフォンを両耳につけてギターを弾く素振りを神様に見せる。
神社の表側で霊夢や魔理沙、咲夜を中心に宴会の準備が進められている最中に俺は神社の裏側で1人、コンサートをやる事を企てて選曲したり、ギターのチューニングなどをしたりしている。
「何曲やるつもりなの?」
「決まってないさ。大体1時間半から2時間を目安にしているだけだし、思い付いた曲を歌っていくから」
「本当に気ままなコンサートだね☆」
「元からそのつもりだって言ってるだろ」
『パパ!』 『パパ!』
表側で遊んできた(主に相手は妖精)ブラックとホワイトがこっちに帰ってきた。
「おうお帰り。楽しんできたか?」
『うん!』 『楽しかった!』
「そうかそうか。今日は思いっきり楽しもうな」
『うん!』 『楽しもう!』
「さてと・・・・・・・ああは言ったが簡単なセットリストぐらいは作りますか」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「それじゃ!!!遊輝の最後を祝って乾杯!!」
「「「「「「「「乾杯!!!!!」」」」」」
魔理沙の音頭で博麗神社に来た多くの人や妖怪、妖精が右手に酒を持ったコップや盃を掲げ声を上げる。
幻想郷にちょっとしか居なかった俺のために人里からも多くの人が来てくれて(それでも妖怪の方が多い)本当にありがたい。
「遊輝!!早速私と対決しようぜ!どっちが先に潰れるか!!」
「悪い、もう酒は飲めん。外の世界に帰ったら酒飲めない年齢だから」
そうやって、コップに入れたオレンジジュースを魔理沙にみせる。
「固いこと言うなよ〜〜。ちょっとぐらい良いだろ?」
「ダメだ。俺、酒に弱いし」
「ちえ、付き合いの悪い奴だぜ・・・・・・・」
「付き合い悪くて悪かったな」
「遊輝、この料理美味しいわよ。さすが吸血鬼の所のメイド長ね」
ブツブツと不満そうな顔をして去っていた魔理沙の代わりに今度は霊夢がお皿に料理を載せてやってきた。
「お前も食ってばかしないで誰かと話すとかねぇのかよ」
「ここで料理を食べておかないとまたひもじい生活に戻ってしまうんだから!!」
さ、さいですか・・・・・・(汗)帰るときにお賽銭入れておこうかな・・・・・・・
「それにしても遊輝の料理もメイドの料理も幻想郷だと見たこと無い料理ね。これ、なんていうの?」
「それは・・・・・・・普通のスープじゃねぇか。味噌汁の味噌の代わりに野菜とか肉とかで出汁を取ってるんじゃねのか?」
「えええ!!!折角の野菜とお肉を出汁だけしかとらないの!?」
「料理ってのはそういうもんなの。美味しい物作るんならそれだけ手間と金がかかるの」
「そんな勿体無い・・・・・・・」
「遊輝さん遊輝さん!!こっちに来てください!!」
「ちょっと席外すぞ」
射命丸に呼ばれたので霊夢から離れて射命丸達がいる方へと向かう。射命丸のグループには慧音さんやチルノ達妖精達に加えてフランもいた。
「やっと来てくれましたね遊輝さん、さっきから呼んでいたのですよ?」
「すまんすまん。で、何の用だ?」
「私からは取材を「却下」あややや・・・・・私には武器があるのですよ?」
「わああああ!!!!!!!!またまたまたまた!!!!!!!う、受ける!!!受けるから!!!」
「それでは早速最初の質問・・・・・・・・彼女いますか?」
・・・・・・・・・・ヒューン
「・・・・・・・・・・・・・ブッコミすぎるだろ、お前」
一瞬時が止まったような感覚を覚えたぞ。しかも何か所々から視線を感じるし・・・・・・(汗)
「質問に答えてくださいよ〜。彼女いるんですか?」
「いや・・・・・・・いるっちゃいるけど」
「ふ〜ん・・・・・・・えっ!?」
カタンッ・・・・・・・・
メモを取ろうとした射命丸の手からペンが落ちる。さらに、俺の発言により近くにいたフランやレミリア、霊夢や魔理沙などが一気に詰め寄ってくる。
「ゆ、遊輝って彼女いるのか!?」
「いて悪いか!!!」
「し、信じられない・・・・・・・こんな可愛くなる娘が彼女持ってるなんて」
「おいこら待てレミリア!!それどういう意味だ!!」
「お兄様・・・・・・・フランとの付き合いは遊びだったんだね」
