時間が経つのが現実世界より早いような気がした。
俺は明後日のボス攻略で勇気を出して十香みたいにかっこよくトドメをさしてクリアしたいと思いながらスヤスヤと眠った・・・・・・・・・・
分かりづらい方は前話をご覧ください。
それでは楽しんで 第五章再会 をご覧ください。
2022年3月13日午前4時23分
俺が起きた時の朝はいつもより明るいのに空は曇っていて、いつ雨が降ってのおかしくはない天気だった。
そんな中、俺は今日この層の市場に行って回復ポーションを買わなければならない。
それと近いうちにギルドへ入りたいと思い始めた。
まぁ、十香と一緒にいられるということもあるが、何より一番の根拠はギルドの仲間たちと難しいクエストに行き、自分のUNS(ユニークスキル)を発動させたいということ。
だがしかしUNSはそう簡単には取得できない。
なぜなら発動条件が分からずいつどんな状況で使えるのかが分からないから。
現時点でUNSを発動させた人物はいないがそのうち出てくると思う。
だけどUNSについては何も知られてなく、公式ページや攻略情報サイトでも発表されていない。
本当にこれは謎である。
どんなに強い元ベータテスターでもチーターでも使えてないというのが現状だ。
まぁそれを使いたい一心でギルドに入りたいと思い始めた。
俺はこの雨が降りそうで降らない天気が晴れるまでもう一度寝ることにした。
まだ3時間ほどは眠れそうだった。
ジリリリリ・・・・・・と時計のアラームが鳴る音が聞こえて俺は目を覚ました。
時刻は午前7時20分
空は青く澄み渡り先ほどの天気とは大違いだった。
俺はその天気の変わりようにポカンと口をあけていた。
だが俺はすぐに気を取り戻してベッドから立ち、部屋にある鏡の前で寝癖と服装を整え、歯磨きをしてリビングに行く。
俺はいつも朝起きるとこんな感じで、順番は大体決まっている。
次は俺と十香の朝ごはんを作ることだ。
冷蔵庫を開けながら今日のメニューは何になるのかを考えた。
えーと、今日のメニューは・・・・・・・・・・・・
冷蔵庫の中は昨日のご飯で最後の量だったので買い溜めをすることをすっかり忘れていた。
―――――つまり冷蔵庫の中は空っぽということ
これではご飯が作れないどころか十香の機嫌が悪くなってしまう!
今俺ができることはただ一つ、これから即行で市場に行って買い物をすることだ。
とにかくなんでもいい!片っ端から安いものを買うんだ!
俺は急いで市場に行き買い物をする。
十香が起きる前には買い物を終わらせてご飯を作らなければいけない。
走るたびに全身の傷が痛む。
だがこの痛さもポーションを買えばすぐに治る。
そうだ買い物のついでにポーションも買って行こう。
そして俺は一番近くの市場についたがここは他の市場より少し小さく品揃えが悪い。
しかしここはいつも人が多い。
それはここは他のところと比べ3倍ほど値段が安い。
そのためお金を余り持ってない人でも気軽に買い物ができる。
俺はメニューを考えずにとにかく野菜と果物、それからパンを買い市場を出ようとするとパン屋の隣に新商品を売っている店が新しく出ていたので覗いてみることにした。
もしかしたら何か良いものがあるかもしれないと思い、入ってみる。
「いらっしゃい」
と優しい声がした。
声の主はおばあさんだった。
この店の中はまるで日本のコンビニみたいでおばあさんの隣にはレジのようなものがありBARのカウンターのようになっている。
しかし品揃えは他のところに比べすごい商品の数だ。
値段は少し上がるが他のところよりはマシだと思い何か買おうかなと商品を見る。
ふむふむ・・・・・・へぇーこんなものもあるんだー・・・・・・・・ハッ!?こうしてはいられないんだった!急いで帰らないと!
俺はその店を出て行くときに
「失礼しましたー!」
といってその場を離れた。
おばあさんは温かい顔で見送ってくれた。
一方その頃、宿では・・・・・・・・・・・・
「ギュウー」とお腹がなってソファーに仰向けになって枕にしゃぶりついている十香がいた。
すると十香はゴロゴロと動いてソファーから落ちるが床でもゴロゴロしていた。
「シドーはまだなのか!」
と少し怒っている。
話を戻して・・・・・・・・・・・・
「はぁ・・・・・・はぁ・・・・・・」
俺はおかしいほどの速さで宿に向かっていた。
あと2分くらいで着きそうだ。
ようやく街中に入った。
この道の次の角を右折して150メートル進み、そこを左折して70メートルほど進むと俺たちの宿がある。
あと少し!
