私立グリモワール魔法学園~Another story   作:風飛の丘

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独自解釈、独自設定により原作を大切にされている方はご遠慮下さい。主人公はオリ主 不定期投稿
各専門用語については後書きにて補足します。
誤字、脱字等ありましたらご了承下さい。




グリモア 第18話 神宮寺 初音編

「よー 転校生、暇してるか?」

「暇じゃなくてもクエストいこうぜ! 近くに魔物が出たらしくってさ」

 

2時限目が終わり、教室を移動しようとしていると突然、神宮寺 初音に声を掛けられクエストに誘われた。

 

何か面倒事になりそうな気がするぞ……

 

「そんな嫌そうな顔しなくてもいーじゃん」

 

どうやら顔に思いっきり出てたらしい。

 

「何か無ければ、あんたは自ら進んでクエストに行くタイプでは無いだろう? 何かあるのか?」

 

「何で? アタシ自らクエストに出るはずがない? ふーん、良く分かってるじゃん」

「実はうちの開発局から面白いものを手に入れて、それの実地試験をやろーと思ってさ」

「自分からJGJに貢献しよーなんて、神宮寺一族だろう?」

 

「俺は良いけど沙那は? 良いっていってるのか?」

初音の護衛兼メイドの沙那が、そんな危険な事を了承する訳が無いと思い確認してみた。

 

「沙那? 沙那はダメダメ! 見つかったら怒られる」

 

「なら、だめじゃないか!」

 

「だから内緒なんだよ。見つかる前に出かけるぞー」

 

「…………初音、う、後ろを……」

 

「何だよ。まったくー。怖いもんでも見た……」

初音が後ろを振り向くと、いつの間にか沙那が立っていた。

 

「初音様がどうしても行かれるなら止めませんが、私もご一緒させて頂きます」

 

「お、おぅ いいぜ……」

 

「それでは、私もクエストを受注しましょう」

 

□□□

学園北部の洞窟

 

「いやぁ、しかし突然声かけて悪いなぁ~」

「そして、これを見ろ! クックック、なんだと思う?」

 

「銃? 見たいだけど何かあるのか?」

 

「ジャジャーン! JGJが開発した新型対ミステック用護身兵器!」

「その名も【ジンライSP-MJ706】だ!」

「国連が正式採用しているジンライシリーズの最新作!すげーだろう」

 

「良く分からんが凄いのか!」

最近、何とか魔法や魔物の事は分かってきたが、それ以外には疎いのだった。

 

「……指揮官用の護身用ピストルの強化版だと思っていいぞ」

 

「いやぁ~、くすねてくるの大変だったんだぜ。まぁ協力者がいるんだけどな」

「アタシと気が合う開発者が、たまぁ~にプロトタイプや量産前のを横流ししてくれんだよ」

 

「初音様、後で詳しくその話を聞かせもらいます」

 

「え! ……しまった! やっぱり沙那を連れて来るじゃなかった……」

 

「まぁ、ともかくだ! 今回、アンタを誘ったものこいつの為なんだ、どれぐらい使えるか試して見ないとな!」

 

「それじゃ、まぁ実地テストといくぜ。アタシのお眼鏡にかなうかな?」

 

そんな事を言いながら初音は洞窟の奥へ進んで行く。

 

 

「JGJインダストリーが魔物と戦う兵器を作っているのは有名だと思うぜ? 知らないのか……」

 

「その辺りは疎いんだよ!」

 

「そっか、なら教えてやる! 何せ業界シェア27%だかんな。国連軍から傭兵までウチの兵器使ってない所はそうはないんだ。ぼろ儲けな企業だぜ」

 

「そんなに売れているのか」

 

「でもさぁ~、それだけ売れているってことは、それだけ壊れている訳だ!」

「もちろん使い手が死んでる事もある。前線で多数の犠牲が出ているって事だろう! 相当な数字だ」

 

「兵隊さん達が、がんばって戦ってくれているからウチらは学園生活を満喫できると言う事だな」

 

初音から聞いてJGJの事分かったが、それ以前に初音は本当にお嬢様だった事に気がついた。

余りにも、お嬢様らしく無くて…… 冗談だと思っていたのだ。

 

そんな事を思っていると前方から一匹の魔物が現れる。

 

「ヘドロの塊? スライム見たいな形状をしているな…… 動きは速くない」

 

「初音様、わたくしが」

沙那は初音の前に出ようとするが。

 

「沙那、手を出すな」

 

「ちょうど良さそうな来た! お前達は手を出すなよ! このジンライの威力を試すから」

 

そう言って初音は銃を構え、銃弾を数発撃ち込む。

 

「うーん、もうちょいかな?」

さらに数発撃ち込むと魔物は霧散していった。

 

「うーん…… なんか期待はずれな威力」

「これならアタシが魔法使ったほうがまだマシだぜ?」

「つっても 大抵、魔法の方が兵器より強いからなぁ」

 

学園の授業でも習ったな、魔物に対して一番有効なのは魔法だって……

 

