直美たちと博士たちが次元を超えて連絡を取り合っていたころ別の教室には三人の人影があった。そのうちの一人の少女は突然の出来事に恐怖してか座り込んだまま動けないでいた。
このままここに留まっていてもなにも情報が得られないと考えたもう一人の女性が辺りを調べてくることにして、その間、残った自分の教え子の男子生徒に少女のそばにいるように
お願いして教室を後にした。その少し後、地震が起こり、治まったと思ったら突然今まで動けずにいた少女「篠崎(しのざき) あゆみ」が何かに取りつかれるようにさっき出ていった
先生を探さなきゃと教室を後にしていく。一緒にいた少年「岸沼 良樹(きしぬま よしき)」も「何なんだよ!?」と書置きを残して後を追いかける。
しばらく歩くと、ちょうど通りがかった教室から何かが落ちる音が聞こえて誰かいるのかもしれないと教室の様子を見ることにした。
良樹 「・・・・・・」
あゆみ「岸沼君、何か見えた?」
二人して少し開けたドアの隙間から覗くが誰もいなかったのを見てそのまま中に入っていった。
良樹 「さっき何かが落ちた音がしたと思ったのに気のせいだったか?」
二人とも少し教室を見渡していたが、特に何もなさそうなのでそのまま出ていこうとしたとき突然教室全体に異変が起こった。
あゆみ「きゃあああぁぁぁぁーーーーーーー!?何これーーーー!?」
良樹 「どうなってんだ!?教室の背景も俺達もなんか落書きみたいな雑な感じになってんぞ!!」
二人も周りも突然不気味な背景から、名残を残しつつもなんかコミカルで雑な背景とキャラに変わってしまったことに困惑していたが、誰かがこの教室に近づく気配を感じ何かやばいと
直感が告げてとりあえず少し山積みになっていた机といすの山に隠れたと同時に顔が人の肌とは思えないほど真っ青で大柄な男が入ってきた。
良樹 「なんだあいつ?」
あゆみ「何かを、探してるの?」
二人は男が何かを探しているように見えたので、しばらく様子を見てやり過ごそうとしていたが不意にあゆみが自分の足もとに何かが落ちているのに気付くとこの場に似つかわしくない
ものに目を奪われた。
良樹 「?どうした、委員長。」
あゆみ「足元に何かが、これって・・・テレビのリモコン?しかも割と新しいし。」
リモコンを手に取ると、ふたりの後ろから「あの。」と小声で呼ぶ声が聞こえた。突然のことに思わずあゆみが叫んでしまい謎の大男がこちらに気付いて近ずてきてしまう。咄嗟にあゆ
みの口を塞ぐ良樹だが、もう遅かった。
あゆみ「モゴッもご・・」
良樹 「バカ!!大声出すな!!まずい気付かれた。」
二人を呼んだ幽霊「ハッ!!」
あゆみ・良樹「!?」
謎の大男「!?」
あゆみ達に声をかけた幽霊は咄嗟に机と椅子の山から飛び出し謎の大男の前に立ちふさがる。
二人を呼んだ幽霊「ここは俺に任せるんだ。早く逃げろ。」
突然の発言に二人は一瞬戸惑ってしまうが、すぐに我に返ると幽霊に大男がハンマーで殴りかかろうとしていて逃げろと叫ぶが、幽霊には当たらず大男は幽霊を通りすぎるかのように前
に倒れこむ。幽霊には実体が無くそのためにすり抜けてしまうのだ。あゆみ達に気付いた大男は幽霊を無視して二人に襲いかかろうとする。
あゆみ「ひっ!!」
良樹 「こっちに来やがった。」
幽霊 「いかん!! オラオラオラオラオラ!!」
二人に近づく大男を見た幽霊は必死に大男の注意を引こうとしていたが、全く相手にされない。なにか手はないかと模索していた幽霊はふとあゆみの持つリモコンに気付いて何かを思い
つく。
幽霊 (あの子の持っているリモコン・・・ん!?そうだ。)「君!!そのリモコンの赤いスイッチを押すんだ!!」
あゆみ「ええっ!?このリモコン?」
幽霊 「早く!!」
あゆみ「えっええ。」
あゆみは言われるがままにリモコンの赤いスイッチを押すと突然幽霊に肉体が付き、そのまま「オラっ!!」と叫びながら体当たりを仕掛ける。その衝撃に大男は机と椅子の山に頭から
突っ込み崩れた机と椅子の下敷きになった。
幽霊 「よし。」
良樹 「すげえ。」
幽霊 「今のうちに。」
あゆみ「えっええ。」
良樹 「おっおう。」
なんとか教室のドアの前に着いたが開く気配がない。後ろでは大男が起き上がろうとしている。焦るふたりに幽霊が話しかける。
幽霊 「もう一度赤いボタンを押してくれ。」
あゆみ「えっ?もう一度?」
幽霊 「早く。」
あゆみ「えっええ。」
再びボタンを押すとまた幽霊が肉体を無くし、ドアをすり抜けていった。ドアの向こうで「またボタンを押してくれ。」と声が聞こえて言われた通りにしたらドアが開き二人を脱出さ
