私立グリモワール魔法学園~Another story   作:風飛の丘

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独自解釈、独自設定により原作を大切にされている方はご遠慮下さい。番外編も不定期投稿しています。
誤字、脱字等ありましたらご了承下さい。

今回の番外編は日記として、桃世ももの視点で書いています。




グリモア 番外6 日記 編

ももの日記

 

6月15日

最近バイトが忙しくて日記を書く暇がなかったので、まとめて書いちゃいます。

 

今日の放課後、MOMOYAでバイトをしていて何気に店の入り口を見るとなんと! 来栖先輩がいましたよ。

 

今日は、とてもラッキーな日です!

 

先輩の姿を見かけるだけで、幸せになります。

 

それで、何か買い物かな? と思って声をかけに行きました。

 

2人きりになるチャンスです!

 

先輩の話だと、何か買い物しに来た訳ではなく新商品が入荷してるかな? と思って来たらしいです。

そこで、私はお薦めの品を先輩に見せる事にしました。

それは最近、巷で人気があるミリタリー時計です。

デジタル式時計、GPS、気圧差、温度、水圧を計る事の出来る完全防水のカッコいい時計です。

 

時計は木箱に入っていて、先輩に渡し一緒に覗きこむと……

先輩の顔が近くにあり、焦ちゃいましたよ。

キスできるぐらい近いんですよ!

そんな事は出来ないですけどね!

でも、半年分の幸運を使い切った感じです。

 

その先輩は真剣な眼差しで、時計を見てるんですよ!

その姿がカッコいいなと思って…… どうやら私、ずっと先輩の顔を見てたらしく、先輩に気づかれてしまいました!

 

「うん? 何か俺の顔に付いてる?」とか言われちゃいましたよ。

 

つい慌ててしまい「カッコいい……」と本音を漏らしそうなになっちゃいましたが、すかさず誤魔化しました! 本気で焦りまくりましたよ。危ない、危ない。

時計を見て満足した、先輩はまた何か? 新しい商品が入荷したら教えてと言って店を離れて行きました。

また先輩と2人の時間を作る為にも、新しい商品を取り寄せなければ!いけません。

 

そして先輩の後ろ姿を見送ろうと思って、店の入り口から顔を出すと…… ええぇー、廊下で智花先輩と2人きりで仲良く話をしているじゃないですか!

 

智花先輩と来栖先輩、端から見ると凄く良い雰囲気に見えるんです! 付き合ってるの!ってぐらいに。

 

智花先輩も先輩の事好きなんだ…… 女の勘ですぐに分かりました。負けてられません!

でも、そんな2人を見ていると悲しくなってきたので、自分に気合を入れ仕事に戻りました。

 

ファイトーですぅ 私!

 

 

6月16日

なんと! 昨日に続き、また先輩会うことが出来ました。

食堂で見かけたので、勇気を出して「一緒に食事しませんか?」と声をかけたら「いいよ」と言ってもらえました。

 

先輩はいつも優しいですぅ。

 

それで食券を買って、列に並んだ時に周りが混んでいて…… 先輩との距離が徐々に近くなって、嬉しくなっちゃいました。

 

隣に居るだけで、舞い上がり小踊りしそうになるのを我慢しちゃいましたよー

 

その時、偶然に私の肩が先輩に触れてしまったんです!

先輩の体温を感じて…… 体がふあふあしてしまいましたよ。恐るべし先輩の体温!

 

幸せでした~ ドキドキが止まりませんでしたよ。

 

 

そして空いてる席を見つけ座ると突然、後ろから声をかけられました。

 

「我々もご一緒してもいいかな?」って。

 

振り向くと、声をかけてきた神凪先輩、それに智花先輩、夏海先輩がいました。

 

先輩は優しいから、快くいいよ!って。

 

先輩のバカバカ!! せっかく二人きりなのに……

私の幸せは、そこで終わってしまいました。

 

でも、そんな優しい先輩が大好きです! 書いちゃましたよ! 好きって! えへへ

 

食事をしながら智花先輩が、夏休みになったら皆でどこかに出かけようと言ってました。

 

先輩は海か? 山か?と提案していたの横で聞いていて……

 

絶対! 無いと思うけど

「2人でどこか出掛けないか?」

とか言ってくれないかな~ とか考えちゃいましたよ。

 

2人で海に行って、夕日を見ながらキスとか…… なんて想像してたら皆の話をまたっく聞いていませんでした! ごめんないさい。

 

そんな事を想像している内に、お昼休みがあっという間に終わってしまいした。

先輩の事を考えていると時間がたつのが早いな~

 

それぞれクラスに戻ろうとして…… 智花先輩を羨ましく思いました! だって先輩と同じクラスなんだもん!

