IS インフィニット・ストラトス ~天翔ける蒼い炎~ 作:若谷鶏之助
多数の黒い無人機による襲撃騒動から一週間が過ぎた。各専用機持ちの活躍により、被害は最小限に食い止められたが、イベントの中止や一部損壊した施設の修理もあり、IS学園は未だ騒動の渦中にあった。
そんな中、現在学園内の第一メインアリーナでは多くの生徒がぞろぞろと集まっていた。授業というわけでも、公式のイベントが行われるわけでもない。行われるのは、「模擬戦」である。通常、ただの模擬戦でメインアリーナが使用されることはまずないが、今回は特別である。
「ね、今日はどんな試合になるかな?」
「きっといい試合になると思うよー」
生徒たちがこんな会話をしながらアリーナのゲートをくぐっていく。アリーナを満員にするほどではないが、客足は試合開始を目前にしても途切れることはなかった。
今日行われる試合は、とあるペア同士のタッグ戦。――更識簪、ラウラ・ボーデヴィッヒペアと、天羽翔、セシリア・オルコットペアの試合だ。
「緊張しているのか?」
第一アリーナのピットで、ラウラが簪に尋ねた。ラウラの質問に、簪は苦笑して、少しと答えた。
まさか、このように注目されることになるとは思っていなかったから。ラウラは「まあ、そうだろうな」と笑みを零した。
「しかし、驚いたぞ。貴様が試合がしたいと言い出したときは」
「……いっぱい訓練したのに、試合でそれが見せられなかったのが残念だったから」
簪が刀奈との和解をし、戦闘に関する始末書を書き終えたあとに一番最初に行ったのは、署名を集めることだった。
未だに打鉄弐式で公式戦に出場した経験が無い簪。紆余曲折の果てに中止となってしまったタッグトーナメントの代わりとなる公式戦を行いたいと考えていた簪は、打鉄弐式制作チームに協力を仰いだ。制作チームはそれを快諾、簪の署名活動は一年生のみならず、黛薫子たちを通じて二年生へ、布仏虚を通じて三年生へと広がった。簪以外の一年生専用機持ちも簪の意向を強く支持し、主に一組専用機持ちの面々の打診を受けた織姫千冬が教師陣への協力を仰ぎ、そして姉である更識楯無も、生徒会長という立場の下最大限のサポートを行った。いつの間にか学園の清掃員や事務員なども巻き込んで広がっていた結果、あっという間に署名が集まり、一週間と経たずに理事会に要望書を提出するに至った。一度は中止にしたイベントを再開するのは対外的にもあまり好ましいことではないため、完全な再開とはいかず、あくまで模擬戦という体で一試合のみが行われることとなったが、放送や観客も加わった上に第一アリーナで行われるのだから、事実上の公式戦と言っても過言ではなかった。
対戦相手は、先の襲撃の際受けた機体のダメージ量を考慮、そして何よりも簪とラウラ二人の強い希望を受けて、天羽翔とセシリア・オルコットのペアが選出された。翔とセシリアがそれを快諾したことで、今日のタッグマッチは実現した。
「弐式の制作チームの皆には感謝だな」
うん、と簪は右手に通った水色の指輪を見て頷く。
「本当に、ずっとお世話になった」
ここ二ヶ月ほど、多大なサポートをしてもらった。そのことへの感謝は、尽きることは無い。簪が署名を集めたのは、弐式制作チームのためでもあった。心血を注いで完成させたチームの機体の晴れ姿を、何としても見せたかったのだ。
彼らは昨日打鉄弐式の最終調整を行い、今は観客席で試合開始を待っている。チームの皆にいい試合を見せたい、と簪は思っている。