せた。
三人はしばらく走り続けて大男を撒いて逃げ続けた。そしてしばらく休んで落ち着いてから話をすることにした。
あゆみ・良樹「はあー、はあー、はあー」
幽霊 「んん。ここまでくればとりあえず大丈夫。なんとか撒けたと思う。」
良樹 「ああっそうか。はあーーー。」
あゆみ「ありがとう。あなたのおかげで助かりました。」
幽霊 「いや、俺だけの力じゃないし、俺も君たちに助けてもらったからおあいこだ。」
あゆみ「あの、わたしは「篠崎 あゆみ」如月学園の2年生です。」
良樹 「俺は「岸沼 良樹」コイツと同じ学校の2年だ。」
フィリップ「ああ。俺は「鷹の爪団」のフィリップ。」
あゆみ・良樹「鷹の爪団?」
二人はフィリップから「鷹の爪団」について簡単に説明を聞いて、別の次元にいる直美達や総統達のように情報を交換していた。そしてフィリップはあることを二人に伝える。
フィリップ「君達の先生のことも気になるけど、さっきの男のことも気になるなぁ~。」
良樹 「確かに、あいつ迷わず俺たちを殺そうとしてたよな。」
あゆみ「もしかして・・悪霊なのかしら?」
フィリップ「だと思う。あいつはヨシカズと言ってこの「天神小学校」に深い関わりがある男だ。」
あゆみ「え!?フィリップさんあの男のこと知ってたの?」
フィリップ「ああ。これを見てくれ。」
そう言ってフィリップはポケットから一枚の新聞を取り出し二人に見せる。そこには約三十年前に天神小学校で起きた「連続児童誘拐殺人事件」のことが書いてあった。子供三人が死に
、その犯人がさっき三人を襲った男「ヨシカズ」だったとゆう記事だった。
あゆみ「あの男が犯人・・・」
良樹 「嘘だろおい・・・」
二人共驚きを隠せない。その男ももうとっくに死んでいる男だったのだから。
フィリップ「・・・二人共、確かほかに仲間がいたんだよね?」
あゆみ「ええ・・・・」
フィリップ「だったら今は散り散りになった仲間を探してここから出る方法を考えよう。そのためにも俺も君たちと一緒に行こう。」
あゆみ「・・ありがとうございます。」
良樹 「助かるぜぇ、頼もしいなぁ。」
フィリップ「うんよろしく。」
三人は握手を交わして歩き出そうとしたが、あゆみがリモコンのことに気づいてまた立ち止まる。
良樹 「どうした、委員長?」
フィリップ「?」
あゆみ「もしかしてこれ、フィリップさんのリモコンですよね?忘れてましたお返しします。」
あゆみからリモコンを返されたフィリップだが受け取らなかった。
フィリップ「今はこのリモコンは君が持っていて欲しい。」
あゆみ「えっ?なんでですか?」
あゆみと良樹はフィリップからリモコンの機能と自分の体のことを説明して「自分よりもほかの人が持っていてくれた方が助かる。」と言われそのままあゆみが預かることにした。
そして、保健室の近くを通りかかったとき向こうの壁から血と死臭の強烈な匂いが鼻を刺激する。
フィリップ「ん?これは髪飾り?」
死体のそばに白い猫の髪飾りを見つけたがその髪飾りを見たあゆみと良樹の顔色が一気に青ざめる。あゆみは吐きそうになっていたことも忘れて今浮かんだ最悪の推測。今目の前にある
死体の生前の名前を恐る恐る口ずさむ。
あゆみ「す・・・すず、もと・さん・・・・・・・」
良樹 「う・・うそ・・だろ・・・・・・」
フィリップ「まさか、この死体の人が君たちの・・・・」
???「やっぱり、彼女では無理でしたか。」
三人 「!?」
突然後ろから誰かが話しかけてきたので振り返ると、先程遭遇したヨシカズと違い肌の色もちゃんとしていて見た目もミステリアスな雰囲気を醸し出す眼鏡美少女が立っていた。
???「今度はあなたたちに頼んでみるしかなさそうですね。」
良樹 「なんだアンタ!!」
フィリップ「んん!!」
良樹はあゆみを庇いながら少女を睨み、フィリップは臨戦体勢を取ってふたりの前に立っていた。そんな中、あゆみはこの少女を見てからあることを思っていた。それを小声で口ずさむ。
あゆみ「この人・・・私どこかで・・・・・」
眼鏡の少女は察しの通りあの人です。後、鈴本 繭が死んだあとなので分かりやすい特徴として髪飾りを変更しています。
第一話で感想をもらって気に入られたのはとてもうれしいですねぇ~。でも思いっきりキャラの名前を間違えていたのに気づいていやぁ~小っ恥ずかしい。でもセリフの横にキャラの名前をつけるのは自分のこだわりたいところなので「ごめんなさい!」これは譲れないの。