Charlotte ~時を超える想い~   作:ナナシの新人

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生徒会活動日誌は全て、奈緒(なお)視点になります。
飛ばしていただいて問題ありませんが、心情と共に物語の補完している部分もあります。



生徒会活動日誌 1

 生徒会活動日誌~。

 最近サボりがちだったんっすよねー。さて、久しぶりに記録をつけますか。

 

 関内学園との試合の後、あたしはある事を考えていました。それは、どうやって宮瀬(みやせ)さんの能力を聞き出すかです。

 初めて出会ったあの日、殆どの質問をはぐらかされてましたし。

 寮への帰り道を、乙坂(おとさか)さんを加えた三人で歩いていると、乙坂(おとさか)さんが彼の能力について話題を切り出してくれました。

 これには、ナイス! と心の中で賛辞を贈りました。いや~、声に出しそうになって危なかったなー。

 ですが結果は......やはりというべきか、彼は答えをはぐらかしました。

 ま、答えるわけないっすよね。あたしは自分なりの見解を述べましたが......めんどーなヤツだなー、なかなかボロを出しません。ですが「半分正解」ということは、あながち的外れではないということでしょうか。

 しっかし、あの化け物みたいな成績と運動能力が努力の賜物ってマジなんすかね? 甚だ疑問です。

 なんてことを話しているうちに、併設マンションの到着。何とか引き留める方法を考えないと。咄嗟に思いついた、夕食の買い物を口実に時間を稼ぐことに成功。店への道を歩いていると、自炊するか訊かれました。特に隠すことでもないのでたまにすることと、普段はお弁当で済ますことを答えました。

 その時に思い付いたんすよ。胃袋を掴んでしまえばいいと! それで、イチコロっしょ!

 スーパーの前で別れを告げられましたが、ここでもなんとか引き留めることに成功しました。何はともあれまずは、メインの肉! 選んでいると「ごきげんですね」と言われました。

 当たり前っじゃないっすか! 肉、最強っしょ!

 ですが、ここで思わぬ人物と遭遇しました。乙坂(おとさか)さんの妹、乙坂(おとさか)歩未(あゆみ)ちゃんです。一人で買い物に来たといっていましたが......。警備員なにやってんすかね!? 一人で帰らせるのは危険と判断し、一緒に帰る事を約束しました。ひとまず一安心です。

 

 歩未(あゆみ)ちゃんとは別々に別れ、買い物を再開。肉をカゴに入れていると野菜は買わないのかと言われました。野菜を食べろとしつこく言われてたのでしかたなく買いましたけど......あいつはあたしの父親かっ? まあ、あとでケーキを買って貰える事になったのでいいですけどー。

 

 買い物を終えて歩未(あゆみ)ちゃんと合流。一緒にあたしたちが住居を構える併設マンションへ。

 宮瀬(みやせ)さん、自然に歩未(あゆみ)ちゃんの荷物を持とうとしました。最初は断られていましたがあたしのフォローで受けとることに成功。

 右手にあたしの買い物袋、左手に歩未(あゆみ)ちゃんの買い物袋を軽々と持っていますが、重くないんすかね?

 

 帰る途中で洋菓子店に立ち寄りました。スーパーで約束したケーキを買うためです。歩未(あゆみ)ちゃんは遠慮してましたが......『歩未(あゆみ)ちゃんの手料理』を条件に納得して頂けたようです。

 

 しっかし、歩未(あゆみ)ちゃんの『自分の手料理でいいのか』という問に『歩未(あゆみ)さんの手料理がいいです』と間髪入れずに答えるなんて.........ひくなっ!! まったくキザっすねっ。女たらしもいいところです。

 何はともあれ無事に歩未(あゆみ)ちゃんを乙坂(おとさか)さんの元へ送り届けることが出来ました。

 歩未(あゆみ)ちゃんは、勝手に買い物に行ったこと、遅くまで帰らなかったことを怒られてしまいましたが、あたしと宮瀬(みやせ)のフォローで許してもらえたようです。

 しっかし歩未(あゆみ)ちゃんは可愛いなー。あたしの妹にならないっすかねー? 今度、歩未(あゆみ)ちゃんに頼んでみましょうっ。

 

 あたしの部屋へ着くと少し待たせて着替えを済ませました。

 さて、こっからが本題です。着替えをしながらどのように引き込むか考えてました。

 心の苦いですが『歩未(あゆみ)ちゃんの料理は食べられて、あたしの料理は食べられないのか』と歩未(あゆみ)ちゃんを利用させてもらいました。

 

 ごめんね。歩未(あゆみ)ちゃん、ナイスです!

 

 ひとまず引き込む事に成功。

 料理を作っている途中で『うわぁ......』と聞こえましたが何でもないといわれましが、

 

 あれは何だったんでしょう?

 

 

 集中していたのか、出来ましたと声を掛けると少し驚いたようです。

 その様子にエッチな画像でも見てたのかと尋ねると『はい、そうですよ』と無駄に爽やかな笑顔で返事が返ってきました。

 どうやら本業の作業のようっすね。

 

 さて手料理を振る舞うなんて少し緊張しましたが美味しいといってくれたので安心しました。

 肉料理は任せてください! タレが決め手なんすよ! 

 

 食べ終わると洗い物を申し出られました。引く気は無さそうでしたので分担して作業する事にします。

 あたしが食器を洗い、宮瀬(みやせ)さんが拭く。二人でやると早いっすねー。星ノ海学園に転校する前は自炊していたと言っていたのでやはりなれてるんでしょうか。手際がいいです。

 

 洗い物も片付き買って貰ったケーキを食べていると、彼はパソコンを片付けに行きました。時計を見たら20時を回っていたので、おそらく帰る準備をしているのでしょう。

 ですが、まだ話を聞き出せていないので引き留めるため、あたしも部屋へ向かいました。

 部屋に入ると彼は部屋の隅に置いてあるギターケースを見ていたようです。あたしは、兄のギターであることを説明しケースを開きギターを取り出し見せました。

 あたしは、兄が帰ってくるまで綺麗にしておきたい事を話すと彼は手入れを申し出ました。

 

 出来るのですか? と尋ねると『はい』と答えが返ってきました。

 あたしが、ギターを手渡すと宮瀬(みやせ)さん手慣れた様子で手入れを進めて最後はチューニングまでしてくれました。

 見違えるくらい綺麗になったギターを見たら、ちょっと......まったく、何でもできるんっすねっ。 

 

 そのあとは買って貰ったケーキを二人で食べました。

 いやー美味しかったなー! まぁ~彼はつらそうでしたけどっ。

 

 今日は、結局話を聞き出すことは出来ませんでしたが次の機会には必ず聞き出してみせます! 

 今日のところはこれで終わりにしましょう。

 

 

 

 

 ――追伸。

 あの人がギターを手入れしている姿はまるで小さな頃にいつも見ていた兄がギターを手入れしていた姿とダブって見えて。すこし懐かしさを感じた気がしました。んー......。さて、今度こそ終わりにします。

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