「いや待てフラン!!!!そんなつもりじゃないから!!!レーヴァテイン直して!!!」
「これは大スクープです・・・・・・【紅霧異変を解決した男の娘、彼女が恋しくなって元の世界に戻る!】」
「待てええ射命丸!!!変なタイトル付けるな!!!それと変に【男の娘】とか付けるな!!」
《※・・・・・超メタ発言をする遊輝。皆さんはこういう痛い事を言う人はそっとしてあげる事が大事なんですよ》
「あんた・・・・・・彼女がいるのによく私たちと毎日遊んでいたわね」
「まて霊夢!!!読者に誤解を招くような言い方をするな!!」
魔理沙から始まった発言により変な噂がここにいる妖精や妖怪、人達に広がってしまう。どうしようかとソワソワしていた所を解決してくれたのは慧音さんのこの一言だった。
「お前ら、遊輝が困ってるじゃないか。これ以上弄るんなら頭突き2発やるぞ!」
この言葉を聴いて今まで騒いでいた奴らがシ〜ンと黙る。そして一番の原因を作った射命丸は逃げるように早足で慧音さんから離れていく。
「ったく、あいつらは・・・・・」
「慧音さん、ありがとうございます」
「良いって。あの天狗は一度あの鳥頭に頭突きを入れないと駄目だな」
「タハハハ・・・・・・・・・(汗)」
慧音さんの頭突きはマジでヤバイ。音が違うし、威力が可笑しい。俺は食らってないがあんなの食らいたくない。
「じゃあ俺は違う人と挨拶回りしてくるので」
「そうか。じゃあな」
慧音さんと一旦別れて次の相手を探し始める。さて、次は誰と話すが・・・・・・・
「フフフ・・・・・遊輝ちゃん、暇なら私の相手をしてくれない?」
「・・・・・その遊輝ちゃんって言うのはやめろ、BBA」
「失礼ね!誰がBBAですって!!」
紫さんがスキマの中から傘で俺をたたこうとしたのでそれを躱す。悪いがBBAにBBAっていって何が悪い?
「んで、何の用っすか?」
「別に、今回は私のお酒相手に付き合ってもらおうとおもってね」
「だから俺はもう酒を飲めないんですって。相手なら自分の式神がいるでしょうが、九尾の狐を式神にしてるんでしょうが」
「藍の事ね・・・・・・あの子もあの子でまだまだな所があるのよ」
そう言って紫さんが頭を抱えるような仕草を取る。
「何か問題あるのか?別にあれはかなり優秀だろ?頭良さそうだし」
「確かに頭は良いし頼りになるのだけど、少し私に頼りすぎな所があるのよね〜。私の式神だからってあそこまで丁寧にしなくても良いのに」
「ふ〜ん・・・・・・・俺にとってはどうでもいいけど、独り立ちさせたいんならなんか試練とかやったら?異変を解決させるとか」
「異変解決は博麗の巫女の仕事よ。藍は幻想郷の管理の事務的な事をまかせているのだから」
「さいですか・・・・・・・それと、勝手に俺のグラスを変えないでください」
この人、俺たちが会話している最中に酒入りのグラスに変えやがった。やる事が汚ねえよ。
「あら、何でバレたのかしら?」
「自分で考えてください。それと、何か向こうで話題になっている式神が来てるぞ」
「えっ?」
俺と紫さんが話している時に、向こう側から藍が走ってきた。なんか血相を変えて息をゼイゼイとしている。
「紫様何してるのですか!?今日は大事な会議があるって言いましたよ!!」
「あら、良いじゃない。一度ぐらい欠席しても♪」
「いつも同じ事言ってますよね!?その度に私が頭を下げているのですよ!!今日こそはちゃんと出席してください!!」
そう言って藍が紫の服の襟の部分を掴んで空を飛ぶ。
「えっ!?ちょ、ちょっと藍!?私にはまだ宴会でお酒を飲むというお仕事が・・・」
「それはお仕事ではなくただのお遊びです!!直ぐに帰りますよ!!」
「こうしている間にも会議が始まっているのですよ!?何度同じ事言ったら・・・・・・・・」そんな説教に違い感じの藍の愚痴が俺にも聞こえるくらいに叫び、そのまま紫さんとともに何処かに消えてしまった。うん・・・・・・・・
「(やっぱりあのBBAの部下は大変だな・・・・・・(汗))」
さてと、次は誰の相手をしようかな・・・・・・・結構皆、飲めや食えやの状態だからな。
「遊輝さん」
「うん?あっ、咲夜さんか。レミリアはどうしたの?」
