私立グリモワール魔法学園~Another story   作:風飛の丘

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独自解釈、独自設定により原作を大切にされている方はご遠慮下さい。主人公はオリ主 不定期投稿
各専門用語については後書きにて補足
誤字、脱字等ありましたらご了承下さい。

次回、メインストーリーは最終話を投稿します。
後書きに記載済み。

ではどうぞ~



グリモア第35話 来栖銀河Ⅲ+日英編

やっと授業の半分が終わり、昼食を食べに食堂へ向かう途中、急に呼び止められる。

 

「少年ー お昼じゃ! 血を吸わせてくれー」

 

「嫌です!!」

 

「そ、即答じゃな! まぁ、冗談じゃから気にするでない」

「それで本題じゃ、週末は空いてるかの? そろそろ最終の詰めに入ろうかと思うんじゃ」

 

「大丈夫です。空いてます」

 

「ならいつもの裏山に集合じゃ」

そう言うと、師匠(アイラ)は先に食堂の方に向かって行った。

 

□□□

裏山

 

「さて少年、現状の確認を含め作戦を詰めて行くぞ」

裏山の一部に師匠(アイラ)が結界を張り、外部から遮断する事で内密な話や特訓が可能な場所を作っていたのだった。

 

「少年、使える魔法は4種類で合ってるか?」

 

「はい」

現在、自分の使える魔法はバスターカノンによる砲撃。その砲撃仕様から射撃仕様に変え球体を打ち出し動きを止めるグラビティシェルが最大6個までコントロール可能。また最近は、服部梓から教えてもらった近接用の魔法剣で戦う事が出来る。

そして最後の切り札である「 深淵(アビス)」で大量の魔物を倒せる。これが現在、使える魔法だった。

 

「こっちの根回しは、ほぼ完了じゃ。無駄に外部の者が口を挟んで来る可能性は無しじゃ。後は、移動手段の飛行機を何とかすれば南半球へも行けるぞ」

「無論、生徒会には今回の件と協力は依頼済みじゃから安心せい」

 

「いよいよですね」

以前から師匠と「深淵(アビス)」の特訓をしながら魔物を根絶させる計画を考えいた。

勿論、自分達だけでは作戦の実行は不可能なので生徒会に、選抜メンバーを出して欲しいと依頼をしていたのだった。

 

今回の作戦の大枠として、最終決戦場所は強い魔物が我がもの顔で闊歩している南半球を奪還する事。

しかしその前に、世界主要国にある各魔法学園との協力体制を作り、各々の魔物を倒しながら最終的に南半球へ大量の霧散した霧を送り込む。

各学園のある国の魔物が減少すれば、学園も安心して他の地域の魔物を積極的に倒しに行ける。そこで大規模攻勢をかけ南半球に一気に霧を送り込んで行き、それを殲滅する計画だった。

この作戦自体は、昔から提案されていたが実現不可能な作戦だった。

それは魔物は倒しても霧になり移動してしまい、時間の経過と共に再び実体化してしまうので、最終的に一箇所に集めてもどうしようもなかった。

せっかく集めて倒しても、また拡散させてしまうだけだからだった。

昔、霧を宇宙ロケットに詰め込んで宇宙に放り出す作戦もあったがコストの問題と、なぜか? 魔物はロケットを優先して破壊する行動を取る為に実現はしなかった。

 

しかし「 深淵(アビス)」の魔法があれば、一箇所に集めた魔物をブラックホールの中に吸い込み、次元の彼方へ送り込める。

もし地上に、幾ばかりの魔物が残ったとしても後で、個々に倒して行けば問題無いと考えていた。ゲートから湧き出す霧も最終的に「 深淵(アビス)」で排除するつもりだった。

その為に、どうしても手助けしてくれる仲間が必要だった。

深淵(アビス)」の発動時間は最低でも30分。その間にしなければならない索敵、牽制、打撃、護衛となる人材が必要不可欠だった。

この件もまもなく選抜が終わると言っていた。

 

「残りの移動手段は、神宮寺家に依頼するしかないか…… 神宮寺 初音、経由でお願いしてみます」

 

「うむ、それしか無いなじゃろうな。この件は仲の良いおぬしに任せるぞ」

当然、そのつもりだったので頷いて返事をする。

 

「では、各案件が決まりしだい最初の目的地であるロンドンに向かうとするかのぅ」

効率良く霧を南半球に送り込む為、北の方から魔物を駆逐していく算段だった。

 

 