ラウラがピットの時計を見て、そろそろか、と立ち上がった。
「頃合だ。……準備はいいか?」
「うん。万全」
機体の整備も完璧、何より、簪のモチベーションは最高潮だ。ついに実現した試合、しかも翔たちと。それでテンションが上がらないわけがなかった。簪の返答に、ラウラが不敵に笑った。
「さあ、時間だ!」
ラウラがレッグバンドからシュヴァルツェア・レーゲンを解き放った。簪も右手の指輪から空色の装甲を呼び出し、全身に纏った。
ラウラがカタパルトに脚部装甲をセットしたのに合わせ、簪もカタパルトに両脚を乗せた。
「行くぞ!」
「うん!」
ラウラがピットが飛び出す。簪もカタパルトのボルテージを上げ、第一メインアリーナの大空へと飛翔する。
『さあ、特別マッチの選手が入場しました!』
山田真耶アナウンスと共に二人がアリーナに登場すると観客席からわっと歓声が上がった。
――二ヶ月ほど前、簪が自力で打鉄弐式を組み上げて飛び立ったときは一人だった。それが今はどうだ、今は多くの人に見守られ、そして隣には最高のパートナーがいる。簪が入学したときには考えもしなかった変化だ。
(――きっと、みんなのおかげ)
仲間に支えられ、ここまで来た。それは誇ることであっても、恥じることなんかじゃない。自分を愛し、認め、背中を押してくれる仲間たちの存在が、誇らしくないわけがない。
開始前に所定の位置についた簪とラウラ。目の前には既に翔とセシリアも待機していた。試合開始まであと少し。相手のチームを見据えながら、簪は大きく深呼吸した。
『今回の見どころは、何と言っても対戦成績一位を誇る天羽くんと、二位のボーデヴィッヒさんを擁する両チームがどのように二人を活かしてくるかですね、織斑先生』
『そうだな。相方の二機も高い後方支援能力を持っているが、特に専用機を受領した更識妹の実力は未知数。どうなるか分からん』
放送席から真耶と千冬の言葉が聞こえる。
それを聞いたラウラが放送席に振り向き、ぱあっと顔を輝かせて大きく手を振った。
「この声は織斑教官だ!教官!教官ー!」
『……織斑先生だ、何度言ったら分かる。そのまま試合開始のブザーを鳴らされたいか?』
「……うぐっ」
ラウラがバツの悪そうに前を向いた。間の抜けたやり取りに、どっと会場に笑いが湧いた。
「……カッコ悪い」
「……う」
ヘコむラウラをクスクスと笑いながら、簪はハイパーセンサ―で観客席を見回した。
一夏、箒、鈴音、シャルロット……これから戦うライバルたち。
薫子、フィー、京子……いつも力を貸してくれる、制作チームのメンバーたち。
四組の担任の教師に、放送席の山田先生と織斑先生。
それから、本音……公私を問わずそばにいてくれる、無二の幼馴染。
そして――。
「頑張れー! 簪ちゃーん!」
大きな声で応援してくれる、最愛の姉の姿が。怪我を押して、応援に駆けつけてくれていた。
(もう。恥ずかしいよ、お姉ちゃん……)
右手を突き上げて、左手にメガホンまで持って。周りの人がドン引きしているほどの熱烈な応援が、たまらなく愛おしい。
目の前を見れば、大好きな人と、魅力的な
(……そうだ)
一言、言っておかなければならないことがある。簪は反対側のセシリアにプライベート・チャネルを繋いだ。
「あら、更識さん。どうしましたの?」
「オルコットさん」
「はい?」
「私――」
