では予告どおり、最終回であります。
長話はさておき、本編であります。
どうぞ。
「………ッ!?」
目を覚ました僕は、自分のいた場所から、がらりと変わっていることに気付く。
―――ここは休憩室じゃなくて、病院?
病院独特の消毒液の臭いや、ベッドであることはすぐに分かった途端―――
「郡司!」
嬉しくてたまらないと、いった表情のタツミの顔が見えた。
「タツミさん。えー…僕は」
起きて直ぐに思い出した。あの男を倒した後、力を果たして意識を失ってしまったのだ。
「郡司、良かった! 俺、心配したんだぜ?」
「ちょっと、タツミさん! 痛いのですが」
あの騒動に着替えることを忘れたのか、仕事着のままのタツミが首に抱きつく。
僕は嬉しかったが、正直まだ痛みが残っていたため、一旦、止めるように頼むと―――
「郡司…目が覚めたようだね」
「ソフィアさん…」
僕達を見て、ソフィアが声を掛けた。
「ソフィアさん…あの男は!?」
「大丈夫。郡司が倒れた後、警察が来て逮捕したから。あとリリスとスーは警察と同行して、今は別室で【事情聴取】をしているところさ」
「……そうですか」
「まったく、あんた無茶しすぎなんだよね…」
「大切な人とみんなを守るためですから…」
ソフィアは『そっか…』といった表情を浮かべ、頷いた。
「それじゃ、もう少し安定しときなよ。あとはよろしくね!」
「……了解」
気遣ってくれたのか、彼女は病室をあとにした。
病室でも今は僕たち、二人っきりだ。
心臓の鼓動が高まり、緊張が走ったが、それを察したのかタツミは手を重ね―――
「……なぁ、郡司。お前の“大切な人”って誰なんだ?」
「それは……」
数秒ほど間を空けて、答えた。
「…今、僕の隣にいる人です」
「えっ、お、俺…?」
「……はい、タツミさんです」
タツミは、僕の告白に驚きと伴い、頬を少し赤く染めた。
無論、僕も恥ずかしくなり、彼女の顔を見ることができず、タツミも同じく僕の顔を見ることができなかったが、照れながらもお互いの気持ちを伝えた。
「郡司、俺もお前の事が好きだ…お前の事は何があっても守りぬく覚悟がある」
「タツミさん、僕が告白したのに、なんか逆になっちゃいましたね」
「そうだな。お前が先に言ったのにな」
「可笑しいですね」
お互いと笑い合った。直後、僕たちは抱きしめ、唇を重ね合わせた。
しばしキスを続け、お互いの唇を離すと―――
「ありがとう。愛している」
「まいったな、こうして直に言われると照れるな! …ああ、俺もお前のこと愛しているぜ」
ニッコリと笑うタツミを見て、僕はまた決意した。彼女は僕にたくさんのものをくれた。
だから、今度は僕が彼女を幸せにする番だ―――
その後―――
あの以来、二人はいつもと変わらない日々、多忙な毎日を送っていた。
ただ変わった事といえば―――
「郡司、早くしないと遅刻するぜ?」
「ちょっと待ってください。よし、終わりました」
「それじゃ、早く行こうぜ」
了解と頷き、二人は、玄関を飛び出した。
―――そう郡司は、タツミと同居するまで進んだからだ。
もちろん彼が目指し、歩んでいる同人作家の道は、ゆっくりだが少しずつ近づいており、今では少数ながらも同人誌を発刊し、一部では人気を出しているほどだ。
彼は嬉しくて、たまらなかった。今は、夢と幸せを同時に掴めたのだから。
これを喜ばずにいられなかった彼は、タツミの手を握った。
彼女も彼の手を握り、みんなが待っている店へと走った。
手を繋ぎながら出勤してくる二人を見たソフィア達は、手を振って迎えてくれた。
彼女達を見た二人はそれに答えるよう、手を振りかえした。
END
初めまして作者のSEALsです。
人生初の投稿作品であり、初めて書いた作品でもありましたが、いかがでしたでしょうか?
今でも読み返すと、昔に書いた初期の作品よりは少しマシになっているのですが、黒歴史なのは否めないかなと思います(笑)
どちらにしろ、自分の思うままに書いたので後悔はいたしませんが。
なお今回は短編でしたが、次の作品もこの調子で、頑張って書いていこうと思います。
長話はあまり得意な方ではありませんので、今回はここまで―――
本作品を最後まで楽しみ、そして最後まで読んでいただき有難うございました。
それでは次回の作品まで、ダスビダーニャ(さよならだ)