クレヨンしんちゃん&ジョジョの奇妙な冒険 ハリケーンを呼ぶ 綱玉の示す路(ロード) 作:パタ百ハイ
奴が今度作ったのは、両端に打撃武器の付いた、五メートル程の長さの棒、所謂『メイス』だった。
攻撃に移る前に俺は駆け出す。俺の能力の射程を考慮したんだろうが、あれ程の長さの武器は懐に入れば無力。スピードはこっちが上。屋上は美術室と違って障害物らしい障害物も無い。
『ミスター・ブライトサイド』はメイスを振るう。俺は一度立ち止まって接近するメイスの逆側に瞬間移動し、また走る。接近したら拳を握り締める。
当然あいつも対応しようとする。美術室で作ったナイフが手に握られている。それを振るってきたが、瞬間移動で回避した。そして今度はこちらが攻撃を放つ。
当たる前に脇腹に鈍痛が走った。それで動きを止めてしまう。その隙に逢坂はナイフを振り下ろしてきた。
瞬間移動で避けるが、また鈍痛が。痛みを堪え見下ろすと、メイスが脇腹に食い込んでいた。攻撃してきたのは無論『ミスター・ブライトサイド』。見ると、持っているメイスはへし折って長さを調節されていた。
打撃武器の付け根をへし折り、それを後方に投げて『軸』にして瞬間移動し、離れた。
「……これはあんたにとって想定内の行動か?」
「一応は。だけど後一〜二回攻撃出来ると踏んでいた。それで再起不能にするつもりだったんだが……そこは見誤ったよ。これは能力を駆使して戦いを潜り抜けてきた君と目覚めたばかりの僕の差かな?」
「俺の場合体質っていうのも大きいかな……それより、目覚めたばかりって今言ったが、あんた、『矢』に射られたのはいつだ?」
「今朝」
嘘……じゃないな。こんな嘘つく理由なんかないし。
だとすれば絶対に聞き出したい事が出来た。早くこの戦いを終わらせないと。
「距離を取れば大丈夫だと?」
メイスを加工して手裏剣やチャクラムを作り出し、投げつけてきた。『プラネット・ルビー』でそれを捌くも、その隙に奴は壁に接近しそれを打ち壊して大量の瓦礫を生み出し、大小様々の飛び道具を沢山作った。
無論これらの使い道はこの状況では一つしか無い。俺に投げるしかだ。そしてそうしてきた。
しかも投げてくる範囲が広い。これは俺の能力の特性を考慮した上でだろう。
『プラネット・ルビー』でそれらを捌きながら考える。この飛び道具はあくまでも『建物の一部を加工した物』で、どれだけ上手に使おうと有限だ。攻撃が途絶えた所で瞬間移動して接近し、奴を倒す。だが、あいつもこの程度は思い至っているだろうな。
飛び道具の後を追いかけるように、逢坂がかなり長い棒を持って飛び出してきた。くっ、選ばせる程余裕を与えてくれないか。俺の意識と身体よ。持ってくれ。
突き出た棒は俺の喉に命中し、俺の体は押されて鉄柵にぶつかった。棒はまだ喉から離れていない。
「勝った! 残念だったな、僕の体が射程から離れていたとしても、足元に転がっている飛び出してきた飛び道具なりを『軸』にすれ……ば……」
どうやら気付いたようだ。ここまで『俺の想定通り』だったのを。実際動揺してか棒に加えられている力が緩まった。
この機を逃さない。俺は棒を払いのけてそれを掴み、逢坂を目前まで引き寄せた。
「この為に僕の攻撃が来るのを分かっておきながら無防備で食らったのか?」
「つってもその後意識があるかどうかは完全に賭けだったけどな。それに槍とかだったら流石に能力使って避けてたよ!」
そうだったら気付かれていたかも知れないな。
この距離なら互いに殴れば相手に届く。諄いがスピードなら俺の『プラネット・ルビー』が上回っている。加工も間に合わない。
「さっきあんた「僕の勝ち」だって言ってたが、それ、俺の科白になったな」
「え……ひ……うわあぁあああぁあぁぁあああ!」
「ゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラァッ!」
瀬上除夜――逢坂を運んだ後、情報を聞き出し、帰宅。
逢坂氷雨――除夜との話を終えた後、破壊したり変形させたりした物を修繕した。
to be continued…
次回はみんな集まってお食事に行きます!