「お嬢様は妹様と一緒に魔理沙と一気飲みをしています」
咲夜が指を指す方向には確かに日本酒の一升瓶を担いで飲んでいる魔理沙と酔いつぶれて吐きそうな面をしているレミリア、さらには完全に酔ってしまって何をしているか分からないフランがいて、周りのガヤが騒いでいる。
「あいつら良く一升瓶を一気飲み出来るな・・・・・・(汗)」
「遊輝さんは出来ないのですか?」
「無理、俺、酒には弱いし」
「そうですか、意外ですね」
「ほうか?まぁ俺、そこまで酒を飲んだことが無かったからな」
そのまま流れに任せて咲夜と神社の縁側に座って色々と話すことになった。主に料理の作り方とか能力の応用など、俺がアドバイス出来る限りの事を咲夜に教えてみた。
「・・・・・・なるほど。そうすれば良いのですね」
「そうそう、先ずは自然な仕草で能力を使う練習からだな。これは直ぐに出来るよ」
「分かりました」
「あとそれと、俺気になってることがあるんだけど・・・・・・ナイフって何処に隠し持ってるの?いつも何十本と持っているじゃん」
「普段は太ももの特性の収納用の袋に入れてますね。ここには10本近く、あとは手品で」
「て、手品って・・・・・・まぁ手先器用だしそれもそうか」
「さ、咲夜さ〜ん!!こっち手伝ってください!!お嬢様と妹様が酔い潰れて全く動けないんです!!」
向こうで美鈴が大声で叫んできた。美鈴の足元にはベロンベロンに酔ったフランが足元を抱きつき、これまたベロンベロンに酔っているレミリアが机にうつ伏せして寝てしまっている。
「あらあら・・・・・・仕方ないわね、じゃあ遊輝さん。これで」
「はいよ」
咲夜さんがレミリア達の方へと向かっていく。その代わりに霊夢がこっちの方に少し足をフラフラとしながらやってきた。
「フゥ〜〜・・・・・・」
「何だ?もうギブアップか?」
「あんたに言われたくないわよ。ちょっと休憩、私も魔理沙の一気飲み大会に付き合わされたんだから」
あ〜なるほど・・・・・・・・魔理沙ってそんなに酒に強いのかな?射命丸と勝負して負けているところしか見てないし。
「それで何で飲まないのよ?」
「ん?だから俺はもうすぐ帰るから」
「違うでしょ、もっと別な理由があるのでしょう」
「・・・・・・・・何でそう思うんだ?」
「勘よ」
相変わらずこいつは勘頼りかよ(汗)しかもこれが良く当たること・・・・・・・・
「まぁそうだよ。この後にライブでも披露しようかなって思ってるから」
「ライブ?」
「ギターを弾いたり歌を歌ったりすることだよ。ギターを弾こうと思うと酔った状態じゃ無理だからな」
「ふ〜ん・・・・・・・裏でこそこそと準備をしていたと思ったらそういうことね」
「こそこそで悪かったな。これでも結構な準備をしていたんだぞ」
まぁ裏で皆にバレないようにしようとしたのは事実だけど・・・・・・
「・・・・・・あんたにはさ、夢とか目標があるの?」
「どうしたんだいきなり?」
「別に、ただ少し気になっただけ」
「夢か目標・・・・・・目標は前にも言った俺の人生を変えてくれた人のためにひたすら精進するだけだな。夢は・・・・・・あるな、元の世界に1年後で大きな大会がある。その大会に皆で優勝することだな」
「皆で?」
「その大会は個人戦ではなく団体戦なんだよ。1人だけ強くてもダメ、チームの勝利の為にどうすればいいのか考えなくちゃいけない。だから皆で目指すんだよ」
「・・・・・・・・・・・・・」
「そういうお前はあるのかよ?」
「・・・・・・・無かった、って言うのが正しいのかな?私は博麗の巫女として、ただひたすら妖怪退治と異変解決を使命としてやってきた。もちろん、それが生き甲斐でもあったけど正直言って何か物足りなかった。だけど、ようやくだけど目標を見つけることが出来た」
「・・・・・・何だよ?」
「いつかあんたを倒す。あんたが人生を変えたみたいに、私もあんたのおかけで少し考え方が変わったのよ」
「・・・・・・ここに住んでる奴は物騒な事しか言わねぇな。もっと平和的な解決をしないのかよ?」
「平和的に解決するんだったら私は要らないわよ」
「それもそうだな・・・・・・・ところで一つ気になった事があるんだけど」