「数発で、あれだけの威力があれば上出来か?」

「魔法使いは強いんだよ! 実感してるかどうか知らんけどさ」

「覚醒したら筋力は強化されるし、兵器を携帯する必要がない」

「しかも銃弾とか違って、攻撃リソースが回復するだろう?」

「オマケに魔物に対して一番効率がいい武器が魔法だ。な、できすぎだろう?」

 

「確かにそうだな」

 

「入学したときにエロウサギが言ってたこと、よーく覚えてるよ」

「魔法使いが魔物と戦うのは運命だってさ」

 

「一番、それを実感してるのがたぶんアタシだ」

「兵器売りつけている会社の人間…… そして魔法使い……」

 

初音は段々とヒートアップして来た。

 

「これぐらいしか効果ないのに、めちゃ高価な代もんだなんだぜ」

「そりゃ、魔法使いが頑張らなきゃいけねーよなぁ」

「だからさ…… アタシ、魔法使いだろう?」

「わかるんだ、きっと学園を卒業して軍に就職して前線で死ぬほど戦って……」

「んで、5年くらいもてば御の字かな? 才能ねーからさ」

「そんなに長く生きられねーなら、将来考えてもしょうもねぇだろう?」

 

「初音様! 私が命に変えてもお守りします」

今まで黙って初音の話を聞いていた紗那だったが、流石にその話だけは聞き流す訳にはいかなかったようだった。

 

「沙那、そう言うのはいい! 死んだらお前は、お前の人生を生きればいい! はれて自由の身だぜ」

 

「こればかりは、譲る気は御座いません」

 

「あぁ~ もーい! そん時にでも考えればいいさ! 取りあえず残りの魔物を退治しようぜ」

 

ちょうどその時、またスライム状の魔物が3体ほど現れた。

 

「1匹づつ、相手しようぜ」

 

「はい、畏まりました それでは失礼します」

沙那は突然、スカートめくり上げその中からマシンガンを出す!

 

え!? あれってスカート中に入る物なのか?

 

その際、沙那の白い太股があらわになる…… かなり際どい所までめくり上がって下着が見えそうな程だった。

思わず見とれてしまい目を反らせなかった。

 

「来栖様、はしたない所をお見せして申し訳ありません」

 

「いや…… 素敵なものを見せて…… な、何でもありません!」

 

沙那と一瞬、目が合い…… 冷たい視線を感じた…… 殺されるかと思ったぞ。

 

「あははは、お前ら面白過ぎだ! まぁ、沙那が気になるならアタシに任せておけ! その前にあれを何とかするぞ!」

 

初音の言う通り、先ずは魔物を倒さなければならない。

 

バスターカノンを具現化させ、グラビティシェルを3個展開する。

「それぞれ、動きを止めるから止めを刺してくれ!」

 

「任せておけ!」

「畏まりました」

2人は返事と同時に攻撃準備をする。

 

目前の驚異をそれぞれが排除して行く。

 

流石に、このクラスの魔物には遅れは取らない2人だった。

 

「あー 壊れちまった! まだ耐久、信頼には難ありだなぁ」

 

「アタシもこの銃と同じだな…… 信頼性に難ありの兵器な訳だ」

「先が無いからさ、今を楽しく生きたいわけ! いたずらとかしてさ~」

「ホント、みんな何であんなに能天気なんだろうな?」

 

初音から見た学園生徒はそう見えるらしいが、個人的にはそれぞれが悩みながらどこか? 折り合いをつけて頑張っていると思っている。

 

「みんなに教えたろーかな? 前線が悲惨な状況だって、そしたらアタシと同じになるかな……」

 

厳しい目で初音を戒める。

 

「冗談だよ。そんな悪趣味なことやんねーよ! 恨まれるの嫌だもん……」

 

「ならいいけど、無暗やたらに他の人達を煽るなよ」

 

「分かってる」

「さて、残すはボス討伐だぜ! 気合いてチャチャっと倒して帰るぞ」

 

沙那も一緒に頷き、洞窟の奥を目指す。

 

時折、魔物が現れるが沙那がスカート中からバズーカや手裏剣、ライフル、刀剣などを出し、魔物を蹴散らして行った。その度に沙那の太股を見てしまうが、不可抗力だと思う事にした。

 

□□□

洞窟深部

 

洞窟の奥にたどり着くど、そこには5メートル級の泥の塊が目に入って来た。

良くみると只の泥の塊では無く、その泥の塊には1つだけ大きな目が付いていた。

 

スライム型の亜種なのか?

