遊輝 side
「え、宴会・・・・ねぇ、そこまでしなくていいのに・・・・」
「幻想郷にいる人間や妖怪は何かと宴会が好きなのよ」
ふ、ふ〜ん、そうなんだ・・・・・・
現在、霊夢の神社の前にある庭でさっきのやり取りを聞いていた俺。俺が来て宴会・・・・・・ありがたいんだけど、なんかこう・・・・・慣れないな。
『パパ、飴ちょうだい』 『ちょうだい』
「あ〜、はいはい。ちょっと待ってね」
さっき魔理沙にちょこんとだけ頭に攻撃したブラックとホワイトが俺の方に来て飴玉の催促をする。
ブラックとホワイトの催促で俺はポケットの中から飴玉を2つ取り出して2人にやる。
「美味しい?」
『うん!美味しい!』 『美味しい!』
「そりゃ良かった」
「・・・・・・・・・さっきから気になって仕方ないけど、その人形みたいなのは何?」
「うん?こいつら?まぁ何と言えばいいか・・・・・・・」
「言えばいいじゃん♪精霊って。ここは常識なんか通用しないよ♪」
「精霊?確かに幻想郷にも妖精がいるし不思議ではないわね」
あっ、そうなんだ・・・・・・・しかし常識が通用しないってのはどうなんだ・・・・・・
「とりあえずこっちの黒い方がブラック、白い方がホワイト」
『よろしく♪』 『よろしく♪』
「ストレート過ぎる名前で覚えやすいわ。よろしくねブラック、ホワイト。あとはあの龍なんだけどもしかして・・・」
「もしかしなくてもそうだよ。この2人は元々龍だよ」
「やっぱり・・・・・・私と魔理沙が目を瞑ったほんの一瞬で変わるからビックリしたわよ」
「そう?これくらい普通なんだけど」
飴玉を舐め終えたブラックとホワイトは神社の上で追いかけっこを始める。食後の運動みたいなものだな。
「でさ、宴会って何するの?」
「普通に飲み食いするだけよ」
「ふ〜ん」
「さて、私はその宴会の為の準備でもしようかな」
「俺も手伝うか?」
「宴会の主役が料理の手伝いなんかしないわよ。私一人で十分だから、宴会までゆっくりしたら」
そう言った霊夢は台所へと向かう。
まぁ確かに主役が色々と手伝うつうのもおかしいが、別に俺、そこまで歓迎しなくても・・・・・・神様の暇つぶしに付き合って幻想郷に来ただけだから・・・・・
「でもどうしようかな。やる事無いしな・・・・・・・・あっ、霊力鍛えたらいいじゃん。でも霊夢も魔理沙もいないし・・・・」
「僕が相手しようか♪」
「・・・・・何でお前なんだよと突っ込みたい」
「突っ込んだじゃん」
こいつはこっちの事知ってるみたいだし、この際誰が相手でも良いか・・・・・
「しゃあない。よろしく頼むか」
「任せといて♪」
〜〜少年特訓中〜〜
「・・・・・・・・・・・・・ハッ!」
右手と左手に力を込めると、いつも出来ているオレンジ色の太陽ではなく、白い陰陽みたいな球が現れた。
「で、出来た・・・・・」
「これで第一段階はクリアだね♪」
「あ、ああ・・・霊力0に近い状態からよくここまで持ってこれたよ。疲れた・・・・」
そう言って地面に座る。
こいつ一つ作るのにどれだけ時間がかかったやら・・・・いつもの癖で手に力を入れて出来るのは太陽ばっか出来るし・・・・・
「今日はここまでだな・・・・・しんどいわ・・・」
「それに時間も丁度良い頃合いだしね」
「遊輝!!」
練習終えて部屋に戻ろうとしたところで魔理沙が着いた。隣には金髪に赤のヘッドレス、白のショートボレロで下に青のワンピースを着た女の子が来た。彼女の周りには同じ姿の人形が2・3体いる。
「魔理沙か・・・・隣の奴は?」
「こいつはアリス!私の親友の魔法使いだぜ!」
「初めまして、アリス・マーガトロイドよ。よろしくね」
「え、えっと・・・あ、アリス・・・」
「マーガトロイド。普通にアリスだけでいいわ」
「そ、そう・・・・俺は遠藤遊輝」
「遊輝ね。よろしく」
そう言って俺とアリスは握手をする。丁度その時、屋根の上で遊んでたブラックとホワイトが降りてきた。
「おっ、楽しかったか?」
『うん!』 『楽しかった!』
「そうかそうか」
「・・・・・・・・・・・・・」
「アリス?どうかしたのか?」
俺とブラック・ホワイトが戯れていたところに魔理沙がアリスに何かあったのか聞き出した。俺もアリスの方に向いたら、なんか肩がブルブルと震わせていた。
「お、おい、どうした「凄い!!!!」はっ?」
「凄い凄い凄い!!!!人形が喋った!!!!」
「へっ?・・・・いや、こいつらは人「ねぇねぇ!!!どうやってこの人形は喋れるの!?魔力!?」ちょ、ちょっと待て!!」