「何?」
「この神社の神様って何だ?」
「神様・・・・・・・知らないわ」
「はっ?」
「だから、知らないわよ。先代からも聞いてないし、紫からも聞いてない。それ以前に博麗神社には神様が居ないという噂もあるし」
「いや、それは神社の人間からしたら大問題だと思うんだけど・・・・・・」
前代未聞だぞ・・・・・・・神様が居ない神社って(汗)
「神様・・・・・ね、居るのかな、私の神社にも」
「巫女が自分の神社の神様を信じないってどういう事だよ・・・・・・・・・居ないのか、居ないんだったらそうだな・・・・・・創れば良いんじゃないか?」
「はっ?創る?」
「そうそう。やっぱり神社に神様は必要だと思うし。居ないんだったら霊夢が創れば良いんだよ」
「創るって・・・・・どうやって?」
「想うだけで良いんじゃないか?『ここは○○な神様が祀られている』って霊夢の代から伝承すればいいし」
「ん〜〜・・・・・じゃあお金の神様とか!?」
「絶対にない。このオンボロ神社に100%それだけはない」
「何ですって!?じゃああんたは何か案があるとでもいうの!?」
「俺?そうだな・・・・・・・《友情》とか《仲間》・・・・・・・《絆》の神様かな?」
「き、絆?」
「この神社ってさ、色んな奴が来てるじゃん。妖怪、妖精、人間・・・・・・・そいつらを結びつけてる物って言えばやっぱり友情とか仲間、絆だろ?だからここは絆の神様かな〜って」
「絆・・・・・絆ねぇ・・・・・」
「霊夢が最終的に決めればいいさ。他に良いのがあるかもしれないし」
そう言って俺は縁側から立ち、神社の裏側へと回る。そろそろ準備を始めないといけないからな。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
皆で飲み食いしてはしゃぎまくった宴会から2時間くらいたったころ、俺の世界の感覚だと9時を過ぎたあたりだ。流石に人里に住んでいる子供やら大人やらは何人か帰ってしまったがそれでも皆、まだまだどんちゃん騒ぎを続けている。
♪♪♪♪〜〜〜〜♪♪♪
「チューニングOK、マイクも通ってるな」
俺はその会場から一旦抜けて裏でギターやマイクなどの準備を済ませる。すでに宴会の一角にアンプを置いて陣取っているので皆がそっちの方に顔を向き始めている。
「よっし、じゃあ行くか」
「頑張ってね〜〜☆僕、裏で音調節しておくから☆」
「はいはい」
アコギとエレキを一本ずつ持って俺は前へと出る。俺が出てきたことで何かが始まると思ったのか、宴会に参加中の人達が一気に俺の方へと詰め寄る。
「遊輝!!何してくれるんだぜ!?」
「折角だからな、一夜だけの特別ライブをするぜ」
「良いですね。こういう時に盛り上げてくれるなんて遊輝さん流石です」
「盛り上がるかな〜〜?俺、そこまで上手くないし、第一選んだ曲ほとんどバラードだし」
「バラードって何よ?」
「大人しい感じの歌。盛り上がる曲と違ってじっくりと聴いてもらう曲のこと。大体、こういうバラードに良い曲が多いんだよ」
エレキやアコギ、マイクなどのコードを繋げてアンプに付ける。その間にも俺を囲むように幻想郷の住民が集まって座りだしている。俺ももう一度座り込み、足を組んでギターを置く。
「よいしょっと。じゃあ先ずは開幕ナンバー、ちょっと盛り上がる曲をやるぜ。いくぞ」
♪♪♪♪♪♪
0 バンザイ 〜君が好きでよかった〜 【ウルフルズ】
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
♪♪♪♪♪♪
「よしOK・・・・・・・・じゃあ皆、待たせたな。本日限りのソロライブとやらせてもらうぜ」
「遊輝!!!!最初は何やるんだ!?」
「慌てるなって。そうだな・・・・・・・春夏秋冬をちょっと意識して、春・夏・秋・冬のイメージの曲を数曲ずつ歌ってみるぜ。まずは春の曲」
♪♪♪♪♪♪♪〜〜〜〜♪♪♪♪♪
大きく深呼吸してギターの弦を確かめて歌い始める。
1 3月9日 【レミオロメン】
2 遠く遠く 【槇原敬之】
3 さくら (独唱) 【森山直太朗】
「ふぅ〜〜〜・・・・・大丈夫か?」
