世界創生を宿す者   作:斗真

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今回もよろしくお願いします!


第1章 旧校舎のディアボロス
変な場所に飛ばされまして


(おーい?起きろー!創世!)

 

誰かが僕に語りかけてくる。

 

「う、うーん?」

僕は目をぱちくりさせながら言う。

 

「さっきまで変な人と変なところにいたんだよな?やっぱり夢だったか?」

そんなことを呟く。

 

すると僕の中から

(変な人で悪かったな!?ふん!)

拗ねたような声がしてきた。

「な、なに!?」

 

(君の中で世界を観察するって言っただろう?それにさっきまでのは夢ではないぞ。)

 

それは僕の夢に出てきた真っ白い人の声と瓜二つだった。

 

「え?夢じゃなかったの?」

 

(うん。そうだ。君は1度死んでいる。)

 

「本当の事だったのか…」

 

そう言いながら周りを見回すが木ばっかでここが何処だか分からなかった。

信じられないが自分が生き返ったという事実を受け入れ、僕の中の人に聞いてみた。

 

「あのー?ここどこですか?」

 

(ここ?北欧の森だけど?)

 

え?北欧?

 

ヨーロッパって事?

 

えーーーーー!?

何でそんなところに?

早く森から出て大人の人に事情話して日本に帰らなきゃ!

 

(いやその言いづらいんだけどね?ここからは出れないんだよねーとか?)

 

はい?

 

(ここはそのー過去でね?)

 

過去?

 

(手違いで…過去に連れてきちゃって…)

 

なら元の時間に戻してくださいよ!

 

(その制限の内容で世界の危機を救えって半強制的に誓わせでしょ?)

 

まさか…

 

(そのまさかで明日…世界が壊れちゃうかも知れないんだよねー。この危機に遭遇しちゃった以上救わないと創世死んじゃうんだよねーあはは…)

 

ソウナンデスカー。タイヘンデスネー。アハハ。

 

って力の使い方を知らない僕に世界を救えと!?

 

(うん。)

 

いやいや無理ですから!僕死んじゃいますから!

 

(まぁ…その今回は私の手違いと言うこともあるし今回だけ私が力をかしてあげるからさ!)

 

ほ、本当ですか!?

 

(うん。だからその戦いになったとき創世の体を少し貸して貰うね。)

 

お願いします。

 

(まぁ、まだ戦いまでに時間があるから、少し創世の力の説明をしよう。)

 

うん。

 

(創世の力はどんな力も自分で創れて自分の力にする能力だよ。)

 

それって最強じゃない?

 

(だから5回という制限を付けたんだ。あとその能力の名前は創生《クリエイト》っていう名前だから。)

 

なんでも創れるのか…

 

(まぁ、今の創世にはまだ能力は使えないだろうけどねー。それにいつまでも私の能力に頼ってはダメだよ?18歳になったら私の能力を使うと少しずつだけど君の生命力を奪っちゃうんだよ?)

 

そうだった。でも18歳を超えたあとどうやって戦えばいいの?

 

(創世には元々魔法力があるみたい少しだけね。朱乃を助けようとしたとき実は瞬時加速っていう足に魔法力溜めて一気に放出する技を使ってたみたい。)

 

確かに僕の足の速さじゃ守れなかったかも。

 

(魔法力は特訓でどうにか出来るとして、体術とかは修行しなきゃね!)

 

僕頑張る!

 

(うん!頑張ろう!私も出来るだけ手伝うよ!)

 

ふあー…少し眠くなってきた。

 

木の下に移動する。

 

僕が寝ている間に戦いが起きたら僕の体勝手に使って良いからね。

 

そう言いながら僕は目を閉じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・サーゼクスsaid・・・

 

 

 

 

 

今僕の目の前では有り得ないことが起きている。

 

堕天使、天使、悪魔の戦いの最中に突如現れた二天龍は、魔王、聖書の神をも圧倒する力で戦場を混沌とさせた。

 

純血の上級悪魔達は赤子の手をひねるかのように二天龍の戦いのオーラで消滅させられた。

 

上級天使達も同じようだった。

 

魔王と聖書の神は一時共闘しこれ以上の被害が出ないように二天龍を止めようとしていた。

 

だが二天龍には魔王と聖書の神の力さえも通用していなかった。

それ程までに二天龍の力は凄かった。

 

その戦いを見ている天使、悪魔、堕天使の中にはこの世の終わりだと叫ぶ者までいる。

 

空間さえも壊れ始めていた。

二天龍の戦いの余波によって。

 

その光景はまさに世界の終わり。

 

二天龍を抑えていた聖書の神と魔王は既にボロボロであった。

 

絶望の雰囲気の中、一人の仮面をつけた子供が二天龍の方に飛んでいった。

 

その場に居た者達は目を疑った。

 

聖書の神や魔王が苦戦していた二天龍を圧倒していた。

それも二天龍のオーラを宿しながら。

 

このままいけば仮面の少年は二天龍を倒してしまうだろう。

救われた…と思うと同時に恐怖も湧いてきた。

 

聖書の神さえも魔王さえも二天龍さえも退ける力だ。

 

それが私たちに向いたらとてもじゃないが抗える暇さえないだろう。

 

だから私たちは仮面の少年の力に恐怖を抱きながら二天龍を倒しているじっと見る。

 

勝負はすぐについた。

二天龍が気を失った。

 

その隙に聖書の神は命の力を掛けて二天龍を封印した。

 

それを見届けると私たちはすぐに仮面の少年を包囲した。

もし敵対したら勝てるとは思わないがそうしなければならなかった。

 

これから世界に仇なす者かも知れないからだ。

 

私は問う

「あなたは何者ですか?」

 

 

「私は人間ですよ?それと私はあなたたちと敵対するつもりは今はありませんよ。」

とオーラを弱めながら仮面の少年は言う。

 

その行動に少し安心しながらも警戒したまま問う。

 

「あなたは世界を救った英雄です。私たちについてきてくれますか?」

 

「嫌です。」

仮面の少年は答える。

 

「何故です?」

 

「……」

仮面の少年は私の問いに答えることなく。

 

両手を広げたかと思うと彼は体から強烈な目眩ましの光をだした。

 

目が普通に戻った時。

仮面の少年の姿はなかった。

 

すぐさま仮面の少年の探索を行ったが彼の痕跡は1つも無く私たちの前から完全に消えていた。

 

また彼とは会うような気がする。

 

次会った時世界を救った英雄は

この世界を破壊する者になっているかも知れない。

 

だが今はその用な事は忘れ

世界を救った英雄に感謝しよう。

 

 

・・・サーゼクスsaid out・・・

 

 




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