物語を始める前に1つ聞きたい事がある。
貴方は正義のヒーロー、悪の組織どちらに憧れますか?
イギリス某所 AM1:00
「はっ、はっ、はっ、クソっ!なんなんだよ!」
男は悪態をつきながら、くらい人気の無い路地を必死に走っていた。男の名前はファルス・カイン。彼は人間ではない。悪魔という生き物である。その姿は人間と比べても遜色は無いが、身体能力は有に人間を凌駕している。
この世界には、人間の他に、悪魔・堕天使・天使・ドラゴン・妖怪等、様々な種族がいる。
その昔、悪魔・天使・堕天使で三つ巴の戦争をしていた。その戦争の被害は甚大で、関係の無い種族まで被害を受けていた。だがその戦争にも終わりがやってきた。二天龍の闘いに巻き込まれたのだ。二天龍、その強さは絶大で倒せるのはこの世界で指で数えれるくらいしか存在しない。その戦いに悪魔達が巻き込まれたらどうなるか簡単に予想がつくだろう。闘いに巻き込まれた悪魔達は甚大なる被害を受けた。その為、悪魔・天使・堕天使は一時戦争を辞め、二天龍の封印する為、手を取り合った。二天龍の封印は熾烈を極めなんとか封印する事が出来たが、悪魔側は魔王が死に、天使側は聖書の神が死に、堕天使側は多くの幹部が死んでいった。この戦いにより、各勢力は戦争する状態では無くなり、休戦をする事にになる。その後、悪魔側は純潔悪魔が多く亡くなった事により、種を増やすために『悪魔の駒』を作り出した。これは、チェスの駒の形をしており、それぞれに決まった能力も付けられている。
まず、『騎士』<ナイト> この駒の能力は、スピードを底上げする事。『戦車』<ルーク>この駒の能力は、攻撃力と防御力を底上げする事。。『僧侶』<ビショップ>この駒の能力は、魔力を底上げする事。『女王』<クイーン>この駒の能力は、『騎士・戦車・僧侶』全ての能力を底上げする事。『兵士』<ポーン>この駒の能力は、特殊で普段は何の効果も無いが、敵の陣地に入る事で、『騎士・戦車・戦車・女王』の駒に『変化』<プロモーション>する事が出来る。そしてそれらを統率する、『王』<キング>。
そして、それらを使って行われる競技『レーティングゲーム』が悪魔達で流行っている。ルールは様々あるが一番ポピュラーなのが相手の王を撃破して勝敗を決めるものである。これらは表向きは、娯楽としているが、本当はまた戦争が起こった時の為に戦力を増量する為という意図も含められている。
さて話が大分それてしまったね。それでは話を戻そうか。
カインは入り組んだ路地を走り抜けて大道理へと出た。カインは後ろを向き警戒するが、一向に誰も現れない。辺りの気配を調べて見ても誰の気配もし無かった。カインはホッとして大道理を歩き始める。
「本当にあいつは何だったんだ」
カインの言っているあいつとは自分を追いかけてきた奴。顔は見えなかったが気配からして人間だった。普段のカインなら人間相手には、一切恐怖を抱かないのだが、今回の人間は違った。悪魔であるカインが本能的に恐怖してしまうくらいあの人間には死が纏われていた。
「あんなの人間じゃねぇ。人間の皮を被った化け物だ」
「化け物は酷い言われようだね」
「!?」
いきなり後ろに現れた奴に驚き、魔力で奴を殺そうと手を振りかざすが、それは無駄な足掻きだった。魔力を放とうとした手は斬り飛ばされ、流れるようにカインの喉元に得物を突き立てた。得物を抜くとカインの喉元から真っ赤な血が噴水の様に噴出し、ゆっくりと倒れていく。
薄れゆく意識の中、カインが最後に見たのは、サラサラと流れる様な綺麗な金髪でライトグリーンの目、そして整った顔立ちの少年だった。決して人を殺さなそうな柔らかい表情だった。その表情に恐怖しながらカインは息を引き取った。
その少年はカインが死んだのを確認すると、懐から携帯を取り出し何処かに電話を掛けた。
数回のコールしたところで、ガチャという音と共に相手が出た。
「もしもし、終ったよ」
なんとも軽い言葉。まるでゴミ処理をした様な軽さである。悪魔を殺しておいてこんな言葉が出るのは彼は相当の悪魔を殺している事が伺える。
「ありがとう。それじゃ次の仕事だ」
「え?流石に早くない?もう少し休暇が欲しいんだけど」
「そういうな。今回の仕事は諜報部としての仕事だ」
「けど、どうせ危険なんでしょ」
「まぁ俺達テロリストの仕事に安全も無いだろう」
「それは言えてるけど」
今の話からあった様にこの少年はテロ組織に所属している。その組織の名前は『禍の団』<カオス・ブリゲード>その組織は旧魔王派、英雄派に別れている。彼等はそれぞれの思惑で所属している。旧魔王派は、今の魔王を倒し、そして自分達が魔王に返り咲こうとしている派閥。そして英雄派は、この世界から三大勢力を無くそうとしている派閥である。そしてこの少年が所属しているのは英雄派である。そして今電話をしている相手とは、英雄派のリーダー曹操である。
「わかったよ曹操。それで仕事内容は?」
「今代の赤龍帝が見つかった」
「ふ〜ん。じゃぁそいつの事を調べればいいのかな」
「そうだ。お前には赤龍帝の通っている学校に通ってもらう。編入手続きはもう終わっている。一週間後に入学する事になっている」
「相変わらず手が早いね。関心するよ」
「お前程じゃないさ。詳細は送ったからそれを見てくれ」
「わかったよ。それじゃね曹操」
「あぁ。そちらも気をつけろよ。その学園には魔王の妹が2人居るからな」
最後に重要な事を呟いていた。曹操に呆れながら通話を切った。そして携帯に届いている書類を見る。そこにはツンツンとした尖った髪をした男子生徒が写っていた。名前を『兵藤一誠』。
「これが今回のターゲットか…」
少年は携帯を内ポケットにしまい、歩き出す。
「さて今回はどんな悪になろうかな」
そんな言葉を残し少年は薄暗い路地へと姿を消していった。
-少年は悪に憧れた
-少年は正義を嫌悪した
少年は幼い頃ある番組を見ていた。それは子供なら誰でも喜ぶヒーローの物語。周りの子供達は正義のヒーローに憧れる中、少年は悪に憧れた。どんな事をしても一つの目標に突き進む真っ直ぐさに憧れた。そして愛、平和、仲間等の為と言って、悪を殺して行く正義のヒーローの傲慢さに少年は嫌悪した。
この物語は悪に憧れ、正義を嫌う少年の物語。
悪に憧れた人間と、正義のヒーローとされる悪魔との闘いが今幕を開ける。
やっちまったぜ☆
fate/goやってて、OPで出てくるアサシンが好き過ぎてつい書いちゃいましたw
オリ主の容姿はアサシンです。わからない人はfate/goのOPを見て下さい。