「大丈夫だよ!!」
「凄い良い歌ばかりですね。これ遊輝さんがつくったのですか?」
「それは違う。俺はカバー・・・・・他の人が作った歌を歌っているだけだよ」
「それでも上手いわね」
「ありがとう。じゃあ次は夏の曲。アコギに持ち替えて・・・・・・」
エレキギターからアコースティックギターに持ち替えて、コードを繋ぎ直し軽くチューニングする。そして、頭の中でイメージした少しのアレンジをギターの音色に変えて弾き始める。
♪♪♪〜〜〜〜♪♪♪♪♪♪
4 TSUNAMI 【サザンオールスターズ】
5 涙そうそう 【夏川りみ】
「・・・・・・よし。じゃあそろそろ春夏秋冬の後半、秋と冬と行きましょうか」
「秋ってどんなイメージがあるのですか?」
「それを言われるとちょっと難しいな・・・・・・秋の風物詩を使ったバラードが多いのかな?この曲もそんな秋をイメージして作られていると思うよ」
♪♪♪〜〜〜〜
6 楓 【スピッツ】
「・・・・・・じゃあ最後は冬の曲としますか」
「少ないわね。秋の曲ってそんなものなの?」
「以外と冬と被る曲が多いんだよ。でも今回は本当に真冬をイメージした曲ですよ」
♪♪♪♪♪♪♪♪〜〜〜〜〜
7 Lovers Again 【EXILE】
8 夜空ノムコウ 【SMAP】
「それじゃ・・・・・ちょっとだけ時間あるし何かリクエストある?」
「暫く大人しい曲が続いたからこう・・・・・盛り上がる曲を歌ってほしいぜ!」
「無茶な注文だな・・・・・う〜ん・・・・あれ盛り上がるかな?エレキエレキ・・・・・・・・」
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
9 小さな恋の歌 【MONGOL800】
10 今宵の月のように 【エレファントカシマシ】
「んじゃもうちょっとだけリクエストを受け付けますか。他に何かある?」
「他に・・・・・・う〜ん・・・・・・・・」
「いきなり言われてもねぇ・・・・・・・・」
「・・・・・・・こんな歌ある?」
「何?霊夢」
「『花』をテーマにした曲・・・・・・遊輝の声ってそういう盛り上がる曲よりもバラードっていう曲の方が合うし・・・・・」
花か・・・・・・・・じゃああれやるか。練習中だけど。
「いいよ。ちょうどこっちの世界で出たばかりの曲が『花』を使った人生の曲だから」
♪♪♪♪♪♪♪♪〜〜〜♪♪♪♪♪♪♪♪
11 何度でも花が咲くように私を生きよう 【福山雅治】
12 蕾 【コブクロ】
「ほんじゃ最後は・・・・・・・俺の一番好きなアーティストの曲をカバーしようかな」
「遊輝の好きなアーティスト?」
「どんな曲があるの?お兄様」
「有名な曲は色々あるんだが・・・・・・このアーティストの曲は詩がすごく好きなんだよ。共感出来るし色褪せない・・・・・・10人聴いたら10人とまで言わないが違う意見が考えられる。そんな詩が多いんだ」
「へぇ・・・・・・・それってどんなアーティスト?」
「Mr.Children・・・・・・ず〜と活動しているんだよ。とりあえず聴いてもらおうか」
アコギの弦を慣らし、適度なリズムを整える。弦を弾き始め、それと同時に口笛を吹く。
♪♪♪♪ヒュヒュヒュ〜〜〜♪♪♪♪♪
13 口笛 【Mr.Children】
14 くるみ 【Mr.Children】
15 常套句 【Mr.Children】
16 Everything (it's you) 【Mr.Children】
「ほんじゃラストソングとしますか・・・・・・・一応、曲紹介と」
ラストソング・・・・・・その言葉をを聴いて皆俺に注目をする。
「同じくミスチルの歌・・・・・・・曲名は『HANABI』。夏の歌っぽいタイトルだけど全然違う。これは、恋愛をしってその人に片思いしている時、または失恋した時、両方の意味が取れる歌・・・・・・・皆がどう取るかは分からないけどただ一つだけ言えること。《この世界をどれだけ愛せるだろうか?》・・・・・・」
♪・♪・♪・♪♪♪♪♪♪♪♪〜〜〜〜〜
17 HANABI 【Mr.Children】
『・・・・・もう一回 もう一回』