『・・・・・ねぇ、あの人何でああなってるの?』
「私もお前らの事聞きたいが、まぁ後でいいな。アリスも私と同じ魔法使いなのだが、アリスは人形使いなんだぜ」
『人形使い?』
「そっ、アリスは私と同じ【魔法を扱う程度の能力】の他に【人形を操る程度の能力】を持っているんだ」
『そうなんだ〜』
「ねっ!!ねっ!!どうやって喋れるようにしたの!!」
「だ、だから落ち着け!!!」
〜〜少年説明中〜〜
「・・・・・なんだ、唯の妖精だったのね・・・・」
「ハァ・・・ハァ・・・・や、やっと分かってもらえた・・・・・」
し、しんどかった・・・・精霊だと認識して貰うのにどれだけ時間がかかった事やら・・・・・
「じゃ、じゃあ・・・さっきからアリスの周りにいるやつらは・・・」
「人形よ。上海人形って言うのよ」
「へぇ〜、にしても凄いな。人形が本当に精霊のように動くだなんて」
「完全自立した人形を作るのが私の目標なんだ」
「さっきから何を騒いでるのよ」
アリスと話してたら、奥で料理をしていた霊夢がこっちに来た。
「あっ、霊夢。いや〜、アリスの勘違いだよ」
「そう。で、魔理沙、呼んだのはアリスだけ?」
「他の奴らは都合が悪かったみたいだし、それにそこまで大勢で祝なくてもいいだろ?」
「それもそうね」
ちょっと待てよ・・・じゃあなんのために集まったんだよ・・・・・
「それじゃ遊輝が幻想郷に来た歓迎会をしようぜ!!」
「・・・・・・僕空気・・・・orw」
「あんたの分もあるわよ。こっちに来なさい」
「ヤッターーーーーー!!!!!!!!!!」
「・・・・・・うざいわね」
「ごもっともです」
この子供っぽいうざい性格は本当に何とかならないかな。
「おぅ〜、美味しそうな料理並べてるぜ!貧乏巫女が持っていなさそうな食材もあるし!」
「霊符「無双・・・・」
「や、やめろ!!スペルカード出しながらこっちに来るな!!」
「魔理沙、あなたが悪い」
霊夢の料理を見て貧乏巫女という魔理沙。貧乏巫女・・・・ねぇ・・・・(汗)
机の上に並べたられた料理はそれぞれにご飯と味噌汁、そして大皿料理として何かしらの肉の味噌漬け、色とりどりの野菜の煮物、川魚である鮭の切り身があった。
「それじゃ!遊輝の幻想郷来た宴会!!始めるぜ!!」
「「「「かんぱ〜い」」」」
そっからはもう、皆飲めよ食いよ状態。
いくら宴会といっても5人しか集まってないので、最初は料理にむしゃぶりついて、ちょっと時間が立ったら「外の世界はどんな世界?」とか「特技は?」とか・・・・・・
しかし・・・・・・一つだけ、そう一つだけ、気になることが・・・・・・
「いや〜、やっぱ宴会は楽しいぜ!」
「う〜・・・今日は飲むぞ!!!ヒック」
頬っぺたを真っ赤にした魔理沙に少し酔い潰れた感じのする霊夢。
・・・・・・・・そう、お酒だ。どう見てもまだ十代にしか見えない少女がなんのためらいもなくお酒をガブガブと飲んでいるのだけど・・・・・・俺?水しか飲んでないぞ。
「遊輝〜〜、いっひょに酒飲もうぜ〜」
「酔っ払いながら言うな。ていうか、酒飲んだらダメだろ」
「何で酒飲んだらダメなのよ〜・・・ヒック」
「未成年は飲んだらダメだって法律が」
「法律?そんなもの幻想郷にないよ」
「へっ?」
アリスから言われた衝撃的な一言・・・・・・・幻想郷に法律はない・・・・・・・
「つうわけで!!」
「!?!?!?ンンンン!!!!」
「ほらっ!!!飲め!!!!!」
突然魔理沙が日本酒の一本瓶を俺の口に入れる。蓋はないので、重力によって新しく開けられた日本酒はそのままダイレクトに俺の中へ・・・・・・・・
そこから先の記憶はありません。気づいたら朝になって布団の上でした。霊夢に聞いても、なにがあったのか教えてくれません。頭が凄く痛いです・・・・・・・
「良い子のみんなへ♪お酒は20歳から☆飲み過ぎもダメだぞ♪」
遊輝「あ、頭がガンガンする・・・・・・」
霊夢「貴方が弱すぎよ。たかが一升瓶一つよ」
遊輝「(幻想郷の住人、お酒に強すぎだろ・・・・・・)てか、魔理沙とアリスは?」
霊夢「お酒の飲みすぎで寝ているわ。まったく・・・・迷惑よ」
遊輝「(あっ、やっぱ弱いんだ・・・・・・)」
霊夢「だいたい、何で宴会になったら私一人で準備に後片付けをしなくちゃいけないの・・・・魔理沙たちでやればいいのに・・・・(ブツブツ)」
遊輝「あ、あの〜・・・霊夢・・・・・(汗)」
霊夢「いつもそうだよ・・・・・(ブツブツ)・・・・・」
遊輝「・・・・・(汗)じ、次回は【人里】。よ、よろしくね」