「あっ!あったやっと着いた!」
俺は急いで宿の屋根の下で水を落とし鍵を開けて宿に入る。
「はぁ・・・・はぁ・・・・・ただいま、おーい十香起きてるか?はぁ・・・・はぁ・・・・」
息を切らしながら靴を脱ぎながらリビングのほうを見る。
声はしなかったが廊下を歩いてそのままキッチンへ行きご飯を作り始めた。
キッチンからリビングを見てみると床に十香が仰向けで寝ていた。
まぁご飯のにおいで起きるだろうと思いながらご飯を作る。
買ってきたものは適当なのでとりあえずメニューを考える。
・・・・・・はっ!?俺はここで一つとんでもないことを考えた。
それは俺の所持アイテムを料理に加えれば良いということ。
何で俺はこんなすごいことを思い出さなかったんだろうと思いながらアイテムをキッチンに置く。
えっと今あるもので使えそうなアイテムは・・・・・・肉系かな、例えばマッドウルフの肉とか骨とか、骨は出汁に使えそうだけど時間がかかるしな。
あ!ステーキっぽい料理にしよう!
肉はあるしバターとビロッコリーがあるから多少の味付けと見た目にはなるだろう。
そんなこんなで今朝のご飯はステーキっぽい焼肉になった。
15分後・・・・・・・・・・・・
この家中には今ステーキの匂いが充満していてもうお腹がなって仕方がない。
「・・・・・・ん?なんだこの匂いは、とても旨そうな匂いがしてくるぞ」
十香が目を輝かせながらようやく目を覚ました。
「すまないな十香、いつもよりご飯が遅れたから今日はステーキだ!」
「おお!?そうであったか!遅れたことは許してやるから早く食べるぞシドー!」
というわけで俺は十香に許してもらい、いつもより1時間ほど遅い朝ごはんを食べ始めた。
このあと俺は買いそびれた回復ポーションを買いに行く。
十香は一人でレベリングをそこら辺の草むらでしていてもらう。
昨日の夜、回復液を塗ったがまだ全回復はしていないし、これからの為にも回復ポーションを俺と十香で3つずつ計6個を買うことにする。
多いように感じるがボス戦で最前線になるとこれくらいは必要になる。
俺と十香は左翼側を担当するが左翼側と右翼側の相手は雑魚なのですぐに最前線になることが多い。
そのため人数も少なく、左翼と右翼で8人という少なさ。
最前線の人たちは26人で第一層の時に比べてかなり人数が減った。
その最前線で一番活躍している人があの ”黒ずくめの男”(通称ビーター)
情報によれば彼は今、第七層のボスのレアドロップアイテム(防具)タライアントアーマーを身に着けており、武器はキルブレッドを装備しているらしい。
どれも第10層並みの強さを誇る装備でそれを更に強化したものを装備しているらしい。
レベルは27でどうすればそこまでレベルを上げるのかがみんな分かっていない。
まぁあの人はソロプレイヤーらしいからクエストやダンジョンを行きまくってるんだろうけど。
それにしても上がりすぎではないだろうか。
そう思っているうちにあの市場に来た。
うーん回復ポーションは・・・・・・・お!あった。
値段は5000コルというアホみたいな値段だった。
今の所持金は40000コルで6個買えなくはないが8割以上がポーション消えていくのでこれからにとってはとても困る。
ここは他のとこに比べて安いからよかったがこんなに高いとは思はなかった。
だが仕方がない。
俺はポーションを6個から4個に減らして所持金の半分を支払うことにした。
早速ポーション一つを使い全快になってから十香のところへ向かう。
十香とは同居する際にフレンドになったので地図を見ればすぐに位置が分かる。
今十香がいるところは第八層の迷宮区の奥で十香が俺がいなくても攻略できるようになったところだ。
うーん、危ないような気がするんだけど大丈夫かな。
といってもやはり少し心配なので俺は早歩きで十香のところに向かう。
激しい戦闘の音が迷宮内に響き渡る。
十香は第八層の迷宮内で最も経験値がうまいがまた攻撃を喰らったらゲージが一気に黄色にまでいくといわれているトーラスに一人VS多数では確実に勝ち目が無いからそこに行くには複数人でいくようにと攻略会議でいわれていたが十香はそれを聞いたなかったらしく今十香はそのトーラスと一人VS3匹という状況でとてもやばい状況である。
「くっ!!」
十香は攻撃をせず防御に集中していた。
無理に攻撃をして相手からの攻撃を2発も喰らえば死んでしまうからだ。
しかし防御といってもやはり少しずつではあるが十香のHPゲージは黄緑に達しこのままでは数分で死んでしまうであろう。
だがその時!