♪♪♪♪♪〜〜〜♪♪♪♪♪♪♪♪・・・・・・・・・・
最後の間奏部をアコギで弾く。そしてアコギを横に置いて耳にしていたイヤフォンを取り外しマイクを手に取って挨拶をする。
「えぇ・・・・・これで今回の突発的なライブは終わります。皆さん、最後までご静聴ありがとうございました」
パチパチパチパチ・・・・・・・・
「なんか・・・・・・・泣けてきたわね・・・・・」
「歌って・・・・・こんなにも感銘を受けるものなのね」
「どれも良かったわね・・・・・・」
「そいつは良かったよ。バラード中心だったからどうかな〜と思ったけど。本当ならもうちょい盛り上がる曲を入れたかったけど、一人だとちょっとキツイからな」
「一人?貴方仲間でやっているの?」
「そうだよ。普段はギター専門で時々歌うみたいな感じ」
「それでメインじゃないってそこのグループはどれだけ凄いんですか・・・・・・」
「別に大したことじゃないよ。ただのお遊び程度で集まったグループだし」
ギターやアンプなどを神様に渡しながら射命丸に対して返事をする。
まぁ、お遊びで部活をしてライブを開くだけなのにあんだけ人が入るのは謎だけど・・・・・・こんだけの少人数でやるのは以外と初めてかな?今まで大きなステージでしかやってなかったから新鮮だったよ。
「ほいっ♪片付け終わったよ、準備して☆」
「分かった。今行く」
後ろで神様が呼んだのでそっちに振り向いて移動する。皆も俺の後ろに付いてくる。神社の表側、賽銭箱に行く道に神様が立っていて、その後ろには次元の歪みがすでに現れていた。俺はもう一度皆の方へと向く。
「・・・・・いよいよお別れだな」
「そうね・・・・・・楽しかったわ、あんたとの生活」
「私も良い刺激になったぜ!」
「貴方の世界の事色々聞かせてもらって為になりました!」
「私とフランの関係を改善してくれてありがとうね」
「・・・・・・・・・・・・・・」
「フラン?どうしたのフラン?」
顔を下に向いているフランが黙って俺の方へと走ってきて俺に飛びつき、そのまま凄い力で両足を抱きつく。
「お、おいフラン?一体どうしたんだ?」
「・・・・・・・やっぱり寂しいよお兄様。戻らないで」
「フ、フラン・・・・・・・・」
顔を上げたフランの目には涙があった。
「フラン・・・・・・・」
「お姉様も何か言ってよ・・・・・何か無いの?お兄様がここにずっといる方法」
「・・・・悪いけど無いんだ。本来、幻想郷は忘れられた人や妖怪を紫さんが連れてくる場所。俺は紫さんではなくて神様から連れて来られたから別に忘れられた存在でもないんだ。それに俺はこことは違う異世界から来た人間、あんまり異世界で過ごしていると異世界の間にある空間が可笑しくなってしまって最悪消滅してしまう可能性がある。それに・・・・・」
「それに?」
「俺には大切な親友がいるんだ。そいつらをほっておく訳にはいかない。だから帰るんだ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「フラン・・・・・・・・」
理由を述べたがやっぱりフランは離れない。霊夢や魔理沙達と友達になったとは言え、やっぱりあの異変の時にちょっとでしゃばりすぎたのが不味かったな・・・・・・
「それでも寂しいよお兄様・・・・・」
「・・・・・・・・しょうがないな」
そう言ってポケットに入れたイヤフォンを差し込んだままの音楽プレイヤーを取り出してフランに渡す。
「これあげるよ。俺が普段から聴いたりしている曲が入っているし、このボタンを押せば俺が練習で収録した曲も入っている。電源とか詳しい使い方は後で神様に来させて何とかさせるから」
「ちょっと!?人使いが荒いよ!?」
「うるせぇ!!元を辿ればお前が原因なんだぞ!!暇つぶしとか言ってもう3ヶ月近くもいるんだからな!!」
「クスクスッ・・・・・・・最後までお兄様らしい、ありがとう。大切にするよ」
涙を吹いたフランが笑顔で俺を見て感謝の言葉を述べてくれた。
「ああ・・・・・・あ、あと・・・・・・霊夢!魔理沙!射命丸!フラン!」」
「何だぜ遊輝?」
「こいつらは俺からのプレゼントだ!」
