信じる正義   作:WRB

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それぞれの日常


第10話

---ルフィ side---

 

「おーい!俺も連れてってくれよ!」

 

 

爺ちゃんに無理やり連れてかれて

俺は今山賊のところにいる

海兵になんかなりたくねーし

なんで山賊のとこに住む事になったのか

まるでわかんねー!

俺は山賊ってやつが大嫌いだ!

あいつらと同じ山賊なんて一緒に居たくない!

 

今俺が追いかけてるのはエースっていって

俺より前に爺ちゃんに連れて来られたやつだ

山賊のとこに居たくなかったし

エースが出かけるみたいだったから

ついて行こうと思ったんだけど

エースは俺を置いてどんどん先に行っちまう

 

ここはフーシャ村じゃないし

いつも一緒にいたカイもいない

いるのはエースと山賊達だけ

今の俺は一人だ・・・

一人は嫌だ!

 

エースは動物みたいな速さで山を駆け上っていく

俺も必死で追いかけるけど

坂から転げ落ちたり、川に落っこちたり

エースみたいに全然走れない

顔を上げるともうエースはすげえ遠くまで行っちまってる

 

追いつける気がしないけど

時々立ち止まって、こっちを振り向いたりしてる

エースは付いてくるな!みたく言うけど

優しいやつみたいだ

 

もうここで暮らすしかなくなったんだ

今頼れるのはエースしかいない

 

また何回かつまづいてるうちに

とうとうエースは見えなくなっちまった

 

でも待ってろエース!

きっとお前と友達になってやるからな!

 

 

 

 

 

 

---カイ side---

 

ハッハッハッハッ

 

 

まだ時刻は早朝

ようやく空が白み始めたかな、という時間帯

カイは海辺を走っていた

海から吹く潮風がうっすら汗ばんだシャツ越しに

体を程よく冷やしてくれる

 

村内に入ると、ちらほら開店準備を始めている者もいる

漁に行っていた魚屋の主人もその中の一人だ

 

 

「おはよう!カイ今日も精が出るな!」

 

「おはよう!ギョルさん」

 

 

数日前から日課になっている早朝トレーニング

フーシャ村の新しい日常になっている

カイはすれ違う村人達に挨拶を交わしながら

いつかの崖の上を目指す

 

ランニングの終点になる崖の上で

次は筋トレに入る

始めた頃は頻繁に圧し掛かる筋肉痛で

店の手伝いなどに支障をきたしていたが

それも慣れたもの

今ではそれを微塵にも感じさせなくなる程

体が順応してきている

 

 

フッフッフッフッ

 

 

腕立てから始まり、腹筋に移行

カイが思いつく限りの筋トレを行い

地面に大の字になって体を休める

 

5歳には過酷にも思えるトレーニングをしている

カイではあったが

次第に順応してきている自身に

思わず笑みを浮かべる

『強くなってる』

その事実がカイのやる気に繋がっている

 

ガープに言われた『覚悟』

未だに出来てないが

『いつか』その『いつか』の為に

鍛錬は欠かさない

ルフィが傍に居ない今

自身の体を鍛えるしかできない

 

無論、逃げと取られる行為なのかもしれない

だがフーシャ村で暮らしているカイに

その覚悟が出来る環境がないのもまた事実

 

カイは知らず知らずのうちに

自身がとれる最善を選んでいた

 

クールダウンも終わり

家へまた走って戻るカイ

また今日も変わらない一日が始まる

 

 

 

 

 

 

---マキノ side---

 

ガープさんと話したカイは

様子がハッキリと分かるほど変わった

 

呼び方が『僕』から『俺』に変わっただけじゃなく

朝や、店の手伝いが終わった後

一人で出かけるようになった

 

異常なほど汗をかいて、体も汚して帰ってくる

母親として何をしているのか気にならないと言ったら嘘になる

でも、あの子は活き活きとしているし

なにか危険な事をしている素振りもないから

あの子が自分で打ち明けてくれるまで

そのまま放っておこうと思ってる

 

ガープさんが言っていた

『自分が進むべき道』

あの子はきっと、その答えを自分なりに見つけはじめているのかも

 

そのキッカケに自分がなれなかった事に多少の悔しさはあるけど

息子の成長を喜ばない母親なんていない

 

カイ

うんと悩みなさい

それで躓いたっていいの

そうやってみんな大人になっていくんだから

 

でもルフィが居ないからか

時折、寂しそうな様子もある

その辺りはまだ子供なんだな、と

微笑ましくもある

 

ガープさんにルフィがどこに居るのかは聞いている

そのうち、ルフィのところにカイを連れて行こう

きっと喜んでくれるわ

 

あなたが何を目指しているのかまだわからないけど

母さんはいつも応援してるからね

 

 

 

 




お待たせしてしまって申し訳ありません
なんとか納得できる形になったので投稿しました

その割りに文字数少ないですね・・・
やっぱり作者は日常回が苦手なようです

また次回もお待たせしてしまうと思いますが
気長にお待ちいただけると嬉しいです

ではまた次話でお会いしましょう



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