 

いいな~ 凄くうらやましいです。私も一緒なら良かったな……

 

 

6月17日

今日はバイトが1件も入っていないオフの日で、どうしようかなと思っていたら先輩から声をかけてもらえました。

 

「バイトが無いなら一緒に帰ろう」って!

 

そう言えば、先輩と一緒に帰るのは初めてです。

緊張し過ぎてないかな? 顔に何か書いてないか? 心配しちゃいました。

 

顔に好きとか書いてある訳ないですけどね。

 

先輩の隣を歩けるだけで幸せです。

ずっとこのままが続けばいいのにと思いました。

 

今、このチャンスに先輩の事が大好きです!

って言ったら何て答えてくれるのかな?

 

でも、断られちゃったら…… この関係が壊れるぐらいなら言わない方が幸せかな…… 気まずくなるのも嫌だしとか考えました。

 

大好きです!って言う、勇気も無いんですけどね……

ダメダメです。

 

今度、神凪神社に行って告白して成功するように参拝でもしようかな……

 

それとも天文部の人達と流れ星を見に行って、お星様にお願い事をしてみようかな?とかも考えちゃいました。

 

すごく難しい問題です。先輩は誰とでも仲がいいし、皆からも好かれているし…… いつも、女の人が側にいる気がしますけど! 先輩も他の皆も大好きです! 尊敬もしてます。

 

やっぱり、今はまだこの関係ままでいてもいいかな……

もう少しの間、皆と楽しく学園生活をしたいです。

 

 

「あ! もう、こんな時間になちゃった! 残りはまた後日。明日も早朝からバイトだし、早く寝ないと!」

 

END

 

 

 

□□□

追加

日記の出来事編

 

「あ! 先輩、いらしゃいませ~」

「何かお探しものですか? なんでも言って下さいね」

 

今日はいい日だな~ 放課後、先輩に会えるなんて。

 

「うん、ありがとう。でもこれといって商品を決めて来た訳じゃないんだ」

 

「何か? あるかな~ぐらいなんだ。見てるだけでもMOMOYAは色々、商品があって楽しいから」

 

「はい! ありがとうございます」

 

「最近、入荷した物でおすすめってある?」

 

「そうですね…… これなんて、どうでしょうか?」

木箱に入っている商品を取り出す。

 

「これはですね。最近、巷で流行っているミリタリー時計です」

「えっと、機能はデジタル式時計、GPS、水圧、温度、気圧差が計れますね もちろん完全防水機能もついてまよ」

 

「軍用時計かぁ~ ちょっと見せてもらっていいかな?」

 

「はい、どうぞ」

先輩に渡し箱を渡しながら、一緒に覗き込む。

 

あわわゎ、どうしよう。先輩の近くにいるだけで幸せなのに…… か、顔が近いです!!

 

そして、いつの間にか時計ではなく先輩の顔を見ていた。

 

やっぱり、先輩はカッコいいな~ 真剣な眼差しも好きだな……

 

「うん? とうかした。俺の顔に何かついてる?」

 

「カッコいい、い、いや何でも無いですから!」

 

危ない、危ない…… つい本音が……

 

「そっか、そろそろ寮に戻るよ。時計見せてくれてありがとう」

「また、何か良い商品が入荷したら教えて」

 

「はい、もちろんです! 良い商品が入荷したら真っ先に教えますから!」

 

会う口実になりますもんね。

 

「うんうん」

先輩は手を振りながら店の外に出て行く。

 

「ふぅ~ ちょっとの時間だったけど嬉しかったな~」

 

先輩の後ろ姿を見送る為、店の入り口から顔を出して見ると……

 

「あ! 先輩、智花先輩と2人きりで仲良さそうに話している……」

 

2人とも仲がいいな…… 頻繁に話してるし…… しかも距離近いし…… 智花先輩も来栖先輩の事が好きなのかな?