そう言ってカバンに入れていた8つのデッキケースを取り出す。赤のデッキケース2つを霊夢に、青のデッキケースは魔理沙、黒は射命丸、そして緑色はフランに渡す。
「これって・・・・・・・」
「デッキ・・・・・ケース?」
「中身は・・・・・・・デッキ?」
「最初にお前らが使ったデッキと俺がお前らをイメージして作ったデッキ、それぞれ2個ずつのだ」
「へぇ・・・・・気がきくわね」
「これで毎日デュエル出来るぜ!しかも2個もあればなかなか飽きが来ないし!!」
「お兄様ありがとう!!」
「ちょっと!!何でフランにはあげて私にはないの!?」
「至極単純、この4人には才能があるから」
はっきり言ってこの4人は別格だった。フランはゲームの状況を見てちょっとした隙でワンショットを狙える。射命丸は分析力で常に最善な手を、霊夢は柔軟に多種多様な攻め方、魔理沙はお決まりの高火力に加えて何気に相手を詰めていっている。この4人は本当の意味で良いデュエリストになりそうだ。
「最悪借りれば良いじゃねぇか。ただ、どれもこれも慣れるには少々時間は食うけど。それ以前に貸してくれるかって問題だし」
「どういう意味よ?」
「人は大切な物は滅多に貸さない。デュエリストにとって、自分のデッキは命と同等、もしくはそれ以上に重い物。だから普通、デュエリストは他人にデッキを貸さない。貸す時はよっぽどの理由か何かしらのお遊びで直ぐに返すという条件を付けている時だな」
「遊輝の言ってる通りだな、このデッキは貸したくないぜ」
「私もですね。このデッキにはたった数回しか触れてませんが愛着があります」
グヌヌヌ・・・・・・と歯ぎしりをして悔しそうな顔をするレミリア。これは当たり前の事だからな、仕方ないんだよ。にしても、あのちょっとの間だけで愛着があるって言ってくれた射命丸や魔理沙には感謝だな。
「お〜い、そろそろ時間だよ〜〜」
「はいはい」
神様に急かされて次元の歪みの前まで来る。あまり近づきすぎると幻想郷から飛ばされてしまうので皆には予め近づきすぎないようにと注意をしたため、少しずつ皆との距離が離れていく。
「ふぅ〜・・・・・・いよいよ戻るな」
「何を今更後悔してるのよ♪僕は先に行くよ♪」
そう言って神様が先に中へと入っていく。その間、俺はずっと次元の歪みを見続けてある考えが思いつく。
「そうだな・・・・・・・」
神様が作ったスキマの入る前に俺は皆の方に向き、今思いついたことをおもいっきり叫ぶ。
「今度は俺の世界に招待してやるよ!!こっちには無いものがいっぱいあるぜ!!」
「本当に!?お兄様!!」
「直ぐにとは言えないけど必ず呼んでやるぜ!!」
「その約束、忘れるなよ!!」
「ああ!!!じゃあな皆!!また会おうぜ!!」
その言葉を最後にして俺は神様が作った次元の歪みに入る。
遊輝 side out
霊夢 side
「・・・・・・・行ってしまったな」
「そうね・・・・・・・・以外と寂しいものね」
「おっ、霊夢からそんな言葉を聞くとは・・・・・・似合わないぜ」
「何、私が言ったら駄目なの?」
「霊夢にはツンデレのイメージがあるからね」
「レミリア!!ツンデレってどう意味よ!!」
「魔理沙〜〜早速遊ぼうよ!!」
「そうだなフラン!!早速デュエルしようぜ!!」
フランと魔理沙が勝手に神社の縁側に座ってカードを並べる。
全く・・・・・・・いつもいつも騒がしいわね。
「(・・・・・・でも、良いわね。こんなに楽しい毎日を送れて)」
「霊夢〜〜!!お前も一緒に混ざってやろうぜ!今日は夜通しで宴会だぜ!」
「分かったわよ。ちょっと待ちなさい」
遊輝から貰ったデッキケースを持ち、私も魔理沙やフラン達と同じ所に行く。
霊夢 side out
遊輝 side
「よっと・・・・・・・戻ってきたのか」
辺りを見渡すとすっかり夜になっていて、山から見下ろすネオドミノシティはネオンや街頭でギンギラギンに光っている。
「時間は?」
「3月31日の夜7時・・・・・・君が幻想郷に旅立ってから5時間後だよ」
「マジかよ〜〜。俺、3ヶ月も生活したのにたった5時間しか経ってない事になるのかよ」
「いや、元の時間軸にしたら君は3ヶ月間行方不明なんだからね」
