ソードアート・アライブ   作:wasu

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序章 すべてのはじまり

―――俺は息を呑んだ。

 

なぜならそれは、目の前はあまりに非現実的な光景が広がっていた。

全てが夢なんじゃないかとしか思えない。

しかし俺、士道はそんな異常な世界を呆然と眺めていた。

 

その世界の中には、大勢の俺と同じ境遇の人たちが広場の中に集まっていた。

その中に彼女がいた。

俺の目を惹きつける何かを纏った少女が立っていた。

長い闇色の髪、女神さえ嫉妬してしまいそうな貌を歪め、静かに唇を結んで空を眺めるその様は。

 

視線を、心をも、

 

―――一瞬にして、奪い去った。

 

それくらい、あまりにも、尋常ではなく、

 

暴力的なまでに、美しい。

 

「君は・・・・・・」

 

士道は声を発した。

 

少女は視線をおろし、

 

「名前か・・・・・」

 

心地いい声が、空気を震わせた。

しかし。

 

「―――教える義理はない」

 

悲しそうな顔で、少女は言った。

そのとき二人の目が交わり―――五河士道の物語が始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うーん・・・・・」

 

気分は最悪だった。

そりゃあ夏休みが終わり今日から学校という日に妹が腹や胸をリズムよく踏みつけてくるのだから。

9月6日、月曜日。

 

「おーい、琴里よ。そろそろやめてほしいんだが・・・」

 

「おお!?」

 

俺が起きているのにやっと気づいたようだ。

琴里は中学の制服を翻しこちらに顔を向ける。

赤髪のツインテールが揺れ、丸っこい双眸が喜んでいるように見える。

 

「どうした、私の可愛いお兄ちゃんよ!」

 

ちなみに俺は可愛くない。

 

「いや、下りろよ。重いよ」

 

俺の親は今、海外出張で8月から4ヶ月ほど家を空ける。

だから俺がいつも妹の弁当や朝ごはんを作っているのだ。

なのでしばしばお腹を空かせた妹が俺のベットに向かってキックボクシングを始めるのである。

そうして、いつもどうり俺は泣く泣くベッドを離れ、居間に立つ。

すると、居間のTVからはあの話題のゲームのCMが流れていた。

 

 

―――ソード・アート・オンライン。通称、SAO。

 

それは、茅場晶彦が開発した2022年11月4日に発売される新作のVRMMOのゲームの名称であり、多くのハードコアゲーマーを呼び込むために、これまでに無い完成度を誇ったゲームとされていた。そのゲームはその特別さゆえに、"ナーブギア"を必要とし、強いてはプレイヤーを一万人まで制限した。そのゲームはナーブギアを使って五感を脊髄でシャットアウトし、ゲーム内で自由に動け回れるといった新感覚のゲームであった。それゆえに、俺の興味はさらに引き込まれていく。

色々な情報を探すためインターネットを這いずり回った。

 

 

曰く―――生と死の協奏曲

 

曰く―――百層までの大きな物語

 

曰く、曰く、曰く・・・・・・・・・・・・。

 

という話で世間は持ちきりのようだ。まぁ、俺もその一人なのだが。

それを意識の片隅で思考しつつ、俺は朝ごはんを作るため、キッチンへ向かう

 

「んー・・・・・・」

 

俺は軽く背伸びしながらキッチンの小窓を開けると、何かいいことがありそうなくらい空は晴れ渡っていた。

学校についたのは午前8時15分だった。もうすぐで朝ホームが始まる。

 

「―――よう、五河」

 

声をかけてきたのはクラスメイトの殿町宏人だった。

 

「お前今日のCM見たか?お前、俺と一緒にSAOしないか?」

 

「殿町も見たのか、お前はナーブギアを買うのか?」

 

「当たり前だ!あんなゲーム見逃したら二度とできないかもしれないんだぞ!」

 

「そっか・・・・俺も興味はあったしやってみてもいいかな?」

チャイムが鳴り先生が入ってくる。

そして俺の第2回学校生活が始まった。

 

 

 

この2ヶ月の間には文化祭や学年レクリエーション(学年バスケ大会)といった数々の行事が行われ、ようやくナーブギア発売の日に迫った。

 