小さく笑顔を見せながら、簪は。
「私、負けないから」
「…………」
簪の宣戦布告に、セシリアは驚いたように少し眉を上げた。しかし、すぐに笑顔を見せると、
「ふふ、受けて立ちますわ。……
「……!」
初めて呼んでもらった名前と、高貴で温かい笑顔。同性の簪がドキリとするくらいの魅力的な笑顔だった。
「よろしく。……
簪は精一杯の反撃を試みた。が、セシリアの表情は変わらない。
……強敵だ。
「どうかしたのか?」
笑顔で睨み合ってるのを不審がったのか、翔がズレた質問をセシリアに投げかけた。セシリアが呆れを隠せない様子で、「何でもありませんわ」と返す。
翔のあの鈍さは、おおよそ完璧に近い彼の数少ない弱点であろう。
『それでは、間もなく試合開始です!』
アナウンスが聞こえて、空中ディスプレイに表示された数字がカウントダウンで減っていく。
小漫才を終えた両ペアは、真剣モードになって試合開始に備えた。
翔は機体のスラスターを起動、ウィングスラスターが展開され、蒼い燐光がアリーナに舞った。
以前、あの大きな蒼い翼に包まれたこともあった。その翔が今、対戦相手となって目の前にいる。今の簪には、それがとても尊いことのように思えた。
簪が息を整えた――刹那。
『試合、開始です!』
ブーっと試合開始のブザーが鳴り、決戦の幕が切って落とされた。
「――行くぞ、簪!」
「うん!」
ラウラの前方ブーストに合わせ、簪も打鉄弐式のスラスターを点火した。
目の前には、蒼い装甲をした機体が二機。大切な人たちが見つめる最高の舞台で、最高の相手と戦える。
(私、忘れない)
この誇らしさ、高揚、緊張感……全部が、最高の一瞬だった。
しかし、簪は気づいていない。この最高の瞬間は、これからの人生に幾度となくある「最高の一瞬」の一つに過ぎないことに。
そう、簪の学園生活……姉と、仲間たちに囲まれた賑やかで、慌ただしくも充実した学園生活は、始まったばかりなのだから――。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
簪とラウラとの試合を終えた俺は、学園を出て日の沈む街へ繰り出していた。
いい試合だった。互いに全力を出し、しのぎを削りあって勝利を目指した。あれだけの試合を終えて、勝敗を気にするのは野暮というものだろう。結果などどうでもいいことだ、ラウラが簪を引っ張り、そして簪が会長との確執を乗り越え、俺に持てるすべてをぶつけてきた。十分だろう?
今頃、専用機持ちの皆は全員で食卓を囲んでいるはずだ。無論俺も誘われたが、今日は学園の外に用事があるからと断った。
で、その用事は何かというと。
「……ここか」
目的地である高層ビルに到着した俺は、まず何階だったか忘れたがそこにある衣服の貸し出しを行っている店舗に向かった。
店に入ると、店員の女性が「いらっしゃいませ」と声をかけた。教育が行き届いた挨拶を受け、俺はポケットから招待状を出した。
「ここに行くのに正装が必要だと聞いたので」
「はい。……少々お待ちください」
対応した女性が一旦店内のカウンターに戻り、別の店員に何か話をしている。その女性は、すぐにこちらに戻ると、
「お客様、お手数ですが、一度招待券を確認させていただいてよろしいですか?」
「これでいいですか?」
「はい、失礼します。天羽翔様ですね……では、今日は無料でお貸しいたします」」
「はい?」
無料? 何故だ?