□□□

ロンドン ネテスハイム学園

 

今回、選抜されたメンバーと俺達でロンドンに遠征するはずが、生徒会と初音の案でロンドンには修学旅行と言う名目で半数の生徒達が来ていた。しかしその名目のお陰で、飛行機の手配と手続きが簡単に出来たのだった。

 

そしてロンドンには、イギリスの魔法学園ネテスハイムがあり今回、交流する事はその後の備えには必要不可欠だった。

また日本の方も手薄には出来ない為、先発・後発組みに分かれて旅行する事になっていた。

尚、先発組みは生徒会より選抜されたメンバーが揃っていた。

 

「私はネテスハイム魔法学園主席代表、レティシア・ハミルトンだ。グリモワール魔法学園生歓迎する」

「そして、到着してすぐに悪いが大量の魔物がロンドン市内に出現したので、案内は少し待ってもらえるか? 先に片付けてくる」

自分達の到着を待って出現した様な気もするが、作戦を進めるのにはいい機会だった。

 

「もちろん。手伝うぞ」

生徒会長がレティシアに要望する。

 

「貴女らは客だ。我々に任せていろ」

 

「確かに客だが、同じ魔法使いだ。魔法使いの使命は人々を守る事だろう?」

 

「……分かった。協力を依頼する」

 

「薫子! 宍戸と服部に連絡を。敵の位置と情報収集を依頼してくれ」

薫子は頷き、すぐデバイスを取り出し各方面に指示を出す。

 

□□□ 

ロンドン市内

 

「俺はエミリアとレティシアと一緒に行動しようと思います。いいですか?」

例の作戦の事もあり念の為、師匠(アイラ)に確認を取ってみる。

 

「ある程度、市内に出現した魔物を倒したのち、魔物を誘導しながら市外へ出る。そこでまとめて叩くぞ!」

「最初は重要拠点防御じゃからあっちの代表と一緒に行動する方が何かと便利じゃろう」

 

「それと戦い方が異なる。せっかくだからよく観察するんじゃ。今後も他国の魔法使いへの理解が、必要にはずじゃからな」

 

師匠(アイラ)曰く、イギリスの魔法使いの戦い方はグリモワール魔法学園とは異なるらしい。グリモワール学園は生徒間の協調性、チームプレイを重視する。逆にネテスハイムの生徒はオールマイティを基本として個の強さ、その延長線にチームプレイがあるらしい。

 

□□□

 

「それでは来栖君。行きましょう! 安心して下さい。私が必ず守ります!」

エミリア気迫が伝わって来た。親友の弔い合戦でもあるとも言っていた。

 

「レティ! 来栖君! あれを見て、駅の方に魔物の群れが向かって行くよ」

 

「くっ、どこから沸いて出てるのだ」

それに答える様にレティシアのデバイスが鳴る。あちらの司令部の情報によると、どうやら魔物は地下から沸いて出ているらしい。

 

「全隊に伝達! かねての通達通り重要拠点に散開! 臣民に死傷者を出すな! 我らの誇りにかけて速やかに討滅するぞ!」

 

「……私がいない間に、ロンドンの守備プランが完成していたんだ」

エミリアは少し驚いた様子だった。

 

「これまでロンドンが襲われたことは無い。だがいつかあると予想して、以前から準備を進め完成したプランだ」

「女王陛下のいらっしゃるこの街を守る算段がないなど、許されることではない」

 

「うん。私達もさっきの魔物を追いかけよう! 駅を守らないと!」

 

「なら、先回りするぞ! エミリア、テンコ-セー、遅れるな!」

先回りする為、全力でレティシアの後を追い魔物より先に駅にたどり着くことが出来た。

 

「……コーデリアの弔い合戦だよ。ここは私に任せて!」

エミリアがレイピアを構える気合を入れ、魔物の群れを見つめる。

 

「卿だけで、あの数を倒せるのか? この状況で私は言葉を飾ったりはしない。卿では無理だ! 私がやる」

熱くなっているエミリアとは逆に、レティシアは冷静に言う。

 

「私もグリモアで遊んでたいた訳じゃない! それに…… コーディの弔いをさせて欲しい……」

 

「根性論を聞きたいのではないぞ? 賞賛はあるのか?」

 

「来栖君となら大丈夫!」

 

「……そこまで言うなら任せた! 討ち漏らした敵は、私が片付けるぞ」

 

「お願いする! 来栖君も支援は、魔力嬢渡だけでいいよ。私の今の力をコーディに見せてたいの……」

 