 

 

そして2ヵ月後俺と殿町は近くのネオでセール中のナーブギア7万7777円を躊躇無く購入した。

家に帰ると早速ナーブギアを袋から開封し説明書を読んでみる。SAO同梱版らしい。

琴里は相変わらずTVを見て笑っている。

 

「お兄ちゃーん、ご飯まだ?」

 

「あぁすまん今作る」

 

俺はすぐ作業にとりかかった。

ん?さっきから妙に琴里の口が動いている気がする。

 

「琴里ちょっとこっち向け」

 

「・・・・・・・・」

 

「てい」

 

「ぐぎゅっ」

 

「んー!んー!」

 

俺は「やっぱりな」と琴里に聞こえないくらいの声量で呟いた。

琴里はもうすぐでご飯だというのに大好物のチュッパチャップスをくわえていた。

 

「ったく仕方ないな、ちゃんとご飯も食べるんだぞ」

 

「おぉ!愛しているぞお兄ちゃん」

 

その後俺と琴里はご飯とお風呂、歯磨きを終わらせて二階へ駆け上がりそれぞれの部屋に向かう。

明日、殿町といつSAOをするのか話そうと思ったとこで俺はベッドに寝転んだ。

 

翌日・・・・・・・・・

 

「じゃぁいってくるねお兄ちゃん」

 

「あぁ、学校楽しんでこいよ」

 

数分経つと俺もなんだか学校に行きたくなった。

 

「俺も行こうかな」

 

俺も学校に向かった。

学校につくと後ろから殿町が俺に話しかけるタイミングを窺っていた。

 

「五河、いつSAOするよ?俺は明日から6連休だからそのときにする予定だがお前は出かける予定は無いのか?」

 

急にきた。案外そういうのは苦手なのかな?

俺と殿町は話しながら教室に向かった。

 

「出かける予定は無い」

 

「そうか!それなら6連休毎日SAOしようぜ!」

 

「まぁ、別にいいけどよ・・・・」

 

「それと課金とかいうふざけた真似するなよ!?」

 

「しねぇよ、てか俺ナーブギアにお金使ったから課金できねぇ」

 

「あ、殿町今日テストなんだが勉強したか?」

 

「あ・・・・・・」

 

チャイムが鳴り先生が入ってきて「朝ホーム終了後一限目数学テストAです」

その瞬間殿町の心のチャイムが鳴った気がする。

この日、俺にとっては暇つぶし、殿町にとっては地獄となっただろう。

俺は家に着くと「はぁー」とため息をついた。

 

「おっといけね、ナーブギア」

 

ナーブギアを袋から取り出しベッドに寝転がり頭にはめる。

画面が暗くなりなにやらロボット染みた声がナーブギアから聞こえた。

 

『転送開始、意識認証、確認完了、ソード・アート・オンライン起動開始、ロード完了』

 

ん?俺の意識はもうナーブギアにいっているのか?

 

『あなたがこれから使用する種族キャラクターを決めてください、なお種族キャラクターはログイン後の設定で変更ができません』

 

「んーと、これなんていいかな?」

 

俺が選択したのは全身に黒の装備を纏っている ”スプリガン” という種族。

他にもいろいろな種族がある

 

風魔使い シルフ 炎使い サラマンダー 影剣士 スプリガン 獣使い ケットシー

 

水使い ウンディーネ 竜使い ノーム 工匠妖精 レプラコーン 闇魔法使い インプ

 

音楽妖精 プーカ 光魔法使い アルフ

 

などといった計10もの種族がある。

 

俺の選択したスプリガンは剣の扱いを得意とする。

 

工匠と音楽はこの世界に必要なのかはわからないが・・・・・

 

『それでは次に名前を設定してください』

 

俺は五河士道にした。

 

『ソード・アート・オンラインを開始します。ごゆっくりとお楽しみください。』

 

―――俺は驚愕、驚嘆、驚倒した・・・・・

 

なぜなら目の前には現実世界とはかけ離れた世界が広がっていたのだから。

いかにもファンタジー世界という感じだった。

風が感じられる。木の匂いや草が揺れる音。

本当に意識だけなのかと思ってしまうほどだった。

なにやら後ろから嫌な気配が近づいている感じがする。

 

「だ、誰だ!」

出てきたのはただのイノシシ(・・・・)だった

「なんだ、ただのイノシシ(・・・・)かぁ・・・・・ってイノシシィ!!」

 

獲物を久しぶりに見たような目になっている。俺ここで死ぬのか?

