「シカマルー、もうすぐゴールよねぇ。もうナルト達ゴールしてるかしら?」
いのは森の中を走りながらシカマルに問いかける。顔も服も体も泥だらけだが表情は明るい。
「そうだな、もう今日は最終日の朝。あと18時間もせずに終わる試験だからな。もうゴールしてるんじゃないか?」
シカマルは少し考えたあとにいのの問いに答えた。さすがに自分たちよりも早くゴールしているだろうと予想している。
「多分そうだよ。だってナルトとサスケがいるんだからね。あの2人に勝てる下忍なんてほとんどいないんじゃない?」
チョウジもシカマルの意見に同意しながらポケットから飴を取り出し口に含む。残り少ないお菓子のストックを大切に食べているのだ。
「そうよね、まぁ私たちも巻物集まったわけだしよかったわ!あ、あれが塔ね!早く入りましょう!」
いのはスピードを上げて走り出す。それにシカマル達も同じくスピードを上げた。
塔のドアを開けるとそこには何もなく天と地の巻物を同時に開けと書いてあるのみだった。
「チョウジ」
「オッケー」
シカマルは巻物を取り出し片方をチョウジに投げ渡す。それをチョウジは受け取るとシカマルの隣に立ち巻物に手をかける。
いのは2人の間から顔をのぞかせ様子を見守った。
「いくぞ、せーのっ」
シカマルの声を合図に同時に巻物を開くとそこには口寄せの術式とわかる文字が書かれていた。
「チョウジ、巻物を離せ!」
シカマルは瞬時に判断し声を荒げるとチョウジはシカマルが巻物を置いた場所に重ねておく。そしてそこにボンと煙が巻き上がり中から人が現れる。その人は自分たちのアカデミー時代の先生であり、尊敬する忍の1人、イルカ先生がいた。
「おめでとう、お前達。驚いたよ。お前達全員が合格するなんて思っていなかったからな。俺はお前達の担当上忍全員が中忍試験の推薦をした時に言ったんだ。まだ早いと。だがカカシさん、アスマさん、紅さんは言ったよ。『今は俺の部下だ』と。『あの子達をなめるな』とな。本当にそうだったよ。俺の知らない間にこんなに成長していたと話し。本当に嬉しいよ。自分のことのようにな」
「「せんせぃ…」」
チョウジといのは涙ぐみながらイルカの話を聞いていた。
「だがこれまではまだ予選。次からが本選だからな!しっかりやってこい!応援してるぞ!」
イルカの言葉にいのとチョウジは笑顔でイルカに飛びついた。
「イルカせんせー!」
「私たち頑張るから応援しててねー!」
イルカに抱きつき顔をグリグリと押し付ける。チョウジといのが体の上にのしかかっているのだ。イルカは少しうめき声をあげていた。
「わかった、わかったから降りろ!潰れるっっ」
イルカの声に2人はハッとなり立ち上がって謝る。
「「ごめんなさい、イルカ先生」」
2人の前に立ちイルカは頭を撫でる。
「あぁ、いいさ。しっかりがんばれよ。シカマルもな」
告げながら歩き出しシカマルの頭を撫でて奥にある隠し扉を開けた。
「ここからはお前達しか進めない。3人でまっすぐ進むんだ。お前達の活躍に期待してるよ」
「「「はいっ!」」」
3人は返事をすると前に進む。暗い通路の先に待つ受験者達の前へ。一歩一歩確実に進んでいく。