相手はバカなことに十香めがけて同時に攻撃をしてしまったせいでお互いの剣がぶつかり自ら怯んで隙を作ってしまった。
相手の攻撃に怯んでいた十香はそれを見逃さなかった。
「はああぁぁ!!!」
十香はトーラス2匹めがけて一気に走り出しはらわたをエグり斬った。
2匹は体力がなくなり消えたがまだ1匹が残っている。
しかし今の十香ではそんな事は造作でもない・・・・・・わけがないが3匹から1匹の違いは全然違う。
その時十香の脳裏にある考えが出てきた。
そう、十香はトーラスの行動パターンが分かった。
その行動パターンとはまずトーラスは攻撃するときに少し後ろに下がり一拍おいてからジャンプして全体重を乗せて攻撃してくるという簡単なこと。
そこで十香はトーラスがジャンプした瞬間に右に避けて背後に回り背中に一本の太刀傷を入れるという作戦を考えた。
早速トーラスが後ろに下がった。
十香はタイミングが良すぎると一瞬疑ったがかまわずに相手の攻撃を避け背後に回った。
「はああぁ!」
十香はサンダルフォンを勢いよく縦に振ろうとした時トーラスの尻尾が両足首に巻きつき十香は体勢を崩し地面に強く叩きつけられた。
「くはっ!」
どうやらトーラスは十香が作戦を考えていたのが分かっていたようだ。
十香は足を強く縛られ立ち上がる事ができない。
トーラスはそれを利用して十香の頭をワールソードで突こうとしている。
十香は激しく抵抗するが無意味だった。
トーラスのワールソードが十香の顔に向けられた。
十香は死を覚悟した。
もともとここに来たのは自分でこの状況になったのも自分のせいなのだと。
十香は目を瞑り今までの人生を振り返った。
目からは涙があふれ出た。
――――――――――パキィン
迷宮内に金属が割れたような音が響いた。
十香はまだ生きていた。
十香は目を開けた。
その目に映りこんだ光景はこの世界でも普通はありえない光景だった。
トーラスが真っ二つに斬れた光景
あのトーラスが真っ二つに切り裂かれる事なんてあるのだろうかと十香は不思議に思った。
と同時に誰がしたのかが気になった。
トーラスが消えると十香は目を大きく開いてトーラスを斬った人物を凝視した。
すると十香はその人物が誰かはすぐに分かった。
背は少し小さめで体格は華奢な体つき、赤色のマントを羽織っていて髪はロングでブロンドの色をしており、耳元の髪を後ろに結んでレイピアを手にしている。
そうトーラスを真っ二つにした人物は彼女、《アスナ》だった。
十香はアスナのことを少しではあるが見たことがある。
第二層に続く扉に歩いていくとこだ。
アスナは十香のほうに振り向き、
「大丈夫?怪我はない?」
とても優しそうな顔でこちらを向いた。
十香は嬉しくて涙が出てきそうになったが必死に涙が出てくるのをこらえた。
十香は涙を拭き立ち上がりながら、
「あぁ大丈夫だ その、なんだ、助けてくれてありがとう」
と笑顔で返した。
「そう、それならよかった」
アスナのずっと後ろのほうからからなにやら声が近づいている。
それもなにやらイヤーな気がする声が聞こえる。
「おーいアスナ何をそんなに急いで・・・・・・ってこの子はなんだ?」
走ってきたのは今、全プレイヤーに知れ渡っている噂の元ベータテスターでありチーター並の強さを誇るプレイヤー、いや《ビーター》のキリトだ。
十香はあのときのことをしっかりと見ていたので走ってきたのがキリトだと分かると何か嫌いなものを睨めつけるような顔をした。
「えっとこの子は・・・・・・・そういえば名前を聞いてなかったわね」
「十香だ、よろしく頼む」
十香は下の者を見下すような言い方でキリトとアスナに名前を告げた。
お久しぶりです、wasuです。
風邪を引いてしまい投稿が遅れましたが無事に風邪も治り投稿することができました。
『第五章 再会』 どうでしたか?
今回は少し長くなってしまいましたがご了承下さい。
『バカとテストと召喚機』は順調です。
それと番外編も出すことにしました!
少し早いですがお別れの時間となってしまいました。
それでは次回! 『番外編 1』 ですお楽しみに!