試験は進み今は本選の準決勝。
木の葉からはナルトとサスケが残っていた。あとの2人は砂の我愛羅と雲のダルイ。
4人は他の忍たちを圧倒しここまで進んできた。そして今日全てが決まる。
「厳しい闘いをよく勝ち上がってきた。今日は最終戦。4人全員での乱戦だ。これに勝ったものが優勝だよ。優勝者は審査なしにて中忍になる資格を与える。負けたとしてもこちらで審査を行うので心配はいらないよ。でははじめよう」
4代目火影である波風ミナトは4人の顔を見ながら言った。その声は真剣で表情は柔らかいものだった。
4人は中央に集められる。皆真剣な表情でにらみ合う。
「よろしくってばよ」
ナルトが手を差し出すと我愛羅がその手をがっしりと握る。
「よ、よろしく」
サスケとダルイもナルトと握手をすると我愛羅も含めみんなで握手をした。
「負けないぜ!俺が勝って優勝する」
サスケが意気込みを語るとナルトも真剣な顔で話した。
「俺も負けねぇ!全員倒して俺が勝つ!」
それにダルイも一歩踏み出し強気な発言をする。
「俺が勝つっすよ。俺の嵐遁で一気に片付けるっすよ」
ダルイの後に我愛羅も叫ぶように言葉を発する。
「お、俺だって負けない!勝つのは俺だ!」
4人は顔を見合わせ自分の開始線の引かれた場所まで下がった。
観客席からは空気を裂くように歓声が響いていた。
「ナルト〜!がんばれー!負けるなー!」
「ナルト!俺に勝ったんだ!優勝しねぇとゆるさねぇぞ!」
いのとシカマルが叫ぶ。必死に応援する2人の横でチョウジは持ってきたおにぎりをどんどん食べて行っていた。
「ダルイ!頑張ってくれよ!」
「ダルイ!負けちゃダメよー!」
シーにサムイが叫ぶ。ダルイに届いているかどうかはわからないが彼らは必死に応援している。
それの見学に来ていたオモイとカルイは少し横に行ったところで大量のおにぎりを食べるチョウジを見つめて少し引いていた。
「サスケくーん!頑張ってー!負けちゃダメよー!!」
サクラはいのたちから少し離れたところで応援していた。そこにはサスケの両親や兄のイタチも座っている。
「サスケ!がんばれよ!負けるな!」
イタチも立ち上がり応援に参加する。サスケは真剣な表情でにらみ合っていたがどことなく楽しそうだった。
「があらー!がんばれ!私たちがついてるぞー!」
「そうじゃん!我愛羅の強さは俺たちが知ってるじゃん!」
テマリとカンクロウは手すりに立ち上がり叫ぶ。自分たちを負かした奴らを相手取る我愛羅を一生懸命応援していた。
会場の熱はヒートアップしていたが、選手の4名にその歓声は聞こえていたのだろうか?
「それでは銅鑼が鳴ったら開始の合図だ。全員準備はいいね?」
火影の言葉に4人はうなずき臨戦態勢に入る。
火影はその場から消え銅鑼の前に現れる。そしてその瞬間銅鑼を撥で叩き開始の合図をした。
ゴーーーン!
その音とともに4人は最初の立ち位置から離れた。そして一斉に印を結ぶと術を発動する。一番早く術を発動したのはサスケ。
サスケは飛び上がり周りに向け無数の火を放つ。
「火遁・鳳仙火の術!!」
その炎は3人に向かうがその炎は豪風に消される。
その豪風はサスケに向かい襲いかかる。
その術を繰り出したのはダルイ。
「嵐遁・犀空亂(サイクロン)」
その豪風は空気中の水分を巻き込み風の中に入ると嵐の中にいるかのように錐揉みさせられる。
その風に向けサスケはさらに術を放つ。
「火遁・大豪火球の術!」
あたりの全てを焼き尽くすような炎の球が風にぶつかるとそれが霧散する。だがその瞬間サスケが着地すると地面に足を取られる。我愛羅の操る砂に捕まってしまったのだった。
「流砂瀑動!」
サスケの足元の砂が我愛羅に向けて流れていく。逃げることもままならないままサスケは流される。
その横ではダルイに向けナルトが術を仕掛けていた。
「風遁・旋風斬」
ダルイに風の刃が襲いかかるがダルイは次の術で対応した。
「嵐遁・茅閻爪(チェンソー)」
その刃をチャクラ刀に自分の術を施した震える刃で受け止めるがその瞬間には足を何かに捕まれ振り回される。
「うぅぉわぁ!」
ダルイは叫びをあげながらも冷静に周りを見渡すがすでにナルトの拳が顔に向かってきていた。
「くぅっ」
ガードをするが間に合わない。顔に突き刺さる。
そのまま倒れこめたらもっと楽だったのだろうがナルトのチャクラの手が離さない。
その手にナルトの方へ勢いよく引っ張られるとそのままナルトのチャクラを溜めた右腕に薙ぎ払われる。
「ぐふぅっ」
ダルイはそのまま白目をむき気を失った。ナルトはそっとダルイを下ろすとそこに火影が現れダルイを抱え上げると救護班の元へ届け宣言した。
「雲隠れダルイ、戦闘不能」
ナルトが2人の先頭に加わらんとした瞬間サスケの体がぐらりと揺れる。
「サスケェ!」
サスケは我愛羅の砂の盾を突き破り我愛羅に攻撃を当てることはできたが、我愛羅は一枚上手だった。
砂の鎧を身に纏っており、ダメージにはなっていなかった。
「ウルセェ、ナルト。まだまだ俺は負けねぇ!」
写輪眼が発動しサスケはその場からシュンと消えた。
我愛羅が周りを見渡すもいない。砂のオートガードが自分の顎の下で展開する。
下を見ても誰もいない。次は右、左、右下、上とガードが反応するにもかかわらずサスケの姿は見当たらない。下で砂のガードが発動した瞬間上からナルトの攻撃が炸裂する。
「螺旋丸!!」
父親直伝の螺旋丸。我愛羅のガードをいとも簡単に突き破ると我愛羅の肩に直撃した。
「ぐぁぉぁぁ!!」
勢いに負け我愛羅が後ろに倒れる。その体は重力に負け背中を下にし地面に倒れた。
「砂隠れ我愛羅、戦闘不能」
着地したナルトはサスケに声をかける。
「決着つけんぞ!サスケ!」
「あぁ、そうだな!」
サスケは立ち止まり言葉を返す。その表情は強気で負けるなんてこれっぽっちも思っていない目だった。
「千鳥…」
「螺旋丸…」
お互い右手に最強の術を出した。ナルトとサスケは同時に走り出し中央でぶつける。
「うおぉぉぉぉ!!」
「はぁぁぁぁ!!」
ドドーーーン!!
ぶつかった瞬間に砂煙が舞い上がる。
「チッ、負けたよ、ナルト」
その砂煙の中心でサスケは倒れた。砂煙が晴れた時立っていたのはナルトだけだった。
歓声が上がる。先ほどまで聞こえていなかったであろう大歓声がナルトの耳に届いた。
「木の葉隠れうちはサスケ、戦闘不能、よって優勝は波風ナルト!」
宣言があるとナルトは周りに手を振り雄叫びをあげた。
長い中忍試験が幕を閉じたのだった。
中忍試験は甘くならないので急ぎ足にしちゃいました(笑)