クレヨンしんちゃん&ジョジョの奇妙な冒険 ハリケーンを呼ぶ 綱玉の示す路(ロード)   作:パタ百ハイ

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お待たせしました。

『スウィートハート』戦、決着です。


藤方莓花(スウィートハート) その③

 落下した俺は右手で電柱の頭を掴み、胴体を電柱にぶつけて飛び降りた。右腕は痛いが外れてはいないみたいだ。

 あいつの前に立つ『亜人型のスタンド』に注目する。頭部は蛾で体毛は明るい茶色、腕はメカニックで、『スウィートハート』が擬人化したかのような姿をしていた。いや、『ハリケーン』や『イザベラ』と同じ……

 

「それが『スウィートハート』の真の姿……なのか?」

「『群生型』として分散させとったエネルギーを一体に集めたんがこの姿……いや、『人型』として纏まっとったエネルギーを散らしとったのが『群生型』やったのかもな。ウチにもよう分からん」

 

 これが奴のスタンドの『取って置き』か。しんのすけの必殺技をガードしきった点から『近距離パワー型』相応の頑丈さと腕力を持ってるみたいだな……だが……

 

「あんた等ももう察しとる思うけど、これやとウチから二メートルしか離れられんし、フィードバックもそのまま来るんよ。数匹潰されたとしてもダメージが無く遠隔操作出来る『群生型』のが有利やろうな……せやけど、似合ったメリットもあんねん。『スウィートハート』!」

「ごぶっ!」

 

 俺の内臓にダメージが来て喀血した。

 

「分かったやろ! 『群生型』でこれやるには配置に気を使わんといかんけど、この姿なら目で狙い定めればええだけやからな! 出力も桁違いやで!」

 

 ……後一撃食らえば病院行き、いや、最悪死ぬな。低周波音も使えるだろうし、四方へ同時に放つ事だって出来るだろうな。出来ないのは本体のいる方向か。自分の能力と言えど能力からして無効にはならないだろうし。

 

「しんのすけ、あいつに向かって突っ込んでくれ。正面だ」

『囮か?』

「全力で安全を徹する。だから頼む」

「ブ、ラジャー!」

 

 気の抜ける返事をして、しんのすけは刀に姿を変えた『ハリケーン』を握ってあいつへと駆けていった。遅れて俺も走る。向かうのは藤方の右側。

 

「……こんな見え見えの作戦にうかうか引っ掛かる思ったんか? ウチも随分なめられたもんやな」

 

 俺の方へと体を向けて、『スウィートハート』を前に出して殴りかかってきた。その攻撃は瞬間移動で避けられたが、すぐに移動位置に顔を向けられ、低周波音を食らってしまった。その隙に『プラネット・ルビー』は転ばされ腹を踏みつけられた。勿論俺も地面に仰向けになり、腹に痛みを感じる。服で分からないが、足の形に凹んでるな。

 しんのすけは……足を止めてるか。

 

「わざわざあんたが接近してきたのはしんちゃんにウチを叩かせる為……あんたの能力は回避や不意打ちに打ってつけやしな。ウチに攻撃して対処させとる間にしんちゃんが……途中で勘づいて攻撃したとしてもあんたが避けさせればええし。どや? 当たらずとはいえ遠からずやろ? せやけどこうしてしまえばあんたは要となる瞬間移動は制限される……あんたの能力、自分に触れとるもんは個別に移動させる事は出来んのやろ? 振り払う? 出来んやろ? パワーはウチの『スウィートハート』のが上。しんちゃんに能力使うにもあんたの移動はあんたの周り。そして中心にはこの通りウチがいる。瞬間移動すれば……分かるわな」

『しんのすけ逃げるぞ! もう勝ち目はない! 除夜の事は天命だと思って諦めよう! 奴の本命は除夜でお前はどうでもいい筈、逃げれば追わないだろう!』

「ちょっと……除夜のお兄さん」

『我が身大事だ! 第一お前が傷付けば私も傷付くんだぞ!』

「そっちが本心なのね……」

 

 あの猪は後で覚えてろ……。

 

「俺の『プラネット・ルビー』は……俺自身の頭上や真下へは瞬間移動出来ない……」

「何やねんいきなり自分の能力の解説始めて……」

「まあ聞けよ三人共。俺の移動はあくまでも『周り』に限られる。移動の際高度はある程度変えられる。これは俺を『軸』にした場合も同様」

「だから何を……『頭上』……『真下』……!」

 

 上を向いたか。察しがいいな。『プラネット・ルビー』の移動の基点は俺。今みたいに身体が横になってれば、『俺の真上』に移動させる事は出来る。

 今回はやってないけどな。

 

「何や? 何もおらへんやん」

「当たり前だろ。『能力』自体使ってないからな」

 

 そして俺達の勝ちだ。

 上を向いた事で出来た確かな隙を、しんのすけは見逃さない。刀にした『ハリケーン』を持って接近し、俺を踏みつける足へと突く。『スウィートハート』は刀を蹴り上げる。『俺を踏みつけていた足』でだ。

 圧迫が無くなったと同時に飛び上がる。藤方は振り返ったがもう遅い。既に振るわれてる俺の拳は、顔に激突してこいつをぶっ飛ばした。

 

「ちょっ……女の子の顔にグーパンって……」

「先に手を出してきたのはお前だ。一歩間違えたら死ぬかも知れないのに加減は出来ねえよ」

「せやな……ウチが……負けただけ……か……」

 

 藤方は気を失い、『スウィートハート』も消えた。

 

「ほっとくのも何だし、こいつ交番に連れていこう」

『それは構わないが解っているだろうね』

「……何を?」

『救いの料に決まってるだろ。友達価格で一千万円ローンも可』

「てめえ俺を見捨てるつもりだったろうが! 聞いてたんだぞ!」

 

 厚かましい事を抜かす『ハリケーン』に文句を言うと、俺の携帯が鳴った。みさえさんからだ。

 

「もしもしみさえさん? しんのすけなら俺が……」

『除夜君! しんのすけに代わって!』

 

 切羽詰まった様子だった。何かが起きたのか? そう思いつつしんのすけに携帯を手渡す。

 

「どしたの母ちゃん?」

『大変よ! パパと幼稚園の先生達が襲われて大怪我しちゃったの!』

 

 To Be Continued……

 

 

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