「了解。でも危険だと思ったらすぐ援護するから!」

 

「接敵まで30秒!」

レティシアの合図が来る。

 

「では行きます!」

エミリアのレイピアに魔力が集まったと思った瞬間、彗星の如く、一直線に魔物群れに突撃して行った。

 

「てやぁ! 大丈夫、行ける! 後ろには、来栖君とレティがいてくれる。一人じゃない! ブルームフィールドの誇りにかえけて! あなたを【送り】ます!」

 

 

「テンコーセー。聞いてるかも知れんが、ミスティックは人間から生まれる。無念の内に死んだ人間に霧が取りつく。少なくともこの国では、それが基本的な考えだ。あの中のどれかが、コーデリアかもしれない…… だから我々は、ミスティックを倒すことを【送る】と言うのだ」

いつでも加勢できる位置にいながらレティシアはエミリアの実力を観察していた。

 

「さて、そろそろ私も行こう。あまり時間をここだけに掛ける訳にはいかないからな。学園生だけで戦い続けるにはあまりにも相手が多い。国軍が到着するまで出来る限り街を破壊されないようにしなければならん」

 

「エミリア! 充分だ。卿の実力は分かった。だが卿の魔法では全部倒すには時間が掛かり過ぎる! 広範囲魔法の私に任せろ!」

 

「ここをさっさと片付けて、次に向かうぞ!」

 

「分かったよ!」

エミリアは魔物から距離を取り離脱する。

 

「貴殿らは、ネテスハイムを知らない…… ネテスハイムのレティシア・ハミルトンを知らない」

「ならば見ておけ。エミリアが私に実力を見せたように、私も何者かを貴殿に見せてやろう」

 

「全力で来い! 我が最強の魔法を手向けてにして、お前達の魂を滞りなく送ってやる」

 

「コーデリアよ。さらばだ!」

 

レティシアの周りに10丁のマスケット銃が現れると同時に各マスケット銃が連射を開始する。またたく間に魔物を霧に変えていった。

 

マスケット銃が連射可能だとは…… 魔法の銃弾といえ、凄い威力だった。さすがはネテスハイム最強の魔法使いだと実感した。

 

「よし、次の防衛に向かうぞ!」

 

「俺はここで別行動を取らせてもらうよ。ちょっとした用事があるんだ」

例の作戦を実行するタイミングだった。

 

「分かった。気をつけてね!」

 

「エミリアも無理するなよ!」

エミリア達から離れるとデバイス鳴る。

 

「来栖君、そっちに魔物が集まり始めているわ。気をつけて!」

臨時で設営された仮本部より緊急連絡が入る。それと同時に空から師匠(アイラ)が降りて来た。

 

「いよいよじゃな。選抜メンバーには連絡はしてある。後は、お主の号令待ちじゃ!」

 

「分かりました!」

デバイスの特殊回線で号令を発する。

 

「皆、最初の作戦だ! 問題は幾つもあると思うが切り抜けて行こう」

 

「オペレーション ラグナロク開始だ!!」

デバイスを通じて選抜メンバーに作戦開始を下す。

「了解!」

「分かりました!」

「任せて下さい!」

各メンバーからそれぞれ返事か返ってきた。

 

「さて、魔物も大分集まってきた様だし、逃げるか!」

 

「そうじゃのぅ。途中で捕まるではないぞ。最初からこけたら作戦が始まらんからな。まずは市内の敵を誘導しながら郊外じゃ!」

 

自分に魔物が集まって来る理由は不明だが、それを利用して一箇所に魔物を集める作戦だった。

 

「各場所に護衛もいるし、何より妾がおる。安心して囮になって来るんじゃ!」

 

「はい、では行きます!」

 

□□□

ロンドン郊外

「何とか、魔物を殲滅出来たな。お主の魔法以外で倒された魔物は霧になって南側へ向かうはずじゃ」

「この勢いで次は上海の学園に向かうぞ!」

師匠(アイラ)は、今の戦闘が大成功に終わり気分が高まっている様子だった。

 

END

 

 

 




いつもお読みいただきありがとうございますm(__)
次回で最終話を投稿する予定です。
書き始めて、2年近くなって来たのと時間が取れなくなって来たので、メインストーリーの方を終了させます。
今より亀更新になりますが、番外編を中心に投稿は続けて行きますのでよろしくお願いします。
時間があれば各話の加筆、修正もして行きたいな……
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