「インフィニット・ストライプス編集部の黛様より、既にお代金は頂戴しております」
「……なるほど」
素晴らしいサービス精神だな。報酬は惜しまないところは黛先輩にそっくりだ。
心の中で礼を言いつつ、受け取った服に試着室で着替えた。鞄はコインロッカーに預け、エレベーターで最上階のレストランへと向かった。
気づけば外はもう暗い。高層ビルのエレベーターから見える夜景は、幻想的だった。キーン、とベルが鳴り、エレベーターが開いた。レストランの入り口で、例の招待券を見せた。
「いらっしゃいませ。……天羽翔様ですね、お連れ様がお待ちです」
もう来ているのか。何だ、遅刻常習犯の
店の中を通って、待ち人のところへと向かう。途中ちらほらと俺を見る目があったが、気にしない。やがて、予約されていた席が見えてくる。
「……待たせたな」
待っていた女性が振り返った。そいつは、トレードマークのメカウサミミを外して長い髪を纏め、特徴的な目元のクマがすっきりと消え、端正な顔を丁寧な化粧で彩り、開いたドレスで惜しげもなく豊満な胸元を見せる美女――もとい……
「――束」
篠ノ之束は、俺の姿を見るなり頬を膨らませた。
「遅いよしょーくん!」
「これでも一〇分前だ。許せ」
「ふーん! 私は三〇分前にここに座ってたんだからね!」
「早すぎるだろ……」
呆れつつ、反対側の椅子に座る俺。程なくしてドリンクが運ばれてきた。
束はシャンパンだが、俺はジンジャーエール。……日本では、まだ未成年だからな。
「じゃあ、とりあえず! 再会を祝して、かんぱーい!」
「乾杯」
いぇーいと、束が言うのに合わせてコツン、とグラスがぶつかる。それから、ジンジャーエールを一口煽った。……甘い。
「しっかし驚いたよー、急にしょーくんからディナーのお誘いが来たからさあ」
この前の取材で、丁度いい機会をいただいたんでな。ダメ元だったが、連絡がついたから誘ってみたのだ。
……しかし。
「驚いたはこっちのセリフだ。気合い入りすぎじゃないのか」
正装し、目のクマとエキセントリックなウサミミをオミットした今の束は、どこからどう見ても絶世の美女にしか見えない。現に、近くの男共が釘付けになっている。
ズボラ王篠ノ之束を知っている俺からすれば、ギャップだけで飯が三杯は食えそうだぞ。
俺が皮肉をたれると、束はへへーんと胸を張った。
「どう? びっくりした? この天才束さんが本気を出せばこのくらい簡単なのだ!」
「普段からそれをしていればザンネンな天才などと言われずに済んだものを」
「普段からなんてメンドクサイからやらないよ! これは、しょーくんだけに見せると・く・べ・つ」
「気色悪い」
「酷い! 相変わらず酷い! でもそこがいい!」
「ウルサイ、少し黙れ」
そんな下らないやり取りをしているうちに、コースは前菜、サラダ、スープ、パンと進んでいく。
今日はフレンチのフルコース。普通に来たら財布が寂しくなるようなお値段だが、今回はタダだ。味は文句のつけようがなく、俺は舌鼓を打ちつつ自分の中のレシピと照らし合わせて味わった。
「しょーくんさ、体質はそのままなのー? 治ってないならこの束さんのグラマラスボディで――」
「遠慮する。余計なお世話だ」
「即答ぅ……。傷つくよ束さんでも」
「大体束には触れられるだろうが。……これでも少しはマシになったんだ」
「おお? それは束さんのナイスアイディアのお陰だなあ?」
「黙れ。入学当初毎日死にそうだった俺の生活を労わった発言をしろ」
「大変だったようだねぇ。これでも最初の方は心配でさ、しょーくんの心拍数をモニタリングしてたんだよ? グラフを見てスカーンと上がるとき大抵女の子と接触したときでしょお?」
「お、お前っ、そんな恐ろしいことを……!? プライバシーの侵害だぞ!」
「何を今更恥ずかしがってるのさ~、私としょーくんの仲じゃない☆」
「意味深な発言はやめろ。……今はやってないだろうな?」
「やってないっていうかできないんだよねぇ。元々蒼炎のシステムを介してやってたことだからさあ。蒼炎が完全にしょーくんのものになってからは全然モニタリングできない!」
「残念がるな。俺は心から安心している」
「……ははぁん、さては心拍数が上がるの、知られたくないんだなあ? 知られるとマズいことでもあるのかなぁ?」
「……さあな」
「あ、目逸らしたね今! 図星だ!」