「分かってますよ。にしてももっと良い時間なかったのかよ。7時って晩飯だぞ?」
「無茶言わないでよ♪これでも早い方だから☆じゃあ僕は帰るからね☆」
「もう二度と来るなよ〜〜」
神様が手を振りながら空を飛んでいき、上空に作ったスキマ空間に入っていく。
空を飛ぶか・・・・・・・幻想郷だと当たり前のように移動手段として用いてたからな・・・・・
「(まさか・・・・な。幻想郷から帰って来たんだし飛べるはずは・・・・)」
そう思い、少し足を意識してジャンプする。
「うわわわ!?・・・・・・マジかよ。俺、この世界でも飛べるのか・・・・・・・・」
ジャンプすると2、3mと浮いてそのままずっと山の頂上付近と同じ高さまで飛んでしまっていた。
霊力は俺が忘れない限りはずっと存在するのか・・・・・・・飛ぶ感覚も忘れないようにしなくちゃな。弾幕やスペルカードも。
「・・・・・・・・で、何でこっちに来たんだ?」
「あらあら、バレてしまっちゃしょうがないわね」
俺の隣にあのスキマが出てきて、紫さんが顔を出してきた。
「質問にはちゃんと答えろよ」
「せっかちね・・・・・・一度見てみたかったの、貴方が住んでいる世界を。異次元を超えてきたって言うからどんな世界か気になったけど、凄く発展してるわね」
紫さんがスキマの中からネオドミノシティを見下ろす。確かにこの世界は俺の前世よりも科学技術は発展しているな。
「・・・・・・・・・どうせ調べたんだろ?俺の素性、あんたみたいな大妖怪の上に優秀な部下がいるんだから」
「分かる限りね。貴方がどう神様と接点があるから気になって藍に頼んでみたの。貴方、壮絶な人生を歩んでいるのね」
「別に、ただトラックに引かれて一回死んだところをあの神様が救ってこっちの世界に移っただけだから」
「妖怪の賢者である私から見ても凄い人生よ・・・・・・・・でも、あなたはあなただから。今はこの世界に住む住民なのでしょ?」
「ああ・・・・・・・今はこの街、ネオドミノシティに住んでいるちょっと変な能力を持った普通の中学生だ」
「フフフ・・・・・・変な能力を持ったってところでもう普通ではないわよ。たまに遊びに来るからその時は案内よろしくね」
「はいはい、分かりましたよ」
「それじゃ・・・・・・・」
別れの挨拶を済んで紫さんはスキマの中へと帰っていき、スキマは消えていった。
「さてと・・・・・・・家に帰るか!」
「うーん」と声を上げなから背伸びをして、一旦地上へと降り、後ろに止めてあったDホイールに座りエンジンをかけて山を降りる。
これにて【遊輝と神様の東方放浪記】を完結させていただきます。
最初に東方projectに興味を持った去年の夏からほぼ9ヶ月・・・・・・・番外編とは言え、まさか自身初の完結作品がこれになるとは正直思いませんでした。スペルカードとか戦いの描写とかが難しく、自分はまだまだ未熟者と痛感しました。
まだ原作をプレイしていないので原曲とか技名とかは全然覚えておらず東方初心者ですが何とか最近、キャラの名前とスペルカード少しを間違えないようになってきました。親が少し厳しいのと私の根性無しの性格でまだPCゲームには触れてませんが、親から離れ自立した時にはこういうPCゲームに触れてみたいとは思います。
東方好きな方にとっては「何でここはこうなんだ!!」とか「ここはこうだろう!?」とか色々言われそうな気がしますが、あくまで私が考えた二次創作だという事をご理解下さい。
今後の予定ですが、遊戯王と逃走中を同時並行でやり、遊戯王では遊輝と社長のデュエルを執筆したところで逃走中の方にスイッチを入れたいと思います。
そして・・・・・ここが大事なのですが、ハーメルン限定で番外編を書きたいと思っています。ハーメルンの利用規約に乗っ取り、アンケートは私の活動報告にて発表させていただきます。もし興味がある方は私の活動報告を見てください。
この作品を見てくださった読者の皆様方、本当に最後までありがとうございました。私、DICHIは本業の遊戯王の作品を執筆しているので暫くは東方projectの作品を執筆するつもりはありませんが何卒よろしくお願いします。
それでは、さようなら〜〜。