MÄR - メルヘヴン - 竜殺しの騎士   作:魔女っ子アルト姫

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024話

カルデアからレギンレイヴ城へと帰還したメル、希望の一行が戻ってきた事で城で待っていた人達は一気に沸き立ち戦士達の帰還を喜ぶ。がそんな中酷く慌てた様子のエドが走ってくる、その表情に浮かんでいるのは焦りと驚き。

 

「み、皆様大変で御座います!!」

「如何したんだエド?」

「其処にチェスの駒を名乗る男が!!」

「何っ!?」

 

突然のチェスの駒がいるという知らせ、襲撃しに来たのか理由は定かではないが何らかの理由で来たのは間違いないだろう。

 

「子供たちと~!!!遊んでおります」

「「「「「だぁああ!!?」」」」」

 

待っているとか暴れていますという言葉が来ると思っていたのかメルの一同は思わずズッこけた。よく見てみれば子供たちは笑顔でチェスの駒を名乗る謎の男と遊んでおり危害を加えられている様子は一切無い。どうやら本当に遊んでいるだけのようだ。

 

「な、何者だお前!?」

「んっやっと帰ってきたか~待ちくたびれたよ。まっ子供たちと遊んでたから楽しかったけど♪」

「え~?もっと遊んでよ~」

「はっははごめんね」

 

子供たちの頭をなでてこちらに向き直る男、黒い身体にローブを羽織り舌を出した骸骨の面を付けている。だがその声は酷く穏やかで近所の子供好きの面倒見の言いお兄さんという言葉が見事に当て嵌まるような雰囲気を醸し出している。

 

「ナナシってどの人かな?その人に会いたがってる人がいるんだけど」

「ナナシは自分や、伝言ご苦労はん骸骨仮面さん」

「俺は13星座(ゾディアック)のアッシュ。そして俺が戦いたいのはギンタ君、君さ」

 

13星座、つまりこの男もナイトクラスの内の一人。ラプンツェル並の実力者という事になる、そしてキャプテンであるギンタと戦いたがっている所を見るとかなり自信があるように思える。最後に子供達に手を振って消えていくアッシュ、これからは奴と戦う事になる。気を引き締めて掛からねば。

 

 

そして翌日

 

「おはよう御座います、皆さんよく眠れましたか?」

「あんまり~………(スノウ)」

「一睡も出来てねぇよ、文句あるか?(ギンタ)」

「ずっと女の子のこと考えてましたー!(ナナシ)」

「………一晩中ドロシーの相手してて寝てねぇよ……(ジーク)」

 

メルの主力、全く眠れてないという事態、思わずポズンも呆れてしまう。ジークはディアナに洗脳されかけたという事で少しでもディアナの力が残っていないかというチェックという名目のイチャつきが原因で全く眠れていないっというかドロシーが眠らせる気がなかった。

 

「今回より私ポズンがダイスを降らせていただきます、宜しくお願いします」

「イカサマしたら殺すからな」

「す、する訳無いじゃないですか!(やる前で良かった……)で、ではっ!!」

 

少々言葉を濁らせてからサイコロを上へと投げたポズン、太陽に重なってから地面に落ちたサイコロは数回バウンドしてから出目をあらわにした。5と1。

 

「5対5、フィールドは砂漠フィールドとなります!ではいでよチェスの駒!!」

 

フィールドと人数が決定しまずは相手となるチェスの駒のメンバーを呼び出すポズン、そしてARMによって出現してチェス、だが現れたのは少々小太りな少女と不気味な表情と風貌をした男。明らかに二人、5人ではない。

 

「二人しかいねぇじゃねぇか!!!」

「ぎゃあああ!!!そんな筈はぁあああ!!!??」

 

二人しか居ないので思わず思わずポズンを踏みつけるギンタ、そんなギンタへと少々焦った様子で声を掛けるジャック。指を指す先には先日も子供たちと遊んでいたアッシュがまた子供たちと遊んでいた。

 

「おっとごめんね、これで三人。そして四人目のキャンディスね」

 

アッシュが指差す先にはボンデージファッションを身に纏ったグラマラスで仮面を付けた長髪の女性がいる、その耳にはナイトのピアスが付けられている事からアッシュと同じく13星座のメンバーだと思われる。そして最後の5人目は最後になったら出てくるとのこと。

 

「んでこっちのメンバーは、勿論俺ギンタ!」

「俺も行こう」

「俺もだ」

 

まずギンタ、ジーク、アルヴィス。メルの主力となっているメンバーの参加に周囲の人たちの期待と安心の声が響く。彼らならきっと勝ってくれると信じている、そして4人目はナナシ。最後の一人ジークが出るという事でドロシーが前に出ようとするがそれをスノウが止めた。

 

「ちょっとまさか出る気なの?砂漠よ砂漠、相性的に悪いわよあんたと」

「んっ!!」

「………ハイハイ解りましたって、どうぞご自由に」

「は~い!後私~!!」

 

最後にはスノウがドロシーの意見を押しのけて参加を決めた、メルのメンバーも出揃いポズンがアンダータを発動させようとした瞬間周囲の空気が死んだ。ギャラリーの人々が口をパクパクとさせながら白の屋根を指差した。太陽に近い位置には深い闇があった。チェスの駒、司令塔ファントム、再びそれが姿を現したのだ。

 

「良くここまで来たね君たち、ルークも半端なビショップも出さないよ。ビショップの中には最もナイトに近い三人がいるんだけど」

 

ファントムの視線の先には小太りな少女と妖しげな魔術師のような男がいる。

 

「そこに居る二人はね、その三人の中の二人なのさ。ナイトに最も近い三人のうちの二人。そしてナイトが三人、全員ラプンツェルなんかより強いから、頑張ってね♪」

「ファントムッ♪」

 

ラプンツェルより強い、その言葉を身に刻み戦いを如何進めるべきか考えようとした瞬間黄色い声が上がった。それはナイトの一人、キャンディスが上げた声だった。仮面を外した下に合ったのは眼帯を付けているとはいえ綺麗な女性の素顔であった。そしてファントムを見た瞬間に彼女の顔は始めたような笑みを浮かべ喜び始めた。

 

「わ、私頑張るからね!頑張ってファントムのために戦うからね!」

「うん、頑張ってねキャンディス」

「うああああ!!うん頑張る~!!がんばるぅ~!!」

 

「………頑張れよジーク」

「っておいまてよギンタ俺がやるのかあの女と!?」

「ジーくん♪あの女の身体見てへんなこと考えてないよね♪」

「えっいやドロシーの方がセクシーとしかって何言わせるんだよ!」

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