「ナンノコトダ」
ときに笑い、ときに怒り、ときに呆れながらも、会話は途切れず、コミカルなやり取りは食事中ずっと続いた。
楽しくないと言えば嘘になる。束との会話が楽しくなければ、俺はきっと何年も前に束の元から去っていただろう。
夏以来の、保護者との会話。どこか満たされたような感覚の中、俺は「あること」を切り出すタイミングを伺っていた。
結局、食事の最中にそのタイミングを見つけることはできず、いつの間にか俺たちはレストランを出て、降りるエレベーターに乗っていた。
「今日は楽しかったねー! 素敵な晩餐だったよー」
「……ああ」
静寂。……エレベーター内は、二人だ。今しかない、と直感的に悟った俺は、気づけば口を開いていた。
「束」
「何かなしょーくん?」
「――前の無人機、あれはどういうつもりだ」
心持ち口調を強め、俺は束に迫った。束は、笑顔のまま表情を崩さないが、無言。
「あの黒い機体、すべて無人で稼働していたな。疑似骨格を搭載し、
「…………」
無人であるが故に常軌を逸した火力、機動性、耐久性。そしてISの絶対防御を無効化してくれる。それだけでも十分すぎるほど異常だが、何よりも異常なのは――。
「――あの機体、
学園による後の解析で分かったことだが、使用されていたコアは、厳密にはISのものではなかった。駆動やエネルギー伝達はISとほぼ同一だったが、肝心のコアが、ISとは全く別のものだったのだ。
束以外に、あんなものが作れるとは考えられない。なら、必然的に犯人は束ということになる。しかし、束の行動は矛盾している。
「IS学園を護れと言って俺を学園に送っておきながら、何故IS学園にあんなものを送り込んだ! しかも、絶対防御を無効化してくるようなものを!」
「…………」
「こんなときに限って黙るな、答えろ! これは俺とお前だけ問題じゃないんだ! これは、俺の仲間たちにも―ー!」
「しょーくん」
それまでだんまりだった束が、俺を呼んだ。さっきまでと変わらない、笑顔で。
「しょーくんは、知ってるよね。ISを操縦するとき、一番大きな力になるものを」
「……知っている。心だ」
「そう、操縦者の心。まあ、正確に言うなら操縦者の意思。ISにも意思がある。その操縦者の意思とISの意思、二つが合わさったとき、ISは最も高い性能を発揮する」
「…………」
「意思が無いものは、所詮偽物ってことだよ。機械でISを動かしたって、たかが知れてるんだよ」
束の言葉がエレベーターの中で反響する。
要領を得ない――少なくとも、今この場にいる俺には理解できない。
「意思なきISは、ただの機械さ。……それは、『VA』も一緒」
「V、A……?」
聞いたこともない単語だった。
「VA……何だ、それは、聞いたこともない」
「…………」
「黙るな! 何故教えてくれない!」
訴えかけても、束が動じることはない。まるで、言うべきことは言ったような……。
「何故だ、何故――」
「あ、着いちゃった」
エレベーターは一回に到着し、無情なベルが鳴った。
「残念。今日は時間切れみたいだねー」
ドアが開くなり、束は足早に出口へ向かっていった。ととと、人を避けながら、俺から遠ざかっていく。
「ま、待て束! まだ話は――」
「あ、しょーくん!」
追いかけるとき、束が振り向いた。
「今日は楽しかったよー! ディナー誘ってくれてありがとー!」
「束、待ってくれっ!」
「あ、そうだ。最後に一つ」
束はもう一度だけ振り返り、俺に言った。
「――この前は偽物だったからよかったけど、本物が来たときは、どうするのかな? それは、ちゃんと考えておかないとね」
「……!?」
――しょーくんと、しょーくんの大切なお友達のためにもね。
束はそう言い残し、夜の街へと消えていった。まるで、魔法にかけられたように。
「束……」
束との、久しぶりの再会。信じたかった保護者を信じることもできず、知りたかった真実を聞き出すこともできず……俺はただ、暗く雲の残った夜空を見上げていた。
今話をもって第十五章終了となります。ここまで読了いただいた皆様、大変ありがとうございました。
第十六章投稿開始日は未定ですが、なるべく早くスタートさせたいと思っています。その際は、通常通り活動報告Twitter等で告知させていただきます。
これからも『天翔ける蒼い炎』をよろしくお願いします。