 

智花先輩、可愛いから…… 私なんかより……

 

「ダメダメ! 変な事考えてないで仕事しないと!」

2人の楽しそうな姿を見てるのも辛くなり、自分に気合を入れ店内に戻りアルバイトを続ける。

 

 

□翌日□

食堂に行くと、先輩を見つけたので急いで声をかける。

「先輩、お昼ご一緒してもいいですか?」

 

「うん、いいよ 一緒に食べよう」

 

やった~ 昨日に続き先輩と話が出来るなんて、しかも2人きりで食事です。

 

食券を購入して一緒に列に並ぶ。

 

先輩の隣に居れるだけで幸せだな~ あ!ちょっと肩がが触れちゃった…… 肩が少し触れただけで、ドキドキと嬉しさが止まらないです。

 

あれ? 先輩が私の顔を見ている? もしかして、顔に何か書いてある?

 

「その髪止め? シュシュ可愛いね」

 

「えへへ、ありがとうございます。お気にいりなんです」

 

急に先輩に可愛いって言われ、体がふあふあしてしまう。

 

そして、空いてる席に2人で座ると突然、声をかけられる。

 

「我々もご一緒してもいいかな?」

 

振り向くと声をかけて来た神凪先輩、智和花先輩、夏海先輩がいた。

 

「うん、いいよ。皆で一緒に食べよう」

来栖先輩は快く返事をする。

 

私の幸せは、ここでおしまいか……

先輩は誰にでも優しいからな…… そんな所も好きなんだけど……

 

自分以外の女の子に優しくしている所を見ると、胸が苦しくなる時もあります。

 

先輩達は尊敬しているし、みんな優しく嫌いな人はいないのに来栖先輩が絡むと駄目だな……

 

 

その後、皆で楽しく会話しながら食事をしていく。

 

「夏休みになったら皆でどこか行きますか?」

智花先輩が来栖先輩に聞いている。

 

「それなら、海とか山が良いかもね」

先輩が応える。

 

「海は……」

神凪先輩は躊躇しているが夏海先輩は

「いいねぇ、いいスクープが撮れそうじゃない!」

などと言っていました。

 

皆の会話に相槌をうちながら、別な事を考えていた。

 

絶対にないけど…… 2人でどこか出掛けよう! とか言われないかな…… そんな奇跡は無いかな……

 

「あ! そろそろお昼終わりだよ。銀河君、教室に戻ろう」

智花先輩が声をかける。

 

「もうそんな時間か、夏休みの話はまた今度しよう」

 

食堂を後にして、それぞれクラスに戻ろうとする。

 

智花先輩はいいな~ 先輩と同じクラスで……

 

 

□翌日□

 

今日はバイトが1件も入っていないオフの日で、どうしようかなと思っていたら、先輩が声をかけてきました。

 

「バイトが無いなら寮まで一緒に帰ろう」

 

そう言えば、先輩と一緒に帰るのは初めてです!

 

緊張し過ぎてないかな? 顔に何か書いてないか?

 

まさか! 顔に好きとか書いてある訳ないですけどね。

 

先輩の隣を歩けるだけで幸せです! ずっとこのままが続けばいいのにな……

 

今、このチャンスに先輩の事が大好きです! って言ったら何て答えてくれるのかな?

 

でも、断られちゃったら…… この関係が壊れるぐらいなら言わない方が幸せかな…… 気まずくなるのも嫌だし…… 私は弱虫だ……

 

「大好きです!」って言う勇気も無い…… ダメダメです。

 

神凪神社で神様にお願いしようかな…… それとも流れ星にお願いしようかな……

 

先輩と付き合えますように!って。

 

でも、今はこのままでもいいかな…… 今でも幸せだし やっぱり今はこのままの関係で! 先輩と皆と楽しく学園生活を送りたいです。

 

END

 




いつもお読みいただきありがとうございます。

番外はいつもイベント時に合わせて書いていたので、イベント無しの日常編で初の試みでした。

次回のイベント時に、また何かを書きますのでその時はよろしくお願いしますm(__)m

2016/11/5 一部加筆、修正済み

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