 

こちらに気づいた魔物は体の一部である泥の塊を急に飛ばして攻撃をしてきた。

 

「避けろ、危ない!」

 

まだ距離があり、油断していた訳では無いが不意をつかれた。

 

隣にいた沙那を庇う為、沙那に飛びつき地面を転がる。

「痛ってて…… あれ? 何で暗い」

取りあえず急いで体を起こすが…… そこには沙那の白い太股と黒い下着が見える。

 

とうやら転がった際に、どうした事か? 沙那のスカートの中に頭を突っ込んでしまったらしい。

 

沙那は何も無かった様にスカートを直し立ち上がる。

「来栖様、そのままスカート中に入って頂いて良いですよ? 異空間に飛ばしてあげますから!」

 

さらっと、怖い事を言ってけど……

 

「ごめんなさい そんなつもりは…… 事故です! わざとでは無いです!」

 

「あはは~ ほんとお前ら笑わせてくれるぜ!」

「目の前に強敵がいると言うのに、のんきなもんだ!」

 

「笑えないぞ……」

 

「では、この件はまた後で!」

沙那はスカートの中から携帯ロケットランチャーらしき物を取り出し、ミサイルを放つ! 魔物が大きい為、簡単に命中するが体の一部を少し吹き飛ばした程度で、あまり効果が無い様子だった。

 

「流石にボス級、しかも表面が液状なので物理兵器が効き難い様です! ご注意下さい」

 

「沙那は下がってな。魔法でダメージを与えるから! 転校生行くぞ」

 

初音は金色の小型拳銃を具現化させる。

それに合わせ、自分もバスターカノン具現化する。

お互いに銃を扱う魔法スタイルだった。

 

「お! そう言えばその銃、良く見るとウチの疾風【SP-1120K】に似てるな。いい趣味してんぜ」

 

「参考にさせてもらったからな!」

バスターカノンの砲撃を放ち魔物の一部を削り取るが、すぐに液状の物質で塞がれてしまった。

 

「これならどうだ!」

初音は連続で魔力弾を放ち魔物に当てる。

体を突き抜けて行くが、やはりすぐに穴が塞がれてしまった。

 

「こりゃ 面倒だな! 地味に削って行けば勝てそうだが時間掛かるかぁ~」

 

魔物も黙ってやられている訳でも無く、泥の体を利用して大きな腕を作り殴りつけてきた。

 

「動きは鈍いが当たると危険だ! 気をつけろ」

 

「大丈夫だぜ。あんなノロマにはやられないぜ」

 

「ひとまず、攻撃を加えながら様子を見て行こう」

 

何度も魔物の攻撃を避けながら魔力弾やバスターカノンの弾で削っていく、それにつれて魔物の体も小さくなっている様な気がする。

 

時間が掛り過ぎる…… 仕方がないあれを試すか……

 

「初音、5分程1人で粘ってくれ!」

 

「何かやる気か? 任せろって」

 

練習中の魔法で時間も掛かるが、新しい魔法を試す事にした。

バスターカノンを再び構え、先端に魔力集めながら黒い魔力球をどんどん大きくさせて行く。

 

もっと大きく…… 魔物より大きいぐらいまでは……

 

さらに魔力を込めながら大きくして行く。

 

これがアイラ師匠と考えた最強の切札だった。

 

従来のバスターカノンで魔力球の弾を撃つのでは無く、魔力球を保持したまま弾を大きくして行く。

そして巨大な球体をコントロールし、魔物を丸ごと飲み込む事で巨大な殲滅範囲魔法となる。

 

魔力球の大きさも魔力を込めれば込める程、大きくなるので魔物数や回避などは意味を成さなくなる。

 

大袈裟に言えば、チャージする時間がさえあれば一撃で風飛市ぐらいは簡単に飲み込めるようになる大魔法だ。

 

「初音、チャージ完了だ! 離れろ!」

 

「うひゃー 何だよそれ」

後ろを振り向いた初音が驚きの声を上げながら魔物から遠ざかる。

 

「これで!」

巨大な魔力球をコントロールして魔物にぶつける。

 

魔物はその黒い球体の中に飲み込まれ消滅する。

 

「すげなぁ~ それ」

 

「まだ未完成だけど完成すれば一撃で魔物を消滅させる。沙那と同じ様に異次元に魔物を送るから霧散して他の場所に現れる事が無い」

 

「え! それって完全に魔物を消滅させて、この世界から消すって事か…… 魔物がいなくなる世界が作れるのか! 皆が幸せになる世界が……」

 

「あぁ、だから簡単に死ぬなんて言うな! 完成さえすれば、世界を救えるかも知れないから」

 

「ああ、そうだな…… そんな凄い物を見せられたら期待するしかねえよ……」

 

「2人ともこの件は黙っててくれないか、まだ公にする訳には行かないんだ」

 

「だろうな、そんなの世間に知られたら敵対勢力が挙って攻めて来るな」

 

「あぁ、だから内緒にしてもらえると助かる」

 

「了解だぜ」

「畏まりました」

 

「さて、魔物も討伐したし帰るか」

そう言って初音は歩き出す。

 

「来栖様、初音様の件ありがとうございます」

「これで、初音様にも希望が出来たと思います」

 

「そうなる為にも、頑張って魔法を完成させるよ」

 

「はい、よろしくお願いします。何かあれば協力させて頂きます」

 

「おーい、お前らが仲が良いのは分かったからさぁ。早く帰るぞ!」

先に進んで行った初音が大声をあげる。

 

「あぁ、今行く」

 

END

 




いつもお読みいただきありがとうございますm(__)m

何とか18話まで来ました。これからも頑張って行きますが2週間毎ぐらいの掲載を目指していきます。

2016/11/1 一部修正完了済み

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