俺はまだ死なんッ、というより死にたくねぇ!

背中の鞘から剣を取り出して 孫 悟〇 のように構える。

イノシシは俺に向かって飛びついてきた。

イノシシの腹が無防御(ノーガード)だ。

 

「うおおおおぉッ!!」

 

イノシシとの決闘は5分ほどで終わった。

俺は頭にかすり傷を負いHP(ヒットポイント)が半分になっていた。

今回は何とか勝てたが次は生きるか死ぬかだ。

一旦、一番近い街に向かうとする。

 

「―――よう、五河」

 

聞きなれた声が後ろから聞こえた。

俺はとっさに振り向く。

 

「なんだ殿町か、お前ケットシーにしたのか、それにしてもどうしてここがわかったんだ」

 

「そりゃマップ見たらプレイヤーが何処にいるかわかるからな、五河はスプリガンにしたのか」

 

「え?マップ?どうやって開くんだよ」

 

「左手で上から下に杖を振る的な感覚ですると出てくるぞ」

 

言われたとおりにやってみる。

 

「おおー出てきた、何で知ってんだ?」

 

「お前説明書ちゃんと読んだのか、20P~80Pにかけて戦闘とかいろいろと大切なことが書いてあっただろうが」

 

あ、そういえばページ数が多すぎて所々しか読んでなかった。

確か108ページほどあっただろうか、それを殿町は一晩で覚えてしまうなんてなんて奴なんだ。

 

「とりあえず一番近い始まりの街に行くか、ここはレベルが1の奴には少し厳しいからな」

 

「俺さっきイノシシみたいなモンスター1匹倒したぞ」

 

「・・・・・え、えぇ!」

 

「確かにお前レベルが2になってる・・・・」

 

「そんなことより早く行こうぜ」

 

「あ、あぁ・・・・」

 

俺と殿町は一番近くの街 エディン に向かう事にした。

近くといっても現実世界の距離で言えば約3キロもあった。

エディンに行く際にイノシシみたいなのが3匹出てきたが俺と殿町がぶっ飛ばしておいた。

レベルは俺が4殿町が3と少し俺のほうが高い。

ようやくエデェンについた俺と殿町は宿屋でアイテムや装備耐久値の確認をして一泊した。

 

『お疲れ様でした、またプレイしてくださいね』

 

どうやらこのゲームで睡眠をとると現実世界に戻れるらしい。

 

「ふぅー、ほんとに疲れたぜ」

 

今の時間は8時10分。すこしやり過ぎた。

あ、そういえば琴里のご飯作ってないけどどうしたんだ?

まだ待ってるとか無い・・・・よな?

 

「琴里!悪い今ご飯作るから!・・・・っていない?」

 

あわてて琴里の部屋に行ってみる。

 

「おい琴里!」

 

琴里はキッチンに置いてあったカップラーメンを部屋で食べて夕食を終わらしてぐっすりと寝ていた。

 

「なんだ先に全部終わらしたのか・・・・すまない琴里、迷惑かけたな」

 

俺も今日の夕食はカップラーメンにした。

明日から6連休だな。

SAOと勉強とあとは家事系をしなくてはならない忙しい6連休である。

腹がいっぱいになるとなんだか眠たくなってきた。

 

「俺も寝るか」

 

俺はベッドに寝転がり明日は何をするのかと思いながら眠った。

 




はじめましてwasuです。
今回この「デート・ア・ライブ」と「ソード・アート・オンライン」を混ぜてみた『ソード・アート・ア・ライブ』を読んでいただき誠にありがとうございます。

これがはじめての投稿になりますので皆さんの感想や「ここもうすこしわかりやすくしたらいいんじゃないか」などのアドバイスもよろしくお願いします。

こんな私ですが少しでもお気に入り登録していただければと思います。

次回は、『第一章 俺とアスナとSAO』 です。お楽しみに!
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